花バッチャンのトー様とカー様はカンゾウの根に近い白い茎を茹でて
酢味噌で食べるのが大好きだった。
ある日 カー様が花バッチャンに言った。。
「カンゾウを採ってきておくれ 沢山採ってきたら明日ぼた餅を作ってやるよ」
花バッチャンは川沿いに生えているカンゾウ採りに走った。。
後から、花バッチャン家の飼い犬 ジュリアーノ(白い雑種犬)がついてきた。
川沿いに生えるカンゾウは柔らかく太いものが多かったので
ついもう一本、もう一本と川の土手にはいつくばって採った。
頭の中はぼた餅でいっぱいだった。
ちょっと手が届かない奥にカンゾウが群がって生えている。
思いっきり手を伸ばすとちょっと無理すれば採れそうだった。
もう少し・・・・うわぁー 。
花バッチャンは川の中へドボ〜ン。
川に落ちた瞬間からスローモーションの世界に入った。
飲みたくない水を大量にゆっくり飲んでいる。
手足もゆっくりとばたつかせている。
ジュリアーノ(実はこの名前は定かではない。
このような名前だったような気がしたので書いているだけ)が
ワンワン吠えている声が遠くに聞こえた。
ぼんやりした中で目の前に白いカンゾウの茎が見えた。
「そうだ、ぼた餅だ。ぼた餅を食べるんだった。」
思わずそのカンゾウを採ろうとしたら、くにょっと動いた。
「コラ動くんじゃない ぼた餅を作ってもらうんだから。」
それから狙いを定めて川の中のカンゾウを掴んだ。
「げっ、逃げられた。」
つかもうとすると、くにょっと逃げてしまう。
その度に ぼた餅が遠のく気がして花バッチャンはカンゾウを必死でつかもうとした。
「ワン ワン!」
つかんでいたのはジュリアーノの白い後ろ足だった。
ジュリアーノの前足は花バッチャンの頭をポコポコ踏みつけていた。
後頭部を踏まれ、少しづつ意識がはっきりしてきた。
見ると、川の深さはすこぶる浅かった。
そして、シャキーンと立てたのだった。
花バッチャンは自分の後頭部がべチャッと絶壁になっているのは
ジュリアーノの前足のせいだと思っている。
しかしジュリアーノのおかげで助かった事もよくわかっている。
カンゾウを見ると思い出す、実にくだらない話じゃよ。
カンゾウ物語
のん吉さんが描いてくれたカットです。
飲みたく無い水で思い出したが、
万博の入り口で
飲みかけのペットボトルの水を紙コップに移すように言われたのだが、
紙コップ持って歩くのはこぼしそうで面倒だし
捨てるのももったいないので、
入り口でゴクゴクと飲みたくも無い水を飲んだ。
そして、ロボットを見る為に列に並んだ。
しばらくしたら、トイレに行きたくて・・・行った。
そしたら又、行きたくなって・・・行った。
そしたら又、行きたくなって・・・マジ、困った・・・でも行った。
飲みたくも無い水はホント悪さをしおるのぉー。
おまけの話はくだらない話ではなくて
くだった話じゃった。。。ホゲッ。。
おまけの話