題 名 |
見た日・製作国・監督・俳優 |
感 想 |
華氏119
2018年制作 |
18/11/09
アメリカ
マイケル・ムーア監督
マイケル・ムーア |
タイトルの、華氏119(原題:Fahrenheit 11/9)は、トランプの大統領当選が確定し、勝利宣言をした2016年11月9日に由来。
16年の大統領選の最中からトランプ当選の警告を発していたムーア監督は、トランプ大統領を取材するうちに、どんなスキャンダルが起こってもトランプが大統領の座から降りなくてもすむように仕組まれているということを確信した。
トランプ・ファミリー崩壊につながるというネタも暴露しながら、知らなかったこともいくつかあった。
黒人都市フリントでの鉛汚染水道水の供給など、どえらい問題が出始めている。水は命にかかわる問題を民営化している。料金も、ものすごく上がった年もある、らしい。
映画の進行が早すぎ、判らないところがあった。又、途中で寝てしまった。 少し、がっかりの映画でした。
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日々是好日
2018年制作 |
18/10/08
日本
大森立嗣監督
黒木華 樹木希林 多部未華子 |
本当にやりたいこと、を見つけられず大学生活を送っていた20歳の典子は、タダモノではないと噂の「武田のおばさん」が茶道教室の先生であることを聞かされる。
母からお茶を習うことを勧められた典子は気のない返事をしていたが、お茶を習うことに乗り気になったいとこの美智子に誘われるがまま、流されるように茶道教室に通い出す。
見たことも聞いたこともない「決まりごと」だらけのお茶の世界に触れた典子は、それから20数年にわたり武田先生の下に通うこととなった。
就職、失恋、大切な人の死などを経験し、お茶や人生における大事なことに気がついていく。
善の説明書から
日々是好日とは、変なこだわり、とらわれをさっぱり捨て、その日一日をただありのままに生きる、清々しい境地です。
たとえば、嵐の日であろうと、何か大切なものを失った日であろうと、ただひたすら、ありのままに生きれば、全てが好日なのです。
先生のある一場面:10年もやっていて、その腕の形はどうだ? 少しは自分で考えろ、と、呟きその場をたっていく。私の心を、グサリとえぐる。
さっぱりとした気持ちで、気楽に見てきた映画でした。
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1987、ある闘いの真実
2017年制作 |
18/09/27
韓国
チャン・ジュナン監督
キム・ユンソク ハ・ジョンウ ユ・ヘジン |
1987年1月14日の学生運動家拷問致死事件から6月民主抗争に至る韓国の民主化闘争を描いた映画である。
1987年1月、全斗煥大統領による軍事政権下の韓国。
南営洞(ナミョンドン)警察のパク所長は北朝鮮分子を徹底的に排除するべく、取り調べを日ごとに激化させていた。そんな中、行き過ぎた取り調べによってソウル大学の学生が死亡してしまう。
警察は隠蔽のため遺体の火葬を申請するが、違和感を抱いたチェ検事は検死解剖を命じ、拷問致死だったことが判明。
さらに、政府が取り調べ担当刑事2人の逮捕だけで事件を終わらせようとしていることに気づいた新聞記者や刑務所看守らは、真実を公表するべく奔走する。また、殺された大学生の仲間たちも立ち上がり、事態は韓国全土を巻き込む民主化闘争へと展開していく。
韓国の警官も、一般市民を警棒で、思いっきり叩くようだ。どこの国の警官も全く同じだ。
南営洞(ナミョンドン)警察の跡地は、今も残っているらしい。韓国は、戦前の日本の警察並み、いや、それ以上。大陸の民族なので、すごいのかも知れない。
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ヒトラーと戦った22日間
2018年制作 |
18/09/19
ロシア、ドイツ、リトアニア、ポーランド
コンスタンチン・ハベンスキー監督
コンスタンチン・ハベンスキー クリストファー・ランバート |
これまで歴史に隠されてきた“絶滅収容所最大の反乱”は、一体どのように成し遂げられたのか。1943年10月14日に実際に起こった反乱を、実話に基づき忠実に描きだした、と言う。
ナチスドイツが支配するポーランドのソビボルに設けられた強制収容所に列車が到着すると、中から多くのユダヤ人たちが下車。
彼らは財産を没収され、ナチスの役に立つ一部の職人らを除いて、ガス室で殺戮される運命だ。生きて労働を強いられる者たちも、親衛隊将校の機嫌次第で簡単に殺されてしまう恐怖の中にいた
死の運命にあった何百人という収容者たちが、一人のリーダーのもと、共に収容所から脱出した。
反乱のリーダーは、ソ連の軍人サーシャことアレクサンドル・ペチェルスキー。
武器の扱いにも精通していたペチェルスキーは収容所に入れられてからわずか22日で脱出計画を練り、その統率能力とカリスマ性で、実行した。
職人ではない者たちは、全員、裸にされシャワー室でガス殺され、残された者は、重労働させられた。
脱走に失敗すると、10分の1が殺される。広場に膝付かせ、1,2,3と勘定して、10人目が、その場で銃殺される。
将校たちの宴会では、馬にさせられ、その役を果たせない奴は、おもちゃのように撃ち殺される。
いろんな手を使い、小銃、弾薬を、調達。22日目、将校らを、1人ずつ連れ込み、ナイフで殺す。
が、ナチスに気づかれ、機銃掃射を受けるが、全員で脱出する。400人、脱出できた。
脱走した400人の内、100人は殺され、150人は連れ戻された、という。リーダーは、終戦まで戦い、最近まで生きた、と言う。
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沖縄スパイ戦史
2018年制作 |
18/08/17
日本
監督:三上智恵、大矢英代
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米軍が上陸し民間人を含む20万人余りが死亡した沖縄戦の司令官が死ぬ1945年6月23日までが「表の戦争」なら、北部ではゲリラ戦やスパイ戦など「裏の戦争」が続いた。
作戦に動員され、故郷の山に籠って米兵たちをやっつけたのは、まだ10代半ばの少年たち。彼らを「護郷隊」として組織し、「秘密戦」を仕込んだのが日本軍の特務機関、あの「陸軍中野学校」出身のエリート青年将校たちだった。
極めて計画的に、戦争に勝つためだけに、1944年の晩夏、42名の「陸軍中野学校」出身者が沖縄に渡った。
ある者は偽名を使い、学校の教員として離島に配置された。身分を隠し、沖縄の各地に潜伏していた。
少年ゲリラ兵、軍命による強制移住とマラリア地獄、やがて始まるスパイ虐殺……。たくさんの国民が日本軍に殺された。
戦後70年以上語られることのなかった「秘密戦」の数々が,この映画で一本の線で繋がった。
まさに今、権力者等が進めている、南西諸島への自衛隊増強とミサイル基地配備、さらに日本軍のまんまの「自衛隊法」や「野外令」「特定秘密保護法」の危険性へと深く斬り込んでいく。今が昔と、何にも変わらずの昔のままの姿を暴いていく。
軍隊は、人殺し集団で、戦争に勝つことだけが目的の集団です。人の命、国民を守ることなど。眼中にはない、そんな暇は出来っこない。よく考えれば、当たり前のことです。
勝ち始めれば、効率よく勝つことだけに頑張る。面白がって,効率よく原爆を落としたように、人を殺し、強姦し、盗み、焼いたように。だから、日頃は、勲章をたくさんつけて、格好良い服を着せているです。
軍隊に属する兵隊は、人を殺す消耗品です。盗むな、殺すな、女を犯すな、と言っても、殺さなければ殺されるのに、そんなこと、守れるはずがない。昔は、すべて公認であり、遣っても黙っていた。今は、建前だけそういうことになっている。ベトナム戦争までは、報道されていたが、今は、その報道もない。
どこの国の軍隊、すべておんなじです。
そして、生きて帰ったのは、ほとんどの司令する奴らと、ほんの一部の兵隊だけ。この映画は、この生き残った人たちの証言でできあがっている。
このような映画が出来るうちは、まあ、いいが、そのうち、作ることも出来なくなる世になるぞ、ご用心、ご用心!!!
