はじめに
 本日(11月6日)、忙しい授業の合間をぬって不当人事に対する抗議行動に行きました。場所は、長久手町教育委員会です。県下から集まった方々は40名余。しかし、「対応」した教育委員会の恐ろしく封建的で、硬直した態度に驚きました。

初めに訪れた長久手役場。早速、教育委員会に。
 しかし、教育長は居るのに、部屋から出てきたら、さっさと町長室へ。「話を聞いてほしい。」という私たちの言葉にも「突然だから。」と、にべもないのです。
 これには、伏線があります。電話をしても会わない。時間を言わない。会いに行くと、さっさとどこかへ行ってしまう。
 だから、今日は、たくさんでおしかけたのです。それでも、廊下をさっさと足早に行ってしまう姿勢をみて、さもありなんと思いました。
 町長室の前で待つこと、十数分。さすがの数に押されたのか、「会う」ということになりましたが、「人数制限」「時間制限」をしてきました。
 しかし、とにかく初めて会うことに。その部屋の中には組合側から4人が入りました。
 それにしても、教職員を大切にしない教育委員会であることです。もっとも、学閥とは何度も打ち合わせをするのでしょうが。

次に訪れたのは、人事の改善を求めている当人である小松先生の学校です。
 階段下で、教頭らしき人が「ここで待ってくれ。」と。そして、少しの押し問答がありました。印象的であったのは、当の小松先生が階段を上がろうとしたら、黒いジャージ姿の人物が腕を持って止めようとしたのです。
 「小松先生は、この学校の先生であるのに、人事のことで話があるときは自由に校舎内にも入ることができないのか」と、本当に腹が立ちました。
 さすがに、申し入れに訪れた人数の多さに、結局校長室に入り、話をするということになりましたが、憲法に守られた日本であるはずなのに、ややもすると人権は保障されないのだなと思った次第です。
 玄関には、「大きな水槽」があり、金魚が泳いでいました。この「水槽」には、いわくがあるということは、後でわかったのですが。

 驚いたのは、そこで語られたことです。
 小松先生は、52歳。しかし、この学校に転任して以来「学年主任にさせない。」という校内人事が行われているということなのです。
 そもそも、小松先生は「中学校の英語の教師」が希望なのです。それを、学閥の人事対策のために、活発に活動する「組合対策」のために、「玉突き人事」が行われたのです。
 その「差別」は、人事異動だけでなく、校内人事においても行われていたのです。
 市教委は、小松先生の人事について「小学校における英語教育のためだ。」と強弁しました。しかし、小松先生に課されているのは、なんと「金魚の世話」だとか。そして、校長は、「小松先生は、大切な方だ。」と、逃げようとしましたが、「学年主任にもしないで、何が大切だ。」と会場から怒りの「つぶやき」が。
 50歳を越えた教員に対するこのような仕打ち。追及する小松先生の声は怒りで震えていました。当然です。子どもと教育に邁進する教員にかけられたかくも理不尽なやり方は許されるものではありません。
 そして、「子どものため」という校長にとって通り一遍の言葉が。自分たちの私欲のためならどんな人事でもするのに、方便としては「子どもらのために」と。それで、ますます腹が立ちました。
 一人の教師を苦しませ、泣かせておいて、それで「子どもらのため」という方便を言い出す学閥・校長らの厚かましさにはあきれます。
 そして、小松先生の人事に関して校長は、「本校の経験年数から考えます。他の人の意見も聞いて。職員のバランスを考えて」と言い放ちました。これは、「来年も異動させないぞ。」という校長の決意のようにも聞こえました。
 これは、本当に教職員を大切にしない姿勢です。「飼い殺し」と同じではないでしょうか。学年主任にもせず、本人の希望を無視して異動もさせず、では。
 学閥が同じ大学を出た教員に特に便宜を図るのは、周知のことです。そして、徹底した差別の存在が、愛知の教育現場を困難にし、多くの教職員を苦しめています。その上で、「公正な人事をやります」といっても、通用しないのです。
 「会おうとしない教育長」「教員を飼い殺しにする校長」「同僚が入るのを押しとどめようとする同僚(中間管理職)」これらが、長久手の教育委員会・学校を訪れて感じた印象でした。これでは、子どもらと教員が不幸です。

教育長が入ってしまった「町長室」。このあと、数分だけ「会う」ことに。

ようやく話ができた部屋。

役場前で
 暗くなりかけた役場前で、簡単な報告が。一人の教育長と会うのに、こんなに手間暇かけないと「会え」ないのかと。そして、そんなことでは、こちらの希望も「聞いてもらえるのか」と不信はつのります。
 しかし、「この人事は不当」ということを、ともかく「伝える」ことができました。
 これからの取り組みが、ますます重要です。校内人事の差別撤廃も含めて。

校長の姿勢?!

そういえば、校長室で、椅子に座ろうとした校長が「後ろに立たれると気分が悪い。(と言って、頭をこずかれるマネを)」しました。
 これは、十分に批判される態度です。父母が訪れた時など、まさかそんな姿勢ではないでしょう。しかし、人事で訪れた私たちにたいしては、「まるで暴力団が来た」かのような意識であったようです。人事を私物化し、己の「立身出世」に汲々として、排他的になると、きちんとした批判に耳を傾けなくなるようです。
 これが、少なくとも「愛知の教育現場を支配する学閥」姿が現われたものなのかも知れませんね。

「逃げ道」?!
 この日、町教育委員会に、後から来た組合員が1階にいたら、教育委員会の関係者らしき人々が、「このドアが、…」と話し合っていたというのです。
 どうやら、教育長の逃げ道を相談していたらしいというのです。今まで何回訪れても、会えず、「逃げられた」という感じがしていましたが、今回もまた、「逃げる」つもりだったようなのです。
 しかし、40人以上という組合員の行動で、それもできず、しぶしぶ話し合いに応じたということなのです。
 役場で、偶然居合わせた方々は、「何が起こったのか?」と当初驚いたようでしたが、教育委員会の失態・教育長の対応の悪さが招いた失点と感じたのでは。
 ともかくも、「今後は、アポをとっていただけば、会える」と言ったのですから、今後は「事前に連絡をして、堂々と会いに行くつもりです。」と、愛知の組合員は語っていました。

なかなか会わない教育長

教員を大切にしない学校長

驚き!50歳を越え、情熱ある教員を学年主任にすらしない!(学閥の差別、ここまで!)

エピソードピソード

公正な人事を求めて  長久手町教育委員会へ申し入れ行動!

「当日は、貴重な時間をとっていただき、遠路かけつけていただいて、ありがとうございました。
 民主主義の初歩を行うだけでも、この長久手は相当の労力をかけなくてはなりません。
 でも、負けられません。今日、取り組んだことが明日に生きるように、がんばりたいと思います。」
           (愛知の組合員方からの言葉)