教育三法改悪を糾弾する!

 教育三法(学校教育法、教育職員免許法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律)が改悪されました。国会の靖国派・軍国主義待望議員、個人崇拝の宗教政党などの議員によってです。それも、たった20人ほどの差で。
 国の教育をこのような短期間の論議(論議していないにふさわしい)や一方的な運営で決めてしまうことに、この国の現在多数を占める議員らのおごり、不遜が透けて見えます。
 A首相の言った「美しい国」の現実がよく見えます。それは、まさに、国民にとって「にくいしくつう」(憎いし、苦痛!)の国だったようです。
 世界に誇る素晴らしい憲法九条を改悪しようとする「憲法九条改悪手続き法案」も採決強行され、教育基本法もすでに反動・軍国の2006年版改悪教育基本法になっています。
 しかし、私たちは改めて、子どもらを再び戦場に行かせない!その決意を表明したいと思います。そして、軍国賛美・時代錯誤の議員らは国会から去れ!平和と民主主義、世界連帯政治を!と。

与党・改憲手続き法案採決強行に渾身の怒りを!

平和を危うくし戦争を招く九条改憲の手続き法案阻止を!

戦争のための国造りを企図する教育改悪3法案を廃案に!

 4月13日、自民党公明党は、衆議院本会議で、国民投票法案の採決を強行しました。これは、国民の「成立させるべきではない」という強い声を踏みにじるもの、まさに暴挙です。各種世論調査でも、国民投票法案の内容は「分からない」「今国会では成立させるべきではない」という回答が過半数を超え、国民的理解が深まっているとは到底いえるものではありません。私たちは、平和を危うくし、戦争を招こうとする九条改憲に厳しく抗議するものです。
 また、教育改悪3法案が衆議院で審議入りしています。教育改悪3法案は、以下に述べる重大な問題点をもつものであり、私たちは廃案をめざし、全力をあげるものです。

 第1に、学校教育法改悪案では、改悪教育基本法第2条に「国を愛する態度」=「愛国心」を入れ込んだことを根拠に、義務教育の目標にもこれを入れ込み、子どもに、「愛国心」を押しつけようとしています。これは、教育基本法改悪をめぐる国会審議でも大問題になったように、憲法第19条が保障する内心の自由にそむくものです。また、副校長、主幹教諭、指導教諭という新たな職をつくり、これを学校教育法に位置づけようとしています。これは、新たな上意下達の体制づくりであり、教育の自主性と教育の自由を侵すものです。さらに、行政権力による「学校評価」の押しつけを強めることもねらわれています。

 第2に、教育職員免許法改悪案では、教員免許に10年という期限を設け、10年ごとに講習を受けさせ、認定されなければ免許を失効させて教員を失業させるという、教員免許更新制を導入しようとしています。また、これとかかわって教育公務員特例法を改悪し、権力の言いなりにならない教員に「指導不適切」というレッテルを貼り、研修を受けさせ、その結果、「指導改善」と認定されなければ10年をまたずに失業させることができるしくみをつくろうとしています。これは、時の政府のいいなりにならない教員の教壇からの排除をねらうものであり、断じてゆるせません。

 第3に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(地教行法)改悪案では、地方教育委員会に対する国の指示を入れ込むことをはじめ、地方教育委員会の自主性を蹂躙して、国がコントロールするしくみをつくろうとしています。

 教育改悪3法案のねらいは、「戦争する国」づくりである憲法9条改悪と一体であり、教育を時の政府の支配下におき、「『戦争する国』の人づくり」をすすめるところにあり、改悪教育基本法の具体化そのものです。
 教育改悪3法案は、憲法違反の改悪教育基本法の具体化であり、明らかに憲法違反そのものです。またそれは、子どもの成長・発達と無縁であり、子どもの成長・発達をねじまげ、教育本来のいとなみを破壊するものです。
 教育改悪3法案と深くかかわる改憲手続き法案も重大な局面を迎えています。しかし、4月14日付朝日新聞社説が「廃案にして出直せ」とかかげたのをはじめ、各地方紙が続々と反対の社説をかかげていることにも明らかなように、世論は改憲手続き法案をまったく望んでいません。この広範な国民世論とかたくむすび、改憲手続き法案を廃案にするとともに、子どもと日本の将来に重大な危険を招く教育改悪3法案を廃案に追い込みましょう。
 教職員のみなさん、平和と子どものすこやかな成長を願うからこそ、教育改悪3法案の廃案をめざすたたかいに立ち上がりましょう。職場で集まって論議し、学び、行動しましょう。そして、隣の席の教職員に、身近な父母に、ありとあらゆる知恵を出し合い、力を出し合って、何としても廃案に追い込みましょう。

 愛教労は、全力をあげ、平和を守って、子どもらと教職員のために闘います。

                             2007,4,28  愛知県教職員労働組合協議会

 (職場で)
 「本当に!こんなことやっておっては優秀な人材は教育現場に来ないぞ!」
 ある日の職場での言葉です。
 「せっかく取った教員の免許がなくなるなんて。」
 「免許を更新するとか、しないとか。どうやって決めるんだ。」
 「みんな研修に行ったら、学校はどうなる。」
 「夏休みにおこなうとか。講師を雇うとか。」
 「講師を雇う金があったら、教員を増やせ!」
 「民間では景気が良くて、ボーナス120万円だって。」
 「幹部はもっともらっているぞ。」
 「教員なんて、80時間も、90時間も余分に働いて、ボーナス手取り100万円そこそこだ。50代でもだぞ。」
 「あの『教育再生会議』が『土曜日も学校があるようにする。』と話したら、子どもらが『ばっかじゃない。』と叫んでいたぞ。」
 でるわ、でるわ。この間の教育現場を無視した各法案の採決強行にみなさん怒り心頭です。
 「沖縄の集団自決だって、沖縄では抗議の嵐だそうだ。」
 「あの『従軍慰安婦』問題でも、馬鹿な国会議員らが『強制じゃあなかった。』なんてアメリカの新聞に広告を出したらしいぞ。」
 「ばっかじゃあないか。その議員ってだれたちだ?!」

 それにしても、国の教育を考えない、子どもらのことを考えない、日々教育に邁進する教職員のことを考えない、そんな国会議員が多いことに、「この国は一体どうなっているのか。」と。
 「それに、人間性も、知的水準もないねえ。」
 「そんな連中が、子どもらにやれ『道徳心がたりない。』『愛国心がない。』などと。」
 「かれらのいう愛国心って、沖縄で集団自決への強制はなかったとか、従軍慰安婦は強制じゃあなかったということなのかな。」
 「それが愛国心だっていうのか?!」

 「教育改革」と叫びながら、教育改悪の数々が行われています。そして、「少人数学級」も教育予算の増額も、学校施設の改善も(この暑いのにクーラーも、扇風機もない。冬には暖房もない。)そして、図書館も各教育施設も他の国に比べて貧しいときている。
 そして、県教委は口を開けば、「教員評価だ。」「給与に差別をつける。」「成績主義だ。」と。
 万博で教職員の給料を減らしながら、黒字になっても「返しますから」と言った約束を一片の決定で反故にして、返さない。
 教育の貧しい国の、貧しい頭の国会議員らの、論議抜きの採決への猪突猛進。見ていてあきれますが、ここであきらめてはおられませんね。

軍事費はどんどんのびて、
福祉を削るだけではない。
その金で国民を監視するなんて。
「特高」「憲兵」がいばりちらし、
国民はおびえ、戦争にひぱられる
そんな日本にしてはならない。