アラビアンナイト


 

 

 

『アリババと二十人の盗賊』

 

2003年 文化祭参加作品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

− ( )

 

 

 

 

 




上演時間( 30 分) 

登場人物 ( 37 人)

○アリババ(   ) ○おくさん(   ) ○アリババの息子(  )

○マルジャーナ(  )

 ○ダンサーAB(兼任・ナレーターAB)    A(  )B( )

 ○ダンサーCDEFGHI(兼任・アリババ家のお手伝い)

C(  )D(  )E(  )F(  )

              G(  )H(  )I(  )

○カシム(     ) ○カシムのおくさん(    )○カシムの息子(     )

○盗賊のお頭 (    )                               

    盗賊12345()

―――――【 皿回し        】

    盗賊67891011      ―――――【            】

 

    盗賊12131415          ―――【            】

 

    盗賊1617181920       ―――――【            】

 

* 盗賊・兼任一芸チーム ・・・・*シルクロードなのでアジア全域のどこの芸でもよい

・皿まわし・バンブーダンス・ダンス・ジャグリング など)* 

 

係活動 

1、大道具・・・・

 

2、小道具・・・・

 

3、衣装・・・・

 

4、音響・・・・

 

5、照明・・・・

 

[第一場]

ナレーターA  むかし むかしの そのむかし。アラビアンナイト

        シルクロードという道を ずうっと西に行ったところにある

ペルシャという国の物語。

ある町に アリババと カシムという 兄弟がすんでいました。

 

ナレーターB  兄の カシムは 市場で りっぱな お店を 出していました。

    カシムは お金もちですが よくばりな人です。

        いっぽう アリババは まずしいけれど はたらきもの。

        きこりの しごとを していました。

きょうも 山にいっています。

 

ナレーターA  さあさあ アラビアンナイトの中でも、とくに有名な わくわくするお話、

アリババと 二十人の 盗賊の お話の はじまり!はじまりー!(下線は強調)

    ナレーターは、上手にさがる。

      

岩のかべが中央。その奥には宝物・金貨の入ったつぼ・じゅうたんなど。

アリババ     だいぶ、森のおくに入ってきたね。              

マルジャーナ    とてもよい木がありましたね、              

アリババの息子  こんなよいところがあるなんて初めて分かったよ。

おとうさん、もう帰りましょうか。

アリババ     そうだな

マルジャーナ   ちょっと、まってください、ご主人様! 

遠くの方から何か物音が聞こえてきますよ。

         ・・・馬の足音のような。・・・

         だんだん近づいてきますよ。  馬のひづめの効果音、だんだん大きくなってくる。

三人は、下手の方を見る)

アリババ  ほんとうだ。                        

        マルジャーナ、 これは、たいへんだ。

アリババの息子  みつかったらたいへんだ。あの有名な盗賊かもしれない。

アリババ  そうだ。みんな、そこの木のしげみにかくれるんだ!

         三人、上手に下がる。

      どろぼうたち、剣をふりかざしながら、下手

      から出てくる。   音響・馬&歌(エイホー)

お頭と盗賊全員  ♪エイホー エイホー 

エイホー エイホー エイホー(剣を持って動作あり)

      鬼神(きしん)魔物(まもの)も泣く子もだまる

        盗賊様のおかえりだ ヤッ!(右手こぶしを突き上げる)

      金貨 銀貨に あやにしき(綾錦)

        今日の えものはでっかいぞ ソレ!

                                               

おかしら  みんな、いるな(かしらは、くるりとミナのほうを向いて見回す)

盗賊全員  へぇ、おります。

                    

お頭と盗賊全員  ♪エイホー エイホー 

エイホー エイホー エイホー

         ハゲワシ ハゲタカ おろちも逃げる

           盗賊様のおかえりだ ここと思えば地の果ても 行って

            宝をさがしだす!

♪エイホー エイホー 

エイホー エイホー エイホー

      

どろぼう1  なんだ かんだと 聞かれたら

どろぼう2  こたえて あげるが 世のなさけ

どろぼう3  せかいの 宝を もらうため

どろぼう4  せかいの 金貨を ぬすむため

どろぼう5  あいと しんじつの 悪をつらぬく

どろぼう6  ラブリー チャーミーな どろぼうは

どろぼう7  二十人の とうぞくだ!

どろぼうたち  オー

どろぼう8  ペルシャを かけぬける おいらには

どろぼう9  どうくつに お宝が

どろぼう十  いっぱい あるんだぜ

どろぼうたち  オー(みんなでかっこよく ポーズをとって)

どろぼう十一  さあ、きょうも がっぽりと

どろぼう十二  ぬすんできた 金貨や

どろぼう十三  宝石とお宝を

どろぼう十四  どっさり よいしょと もってきた

どろぼうたち、「よいしょ」と、ふくろをおろす。

どろぼう十五  さあ、おかしら 例の呪文を唱えてやってくだせえ。

どろぼう十六  さあ、はやく、はやく

かしら     よーし きた。(かしら、門の前に出て、両手を高くあげてポーズをとる。

                どろぼうたち 間をあける。) 

ひらけーごまーッ!!!(特に大きな声でゆっくりと)

               岩があく(係・・・      )・・・岩のわれる音、大きく効果音

どろぼう十七   さすが、おかしら!

