一戸建て住宅にせよ分譲マンションにせよ,ながく使用している間に家族構成をはじめライフスタイルが変
わったり水廻り等の設備が老朽化したり、あるいは『在宅介護』が・・・などいろんな問題が発生してまいります。


せっかくのリフォ−ムです。
失敗しないように計画をキチンと立ててから行いましょう。
埋め込み式手洗器とハンドシャワ−
水栓(汚物洗浄用)
既設手摺りだけでは危険なため
市の助成を受けトイレに手摺り
を増設した例(左側:縦用手摺り)
☆実際のマンションリフォ−ム工事に使われた図面の一部をご覧下さい

木造住宅の耐震改修工事をお考えの方に一言アドバイス
最近のようにあちこちで大きな地震が起きますと、いずれこの辺りもといった想いが現実味を帯びて来ましたね。
私は本来の業務の傍ら個人の資格で「愛知県木造住宅耐震診断員」として市が実施している「無料耐震診断事業」に
参加した経験があります。耐震診断を重ねて行く内に気が付いた事なのですが、ひと頃公共機関と勘違いさせるよう
な紛らわしい名称を名乗り無料耐震診断を行い、その挙句、誇大な調査結果を突きつけ人の不安感を煽りとんでもない
工事費の見積書を突きつける輩が横行していました。 被害者のお宅を調査したことありますが、床下や小屋裏に金具類
を過剰なまでに打ち付けてあるだけで肝心な壁や基礎の補強は何一つ効果的に成されていませんでした。要は短期間
に、高額な工事費をせしめるだけのものでした。
最近は一見鳴りを潜めているかも知れませんがこういった業者、後を絶ちませんのでくれぐれもご注意ください。
多少時間が掛かりますが、耐震改修工事を行うときは事前に各市町村の行っている無料耐震診断を受けて
くださるようお勧めします。各市役所,町村役場へ直接申し込めます。
(昭和56年5月31日以前に着工された物件等の緒条件が付いていますので各自お問い合わせください。)
各市町村から派遣される耐震診断員は全員プロの建築士によるボランティアで構成され、現地診断員の報告書をさらに、
審査会において再チェックしますので安心です。その結果本当に補強の必要な部分が明確に分かります。
また、この診断結果によっては耐震改修工事に補助金(岡崎市の場合最高90万円)が受けられます。
本当にくどいようですが、民間の無料耐震診断と私たち建築士が個人で参加している市町村の無料耐震診断事業とは
全くの別ものですので呉々もご注意ください。以前、新聞の折り込みを見て診断を申し込んで、診断後に耐震補修工事
の話を持ちかけられるまで、公共機関(市役所)の診断員と思い込んでいたと言う人が居ましたが、愛知県の公共機関
から派遣される診断員は必ず、「愛知県木造住宅耐震診断員登録証」を携帯しています。
それから、戸別訪問による勧誘や新聞に折り込み広告出すような事はしていません。
多目的流し(汚れ物洗い等)
ハンドシャワ−水栓(汚物洗浄用)
トイレットペ−パ-紙巻器
棚(陶器製)
トイレと多目的流し
を併設できると
便利です
ながい話を最後まで読んで下さり本当にありがとうございます。
バリアフリー及びトイレ、浴室、洗面所の改造について
バリアフリ−という言葉はずいぶん浸透してきているようですが、パッと思い付くのは屋内の段差解消とか手摺の
設置といったところでしょうか。(以前、新築相談で将来自分が車椅子になると決め込んでるというかすごく心配性な
人いましたけど) 住宅内部での床の段差解消は身体が不自由であるなしに関わらず転倒事故防止に有効ですので
お勧めです。しかしながら、既設の住宅の床の段差を無くそうとするとかなり大ごとな工事になる場合があります。
予算的にきつい場合こういったところに有効に手摺や床段差のための「すりつけ板」をつけてください。
『在宅介護』を目的にした、バリアフリ−化、トイレ、浴室、洗面所の改造を必要とされている、あるいは近い将来
必要となるご家庭の方へ・・・
単純にトイレやお風呂を新しく綺麗にしたいといった場合にもできたら(特に二世帯、三世帯同居の場合)考慮して
おくべきかなと思うのはやはり「介護」の問題です。ご家族の中にお体の不自由な方がいた場合、ご自身で何とか生活
できるのとそうでない場合とでは介護するご家族の負担は恐ろしく違ってきます。特にご高齢で認知症等を発症され
てる方の介護者は精神的にも肉体的にも大変な負担を強いられることになります。(本当に過酷なことですが、場合に
よっては24時間365日くり返し続きます。)こうしたことを踏まえてバリアフリ−、水廻り設備のリフォ−ムを行うときは
介護を必要とされる方への配慮も大切ですが、是非とも介護にあたるご家族の方がいかに負担を軽くできるかに重点を
おいて下さい。(自力で動けない人を持ち上げるのは意外なほど重いのです。介護する人が腰を痛めてしまったり疲れて
病気になってしまった時はとても悲惨なことになります。) 住宅改修費一部助成-岡崎市
☆水廻り設備の改造についてここに何もかも書くのは無理ですので大まかな点だけ
思い付くまま書かせていただきます。
★トイレの改造について
1.出入り口の巾はできる限り広く、そして引き戸または、ロ−リング式(横滑りしながら開く)のドアにできるとよいと
思います。歩行器や車椅子を使ってる場合片開きドアはとても不便です。
2.手摺をつける場合は取り付け位置を必ず使う方の体形、症状に合わせること。施工業者まかせにしないで
下さい。器具メ−カ−の施工マニュアル書通りの取り付け位置、寸法が必ずしもその方にとってベストではあり
ません。
3.トイレの手洗いが便器のロ−タンクにしかない場合、高齢の方や身体の不自由な方には非常に使いづらいです。
できれば便器に対して立位置の左右又はドア付近に手洗器をつけられると楽になります。
4.トイレの広さに余裕があったり部屋を広げることができる場合は、便器,手洗器のほか汚物流しがつけられると
便利です。寝たきりになったり、寝室内でポ−タブルトイレ(オマル)を使うようになったとき「汚物入れ」や「シビン」
の洗浄にたいへん役立ちます。また、スペ−ス的に余裕の無いときは、汚物洗浄用のホ−ス付きハンド水栓が市
販で有りますので採用して下さい。
5.車椅子で使用可能なトイレを作ろうとすると二帖くらいのスペ−スが必要となり、便器と出入口のレイアウト他車
椅子の動線の検討などが必要です。経験や知識の浅い施工業者や建築士では心配です。役所の福祉課等へ相
談してください。専門家の指導を受けられると思います
★浴室の改造について
1.ユニットバスがお勧めです。「桧の浴槽、天井も壁も桧のお風呂!」みたいなコダワリがないのならばまずユニット
バスです。水漏れ、タイルのひび割れ、カビといった心配がほとんどありません。また、機密性や断熱性にも優れて
います。ただし、断熱性については、バスル−ムが断熱材でしっかり包まれてる物にして下さい。わざわざ寒冷地
仕様と指定しないと何の措置もしてない製品も有りますのでご注意!地域的にみてコンクリ−トのマンションなら
これでもOKですが木造住宅の場合断熱が甘いとやはりコタエマス。
註:ユニットバスは製造メ−カ−がとてもたくさんあり選択に迷ってしまうかもしれません。かといって施工業者に
カタログを見せられ進められるまま、決めてしまうと言うのもいかがでしょう?より快適で安全なお風呂を手に入れる
ためにショ−ル−ムへお出かけください。そこで現物を見て、触れて使いやすさ、安全性(床は滑らないか、浴槽の
縁が高すぎないか浴槽が広すぎたり深すぎてお年寄りが溺れる心配はないか〜住宅内でのお風呂の事故は結構
多いのです〜、デザイン等の満足度、お値段等、納得ゆくまで確かめてください。
2.浴室の戸は引き戸か折り戸にして下さい。万一狭い欲室内で誰か倒れた場合内開きドアでは救出できない
場合があります。人の身体は柔らかいですからドアごと押し開こうとしても思うように動きません。
(ユニットバスのドアは緊急の場合枠ごと外せるようになってるのですが、とっさの時、気が動転していたら・・・)
3.浴室の壁や浴槽内に手摺りをつける場合は初めからきちんと取り付けておいて下さい。将来必要になったら取り
付けるというのはユニットバスの場合はメ−カ−によっては可能ですが、なかなかたいへんな工事です。