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スターリンの葬送狂騒曲
2017年制作 |
18/08/11
イギリス
アーマンド・イヌアッチ
スティーブ・ブシェミ、ジェフリー・タンバー、オルガ・キュリレンコ |
“粛清”という大量虐殺による恐怖で全てを支配してきた独裁者、ソ連の最高権力者スターリンが死亡。
今こそ彼の後釜につくチャンスだと色めき立つ側近達の互いを出し抜く卑劣な駆け引きが始まり、権力バトル開始のゴングが鳴った。
表向きは厳粛な国葬の準備を進めながら、スターリンの腹心だったマレンコフ、中央委員会第一書記のフルシチョフ、秘密警察を牛耳るベリヤが三大トップとなり、各大臣、ソビエト軍の最高司令官ジューコフまでもが参戦。
嘘と裏切り、仕掛け合う罠、国を担うはずの男たちの“なんでもあり&やったもん勝ち”のゲスな本性が暴かれていく。壮大なのに妬息、大真面目なのに可笑しくて、卑劣で残忍なのに惹きこまれる“偉人!?”達の黒歴史を暴くブラック・コメディにしてロシア政府“上映禁止”の映画でした。
名前と顔が一致せず、何が何だか判らずじまいでしたが、ロシヤが上映禁止にする、おもしろいイギリスの映画でした。
今の日本国の権力者を描く映画監督が出てこないかな、面白いだろう、期待する!!!
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ゲッベルスと私
2016年制作 |
18/07/24
オーストリア
クリスティアン・クレーネス他
ブルンヒルデ・ポムゼル |
ナチスの宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書を務めたブルンヒルデ・ポムゼルが、終戦から69年の沈黙を破り、撮影当時103歳にして初めてインタビューに応じたドキュメンタリー。
1942年から終戦までの3年間、ゲッベルスの秘書としてナチス宣伝省で働いたポムゼルは、
「あの時代にナチスに反旗を翻せた人はいない」と話す一方で、
「ホロコーストについては知らなかった」と語る。
近代史最大の戦争犯罪者のひとりであるゲッベルスに誰よりも近づいた彼女の30時間に及ぶ独白を通し、20世紀最大の戦争における人道の危機や抑圧された全体主義下のドイツ、恐怖とともにその時代を生きた人々の姿を浮かび上がらせていく。
この人も、法律通り遣った、1人でした。権力の中枢にいた人として、フォロコーストは知らなかった、は、ないと思う。
人間は、この程度かもしれない、と思った。ただし、よく、映画に出たと思う。
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万引き家族
2018年制作 |
18/07/04
日本
是枝裕和監督
リリー・フランキー 安藤サクラ |
東京の下町。家主である、おばあちゃんの初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。5人家族。
彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、犯罪でつながる、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。
治はぐうたらで万引きの常習犯、信代は祥太を誘拐したあばずれ、亜紀はJK見学店に。祥太は、学校に行かずに、治と万引きの毎日。
そんなある日、近所の団地の廊下で震えていた,両親にいじめられていた幼い女の子を見かね、治が家に連れ帰る。
信代が女の子の手にある傷を見て両親にいじめられていることを知る。自分の境遇と同じだった女の子を、娘ゆりとして育てることに。6人家族となった。
そして、みんなで、隅田川の花火の音を聞いたり、海に出かけたりしながら、そして、いつもの生活が始まる。
そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになって、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。
ある日、5歳の女の子、行方不明のテレビニュースが流れる。ゆりのことだった。
また、ある日、おばあちゃんが死んだ。が、だんまりして,埋めてしまう。年金がほしいもん、と。
祥太が、万引で捕まる。そんなことで、すべて明るみに。
信代は、すべてを自分が背負い、刑務所に。治は、1人で日雇いに。祥太は、施設に。ゆりは、両親の元に、そして昔の生活に戻って。そして、亜紀は、どうなったっけ?忘れた。
今の、日本国の住みにくい世を。よく、描いてくれました。しかし、日本国の権力者は、だんまりを決め込みました。痛烈に弾圧しないだけ、まだ、いいか? そのうち歴然と弾圧をはじめるぞ。
そして、映画賞で、世界が評価してくれました。
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モリのいる場所
2017年制作 |
18/05/25
日本
沖田修一監督
山崎努 樹木希林 |
亡くなるまでのおよそ30年にわたり、草木が生え、いろいろな種類の生きものが住む自宅の庭を眺め、外出することのなく、観察して描き続けた洋画家・熊谷守一(くまがい
もりかず)をモデルに、日常の生活を描いた映画でした。
90歳過ぎて妻と暮らす守一の家には、守一の写真を撮る若い写真家の藤田、看板を描いてもらおうとする温泉旅館の主人、隣人の夫婦など、さらには得体の知れない男まで。老若男女が集う熊谷家の茶の間はその日も、いつものようににぎやかだった。
昭和天皇が、子供の絵か、と言ったこと、へたも絵のうち、ルール無視の碁のこと、くんしょうを断ったことも、描かれていた。
そんな二人の生活にマンション建設の危機が忍び寄る。
陽がささなくなれば生き物たちは行き場を失う。慈しんできた大切な庭を守るため、モリと秀子が選択したこととは、何だかわからずに、私は帰ってきました。
最後の方で、30年かけて掘った池を埋めると言っていたが、そのことかな? |
君への誓い
2016年製作 |
18/02/19
スペイン・アメリカ合作
テリー・ジョージ監督
オスカー・アイザック シャルロット・ルボン クリスチャン・ベール |
第一次世界大戦の頃、150万人が犠牲となったオスマン帝国によるアルメニア人大量虐殺事件に翻弄された、アルメニア人2人、アメリカ人1人の三角関係の話です。
ナチスのユダヤ人ホロコースト、日本の南京大虐殺、関東大震災時の朝鮮人虐殺、ウガンダ大虐殺、日本のアイヌ人、アメリカのインディアン、みんな根は一緒と思われる。人間の醜い姿の表れです。
今のこの国の権力者は、一部の国を一方的に敵視して、口汚く、寛容の心のない非難、脅しを、東アジアで賛同者1人も無しで、孤立して続けています。脅してピストルを抜いたら、抜いた方が悪いと非難しています。先制しなければ、徹底的にやられると、うそぶいています。
その行き先は、ホロコーストのみです。 おべっかばかり使う、今の役人らを見れば、判ります。普通のおじさん、おばさん等が、相手を、平気な顔して殺し始めます。
そんなことを思う映画でした。良い映画でした。
オスマン帝国で育ったアルメニア人青年ミカエル。医学を学ぶためにイスタンブールの大学に入学した。
アメリカ人ジャーナリストの恋人クリスには、アルメニア人女性アナがいたが、ミカエルとアナは、出会い互いに惹かれ合う。
第1次世界大戦とともにアルメニア人への弾圧がさらに強まる中、医学生のミカエルは差別を受け徴兵されるが脱走して故郷へ。
故郷の村に向かったミカエルはアルメニア人に対する虐殺を目撃する。
故郷に帰ったミカエルは、村を脱出するために奔走するが、留守の間に村民は襲われ皆殺しにされる。
