小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2020/05/31

早春の刈谷市探訪 2020年3月

報道の中心がクルーズ船のことから身近なことにシフトし始めた3月初め。通過するばかりだった愛知県刈谷市を自転車で今年何度か走ったことから、もう少し走ってみたくなり、旧東海道とは関係なく訪れました。


朝は気温が下がり、刈谷市北部のハイウェイオアシス横を通り過ぎる頃にはすっかり体が冷え切ってしまいまして、近くの喫茶店に入りました。


モーニングサービスがありがたい


イオンタウン

屋内でモーニングサービス(¥420税込)をいただきつつ体を温めた後、サイクリングを再開。産業都市のイメージが強い刈谷市ですが北部は農地も目立ちます。比較的長閑な光景の中、唐突に出現するイオンタウン。立ち寄ることはしませんでしたがかなり大きく見えました。田園風景にあまり合わないようにも見えますけれど、大規模商業娯楽施設というよりも、立地柄、地域の方々の生活インフラの側面が大きいようにも見えます。きっと撤退されたら困る類の施設なのでしょう。

北部から中部に入ると景色は様変わりし、交通量も人も増えてきます。一般的な都市の風景です。過去の面影を残している場所も見られるものの、意識してみないと気づかないレベルで、少なくとも幹線道路沿いは近代的で比較的新しい印象が強い。こうして日々新しくなっていく、新陳代謝の早い街は利便性が良く住みやすいのかもしれません。自転車にとっても決して走りにくいこともありませんでした。


老舗の食堂


串カツ定食¥500!

お昼は老舗の食堂を初訪問。常連客の邪魔にならないよう、時間をずらして開店と同時に入りました。店内はいかにも昭和の風情。比較的簡素なテーブルとイスが並んでいます。個人的に好きな類のお店です。注文したのは串カツ定食¥500(税込!) 量が少ないようにも見えますけれど串カツの中身はすべて豚肉。巨大な玉ネギで嵩増しされていることはありません。それに味噌汁代わりの豚汁がありがたい。体が温まります。お店の方々の経営努力に頭が下がる思いです。¥500でこの味ならまた来たい、そう考えながら食べ終わるころには店内が常連客で満席に近づいてきました。

昼食後は帰路につきました。まだ刈谷市南部を残していますが、次回の宿題とすることに。刈谷市中部から安城市へ抜ける幹線道路を走っていくと交通量が多く、やや走りにくくて、朝の寒さで体力を消耗したこともあり、それなりに疲れます。次は別のルートを探さねば。


約1週間後の、休みが取れた平日に宿題だった刈谷市中部〜南部を走りました。
少しずつ暖かくなってきているとはいえ、それでも朝は寒い。刈谷市中部に入る前の知立市にあるお店に寄ってモーニングサービスを補給しました。
ハムエッグ定食¥380(税込)をいただきます。お米がおいしいし豚汁も体が温まる。キレイでおしゃれなのに和風モーニングサービスもあるいいお店です。平日の朝というのは少々遅い時間帯、店内にはマダムたちが紅茶を愉しむ姿も。薄汚れた自転車乗りの私は歓迎されない客なのかもしれませんけど、また来ますね。


モーニングサービスのハムエッグ定食


刈谷市総合運動公園

ウイングアリーナ刈谷から、色気を出して川沿いを進むと未舗装路となり、まもなく道が無くなってしまい、道なき道を進んだ後、まっとうに逢妻川サイクリングロード始点へ。


サイクリングロード


日高公園

サイクリングロードはすぐに終わってしまい、日高公園に出ました。刈谷市体育館と亀城公園に寄った後、さらに南へ進んでいくと都市の風景がだんだんと建物の少ない、人もまばらな地方都市風情が強くなってまいります。刈谷市小垣江町まで来ました。もう刈谷市南端、この先は高浜市です。

昼食に、地域の小さなお店に寄りました。飾らない店内は、おひとりさまも落ち着ける雰囲気です。ランチに豚なんこつカレー¥500(税込!) この価格で食後に果物のプチデザートもついてきます。なんてありがたい! 利他の思いが強くなければできないことでしょう。その崇高な温かさを、私は求めているのかもしれません。
店内のTV報道を見て、初訪問の私に「コロナ怖いわねー」と話しかけてくださったママさん、以前はマウンテンバイクにお乗りで、お店まで通勤されていたとか。常連のシニア客が数名お見えで忙しい中、楽しくお話させていただき、ありがとうございました。ぜひまた伺います。


お昼に豚なんこつカレー


依佐美送信所跡地

食後は腹ごなしに近くの依佐美送信所 記念鉄塔に寄ってみました。利便性の良い場所とはいえず、訪れる人もあまりいないようですけれど、これだけの維持するだけで多額の経費がかかるであろう施設を、残していこうとする姿に刈谷市の別の一面を見た気がしました。
ここから北上、前回同様に刈谷市中部から安城市へ抜ける幹線道路を東へ進み、走りにくい片側2車線区間を避けるように線路沿いの道に入りました。東刈谷駅を過ぎるとまもなく安城市に入り、三河安城駅に出ました。
この後、見かけた小さなカフェへ寄ってコーヒータイム。話好きなママさんと常連さんと、それはもう喋りっぱなしという意外な展開に。初訪問、一見さんなのに私の性格まで見抜かれてしまったようで、「自転車好きの〇〇君にそっくり」なんて言われる始末。何でも単独行動を好み、前年は自転車を車に載せて四国まで移動、四国を自転車で走ってきたとか... ただ、なぜか景気のいい話も多く、経営者の客も多いのか雇用する側の話題とか納税額の話とか、私には無縁な、聞いたこともない話もたくさん飛び交っていました。

前後編と2回に分けた刈谷市探訪は、それぞれ走行距離約50km。自然が多くはない都市部なので自転車にとっては少々走りにくい面もあるとはいえ、刈谷市の色々な面を見ることができてよかったです。また今度訪れてみます。もっともワンコインランチは私の個人的趣味であって、ほとんどのお店が現代的な、都市部の価格設定だと思います。
                           (おしまい)