小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2020/08/09

ZZR250弱点の対策事例2(マニア向け)

おそらく ごく一部のマニアしか満足感が得られないであろう事例を紹介します。
(ZZR250の味を壊しかねない危険性もあります)

サスとエンジンヘッドOH、シート加工以外は管理人が独力で作業しました。

ご紹介しているカスタムを奨励しているわけではありません。
また、作業は自己責任でお願いします。 必ずしも全ての車両で体感効果があるとは限りません。
特に基本的な整備が行き届いていないと本来の性能を発揮できない場合があります。

エンジンの低中速トルクとレスポンスアップ

永井電子 ULTRAシリコンパワープラグコード

効果 <☆☆☆  >

ULTRAシリコンパワープラグコード プラグコード
約14年間使用したノロジー ホットワイヤーの劣化が目立ってきました。新調しようにもホットワイヤーは入手しづらくなり、だからといってノーマルコードに戻すと、スパークが強いという謳い文句のホットワイヤーに合わせたキャブセッティングを、またやり直さねばなりません。
どのみちやり直すのなら、と選んだのがこのULTRAシリコンパワープラグコード。
劣化したホットワイヤーに比べ、ワイルドな振動が減ってマイルドになった印象ですが、左右気筒間のスパークが揃っただけかもしれません。パワー感は特に変化無し。

幸いなことにキャブセッティングはそのまま、何も変えずに快調に走れています。低温時の始動性も何ら問題ありません。ただしノーマルのプラグコードから換装する場合はキャブレターのセッティングが必要になる可能性があります。
ホットワイヤーに比べてコードはしっかりしているし、コードの長さもピッタリ。プラグキャップもかっちりはまる感触があって、信頼感は高いです。

作業時間は1時間少々でした。ダストキャップは純正を転用。なお、取り付けマニュアルはありません。わかっている人または自分で調べて作業できる人向けです。
品番8216。ZZR250用は無いので「エルミネーター250」用です。エリミネーターですよね? 価格は¥5,429 (税別、18/4月)。

K&Nカスタムフィルター

効果 <☆    >

汎用エアクリーナーエレメント
特にパワーアップを狙ったわけではなく、単にキャブレターのセッティングや清掃時、邪魔なエアクリーナーボックスを取り外したため、代わりに付けたという経緯です。ちなみに雨水がしみ込んでも水を中に通さない性質を持つらしいです。
肝心の効果は... キャブセッティングが決まれば これはこれでいいかも。

K&N 取り付け後は この高回転型2気筒エンジンの性格が より強調されたイメージ。全域フラットトルクで、どこの回転数からでも十分な加速力が得られ、しかも吹け上がりのよさがノーマルとは全く違います。4,000rpm以下は ノーマルにトルクが上乗せされた感じで特にすごい変化はありませんが、4,500rpm以上で活発になり、いわゆる “カムに乗った” かのような吹け上がりを見せます。

さて吸気音。 アクセルが小〜中開度であれば ほとんど気になりません。でも低回転でアクセルをワイドオープンすると 「んごががあっ!」と下品な音... ツアラーには全く似合わない音なので、好みが分かれるところです。そして4,500rpm以上で「バララッ!」といかにも2気筒らしいワイルドな音。8,000rpmあたりからガバっと開けると それほどではないものの、「ぼえーっ」というヘンな音... ちなみにセッティングが出ていないと吸気音がもっと大きくなったりします。「おお、カッコいい」と勘違いしそうですが...

吹け上がりの効果に対し、振動・騒音の増加、さらに雨天走行や長距離ツーリングが不安、K&N専用品でのメンテが必要というデメリットがあり、何よりも取り付け作業の困難さとその後のキャブセッティング作業の煩わしさのため、積極的にはお勧めしかねるので ☆1つとしました。一見、取り付けに たいして苦労するわけではなさそうですけど、ところがどっこい!!
      「K&Nカスタムフィルターの取付作業」のページはこちら
本当はデュアルオーバルタイプのRC-2370あたりが寸法的に最適のように思えますが、代理店に問い合わせても在庫が無く、納期もはっきりしない(最短でも1ヶ月)だったので、断念、代わりにオーバルテーパータイプのRC-1820を2個購入し取り付けました。 価格は¥4,725/1個 (06/4月)。