アメリカ人クリスはトルコ軍のある目亜人虐殺を目撃、世界発信する。
一方のクリスはトルコの蛮行を世界に伝えるべく奔走し、アナもクリスと行動をともにする。
最後に、ミカエル、アナ、クリスを含めて、アルメニア人は、山に籠もり抵抗し、フランスの軍艦に助けられる。が、アナが死ぬ。
その後、ミカエルは、アメリカに渡り、医者になった。 |
永遠のジャンゴ
2017年製作 |
18/01/12
フランス
エチエンヌ・コマール監督
レダ・カティブ セシル・ドゥ・フランス |
ロマ(ジプシー)音楽とスウィング・ジャズを融合させた音楽で、後のミュージシャンたちに多大な影響を与えたジャズギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの知られざる物語を描いた伝記映画。
1943年、ナチス・ドイツ占領下のフランス・パリでもっとも華やかなミュージックホールに出演していたラインハルトは、満員の観客を魅了し続けていた。
その一方でナチスによるジプシーへの迫害はさらに悪化し、多くの仲間たちが虐殺され、家族、そしてジャンゴ自身にも危険が迫っていた。非情な現実に打ちのめされていたジャンゴにナチス官僚が集う晩餐会での演奏が命じられる。
その演奏会で、やってはいけない演奏をあえてして、仲間の逃走を助けた。
本人も、その後、スイスに逃れ、戦後はパリに戻った。
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ヒトラーに屈しなかった国王
2016年製作
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18/01/07
ノルウェー
エリック・ポッペ監督
イェスパー・クリステンセン アンドレス・バースモ・クリスティアンセン |
第2次世界大戦時、ナチスドイツの侵攻に激しく抵抗したノルウェーの国王ホーコン7世の下した決断と運命の3日間を描いた歴史ドラマ。
本国ノルウェーで大ヒットを記録し、アカデミー外国語映画賞に向けたノルウェー代表作品にも選出された。
1940年4月9日、ノルウェーの首都オスロにナチスドイツが侵攻。ノルウェー軍も交戦するが、圧倒的な軍事力によって主要都市が次々と陥落し、占拠されていく。
ドイツ軍はノルウェーに対し降伏を要求し、ドイツ公使とノルウェー政府国王のホーコン7世との謁見の場が設けられるが、ホーコン7世はその場で、ナチスの要求に従うか国を離れて抵抗を続けるかの選択を迫られる。
拒否して、イギリスに亡命。存え、今の国王は、その孫と、言う。
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ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命
2017年製作 |
18/01/05
チェコ・イギリス・アメリカ合作
ニキ・カーロ監督
ジェシカ・チャステイン ダニエル・ブリュール |
第2次世界大戦中のポーランド・ワルシャワで、動物園の園長夫妻が300人ものユダヤ人の命を救った物語。
1939年の秋、ドイツのポーランド侵攻により第2次世界大戦が勃発した。ワルシャワでヨーロッパ最大規模を誇る動物園を営んでいたヤンとアントニーナ夫妻は、ユダヤ人強制居住区域に忍び込み彼らを次々と救出。ユダヤ人たちを動物園の檻に忍びこませるという驚くべき策を実行する。
夫婦によるこの活動がドイツ兵に見つかった場合、自分たちやわが子の命も狙われるという危険な状況にありながら、夫婦はひるむことなく困難に立ち向かっていく。
ドイツ軍撤退の日まで守り抜く。それでも、最後はバレた、と言う。
戦後も、2人で動物園を続けた、と言う。
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否定と肯定
2016年製作 |
17/12/06
イギリス・アメリカ
ミック・ジャクソン監督
レイチェル・ワイズ トム・ウィルキンソン ティモシー・スポール |
ユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、イギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングが訴える大量虐殺はなかったとする“ホロコースト否定論”を看過できず、著書で真っ向から対立する主張を繰り広げた。
しかし、アーヴィングは、名誉毀損でリップシュタットを提訴、異例の法廷対決が始まった。
この裁判は、開始時から欧米でセンセーショナルに報道され、判決の行方は、ユダヤ人だけでなく、世界の知識層や学者などからも注目された。その映画です。
裁判の行方を混沌とさせたのは、アーヴィングが提訴した先が、英国の王立裁判所という点だった。
英国の司法制度は、訴える側ではなく、訴えられた側に立証する責任がある。それゆえ、訴えられたリップシュタットは、裁判でアーヴィングが唱える“ホロコースト否定論”を崩す必要があった。
このため、彼女のために、英国人による大弁護団が組織された。
アーヴィングの日記を調べ上げ、アウシュビッツの現地調査も行い、歴史の真実を確認する作業が繰り広げられる。
その一方で、同時に、弁護団はリップシュタットに対し「法廷では発言しないように」と要請した。しかも、ユダヤ人の生き証人が法廷で証言することも拒否した。
リップシュタットは、アメリカの法廷での戦い方との違いに戸惑い、反発する。しかし、裁判が進むにつれて、弁護団の戦術の深さと巧みさを知る。
さらには弁護団の人柄に引き込まれ、この裁判には何としても勝たねばならないという使命感が湧いてくる。
ナチスによる大量虐殺はあったのか、なかったのか。世界中のマスコミが注目するなか、歴史の真実を争う裁判は判決の日を迎えた。
アーヴィングの負けです。が、アーヴィングは、変わらず、ホロコーストはなかったと言い続けます。
東南アジアの、慰安婦、南京大虐殺、原爆、も、全く同じです。直接、強烈に批判しなくても、絶対に許すことの出来ないことです。
東南アジアでは、日本、南朝鮮の他には、外国軍隊の駐留する国は、無くなりました。
アメリカの原住民の皆殺しも、同じです。絶対に、許しません。
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ダンケルク
2017年製作 |
17/09/26
アメリカ
クリストファー・ノーラン監督
フィオン・ホワイトヘッド トム・グリン=カーニー |
有名な、連合軍の負けての撤退作戦の映画です。
勿論、下っ端の兵隊の映画です。
一般人を久組めて、兵隊を1人でも、助けようとしているには、判るが、ストリーの組立が、良くない。
期待したほどでなかった。
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自転車泥棒
1948年製作 |
17/09/21
イタリア
ビィトリオ・デ・シーカ監督
ランベルト・マッジォラーニ エンツォ・スタヨーラ |
あまりにも、有名な映画です。初めて見ました。
たんたんと、事実を連ねての進行、良いもんです。
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関ヶ原
2017年製作 |
17/09/13
日本
原田眞人監督
岡田准一 役所広司 |
例の関ヶ原の話です。
あまり、よいとは思いませんでした。戦闘シーンは、迫力がありましたが、最近はデジタル録画で、画面が暗く、良くありません。
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あん
2015年製作 |