洗面脱衣室からユニットバスへ(浴室扉は引き戸です
★洗面所(洗面脱衣室)の改造について
1.洗面脱衣室については、介護の面ではスム−ズに脱衣や着衣を行うのにベンチというか腰掛られる椅子等の置
けるスペ−スが無いとたいへん不自由します。そしてその腰掛の横に手摺りをとりつけられるといいですね。
2.特に冬場ですが、洗面脱衣室と浴室との温度差のために血圧の急激な変化に順応できず高齢者の脳出血等の
事故がよくあると聞きますので小型のヒ−タ−など置けるとよいと思います。(リフォ−ムの時コンセントの有無をチ
ェックして下さい。)
お疲れさまです。ちょっと一休み:
気持ちだけですが・・・
戸建(木造在来工法:一般的木造住宅)住宅の間取り変更工事について
住宅もながい年月使っている間に、お子さんが独立されて部屋があまってしまってるとか、定年でお父さんが一日中家に
いる。(居場所がない)など少しずつなのであまり気にとめずにいる内にライフスタイルがずいぶんと変わって家の中無駄な
空間だらけ、(全体的にはまあまあ広いはずなのになぜか狭苦しい。)水廻りの設備も古くって綺麗になってるよそのお宅が
羨ましい(システムキッチンにしたい、オ−ル電化にしたい等々。)リフォ−ムしたくなる時っていろんな思いがありますよね。
さて、住宅をより快適に使いやすくするために間取りの変更などを行う場合、気をつけていただきたいこと
1.建築基準法というのが有りまして・・・間取りの変更や内装(壁、天井)の仕上げ材の張り替えのとき、各居室(継続的に
長時間使用する部屋、〜住宅の場合寝室、居間、食堂、座敷など〜)の法律上の有効採光面積(窓の大きさ)や1階部分に
おいてガスコンロ等火を扱う部屋(例えば台所)の内装仕上げ材の使用制限等、なかなか思い通りにならない場合が多々
あります。また、建物内部のみならず、屋根材の葺き替え、軒裏、外壁材などの張替えといったリフォ−ムはやはり材質に
よっては、建築基準法の制約を受けます。
2.テレビのリフォ−ム番組なんかで視聴率デザイン優先なのか、広くするためには手段を選ばないのか、簡単に柱や壁を
取払っているのを見るとゾッとします。決してマネしないでくださいね。柱は上階の床や屋根の重みを支えています。壁は
地震など縦横の揺れの力を防いでいます。本当に撤去してもよい柱や壁なのか十分な検討が必要です。 命に関わります。
これから書くことは私の個人的な経験や考え等が 所どころ かなり含まれてます。
ひょっとしたら間違ってるかもしれません。 反論のある方がいるかも知れません。
お時間ありましたらホントかどうか調べてみてください。



編集 発行
住まいのホ−ムドクタ−/設計者の会
P110に掲載
〜リフォ−ムことはじめ〜