[追記 10/06/13]
約4年使用してみて、メンテナンスの点を追記します。
セッティングさえ出てしまえば、あとはメンテのみ。急に調子が悪くなることもないので、つい放置してしまいがちですけど、3,000〜5,000kmごとに清掃が必要です。ただしこのフィルターの清掃、純正に比べてはるかに面倒です。
多少コツは必要なものの、純正あるいはデイトナ ターボフィルターであればタンクを外さずに、しかも洗浄後 完全に乾燥していなくてもフィルターオイルをまぶして元の場所に取り付けておしまい、だったのですが、このK&Nは違います。
K&N
タンクを外すのは必須。エレメント本体を外すのは容易ですけど、クリーナーを吹きかけた後の水洗いが、スポンジと違って押し洗いができず、少々まどろっこしいです。
続いて乾燥。
これもスポンジに比べてコットンは乾きにくい。フィルターオイル塗布も少々手間です。
それから放置。
この放置時間が不十分だと 余分なオイルが垂れてきて車体を汚します。かといってオイルの塗布量を少なくするとエレメントにオイルが行き渡らない。

このように乾燥・放置時間を含めると確実に丸一日以上、場合によってはそれ以上かかり、その間タンクを外しておける環境が望ましいことになります。
ちなみに乾燥・放置が不十分なまま取り付けて走りだそうと、エンジンをかけても始動できません。待ちきれなかった本人が言うのですから本当です…

[追記 16/07/10]
2014年にバルブクリアランス調整後、思い切りキャブセッティングが狂いました。どうやらK&Nカスタムフィルター装着により、エンジンヘッドのポート加工の影響もあって、かなり敏感になってしまっているようです。改めてキャブセッティング作業が必要になりました。やはり一般的にはお勧めしません。

[追記 19/08/04]
K&N 定期的にメンテナンスをしながら使い続けて12年半以上経過。フィルター自体には何の問題もありませんが、着脱を繰り返した結果、嵌め合い部分のゴムが劣化し変形が酷くなってきて取り付けバンドを締め込んでも容易にポロリと外れるようになってしまいました。プラスチックやゴムの類はしかたありません。新品、今度はデュアルオーバルタイプのRC-2370に交換しました。思ったよりも左右の張り出しが大きめで、フューエルコックの負圧ホースに少々干渉するため、一部指で凹ませて取り付け。
再セッティングしなくても快調に走ってくれています。パワー感が少しだけ低中速寄りになったような... 気のせいでしょう。 価格は¥9,400 (税別、18/12月)。

NUTEC NC50/NC51

効果 <☆☆☆  >

エステル系部分合成オイル。100%化学合成エンジンオイルではありません。
NC50&NC51 NC50が10W-50で、NC51が0W-30。
近年密かなブーム(?)のNUTECオイル。
さて、ZZR250との相性は...

WAKO'SやMOTULの同価格帯の製品に比べると、特に大きなアドバンテージは無いものの、NC50だけでも吹け上がりがスムーズになり、比較的フリクションが少ない印象を受けます。反面、油膜が薄めなのか、メカノイズは若干出やすくなるような気もします。
さらにNC50とNC51を半々ずつブレンドするとますますこの傾向が強くなります。
ミッションのシフトタッチはフツー。オイル寿命も特に長くはないようです。他にはオイルの汚れ方が少ないことが特徴です。オイルの密封性が高く、ブローバイガスが少ないためだと、バイク雑誌に掲載されていましたが...

どこでも販売されているわけではなく、限られた店舗でしか販売していないようですので、ZZR250に使う場合、特にどうしても、という人以外は無理して入手するほどのパフォーマンスは得られないような気がします。
価格は¥2,520/1L (2007/8月)。

Remix エコボルタ

効果 <☆    >

エコボルタ 燃料改質剤。巷でそれなりに見かけたラ○ナップとか、燃良○郎と同種のものと思われます。残念ながらこの2製品は2008/2月、公正取引委員会が排除命令を出したことで、話題になりましたが、この「エコボルタ」も “激変” とか “遠赤外線” とか、アヤシゲな文句が並んでおります。
燃料タンク内に直接投入し、不要になったら取り出しやすいよう、ワイヤーが装備されている点は便利。では、その実力とは...