17/08/24
日本
河瀬直美監督
樹木希林 永瀬正敏 |
人間の生き方を考える、ハンセン病患者を扱った映画でした。良い映画でした。
刑務所暮しをした、どら焼き屋の雇われ店長、仙太郎。
ある日、店で働くことを懇願する老女、徳江が現れ、彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。
しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。
おとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の女子中学生ワカナとともに、徳江の足跡をたどる。
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ハクソー・リッジ
2016年製作 |
17/07/19
アメリカ
メル・ギブソン監督
アンドリュー・ガーフィルド |
第2次世界大戦の沖縄戦で、戦場に取り残されたが、日本兵2人を含め75人の命を救った米軍衛生兵デズモンド・ドスの実話を映画化した戦争ドラマ。本人は、寿命を全うした、と言う。
人を殺してはならないという宗教的信念を持つデズモンドは、軍隊でもその意志を貫こうとして上官や同僚たちから疎まれ、ついには軍法会議にかけられることに。
妻や父に助けられ、武器を持たずに戦場へ行くことを許可された彼は、激戦地・沖縄の断崖絶壁(ハクソー・リッジ)での戦闘に衛生兵として参加。
敵兵たちの捨て身の攻撃に味方は一時撤退を余儀なくされるが、負傷した仲間たちが取り残されるのを見たデズモンドは、たったひとりで戦場に留まり、敵味方の分け隔てなく治療を施していく。
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ヒトラーへの285枚の葉書
2016年製作 |
17/07/12
ドイツ、フランス、イギリス合作
英語版の映画
バンサン・ペレーズ監督
エマ・トンプソン ブレンダン・グリーソン ダニエル・ブリュール |
ナチスの兵隊になった子が戦死して、ごく普通の何処にでもいる労働者夫婦が、ペンとカードだけで、ヒトラー政権に挑み、捕まって裁判に掛けられ、断頭台で首を切られるまでの物語です。
2人だけで、用心深くカードを、淡淡と、街角においてゆく。しかし、何時か、ぼろが出る。警察は、ぼろを出すのを、じっと待つ。
そして、終にぼろが。285枚の内、270枚が、市民から警察に届け出された。
出てくる人物は、親衛隊の将校、秘密警察、裁判官、一般市民。ただ、忠実に法律を守ったという、沢山の人達との物語です。
ただし、主人公と、ほんの一部の人が、ちゃんと意識して、人間として正しいことをしたが、
残りの皆さんは、意識もせず、結果として人間として悪いことをした人間達です。
裁判官など、今の佐川などにそっくりです(本当は、悪い事と、知っていたはずですが。戦後、多分、法律を忠実に執行した、と、アイヒマンと同じように、弁明したんだろう)
悪いと気付いていても、忠実に法律を守った役人も、いた。最後に、自ら死んだ。人も殺した。
残りは、だだ忠実に法律を守った人達です。そして、戦後、何も喋らなくなった人達です。
三国合作で、こんな映画が出来る西洋は、やはり先進国。日本は三等国丸出しの恥ずかしい国だ。
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花戦さ
2017年製作 |
17/06/23
日本
篠原哲雄監督
野村萬斎 市川猿之助 佐藤浩市 |
戦国時代に実在した、出世欲もなく、世渡りの下手な、しかし花の上手い、池坊専好という京都の花僧が、天下人である豊臣秀吉に専好が単身立ち向かう姿を描いた面白い時代劇。
織田信長が本能寺で倒れ、天下人が豊臣秀吉へと引き継がれた16世紀後半。
戦乱の時代は終わりを告げようとしていたが、秀吉は、圧倒的な権力を笠に、民を締め付け、意に沿わない者を、次々と死に追いやった。
そんな中、町衆の先頭に立った花僧の池坊専好は、花の美しさを武器に秀吉に戦いを挑んでいった。
秀吉そっくりな、日本国の権力者、疑問点は、いつでも説明すると言ったばかりのクセに、説明はしない、喚問にも呼ばない、国会も開かんと、言いたい放題、やりたい放題。
専好を殺さなかった秀吉より、出来が悪いし、取り巻きもお粗末。
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人生フルーツ
2016年製作 |
17/04/13
日本
阿武野勝彦プロデューサー
伏原健之監督 |
ニュータウンの一角にある平屋で暮らす建築家夫婦を追ったドキュメンタリー。
自身が設計を任された名古屋近郊のベッドタウン、高蔵寺ニュータウンに夫婦で50年間暮らす90歳の夫・修一さんと、敷地内の雑木林で育てた野菜や果物で得意の料理を手がける87歳の妻・英子さんの津端夫婦。
敗戦から高度成長期を経て、現在に至るまでの津端夫婦の生活から、日本人があきらめてしまった、本当の豊かさを見つめなおす。
ナレーションは樹木希林。俳優さんではないご本人達、夫婦の生活を、淡淡と描く。
50席ほどの小さい映画館ですが、満席でした。
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ヤクザと憲法
2017年 |
17/04/07
日本
阿武野勝彦プロデューサー
土方宏史監督(土の右に点のある字が本物です) |
ヤクザに基本的人権はないらしい。それでよいか?地元、東海テレビ制作の映画。
大阪のヤクザ一家の100日の取材した有りの儘の映像。
テレビ業界には、自主規制の決まりがあり、ヤクザは出演させてはいけない、と決まっているらしい。
それで、100日取材した記録を映画に。
1謝礼は無し 2事前に記録は見せない 3モザイクはしない の三条件を承知して、ヤクザの親分がOKしてくれた。子分は、親分の意のままで、協力してくれた。
その他、ヤクザの弁護士になり、有罪になり失職した弁護士、警察などの取締も映像に。
警察がカメラのレンズを覆う場面も。記録の押収は出来なかったらしい。
ヤクザの子供は、幼稚園に行けない、らしい。銀行口座を持てないために。
映画は、解説無し。ヤクザの一家の姿と声、それに、時々、監督が出てくる映画でした。(ただし、声が不鮮明で聞き取りにくかった)
予算も少なかったらしいが、日常業務を外して貰った。その分、同僚に迷惑を掛けたが、淡淡と一生懸命に仕事をしたようです。
良い映画でした。
「共謀罪」と表現すると宣言した朝日新聞もあり、まだまだ、大丈夫かな。。
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母 小林多喜二の母の物語
2017年製作 |
17/03/21
日本
山田火砂子監督
寺島しのぶ 塩谷瞬 |
小林多喜二の母・セキの映画。
貧しい家の娘に生まれたセキは、15歳で小林家に嫁ぎ、三男三女を生み育てた。字は読めなかった。
銀行に就職し、その軸足を労働運動と執筆活動へと移していった多喜二は、治安維持法下で特高警察の拷問により、一日で殺されてしまう。
母・セキは遺体を抱きしめて「それ、もう一度立たねか、みんなのためもう一度立たねか!」と叫んだ。
どっかの兄殺しと一緒、心臓麻痺だそうだ。手を下した奴らは、戦後、偉くなっている。
どこの病院も遺体の解剖を断ったと言う。慮ったのでなく、警察が手を回したという。
今の権力者に聞いても、心臓麻痺と答えるでしょう。
29歳の若さだった。
映画は、そんな多喜二とイエス・キリストの死を重ね合わせ、先立ってしまった息子を信じ続ける母親の姿として描かれている。 これは、制作者の考えかしら?
