2011/03/22 2 2011年災害事故について 静岡の人に返事 <とり> |
1 津波
> ひどい地震でしたね。
(少し雨が降ると浸かった島田の家を知っていたので、今の家は、高台に、筋交いを入れて作りました。今の耐震強度は0.92やや危険 です。女房と息子は2階にいます。矢作川は、鎌倉時代からの暴れ川です。)
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2 想定
そうかと言って、恐竜が絶滅したという、星の衝突を想定する人もいないと思います。
「想定外」が、よく使われますが、その想定は、国民が決めて、法律になっています。その想定になった時、損傷はあっても潰れないように、物とか、システムを作るのが、今の世の中です。
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3 金儲け
しかし、経営、運用者が、その余地を削っています。運転者の再教育などそれです。運転者は、時間通り走るのが目的で、乗客の安全など考える余地がありません。そして、人間を物と見る考えです。病気になると解雇の制度です。
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4 想定外
想定外は、知らない、という雰囲気があり、嫌な言葉です。
我々は、想定より大きな荷重がかかったことはいくつも経験してきましたが、すべてが壊れることなく、何とかやってこられました。
また、壊れてしまった物もあります。(率としては、極めて小さいと思います。今、どの位かは知りません。) 阪神淡路の地震、今回の災害とも、建前の想定を越えてしまいました。 しかし、これらに携わっている技術者は、まず、想定外ということはないと思います。三陸の1000年に1度の大地震も知っていたと思います。
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5 人間のマニュアル化
人間が、マニュアルで動く人間になってしまって、マニュアルを外れると何も出来なくなってしまっているように見えます。
我々は、何から何まで知っている者が、その職場に2,3人はいて、管理職は、その人間に任せ、失敗した時は責任を取る、というような具合でした。人間を物扱いはしませんでした。
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6 決めたとおりしかやらない、余分なことは一切やらない
逃げてしまった医者や、養護施設の職員が出てこない。トラックが被災地に入ってこない、と報道されています。こんなこと当たり前になってしまいました。
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7 知見
東海地震は、3つ、一緒に起こる可能性は、新聞にも出ていますが、三陸は、その可能性はないという学者が多かったようです。理由を知りたいな。 10年ぐらい前に、すでに判っていたようですが、1度決めた想定は、替えなかったようです。
学者、技術者が承知していても、経営者、役人、政治家もその気にならなければ、想定値は替えることが出来ません。
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8 事故
新幹線の死者はありませんでした。 |
9 見通し
想定値(設計基準)と、物の作り方の考え方は、原子力利用については、変わるかもしれませんが、その他は、あまり変わらないのではと思います。津波が大きくなるかな? 今後、よく見ておいて下さい。 |
10 住む所
> 自分の住んでいるところは、海から5キロメートルぐらいのようです。 > 久能あたりは東海沖地震では被害にあいそうですね。 我が家80m。毎日、上り下りが大変です。去年の台風で、ビニールトタンが飛んだままです。お金もありませんが、直接困ることがありませんので、直す気になりません。
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11 仕事の終了
> 3月で仕事を終了します。 しかし、女房が病気になれば、歩きは出来ません。いや、私が先かもしれません。 それでも、死ぬ前日まで、歩いていたいと思っています。
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12 収入と税金
収入は、すべて役人に握られていますが、税金は1円たりとも余分に払っていません。それにしても、すごい量の税金を払っています。 |
13 今の仕事
今年も、毎月、8日位、仕事あり。設備を見て回ってくる、巡回の仕事です。設備に関わる異常事態の有無の確認と、異常を書類にして提出する仕事です。 暗に、どこに異常があるか判らない所の異常がある所を、残らず見てこいといわれています。良く見落としが出ます。 もちろん、不都合が事故にならないよういろいろ考えられていますが、時々、事故になり、情報量の1番少ない、第1線の我々が「見落とした」として処分を受けます。最前線の兵隊の偵察と同じです。 給料にその分が含まれていると承知して、毎日、仕事に出ています。 1日、一生懸命仕事して仕事が終われば、最高の開放感です。サラリーマン時代にはない開放感です。もしかしたら、見落としがあるかもしれませんが、直ぐ顕在化はしません。つかの間の幸福感です。
新幹線は、どちらかというと、不審な人を探していると思います。巡回の中で1番大変な仕事です。不審なことをする人は、普通の人と見分けはつきません。
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14 パソコン とインターネット
> おやすみなさい。
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15 追記 映画「太平洋の奇跡」を見てきた。
沢山の人を守りましたね、といわれ、出来ることをやっただけです。他のところで、助けた以上の人を殺しましたという、日本軍の兵隊の映画でした。 最近の映画は、敵は悪く、味方は良い、という戦争映画は、少なくなりました。 |