私の愛車のキャブセッティング、特に低速域が若干チグハグで、2,500rpm以下の極低速が薄め、2,500〜3,500 rpmあたりがわずかに濃い目な状態で、点数をつけるとしたら90点くらいだったのですが、このエコボルタを使い始めたら、2,500rpm以下がやや改善、2,000rpm前後以下での発進がラクになり、95点くらいになりました。
他に燃費もごくわずかながら向上したような... 気のせいかもしれません。
それ以外の場面では体感効果はほとんど感じません。おそらく混合気が薄い場合にだけ微妙に効くのではないかと思われ、私の場合は事情が事情だけに、費用対効果が高くて満足していますが、もともとキャブセッティングが正常な車両では効果がなさそうだし、混合気が濃いめなら なおさら、薄めでも中高回転域になると補正効果はたいしたものではないような気がするので、効果は☆1つとしました。
近所のホームセンターで購入し、価格は¥1,480 (2007/10月)。

エンジンノイズや振動を低減

SP忠男 ウルトラヒューズ

効果 <☆☆☆  >

ウルトラヒューズ 交換用ヒューズ
特殊金属を使って電気抵抗を大幅に低減させているとのこと。実際に取り付けてみると、上述しているようにアクセル開け始めのツキがマイルドになったほか、エンジンの振動や騒音がぐっと減りました。 ジャンクションボックス ウルトラヒューズのみでパワーが上がった感じはありません。
アーシングに似た効果のようです。私はホットワイヤー+キャブ調整の後につけたので、効果をはっきり感じましたが、ノーマル車に取り付けると、また違う感じになるかもしれません。

取り付けはノーマルヒューズと入れ替えるだけ。右に示したジャンクションボックスの中のヒューズを交換すれば完了。

ZZR250用としてはラインナップがありませんが、94年式以降の車両の場合、30A×1個、10A×7個なので、ZZR1100(D)用が代用できます。
価格は¥8,400と割高。(04/9月)

エンジンヘッドオーバーホール

効果 <☆☆☆  >

新車で購入してから9年、特にエンジンに不調もなく、少々早いかなと思ったのですが、今後もずっと大事に乗り続けたいという思いから、プロに作業をお願いしました。オイル管理もしっかりやっていたつもりだし、それほど汚れてないだろうと思っていたら、バルブやピストンにカーボンが付着し、結構キタナイ… キャブセッティングがずっと濃い目だった後、交換して若干薄くなっていたらしく、真っ黒なカーボンが堆積した上が うっすら白くなっていました... 作業の一部を直接見ましたが、とても素人が休みの日にやるような作業には見えませんでした。

施工後の印象は、とにかくアイドリングが静か。エンジンノイズを聞きたいのにカムチェーンが回っている音と排気音がうるさくてよく聞こえないほど。3,000〜5,000rpm辺りはOH前も静かだったので あまり変わった印象はないものの、6,000rpm以上回してもタペット音があまり聞こえないです。それと、スピードは出ますけどスムーズすぎて中速域のトルク感が全く無い。若干混合気が薄くなったようでキャブセッティングが必要でした。
すごい即効性を感じるわけではありませんが、今後 本来のポテンシャルを発揮することでしょう。一番大きい収穫は安心感かもしれません。☆の数はあくまでも目安です。人によっては☆5つだと思うでしょうし、これだけで変化が出るような効果を狙ってはいないことから☆の数は もっと少ないと思う人もいるでしょう。

      おおまかな作業内容はこちらへ

スライドバルブ スプリングカット

効果 <☆☆☆  >

キャブレターのスライドバルブスプリングの加工。 フルノーマルの車両ならもちろん、吸排気系を少々変えた程度でも間違いなく不要なカスタムです。
吸排気系を大きく換えた場合のセッティングはパイロット(スロー)系をまず合わせ、それからメインジェットを合わせていき、それでもさらに合わないシーンがあればジェットニードルにワッシャを挟んだりクリップ位置を変えたりし、それでも他に方法が無くなったときに試すのが良いかと個人的に感じます。
私のZZR250では、排気系はまだしも吸気系をパワーフィルター化、さらに吸気ポートを加工してあるせいか低中速域が若干チグハグで誤魔化しつつ走っていました。
14/7月にバルブクリアランス調整後、セッティングが大きくズレてしまい、上記のようにパイロット系→ メインジェット→ ジェットニードルクリップ位置と合わせていっても5,000〜9,000rpmあたりだけ少々やかましい音と振動、パワー不足が残ってしまったため、このスプリングカットに踏み切りました。
スライドバルブのスプリング
初めはおっかなびっくり1巻分カットから始め、次に2巻カット、それから約3巻カットした時点で最後まで残っていた5〜6,000rpmの振動と騒音が気にならないレベルになり、パワー不足も解消。快適です。パーフェクトな状態ではないかもしれませんが、これでしばらく様子を見ることにします。


