Photo Iwao Torii

無の里休憩所
    (旧徳山村民家移築)

所在地:愛知県西尾市平原町

建築主:西尾市観光協会
    徳山無の里実行委員会

施工:直営工事+ボランティア

延床面積:107u (32坪)

構造:木造 平家建

 

 
   

平原の滝がある静かな山あいに、廃村となった旧徳山村の民家を移築して無料休憩所として開放することとなった。賛同していただける方々のため説明用に作成したイラストと完成予想図(パース)と平面図。

建物は明治6年と推定され、茅葺入母屋式平入の合掌造り風の木造農家。痛みのひどい部分は取り替えたが、できる限り古いものを再利用した。古い建物でも法規上は新築、屋根は鉄板葺きとしなければならなかった。

囲炉裏をかこんで抹茶も接待してくれます。陶芸、絵画、書などの展示会の会場としても利用されています。

 

西尾は茶処なので、茶室のある休憩所として床の間を作ることになりました。屋根に使われていた、縄のあとが残る丸太を床柱と床框に使用して、床の間の板は鋸目のある板を再利用して、茶室の床の間をつくりました。

徳山村の民家のときは押入れでした、以前からあったような落ち着きがあります。

雄と雌に差込み、棟丸太で結束した合掌小屋組部分。梁との接点はとがらせて乗っているだけ。昔の木造の技術には肝心させられる。

根尾の淡墨桜の苗木がこんなに育ち、毎年小さな花を咲かせます。多くの人々に土壁の下地作りや、石積みひとつでもと加わってもらいました。不良品の敷瓦をもらって土間に使ったり、古い建具をもらって来て調整したりして、多くの方々の善意で実現しました。

 

淡墨桜が満開になると多くの人々が来られます。昔からここに建っていたかのような安らぎがあります。お茶どころ西尾の抹茶の接待もあります。

 

古くなって来た看板。文章は移築のとき川窪巧が作成しました。淡墨桜の少し小さい愛らしい花が満開になりました。「そめいよしの」よりも先に満開になります。根尾谷よりも温暖な土地だからですね。

 

 

 

工業高校建築科3年生と一緒に訪れ、抹茶をいただいてから見学しました。時間がゆったりと経過するようでした。

 

  川窪設計工房