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The NET 網に囚われた男
2016年製作 |
17/02/27
韓国
キム・ギドク監督
リュ・スンボム |
北朝鮮の寒村で、妻子と共に貧しくも平穏な日々を送る漁師ナム・チョル。その朝も、娘の前で、将軍様の写真の前で、妻と何して、唯一の財産である小さなモーターボートで漁に出る。
魚網がエンジンに絡まりボートが故障。チョルは唯一の財産の船は手放せず、韓国側に流されてしまう。
朝鮮側と韓国側の警備兵が出てくるが、双方とも、何処にでもいる素直に言うことを聞く青年達だった。
韓国の警察に拘束された彼は、身に覚えのないスパイ容疑で、執拗で残忍な尋問を受けることに。
一方、チョルの監視役に就いた青年警護官オ・ジヌは、無骨なチョルに親しみを覚える。ごく平凡な人間として折れることのないチョルの信念を知り、家族の元に帰りたいというチョルの切実な思いを知り、次第にその潔白を信じるようになる。
チョルをスパイに仕立てるためには過剰な暴力行為も辞さない取り調べ官役は、”北朝鮮”に憎悪と悪意をたぎらし、度を越した偏向と、狂犬じみた暴力性の男だ。
彼とは対照的に、冷静沈着で合理的な室長は、チョルに亡命を勧めるが、彼の一貫した帰る意志に、チョルの強い思いを知る。
そんな時、やはりスパイ容疑で捕えられた男が、チョルにソウルにいる娘への伝言を託して、自ら舌を噛み切り息絶える。
やがて、チョルを泳がせようという方針から、物質文明を極め人々が自由に闊歩する、ソウルの繁華街に放置される。
街を彷徨う彼は、家族を養い弟を大学に入れるために身を売る若い女性と出会い、経済的繁栄の陰に隠された資本主義の位部分を知る。
何とか探し出したかの男の娘に伝言を告げ、ジヌが待つ場所に戻るチョル。しかし、その娘は、韓国側も知るスパイだった。
ところが、街中のチョルの姿を映した映像が北に流れ、南北関係の悪化を懸念した韓国当局は、チョルを北朝鮮に送還する。
資本主義の誘惑を退け、晴れて祖国に帰って来たチョルは大歓迎。だが、彼を待ち受けていたのはいっそう苛酷な運命だった。
たっぷりと尋問を受けたが、隠し持っていた、ドルが見つかる。しかし、ドルは黙っていてやる言われ釈放される。
チョルは、家族のために漁に出ようとするが、すでに漁は禁じられていた。
しかし、警備兵を押しのけ船を沖に。
上司の指示で、指示通りに警備兵は発砲し終わる。指示通りに発砲する兵隊に、近所の若者が重なる。子や孫が心配になる世になってしまった。
北南双方とも、素直な描写で、素直に見ることが出来た。このような映画が出来る内は、平和な時代かな、と思う。
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未来を花束にして
2015年製作
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17/02/13
イギリス
サラ・ガブロン監督
キャリー・マリガン
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1910年代のイギリスで参政権を求めた女性たちの映画です。
1912年、イギリス・ロンドン。
洗濯工場で働く24歳のモードは、同僚の夫と幼い息子の3人で暮らしていた。
ある日、女性参政権運動活動家である友人に代わって公聴会で証言し、「今とは異なる生き方があるのでは?」という疑問を持つようになる。それがきっかけとなり、モードはWSPU(女性社会政治同盟)のリーダーであるエメリン・パンクハーストの演説を聞き、デモにも参加するようになる。
しかし、女性の政治活動を不満に思う男性も多く、夫からは家を追い出され、息子と会うことも禁じられ、さらに工場長からもクビを宣告されてしまう 。
運動は、過激にならざるを得なく、郵便ポストの爆発、別荘の爆発など、行い、女王の居る競馬場で、死ぬことまで行う。
30歳以上の婦人に参政権が認められたのは第4回選挙法改正の1918年。男性と同じ21歳以上となったのが第5回選挙法改正の1928年でした。
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スノーデン
2016年製作 |
17/02/01
アメリカ・ドイツ・フランス合作
オリバー・ストーン監督
ジョセフ・ゴードンーレビット |
イギリスのガーディアン誌が報じたスクープにより、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムの存在が発覚する。
ガーディアン誌にその情報を提供したのは、アメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった。国を愛する平凡な若者だったスノーデンが、なぜ輝かしいキャリアと幸せな人生を捨ててまで、世界最強の情報機関に反旗を翻すまでに至ったのか。
テロリストのみならず全世界の個人情報が監視されている事実に危機感を募らせていく過程を、パートナーとしてスノーデンを支え続けたリンゼイ・ミルズとの関係も交えながら描き出す。
何処の国も、台所の中まで丸見えになっており、核弾頭の照準は、みんな決まっていて、ボタン一つで、世界を亡ぼすことが出来るようになっている。
アメリカだけではない。ロシア、中国、フランス、イギリスも同じ。
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沈黙
2016年製作 |
17/01/27
アメリカ
マーティン・スコセッシ監督
アンドリュー・ガーフィールド 窪塚洋介 イッセー尾形 |
なぜ神は苦悩する人間の前に姿を現さず、沈黙を貫くのか、と言う遠藤周作の「沈黙」を、マーティン・スコセッシが映画化。
やる気十分な若い宣教師、踏み絵を踏んでばかり居るキリシタンの日本人キチジロー、取り締まる役人らの物語です。
キリシタンの弾圧が行われていた江戸初期の日本に渡ってきたポルトガル人宣教師の目を通し、人間にとって、何が大切なものか、人間の弱さとは何かを、人間の現実の行動を通じて、神との付き合いを描いた。
17世紀、キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、日本を目指す若き宣教師のロドリゴとガルペ。
2人は旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、やがて長崎へとたどり着き、厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合っていく。
宣教師は、結局、落ちてしまい、日本名まで得て、死ぬ。棄教はしたが、最後まで、キリストを信じていた、と言う表現でした。
キチジロー(窪塚洋介)は、何回も、落ちて落ちて、なお、宣教師に付いていく。何処にでもいる、ずるがしこくて、だらしない、日本の若者。それを生かしておく社会があった。私、そっくり。
役人等は、これも人のよい、何処にでもいる日本のおじさん等。筑後守(イッセー尾形)、通辞(浅野忠信)は元キリシタン、仕事のやり手揃い。役人そのもの、今の日本人そのものずばり。
今後、共謀罪と授権法が出来れば、政治屋と役人のやりたい放題に出来る世になると思うと、恐ろしくなる。私は、じきに死ぬが、自制の効いた人達が増えることを望む。
押し付けがましい所はなく、たんたんと描いている所がよかったと思う。きっと、何か、受賞するぞ。
篠田監督の「沈黙」も見たい。描き方が異なると思う。
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素晴らしき哉、人生
1946年製作 |
16/12/15
アメリカ
フランク・キャプラ監督
ジェームズ・スチュワート ドナ・リード |
自分の夢を追いながらも父親の急死に伴い家業の建築ローン貸付組合を継いで田舎の小さな町で過ごさざるを得なくなっていた男は、町一番の富豪である、意地の悪い銀行家の圧力に負けず、真面目に働いていた。