しかし、ZZR250を購入後19年経つのにまだこんな作業してるなんて、なんて手がかかる子なんでしょう...(16年1月にほぼ終了)

コーナリング性能向上

PENSKE RACING SHOCKS

効果 <☆☆☆☆ >

PENSKE フルアジャスタブルリヤサスペンションユニット(特注)。 ペンスキーレーシングショックの中でも最も安価な「8981」を選択しました。ZZR250用はラインナップに無いのでオーダーメイドになります。それでもプリロード無段階、車高調整12mm無段階、伸び側減衰力25段階、圧側減衰力6段階の調整が可能。ZZR250には豪華すぎる装備といえます。
ポン付けは不可能で、リザーバタンク搭載や一部ユニット側形状のオーダーメイドが必要など、素人には手が出せない領域と言えます。価格もZZR250には豪華な¥147,000(採寸・加工工賃込)。私のバイクライフ史上最高額のカスタムで、将来の車両買い替え用にと備蓄していたおこづかいをすべて使い果たしました...(05年2月)

プリロードはノーマルサス「4」から落とし(おそらく「2」か「1」相当) 初期の作動性を上げ、また ノーマル比でスプリングレートも減衰力も上げてあるものの、衝撃はきちんと吸収してくれて、決して固いだけのサスではありません。敏感な人は交差点を曲がるときもその違いがわかりますが、ノーマルと乗り比べない限り、通常の街乗りでは このリヤサスの恩恵を感じることは 無いに等しいです。一般的なライダーでしたら、乗り心地はノーマルの方が良いと感じるように思います。良路では安心感がある代わりに 凹凸の多い路面ではリヤの挙動が速く、また、段差のひどい踏切ぐらいのところを勢いよく走り抜けると衝撃が腰にくることがあります。

本領を発揮するのは中高速コーナーをハイペースで走行するとき。ノーマルは入力が増えていくと どうしても腰砕け状態になり、アンダーがひどくなったり、うねった路面でバネ上が振られることがありますが、そんなことは全く無く、ビシッと安定しているので、前後タイヤのグリップに神経を集中できます。すばらしい! コーナリングが激変したことに感動できます。さらに、車高を上げることで バンク時に舵角をつけ、フロントまわりに旋回力を発生させることも可能です。フロントブレーキを当てながら進路変更をするという、スポーツ走行も夢ではありません。
ただし本気で走るとフロントサスの安定感不足が気になり、後述するカスタム等の対処が必要になります... 車高調整によってハンドリングを変えたり、低中速コースと超高速コースとで減衰力を変えるなど、ある程度のセッティング能力もライダーに要求されますし...

上記はプロの不良サラリーマンのひとりごとです。良い子の皆さんはマネしないでください。

他には1年ごとに完全分解・オイル交換・ガス圧点検などのメンテナンスが推奨されていること。自己作業はできそうもないので ショップに依頼するしかない。おこづかい貯めないと...
通常の乗り方ならノーマルサスでも充分満足度が高いことと、おそらく愛知県以外は入手・メンテナンスが難しいと思われることから、あまりおすすめとは言えず、☆1つ減点としました。

私のだけかもしれませんが、ちょうど5,000rpmのときに車体全体にわずかな振動が発生するようになりました。ショップのプロに診てもらったところ、このサスペンションが振動源ではなく、エンジン自体が元々発生している共振現象のようです。どんなエンジンでも、特にこのような180度クランクの2気筒エンジンには多かれ少なかれ必ず発生する現象だそうです。カスタムを進め、さらにサスペンションを交換したことで車体に振動が伝わりやすくなったのでしょう とのことでした。慣れれば何ともないのですが、5,000rpmで走り続けるのは 耐久性の面から避けたほうがいいようです。


