小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2020/03/01

冬の旧東海道〜西三河西端 2020年1月

東三河方面は何度か走っているのに、旧東海道の西三河西域は行ったことがありませんでした。旧東海道の有松や鳴海宿はある程度知られているのに、西三河西域は観光情報がほとんどなく観光資源は少ないのかも、という個人的な先入観のせいでしょう。半日少々時間ができた冬のある日、走ってみることにしました。


最寄り駅から輪行し、西三河西端の刈谷駅で自転車を組み立ててスタートするのが理想なのでしょうが、地図を見るとさほど遠くはないし、自走することにしました。
自宅のある岡崎市から、往路はいったん北西に進み、伊勢湾岸自動車道に沿って刈谷市まで行ってみます。
歴史や過去とは何も関係の無い、効率優先の自動車専用道路。地元住民にとってはおそらく日常ほとんで接点のない道でしょう。それでも猛スピードで車両が行き交う高速道路とは対照的に、自動車道脇に比較的道幅のある側道や歩道が整備されていて、地元住民の散歩コースになっていたり、数々の野鳥が羽を休めていたり。長閑な風景が拡がっていて、意外に悪くありません。
朝の気温5℃、弱い日差しのおかげで走行中に多少気温が上がり、極寒ではないにせよ、寒さで硬くなった体を動かし続けると消耗します。


伊勢湾岸自動車道の側道を進む


刈谷ハイウェイオアシス

少々疲れてきたころ、刈谷ハイウェイオアシス(PA)へ到着しました。休憩しましょう。寒さだけでなく、日ごろの運動不足が響いています。周囲は人気の無い荒涼とした冬景色なのに、PA施設内はずいぶん混雑していて別世界でした。ゆっくり休憩するつもりが、全く季節感のない雑多な色彩と光、雑音。好ましくないとは感じませんけれど、どうにも落ち着かずにPAを後にしました。
豊明市に入る手前で伊勢湾岸自動車道を離れ、刈谷のイオンタウンを横目に南へ進みました。刈谷市今川町から、今回の目的である旧東海道を走っていきます。


今川町から東方向へ


すぐに国道1号線に合流

富士松を通る予定だったのに、通るルートを間違えて違う道を走ってしまいました。まぁ、次回の宿題と思えばいいですね。
旧道は国道1号線に合流。四輪で通るときは片側2車線の道路を狭く感じ、少し走りにくい印象もあるのですが、自転車で旧道から合流すると面食らうほど広々として、行き交う車両の速さに驚くほど。人間の感覚はあてにならないものですね。

しばらく進んでから国道1号線を離れ、逢妻橋を渡って知立市街に入ります。知立はかつての池鯉鮒宿。市街とはいえ、旧東海道は意外に静かな佇まいでした。あまり観光地化はせず、旧道が大事にされているのを感じ、ほっこりします。 まだまともな休憩をとってないまま知立古城址を過ぎ、どこかカフェに入ってモーニングサービスでもと思いましたが、旧道沿いにそんな都合良くはお店がありません。


知立市街の旧東海道


知立の松並木

国道1号を横断し見事な松並木が続く旧道を進むと良い雰囲気のお店。しかし日が悪かったようで休業。次回の宿題ですね。その先のカフェも休業。とはいえ開いているチェーン店はあまり気が進まない... 知立市を抜けて安城市に入りました。見つけたカフェでは既にモーニングサービスの時間帯を過ぎておりまして。選り好みしているから思うようにならないのです。己の未熟さを噛みしめると、疲労が増した気がしました。

諦めて自販機で缶コーヒーを買い、休憩しました。
気持ちが落ち着いてきます。バカな自分でもいいじゃないか。休まずに走り続けたのは寒さのせいもあるさ。少し早めにランチにしてしまおう。
旧道沿いにこだわらず、逸れた場所に中華料理店を見つけてお昼にしました。初訪問のお店でしたが、おいしくいただきました。体が温まり、ありがたい。


安城市に入った旧東海道


麻辣麺セット

岡崎市に入り、矢作の街並みを抜けて矢作橋を渡って帰宅しました。今回の走行距離47km。確かに目立った観光資源はなく、シンプルなサイクリングでしたが、でもあまりわかりやすくはないほうがいいのかもしれません。わかりにくいが故に再訪したくなるのですから。宿題もあることですし、また走ってこようと思います。


(宿題編)

午前中のみ時間が取れた日、前回宿題になってしまったルートを走ります。

ライトを装備し日の出前に出発しました。気温はちょうど0℃。寒さが刺さるように痛い。まともじゃありませんね。他に走っているサイクリストはいません。私はどこかおかしい。いや少々おかしいのがサイクリストですよね。冷えて痛かった手先足先が、走っているうちに温まり、30分もすると今度は汗で湿ってきてしまいました。冬の装備は難しいです。
順調に進んで刈谷ハイウェイオアシス通過、コンビニでコーヒー休憩を。すぐに汗が冷えて体が冷たくなるのも冬ならでは。休憩もそこそこに刈谷市北部を南下、今度は正しい旧道を走りました。


走行中に日の出


刈谷市街の旧東海道

特にこれといった名所もなく、あっけなく旧道を走り抜けて1号線に出ました。途中のカフェでおにぎりのモーニングサービスを補給。塩分が多めでしたが、運動して汗をかいた私にはちょうどよいです。


おにぎりモーニング¥650


岡崎城

刈谷市から知立、安城、岡崎へ前回通った旧東海道をそのままなぞり帰宅しました。自転車にとってすごく走りやすいルートではありませんけれど、わりと空いていて、何よりも押しつけがましい部分が一切無く、個人的にはお気に入りのコースになりそうです。
                           (おしまい)