家庭にも恵まれて、事業も好転しつつあったが、そんな彼に不運な出来事が。
そして、クリスマスの晩に自殺を図ろうとした彼に、翼をまだ持っていない二級天使が翼を得るために彼を助ける使命を受け、現れた。
天使は「生まれて来なければよかった」と言う彼のため、特別に彼が生まれて来なかった場合の世の中を見せる。そして彼がいかに素晴らしい人生を送ってきたかを理解させようとする。
戦争直後の映画ですが、楽しい映画でした。戦争に勝った国とは言え、素直な元気さで出来ているのが素晴らしい。
ジェームズ・スチュワートも若く、ドナ・リードもきれい。
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アルジェの戦い
1966年製作 |
16/11/16
イタリア・アルジェリア
ジッロ・ポンテコルボ監督 イタリアの人
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1954年から62年にかけてフランスの支配下にあったアルジェリアの独立戦争を描き、66年のベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。
ジャーナリスト出身のジッロ・ポンテコルボ監督が、戦争の実体をドキュメンタリータッチでリアルに再現。アルジェリア市民8万人が撮影に協力し、主要キャストには実戦経験者を含む一般人も多数参加。戦車、武器類はアルジェリア軍より調達された。アルジェリアの首都アルジェのカスバでオールロケを敢行し、5年の歳月をかけて製作。
ベネチア映画祭でグランプリにあたる金獅子賞を受賞した際、現地入りしていたフランス代表団が「反仏映画」として反発し、会場を退席したという。
レジスタンスの仲間は、テロに掛かる前に、その内部の浄化から手を付けていく、描写があった。
おどろいた。
また、権力側のアルジェリア人を弾圧する中佐は、ノルマンディー作戦や反ナチのレジスタンス、インドシナ戦争へ参加した軍人。
拷問を初め、徹底的にアルジェリア人を弾圧し、殺した。それに協力する、役人、兵士等が居る。
「戦争も革命も同じだ。テロが有効なのは最初だけ。勝利を決めるのは民衆の行動だ」と語る男あり。
一方、国連では、アルジェリアの独立賛成の過半数を得られずに終わる。今と変わらない国連が。
今も、その国連は途切れることなく続いている。幸せなことと思いたい。
50年前の映画とは思われない。9・11や、今のフランスのテロを見ているようだ。実質、今と何ら変わらないテロそのもの。
しかし、アルジェリアの植民地支配のフランスからの独立そのものだった。大国の植民地支配からの解放、そのものだった。ナチスへのレジスタンス、旧主国へのレジスタンス、そのものだった。
暴力に、よい暴力、悪い暴力は無いと思うが、そろそろ、暴力の代わりの話し合いの世界へ変えていく時代に、変わってもよい頃と思う。
一神教の宗教ではない我が日本国は、その適任の国であったのに、日本国は、その機会を生かすべきだったのに、70年の歴史を捨てて、普通の戦争する国になってしまった。
本当に残念である。 |
ある戦争 |
16/10/29
デンマーク
トビアス・リンホルム監督
ピルウ・アスベック |
アフガニスタンで平和暴力に、維持活動にあたるデンマーク軍の兵士たちを描く。
母国デンマークに妻子を残し、150人の兵士を率いてアフガニスタンに派遣されたペダーソン、ある日、任務中に部下が地雷を踏んで命を落としてしまう。さらにその数日後、地方の村を訪れた彼らは、敵の急襲を受けて航空支援を要請するが、その支援攻撃によって複数の民間人が犠牲となる。
敵が居ることを確認しなかった、ペダーソンは責任を問われ、軍法会議にかけられ、有罪直前までに。また、自分の子供に、子供殺したのか、と問われる。
最後、敵を確認した部下の証言を得て、無罪となる。
後味の悪い映画でした。
絶体絶命の部下を救うための支援攻撃で民間人を殺してしまったが、これが、自衛隊であれば、軍法会議もなく、その国の法律で裁かれる。完全な殺人となる。
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シン・ゴジラ |
16/09/27
日本
庵野秀明監督
長谷川博己
竹野内豊
石原さとみ |
フルCGで作られた特撮の映画。うまい出来映えの映画でした。国の危機対応のすじでしたが、3/11福島原発対応より、情報管理が出来過ぎていて、こんなに上手くはいかない思う。
菅首相のドタバタを思い出した。情報が、全然入らなかったらしい。それに比べたら、情報は極めてスムースに入っている映画で、、そこが不満だった。入るはずがないのに。
自衛隊も、実にスムースに動いていた。戦争の経験もないのに。3・11の自衛隊の動きより、10倍以上スムースに動いていた。
ゴジラを黙らせるまでに、沢山の国民が死んでいると思うが、その描写はなし、最新の兵器を使って、やりたいようにゴジラをいじめていた。憲法違反の戦争法の自衛隊が積極的の参加したらしい。戦前のニュース映画のように。
専守防衛は、国民の死者が増えるので、外国に出て行きたいのかな、と思う。
日本は、島国で良かったな、と思う。
俳優が次から次に出てきて、さっぱり役が判らなかった。また、テンポが速く頭が付いていけない。
評判ほど、良い映画とは思わなかった。途中、眠くなった。
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帰ってきたヒトラー |
16/07/07
ドイツ
デビッド・ベンド監督
オリバー・マスッチ |
服装も顔もヒトラーにそっくりの男がリストラされたテレビマンによって見出され、テレビに出演させられるハメになった。男は戸惑いながらも、カメラの前で堂々と過激な演説を繰り出し、視聴者はその演説に度肝を抜かれる。
かつてのヒトラーを模した完成度の高い芸として人々に認知された男は、モノマネ芸人として人気を博していくが、男の正体は1945年から21世紀にタイムスリップしたヒトラー本人だった。
何を言いたいのか、良く理解出来なかった。話の進みが早すぎて、ついて行けない。
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海よりもまだ深く |
16/05/27
日本
是枝裕和監督
阿部寛 真木よう子 |
団地を舞台に、売れない小説家の主人公と、団地に一人住まいのその母親、別れた元妻とその息子。こんなはずじゃなかったと今を生きる家族を映したストーリーでした。
気楽に見られる映画でした。一神教の慌ただしい映画と違った、のんびりがありました。
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家族はつらいよ |
16/03/31
日本
山田洋次監督
橋爪功 吉行和子 |
山田監督の「東京家族」で一家を演じた8人のキャストが再結集して現代に生きる新たな一家に扮し、熟年夫婦の離婚騒動をめぐって織り成される人間模様を描く。
結婚50年を目前に控えた平田夫妻。夫はもうすぐ誕生日を迎える妻にプレゼントを贈ろうと欲しいものを尋ねるが、その答えはなんと「離婚届」だった。
突如として持ち上がった離婚話に、彼らの子どもたちは大慌て。すぐに家族会議が開かれることになるが、それぞれが抱えてきた不満が噴出してしまう。
離婚届に夫は判子を押すが、妻が破り捨てておしまい。気軽に面白く見てきました。
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サウルの息子 |
16/03/03
ハンガリー
ネメシュ・ラースロー監督
ルーリグ・ゲーザ モルナール・レべンテ
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ハンガリー系ユダヤ人のサウルは、アウシュビッツで、ナチスから特殊部隊“ゾンダーコマンド”に選抜され、次々と到着する同胞たちを殺し、死体を処理し、持ち物から貴重品を抜き取り処分する仕事に就いて、食事して、笑うことなく生きていた。