[追記 09/06/28]
約4年以上にわたり使用してきましたので、長期的な視点で追記します。

PENSKE 気温の低い日は乗り始め 硬く感じます。動きが良くなってくるまで、最低でも5分かかるようです。その後の作動は良好なんですけど。

上述した通り、体感的にも賞味期限は1年です。その後 徐々に時間をかけてフツーの社外サスと同様の性能に近づいていくようです。それでも純正よりよっぽど高性能。
私の乗り方で、1年半経過するころには乗り心地に落ち着きが無くなってきて、2年を迎えるころには跳ねる挙動が目立つようになる感触です。だからといって減衰力を調整してもその挙動はあまり良くならずに、あきらめてオーバーホールに出すことになります。
ショップの人の話では、このサスは性能が良いだけに劣化もまた目立ち、オイルの酸化やゴムシール類の収縮、可動部のグリス劣化により、初期の特性が失われていくとのことです。

オーバーホール後は当初のフラットな乗り心地がよみがえり、安心感抜群です。もっとも、スピード感まで薄くなり、ある意味つまんないと感じることもあるでしょう。
エンジンのアンダーパワーを感じる機会も、ますます増えました。
やっぱりZZR250にはオーバークオリティなのかもしれません。

フロントサス MEダンピングチューン

効果 <☆☆☆  >

MEダンピング 特注ダンピング調整&スプリング加工。強化したリヤサスペンションに合わせ、フロントも強化しました。 リヤサスペンションを強化しても車高を変えなければ ここまでやる必要はないと思われます。車高を変えるなど フロントに旋回力を求めるような仕様にしていくと、ノーマルのフロントサスペンションでは たとえオイルの粘性を上げていったとしても コーナーリングでは どうしても不満が生じてきます。
そこでスプリングレートおよび減衰力を変更すると、フロントまわりの安定感が激変!! 旋回中のフロント挙動がピタッと安定し、コーナリング中の不安が解消します。コーナー進入時の強いブレーキングでも安定感バツグン。エンジン特性はともかく、上記リヤサスとの併用で マニアはちょっとヤル気が出てしまうかもしれません。

上記はプロの不良サラリーマンのひとりごとです。良い子の皆さんはマネしないでください。

反面、街乗りでは強い衝撃こそないものの、速い上下動が発生し、大き目の段差では衝撃が腕や肩にきます...
尚、リヤサスを換えずにフロントサスを強化すると フロント自体の運動性は落ちてしまい、ますます曲がりづらくなると思われますので避けたほうが賢明です。

作業内容は完全にDIYの範囲を超えています。サスペンションの専門ショップ:スクーデリアオクムラに全作業をお願いしました。ノーマルのサスペンションスプリングを加工し、プリロードは変えずにスプリングレートのみUP。加工内容は聞いてもおしえてくれませんでしたので、すみませんが公開できかねます。(私が推測で「○○したのですね?」と聞いたら、「そうです」と答えてくれました)
それと、バルブを持たないZZR250のフロントサスペンションに減衰バルブを追加、UPしたスプリングレートに合わせた減衰力を発生させるようにしています。減衰バルブ追加の結果、フォークオイルはG10:SHOWA SS-8(#10)にしています。後は好みに合わせ、少々油面レベルを調整しました。 他に、ヤレたシール類を新品に交換、インナーパイプ研磨込みで総費用は¥65,520。(05/8月)

ブレーキタッチ改良

サンスター ディスクローター ホールタイプ KC-301H

効果 <☆☆☆  >

ローター ブレーキディスクローター。フロント用。
ノーマルのローターが使用限度以下になったので交換しました。社外品の中では定番商品かもしれません。
ノーマルキャリパーとデイトナ ゴールデンパッドのような硬めのパッドの組み合わせでは、ノーマルローターとの劇的な差はあまり感じませんでした。
強いて言えば握り込んでいったときのコントロールが多少微妙にできるようになったかなという程度。
しかしブレンボキャリパー+DELPHIロッキードのような柔らかいパッドとの組み合わせは、とっても良好なフィーリングになりました。ただし相応にパッドかすの飛び散りもすごく、掃除が大変かつパッドの寿命が短い気がします。

