小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2021/03/07

名古屋ウォーターフロント 2021年1月

愛知県も新型コロナウイルスの新規感染者が急増、緊急事態宣言発出も間近な頃。家でおとなしくしているほうが好ましいのでしょうが、ソロサイクリングならと走りに出かけてまいりました。
ちょうど10年前も今回と同じ名古屋ウォーターフロントをテーマに走ったっけ。すごく寒かったことだけが印象に残っています。また寒さ厳しい日に走るなんて、相変わらず進歩がないというか物好きというか、自分でもよくわかりませぬ...


朝の最低気温は連日氷点下。気持ちが鈍ってしまい、日の出からだいぶ経って気温0℃達しようかという頃に出発。今回は四輪での移動はせず電車で移動します。
凍える寒さの中、最寄り駅まで自走して輪行作業。それでも日なたは幾分寒さが和らぐ気がします。簡易マッドガードのレバーが固着し動きません。思い切り力を込めてレバー解除。ホイールのクイックシャフトレバーも固着し動きません。ひと月以上前に大雨の中を走ってそのままだったので、巻き上げた泥水が乾燥し固着したようです。渾身の力を込めてレバーを開き、ホイールを外すことができました。原因は自分にあるのですが、寒い中での力仕事は消耗します...

特急電車内は比較的若い世代が多い。日曜だけど家族連れや友人同士は見当たらず、乗客はおひとり様ばかり、ほぼ全員スマホに見入っています。浮ついた雰囲気は皆無。乗客たちはおそらくコロナ禍でも休めない仕事なのでしょう。お疲れさまです。

神宮前駅で降車し自転車を組み立てます。西口は陽が当たらず体感的には寒さが倍加します。フロントの簡易マッドガード取り付けレバーが固く、折れてしまいました。
気を取り直して走り出します。できればまた雰囲気の良い喫茶店を再訪し寒さをしのぎつつモーニングサービスで体力回復を図りたかったのですが、時間と費用を節約するためコンビニコーヒーで済ませました。


神宮前駅で自転車を組み立て


コンビニでコーヒー



七里の渡し跡


大瀬子橋

大瀬子橋を渡って堀川を越え、堀川沿いを南下していきます。通行人も行き交う車両もわずか。ここが名古屋市内とは思えないほど静かな朝です。
東海通に出て西へ進み、東海橋を渡って中川運河の西側を南下します。東京の小さな町工場が点在する下町で幼少時を過ごした私にとって、名古屋中心部とはまったく違う港湾部の風情が、どこか懐かしいような、ほっとするような空気でした。


東海橋


荒子川

荒子川運河沿いを西に、荒子川公園を通過、オムライスの名店に到着しました。


老舗喫茶店


丁寧に作られたオムライス

牛肉とマッシュルームのオムライス、デミグラスソース(¥700税込)をチョイス。旨い! すごく高級な材料を使っているわけではないけれど、妙な調味料は使わず、丁寧に香り良く真面目に作られた味です。マスターの温かさが込められたオムライスはボリュームもたっぷり。すっかり満足し心も体も温かくなったのでした。


フェニックスアイランドを横目に


中川橋

食後は向きを変えて東へ。フェニックスアイランドを過ぎ、ガーデンふ頭が近づいても、派手さは一切ありません。港湾関係の倉庫や工場群が目立つ中、小さな食事処や居酒屋、旅館もポツリポツリ。大都市の住人といえども、地に足をつけて暮らしている様子がうかがえます。ガーデンふ頭を横目に進み、堀川に出て、名四国道の港新橋を渡ります。
今度は山崎川を越え南へ進み、大江町の名鉄築港線 東名古屋港駅を東へ。少し気温が上がってきて、真冬の装備が暑くなってまいりました。衣服を脱ぐとたっぷり汗をかいていることに気づき、反省。もっと早く衣類の調節をすべきでした。汗が冷えて後で風邪をひく羽目になりそうです。冬のサイクリングは難しい。


港新橋


大江緑地内の自転車道

大江緑地を抜け、天白川を越えると、もう鳴海。何度か通って走り慣れた旧東海道を進んでいきます。旧東海道の有松、毎回多くの観光客がそぞろ歩いているイメージが強いのですが、今回ばかりは新型コロナウイルスの感染拡大の影響か観光客がほぼゼロ。閉めている店も珍しくはありませんでした。
前後から旧東海道を外れ、豊明中心部を通って新しい県道を走ってみました。


有松は閑散としていた


刈谷ハイウェイオアシス

刈谷のカフェでレーズンパンとヨーグルトを補給。タバコの煙が立ち込めていて、禁煙席でも少々ケムいですがしかたありません。暖かい店の中、汗に濡れた衣類が乾いていく時点で私自身も臭いの発生源かもしれないですし...
新しい県道は四輪車がスムーズに流れ、自転車の私はことごとく信号に引っかかり、思うようには走れませんでした。まぁ、こういうこともありますね。

今回の走行距離52km。輪行作業でも体力を使ったので、数値以上に疲労した感触ですけれど、派手な商業施設ではない名古屋、住宅地ではない名古屋、大小さまざまな川が流れる地形の名古屋を体感するには良いコースかと思いました。個人的には昼食のオムライスがすっかり気に入ったので、また走りたいと考えています。
                           (おしまい)