ゾンダーコマンドは、6ヶ月毎に選抜され殺されていく。これも、進行する中に、たんたんと描かれている。
ある日、ガス室でまだ生きていた自分の息子らしき少年を発見した。しかし、直後に、少年は医師の手で口を押さえられ殺されてしまった(映像は、カット無しで、そのままこのシーンは描かれていた.。ただし、ぼんやりと焦点の合わない映像で)。
その少年の弔いをユダヤ教の教えの通り埋葬しようと、サウルは、2日間頑張る。
映像は、その姿を、言葉少なく、たんたんと追い掛ける。ユダヤ人を裸にしてガス室に送る、撃ち殺す、など殺害の場面はぼやかして、音だけは響かせて。
また、同じ時期、ゾンダーコマンド等の叛乱の計画の進行も重なり、最後は、予想通りの結果となる。
殺されるユダヤ人も、ゾンダーコマンドも、ドイツ兵も、普通の何処にもいる普通の人達として描いている。ただ、正面切って殺される映像はないが、銃声は絶えることなく響いている。
感情を露わにしないで、たんたんと自分の仕事をする人を描いている。
かって、一緒に仕事をした仲間、隣組のおじさん等を思い出した。私には、人を殺す仕事がなかったことを思った。
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雨の朝パリに死す |
16/02/18
アメリカ 1955年
リチャード・ブルックス監督
エリザベス・テイラー、ヴァン・ジョンソン |
第一次世界大戦後、ロストジェネレーション、酒や享楽におぼれる世代、自堕落な世代と言う世代があった。
それを、第二次世界大戦後に置き換えて映画化したという。
自堕落な主人公達と淑やかな女を描く。
淑やかな女:女主人公の姉が良かったが、もう少し丁寧に表現されていればなお良い。
昨日のテンポの速い映画より、判ったが、ちょっと、合わなかった。
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ディーパンの闘い |
16/02/17
フランス
ジャック・オディアール監督
アントニーターサン・ジェスターサン、カレアスワリ・スリニバサン、カラウタヤニ・ヴィナシタンビ |
人種・宗教・移民問題に揺れる欧州の今を背景にした人間ドラマ。
内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するために、元兵士ディーパン、女、少女の3人が偽装家族となり、パリ郊外の集合団地にたどり着いた。
ささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力に見舞われる3人。
そんな彼らが暴力や戦いを、完全に捨てて、愛、そして新しい家族の絆を掴もうとするために闘う姿を描いている。
最後は、左側通行の国で、元兵士と女の間に子が出来て4人で暮らす場面だった。
テンポが速く、筋を負うのがやっとだったが、徹底的に闘いを避ける元兵士の態度がいい。
我が国の今の権力者が見たら、この主人公を意気地無し、強い国には不要、と、言うんだろう。
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母と暮らせば |
15/12/29
日本
山田洋次監督
吉永小百合 二宮和也 黒木華 |
長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二が幽霊として現れる。
2人は浩二の恋人・町子の幸せを気にかけながら、たくさんの話をする。
母親に、町子の代わりにお前が生きていれば、と言わせたのいい。
母親が幽霊と話しながら死んでいくのは、ちょっと気になった。幽霊との関わり形が気に入った。この監督は、能についても良く強いているようだ。
復員局の役人、大学教授がいい。
2015年々末、いい映画を2本見た。
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杉原千畝 |
15/12/25
日本
チェリン・グラック監督
唐沢寿明 小雪 |
ナチスに迫害されたユダヤ難民にビザを発給して救いの手を差し伸べ外交官・杉原千畝の半生の物語。
堪能な語学と豊富な知識を駆使し諜報外交官として世界各国で諜報活動に携わった杉原千畝は、1939年、リトアニアの日本領事館に赴任。自ら構築した一大諜報網をもって混乱する世界情勢を分析し、日本に情報を送り続けたが、国は耳を貸さなかった。
その一方で、ナチスに迫害されたユダヤ人もよく見ており、女房の賛同を得て、日本政府の命令に背いて日本通過のビザを発給し、6000人の命を救った。
杉原の、知られざる信念や信条を描き出す。出世街道に乗ったキャリアでは無かったと思われる。
OKを出した女房がいい。
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群衆 |
15/12/17
アメリカ 1941年製作
フランク・キャプラ監督
ゲイリー・クーパー バーバラ・スタンウィック ウォルター・ブレナン |
ヒトラーの言うとおり、群衆は愚鈍。その群衆と、いつも狡猾な政治屋、組織との物語。
1941年、先の戦争にアメリカが参戦した年製作の映画。
今の組織、政治屋、役人と、少しも変わらない、そっくり。多分、群衆も。
アルトハイデルベルクの家庭教師(だったかな?)のような、ウォルター・ブレナンの役がよかった。
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ハーツ・アンド・マインズ |
15/05/23
アメリカ
ピーター・デイヴィス監督
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政治屋の大義の嘘の羅列、帰還兵士の嘆き、戦死へ医師の家族の嘆き、焼かれ犯され殺される現地の住民、傀儡軍兵士の雄叫び。
報道規制のない戦争はベトナム戦争が最後となった。そのベトナム戦争の残された記録。
南ベトナム高官のベトナム人の頭を打つ映像。歴代アメリカ大統領の嘘に満ちた演説。焼き討ちした農村集落で殺すオトコを選ぶアメリカ兵達。
その後も絶えない戦争には、このような醜い戦争の映像は登場しなくなった。実態は何も変わらないのに。
1千万以上の国民を殺した中国、2千万以上の国民を殺したソ連からは、このような映像は流れてこない。それに比べれば、アメリカは、良い国かも。
70年の戦争しない実績を欲し下もなく捨て、その主導国の後ろについて、戦争を始めようとする国がある。
威張りくさって自分の思うとおり決めようとする権力者がいる。もっとも、権力者は、その国民が選んだ。不幸な国だ。
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圧殺の海 |
15/05/21
日本
藤本幸久 景山あさ子監督
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2014年、集団的自衛権の閣議決定の日、辺野古の新基地建設が着工された。
沖縄県民は、何度、NOの声をあげたことだろう。しかし、その声を日米政府がかえりみることはなかった。
警察・機動隊、海上保安庁を前面に立てて、反対する人たちを力ずくで抑え込みながら、工事をすすめる。巡視船やゴムボート、特殊警備艇、警戒船など、最大80隻にもなる船が、辺野古の海を埋め尽くす。
.2014年年末の沖縄県知事選挙終了までの記録でした。
役人は、辛い職業です。それでも、警棒で思い切り叩く姿は映っていませんでした。
海上保安庁のゴムボートは、大きなエンジンを2つ付け凄い機械。国家権力はこの位の装備は持つだろう。しかし、国民に向かって使うのは、些か違和感がある。その内、銃を国民に向けることが出てきそう。
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シャトーブリアンからの手紙 |