ちなみにディスクローター交換作業は複雑ではないものの、大変です。フロントスタンドが無いとつらいですし、六角のラチェットレンチも必須かと。それと取付後にローターのぶれが無いように、それなりに丁寧な作業が要求されます。
新品取り付けボルトもセットで¥23,940超でした。(08/11月)

これから なるべくローター攻撃性の低いパッドを使おうっと。

bremboキャスティングキャリパー 40mmピッチ

効果 <☆☆☆☆ >

キャリパー ブレーキキャリパー。フロント用。bremboの中では最も安価な4ポッド、40mmピッチのキャリパー。
時折グリスアップを繰り返しながら、長年純正キャリパーを使ってきましたが、清掃してもピストンの動きがかなり渋くなってきました。
それではと思い、ピストンとシールを新調したのですが、すぐに渋くなってきて、元に戻ってしまいました。プロにOHしてもらいましたがダメ。おそらくキャリパー自体がわずかながら熱変形か何かを起こしていて、使用限度なのでしょう。
性能的には純正でも構わなかったのですが、だいぶ以前にTDR125に乗っていた時、純正採用されていたbremboのタッチが忘れられず、今回導入に踏み切りました。

コンパクトでなくなるのが残念です。重量も増加するかと思いきや、
 純正:1180g(パッド込み)
 brembo:840g(パッド込み)+サポート:200g(取付ボルト込み)、計1040g
と、若干の軽量化となっているようです。

マスターシリンダーのサイズアップが必要かと思い、ショップの人に確認したところ、特に交換不要とのこと。なので、マスターシリンダーはノーマルのまま使っています。
ACTIVEのキャリパーサポートを利用したらセンター出し用シムは不要、そのままポン付けでOKでした。
キャリパー交換作業時間は、ゆ〜っくりやって、新品パッド面取りも含めて約1時間半。ブレーキフルードエア抜きツールが無いと大変かもしれません。

絶対的な制動距離が短くなったわけではないと思いますし、街乗りをはじめ、平和なツーリングでしたら、純正との差異をそれほど感じるわけではありません。
でもワインディングや、微妙なコントロールが要求される険道のようなシーンでは、なんだか頼りになるというか、純正との差をしっかり感じることができます。

価格はキャリパー本体+サポート+バンジョーボルト+ブレーキフルード合計で約¥26,500でした。(09/7月)

[追記 20/04/26]
キャリパーのOHについて。
ブレーキフィーリングが劣化してきたことからブレーキパッドを換えようとして、キャリパーピストン周囲からブレーキフルードが沁み出ているのを発見。キャリパー購入から10年以上経過したことですし、シール劣化のようです。
交換後は新品のフィーリングが戻り快適です。もっと早くOHすればよかったと感じましたが、徐々に劣化する性能って相当悪化してからやっと気づくのかも。
キャリパーOH
キャリパーのシール交換のためにはピストンを外します。キャリパーを割る必要はありません。シールは奥まった場所にあるため、古いシールを外すのに細いマイナスドライバーとピックアップツールが役立ちました。内部をできる限りキレイに清掃、シールの向きに注意してオイルシールとダストシールを組み込み、ピストン組みつけてキャリパー本体の作業完了。ブレーキホース接続部のバンジョーボルトのアルミワッシャーを手持ちの新品に交換、ブレーキフルードを注入しエア抜きして完成。作業時間は意外に短く、1時間半弱でした。 bremboキャリパーのシールキットはグリスもセットになった親切パッケージですが取説はありません。通販では入手が難しいようで、今回は幸いにも用品店に在庫があり入手できました。価格は1キャリパー分34mmと30mmのセット¥4,500。(税別、20/1月)

METALLICO 7520 ブレンボ4POT用

効果 <☆☆☆☆ >

セラミックカーボンブレーキパッド。フロントに使用。
メタリカパッド デイトナゴールデンパッドとサンスターディスクローターの組み合わせは、当初から制動力が標準的な印象で、走行距離5,000kmを超えたあたりで劣化したのか停止寸前の異音が大きくなり、キャリパーピストンの劣化と相まって制動力がずいぶん低下してきました。新品に交換しても制動力の向上があまり見込めないことから、当時安くなっていたメタリカのパッドを思わずポチりました。
キャリパーOHと同時交換し、ブレーキタッチも制動力も、新車時の性能回復どころか過去と比較しても最も良い状態になったかのよう。ブレーキレバーを握る力がそれまでの1/3でいいくらいです。以前がだいぶ酷かったことを再認識しました...
今はもう手元にないZZR250ですが備忘録として。価格は¥4,899(税別、20/1月)

プロトSWEGE LINE ステンメッシュホース

効果 <☆☆☆  >

メッシュホース 交換用ブレーキホース。リヤに使用。
ブレーキタッチが向上します。ロッキードのパッド、減りの早さがつらくなってゴールデンパッドに換えた際、その落差に驚いて思わず購入。価格は税込み¥9,975(05/9月)でした。
ブレーキペダルの感触は改善したものの、このメッシュホースとデイトナゴールデンパッドを組み合わせるよりも、ノーマルホースでもapロッキードのパッドを使ったほうが断然体感性能が良いような...
ホースが長めで取り回しに悩みましたが、私は写真のようにしました。それでもキャリパー上部のホースが右シートカウルと一部干渉するので カウルの一部をプラスチック用のこぎりでカットしてあります。

デイトナ ゴールデンパッド(R)

効果 <☆☆   >

ブレーキパッド。リアに使用。(上記メッシュホース併用)
ゴールデンパッド フロントにも使っていますが、リヤはそれほど印象が良くありません。効きはフツー。以前使ったことがある赤パッドと そう変わらない気がします。とはいえブレーキホースがノーマルでも、おりゃ!と踏めばきちんと制動力を発揮してくれ、ノーマルパッドの感触を連想します。個人的な感触ではメッシュホースとの併用で、初めてほどほどにコントロール性が出てきて、その効果を発揮できるような気がします。ロッキードのパッドに比べるとはるかに劣りますが... しかも鳴きやすいし...
反面、ロングライフなのは嬉しい。もしかして10,000km近く もつかも。

居住性・快適性向上

カスタムシート

効果 <☆☆☆☆ >

カスタムシート 大きな不満はありませんでしたが、ツーリングに出ると、やや滑り気味で、それなりの位置に座らされてしまう感があったり、何となくエッジ感が気になったり、クッション性能に物足りなさを感じていたりしていたノーマルシート。
とはいえ、メジャーな大型バイクでもないZZR250にリプレイスの社外品など無く、カスタムする場合は 自己作業を除き、オーダーメイドするしか選択肢がありません。

私の場合、岐阜県の(有)野口装美に依頼しました。
カスタムポイントは主に以下の3点。
 ・車両横から見て、シートの深い部分を盛り上げ、上面をややフラットに
 ・車両左右方向で、シートのエッジを少々丸め
 ・表皮は滑りにくく、でも体重移動するときは滑る素材
ショップのノウハウで、アンコはウレタン+低反発素材のT-NETを組み合わせました。
ちなみに私はノーマルよりも多少前傾度合いを増した乗車姿勢が好みです。
実際に現地へバイクを持ち込み、打ち合わせを行ったうえで注文。
料金は¥58,000でした。(08/11月)

[追記 09/11/01]
約1年使用してみて、いろいろとわかってきたのでインプレを含めて追記します。
カスタムシート まずワインディングとの相性はバッチリ!
ズルズル滑らないので気を使わない。足だけでなく、尻でもある程度踏ん張りがきくことが、こんなにもラクなのかという印象です。しかもシートの高さを少し上げて、私の脚の長さに合わせたため、体重移動がスムーズ、また体重を移した後もシートに加重しやすくなっています。クッションが効いてはいますが、リアタイヤの挙動もまあまあわかります。

次に高速道路や一般道の直線区間。
気を緩めると強制的に前のほうに座らされる感のあるノーマルシートから乗り換えると、前後のスペースがあって、一見どこに座ったらよいのかわかりません。でも裏を返すとどこに座ってもそれなりに落ち着くわけで、滑りにくい表皮のおかげでとってもラクです。
シート高が少々上がったことで前傾度合いが増えましたけど、シートが滑りにくいため、背筋で上体を支えることができ、腕や肩、脚の負担がぐっと減って快適です。でも逆に腰の負担は少し増えているかも...
いくら快適といってもそこは250ccですし、カスタムの主目的がワインディング寄り。長距離を走っても全然疲れないわけではありません。