14/11/19
フランス、ドイツ
フォルカー・シュレンドルフ監督
レオ=ポール・サルマン |
ナチス占領下のフランスで1人のドイツ人将校が暗殺される。
ヒトラーは報復として収容所のフランス人150人の銃殺を命令。
過度な報復に危険を感じたパリ司令部のドイツ軍人たちは、なんとかヒトラーの命令を回避しようとするが、即日50人、さらに1日ごとに50人と3回にわけての刑執行にするのが精いっぱいだった。
フランスの役人達は、政治犯が多数収容されているシャトーブリアン郡のシュワゼル収容所から、人選を始め、27人を選ぶ。
銃殺されるフランス人のリストには、映画館でドイツ占領に反対するビラをまいたために収容された、まだ17歳の少年ギィ・モケも含まれていた。
神父が報復リストをつくった副知事を「銃殺は暗殺を、暗殺はさらなる銃殺を生み、報復の連鎖にしかならないのだ」と激しく叱責。
ドイツ軍人に「あなたは何に従う? 命令の奴隷になるな」と痛罵する場面にも、シュレンドルフの屈曲に富む歴史認識の視点が強く押し出されている。
ギィは、ただ、恋人に宛てた手紙を書かせるだけ。
そして銃殺。ひとりひとりへの止めの拳銃の音が続く。
そして、4日間が終わる。そんな映画でした。
監督が、ドイツ人というのが良い。
従軍慰安婦は無かったと声高に言う今の日本国では非難されることを、やっている。
人選をしたフランスの役人等は、戦後出世したという。日本校では、総理大臣になった奴がいる。
ドイツ将校については語られなかったが、多分、ソ連に送られ戦死しているだろうと思った。
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蜩の記 |
14/11/06
日本
小泉堯史監督
役所広司
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数年後、切腹が決まっている男の話でした。
その女房と娘が、どうどうと生きる様が良かった。 |
ふしぎな岬の物語 |
14/11/02
日本
成島出監督
吉永小百合
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何十年も、ひとりで生きてきた魅力ある虹の岬の喫茶店のおかみさんを見てきました。
吉永小百合がいいおばさんなんです。
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さよならアドルフ |
14/02/23
オーストラリア・ドイツ・イギリス合作
ケイト・ショートランド監督
サスキア・ローゼンタール |
ナチス幹部の娘の戦争直後の意識の変化を描いた映画です。父母が拘留され家を追い出された後、祖母の家までの旅行記。
途中で知る、ホロコーストと父親の関わり、ナチス関係者に対する一般の人々の冷たい扱いを経験し、意識が次第に変わっていく。最後に変わった娘を演じて終わる。
民衆はしたたかで、時に積極的に支配層へ加担し、弱者を迫害する。いつの時代も、いちばん恐ろしいのは悪魔のような独裁者以上に、「普通の人々」こそが最も恐るべき存在なのかもしれない
。
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小さいおうち |
13/02/19
日本
山田洋次
黒木華 松たか子 片岡孝太郎 |
元女中のタキが、自身の回想録を元に、かつて奉公していた「赤い三角屋根の小さいおうち」に住んでいた平井家のことを顧みながら、ある「密やかな恋愛」について回顧する物語。昭和初期から次第に戦況が悪化していく中での東京の中流家庭の庶民の生活が描かれる。
女中タキは、その恋愛を、ひとりで処理し世間体を保ち、自身は、結婚もせずそれを誰にも言わず、平成まで生きた。
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清洲会議 |
13/12/08
日本
三谷幸喜監督
役所広司 大泉洋 |
面白く見てきました。 |
ハンナ・アーレント |
13/12/09
ドイツ他
マルガレーテ・フォン・トロッタ監督
バルバラ・スコバ |
数百万のユダヤ人を殺した、ナチスのアイヒマンの裁判を見て、
アイヒマンは凶悪な怪物ではなく、命令に従った、ごく普通の人間であり、反ユダヤ思想の持ち主ではない。
ただ、自分で考える人ではなかった。
ユダヤ人指導層にも、ナチスに協力した者があるとも。
などと、主張してみんなから散々叩かれた、アメリカに亡命したユダヤ人哲学者の映画。このような映画が、一部の映画館しか上映できないことも寂しいことだ。
ごく普通の役人は、ほとんどがこのタイプ。どこにでも居る隣のおばさん、おじさんである。だから怖いのです。だから悪い法律は始末に負えないのです。
法律、命令に基づいて善悪にかかわらずに真面目に条文通り、命令通り行動する、素直な人達である。だから、怖いのです。
ベトナムで村民を虐殺したアメリカ兵、兵隊時代を何も語らない兵隊帰りの近所のおじさん、みんな普通の近所のおじさんお兄さんです。
法律違反を承知して、自分の良心に従って、ユダヤ人を逃がした外交官が我が国にも居たが、そう言う例は極めて少ない。敗戦のどさくさで、処罰はされなかったようですが。
ますます自分で考える人を育てなくてはと思う。自分で考えることが出来れば道徳教育など不要。
若者を使い捨てにする我が国は、内部告発は普通になっているのに、自分で考えて、意識して、不等な内部文章を公表した自衛官が処罰されるそうだ。
我が国も、こういう役人がぞろぞろ居るが、もっと沢山生まれる国に向かうようだ。恐ろしい国になりそうだ。
これから子供達に、愛国心を育てるそうです。
などと考えさせられた、良い映画でした。
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少年H |
13/09/05
日本
降旗康男監督
水谷豊 伊藤蘭 |
妹尾河童の自伝的小説の映画。私は敗戦時1年生。この主人公は中学生。
昭和初期の神戸。名前のイニシャルから「H(エッチ)」と呼ばれる少年・肇は、好奇心と正義感が強く、厳しい軍事統制下で誰もが口をつぐむ中でも、おかしなことには疑問を呈していく。
近所のうどん屋の兄ちゃんが特高に捕まる。
召集令状の来たオトコ姉ちゃんが、入隊せず脱走し、首つりする。
父がスパイの疑いを受け、特高の拷問を受ける。
いろんな軍事教練教官との出会い。 等、経験していく。
Hはリベラルな父と博愛精神に溢れる母に見守られ成長し、やがて戦争が終わり15歳になると独り立ちを始める。
どこにでも居る小市民の戦争体験でした。
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東京家族 |
13/03/02
日本
山田洋次監督
橋爪功 吉行和子 |
小津監督の「東京物語」に捧ぐ、山田洋次監督の「東京家族」を見てきた。現在の我らの生活そのものを見てきた。
瀬戸内海の小さな島に暮らす老夫婦は、子どもたちに会うために東京へやってくる。
品川駅に迎えにくるはずの次男・昌次は間違って東京駅に行ってしまい、タクシーを拾って、一足先に郊外で開業医を営む長男・幸一の家にたどり着く。
長女滋子もそろい、そろって食卓を囲む。
止まったままのカメラの映像の、「東京物語」の舞台を現代に移し、老夫婦と子どもたちの姿を通じて、家族の絆と喪失、夫婦や親子、老いや死についての問いかけを描く。
原節子が演じた役柄を託された、出来の悪い次男とその彼女がすっかり現代風に演じていた。
3.11、再軍備の動き、新しい原資のない経済の行き止まりなど、本当は暗いはずだが、思ったより明るい描きようだった。
妻を亡くした頑固親爺が、もう、東京には行く気はない、ときっぱり言っていたのが気に入った。
しかし、その東京を作ってきたのは、我々だった。 |
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