数少ない難点といえば、シート表皮が滑りにくい反面、今度は服とライダーの皮膚との摩擦が少々気になるようになりました。しっかりとしていて、かつ、ある程度柔らかいようなジーンズをはかないと、皮膚に負担がかかることがあるのです。殿様ポジションならおそらく問題なくても、多少前傾姿勢になると、もう少し滑る表皮のほうが良いのかもしれません。とはいえ服装さえ気をつければよいので、今では気にならなくなりました。

いろいろ書きましたけど、疲れないとか、コシがあるとか、多くのことをシートに求めるのでしたら、しっかりした職人さん、特にバイクに乗る職人さんにやってもらったほうがいいと思います。予算を削って妥協し、ああ、もっと良くなるはずなんだけど、と後悔するくらいなら、初めからそれなりに仕上げたほうが きっと満足度が高いはずですよ!

トリックスター セットバックプレート

効果 <☆☆   >

バックステップもどき。Ninja250R用TS-CB-015。後ろ35mm、上へ20mm移動。
バックステップもどき 効果を☆2つとしましたが、これはあくまでノーマルシートかつノーマルサスとの組み合わせでは、この製品の良さが実感しにくいであろうとの想像です。上記カスタムシートとの組み合わせでの印象は、ひとまず☆4つ。おおよそステップ1本分の位置移動とはいえ、違います。シートのやや後ろ寄りに座るのがラクになり、股関節周りに少々ゆとりができたことで下半身は一段とリラックスします。反面、上半身の前傾姿勢はわずかに深くなりますので、好みが分かれるかもしれません。まだ長距離を連続で走っていないのと、本格的なワインディングも走っていないので、暫定的なものになります。
比較的滑りやすい表皮のノーマルシートとの組み合わせでは、尻が落ち着かない感覚が増えるかもしれないのと、相対的にハンドルへの加重が増加する可能性があり、ノーマルサスの少々曲がりにくい特性を、さらにアンダーステア傾向に感じることにつながる可能性もあると思いました。

取り付けは難しくはないものの、それなりに大変です。
まず左側。そのままでは取り付けできず、いきなりプレートを削ります。チェンジペダルのリンクロッドは付属品のものを調整して使えば長さはかろうじて足ります。が、アルミ製なせいか操作感も何となく剛性感が足りないように感じ、純正のロッドを使いつつ延長することにしました。ホームセンターで長ネジと長ナットを購入、長ネジを金ノコで切断、長ナットで接続し、約35mm延長しました。
この方法を使えばロッドの心配は解消するので もっと後方へ移動する過激なバックステップも装着可能だと思います。
次に右側。こちらもそのまま取り付けられないのは同じですが、干渉部位が多く、プレートを削りまくりです。ヤスリではつらかった… 慣れていない人や私のように体力不足な人はちょっと泣けてくるかも。リューターが欲しくなりました。
また、リアブレーキのリザーバタンク〜マスターシリンダー間のホースが収まらなくなり、ホースを少々カットする必要があります。さらにマスターシリンダー〜キャリパー間のホースがカウルに大きく干渉するようになったため、カウルもだいぶ削りました。

ちなみにステッププレートのボルトがなかなか緩まない場合は無理しないでショップ等に相談してください。長い延長パイプがあれば、ラクに作業できます。力任せに緩めようとするとケガしたり、ボルトを壊してしまったりします。

費用はセットバックプレート本体が¥20,790、長ネジ¥78、長ナット¥48でした。(10/12月)

KIJIMAスロットル・テフロンシート

効果 <☆☆☆☆ >

アクセルグリップ摩擦低減シート
テフロンシート ZZR250に限らず、新車のうちは良くても、長年乗っているとアクセル操作にどことなく重さを感じるようになってきます。
原因のひとつがアクセルグリップの内部が汚れ、潤滑剤が劣化してきたせいなので定期的に清掃し、シリコン系の潤滑剤を塗布し直せばよいのですが、面倒な上に潤滑剤が長持ちしなかったりします。
そこでこのテフロン製シートをハンドルバーとスロットルカラーの間に挟むことにより、メンテの手間を大幅に減らすことができるというもの。
操作感こそ清掃+潤滑剤に一歩譲りますが、1年以上経過しても、操作感にたいした変化を感じないのが最大の長所であります。また、低温下でもグリスが固くなるような現象が見られないのも利点です。価格は¥630でした。(11/1月)