かしら     よーし! にもつを いれろ!                 

どろぼうたち  おう!

      「よっこらしょ。どっこいしょ。」と、みんなで言いなが

      ら、大きなふくろをかついで 岩のなかに入る。

      どろぼうたち、ふくろをあけて、金かや宝石をあける

      どろぼうたち、かしらを先頭に出てくる。かしら、中央に

      立つ。どろぼうたち、間をあける。

かしら  とじよ! ごま!

      大きな音がして、岩が 閉まる。岩のしまる音、大きく効果音

かしら  ようし! これでよし。                    

      どろぼうたち からのふくろをもって

かしら   つぎの町へ 行って また ひとしごとだ。

どろぼうたち  おう!

      歌いながら、上手に出ていく。

       アリババたちが上手から(または草の茂みから)、そっと出てくる。

アリババ    たいへんなところを見てしまった。

マルジャーナ  かしらが「ひらけー、ごま!」と言ったら。

アリババの息子  岩がひらいて 金貨やほうせきを どっさりと

         しまいこんだ。

アリババ    わしがじゅもんをとなえても開くだろうか。

マルジャーナ  ものはためしです。

アリババの息子  お父さん、 じゅもんをいってみてください。

アリババ    あくかな。ためしに言ってみるか。

      アリババ、岩の前に立って 大きな声で。

アリババ  ひらけーごまーっ!!!

      大きな音がして、岩がわれる。岩のわれる音、大きく効果音

アリババたち(おどろきの声で)  わあ! すごい。

      アドリブセリフそれぞれ(自分が宝を見つけたらなんというか?)        

      三人が岩の中に入っていく。

      三人は、なかで、金かをふくろに入れるしぐさをする。

アリババ  すごいぞ すごいぞ 岩の中

アリババの息子  きんかに ほうせき たからもの

  ピカピカ キラキラ まぶしいぞ

マルジャーナ  みんな どろぼうが ぬすんだもの  

これは 神さまの おぼしめし

アリババ    まずしい木こりのための おめぐみにちがいない  

    アリババ、マルジャーナ、息子出てくる。あたりを見回す。

スポット、中央をてらす。

アリババ  盗賊たちが帰ってきたら、たいへんだ

アリババの息子 ぼくが こないか見ているよ。

    だれも来ないのをたしかめて、三人で、金かを袋につめこむ。

アリババ  おっと、 わすれずに。岩をしめるじゅもんをかけよう。

「とじよー ごま!」 よしっ!これでいい。

      かたりて、上手に出てくる。

      三人は、上手にさっていく。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――            

    [第二場]

ナレーター出てくる  スポットライト

ナレーターA  こうして、アリババたちは 金かをもって

  帰り道 まきにかくした 金かのふくろ

ナレーターB  だれにも 知られず

  ぶじに 家に つきました。

ナレーターが話しているうちに舞台は【暗転】・アリババ一家【板付き】

 

マルジャーナ  おくさん、だんなさまが、すばらしいことをなさいました。

アリババ   おまえ、おどろいてはいけないよ。森の 岩の中に

       とうぞくの ためた金貨がいっぱい あったんだ。

アリババの息子  ぼくたちは、神さまのおめぐみとしてもってきた

マルジャーナ  これは、大切なたからとして、とっておきましょう。

      アリババのおくさん、びっくりして、ふくろの中をのぞく。

アリババのおくさん  これはたいへん どれだけ あるんでしょう。

アリババのおくさん  すごい。お金がいっぱいある。数を数えるのはたいへんだから、

せめて、ますではかってみましょう。

マルジャーナ  うちには、ますなんかありませんよ。

アリババのおくさん  そうだわ。カシム兄さんのところでかりてきましょう。

      アリババの家族は、顔を見合わせながらよろこび合う。

舞台は暗くなる。アリババ一家はそのまま彫刻のように停止状態

            場面転換の効果音を流す

ナレーターA  アリババのおくさんは、となりのカシムの家に

金貨を数えるために、ますをかりにいきました。

        よくばりなカシムのおくさんは、ふしぎに思って

これは、なにかあるにちがいないと、

ますの底に接着剤をつけて、アリババのおくさんにわたしました。

ナレーターB それとは知らず、アリババのおくさんは、その日のうち

          に金貨を数え、ますをカシムのおくさんにかえしました。

    カシムとカシムのおくさんは、ますのそこを見て、びっくり。金貨があることが

分かってしまいました。

        アリババの家には、アリババとおくさん、マルジャーナがいる。

そこへカシム一家がやってくる

カシム     ふん、おまえはおれたちにかくしていたんだな。

アリババ     なんのことです。お兄さん。

カシムのおくさん  人前じゃ、びんぼうなふりをして。

カシム      かげで、こっそりと、ますで金貨を数えているとはな。

アリババのおくさん  えっ、なんのことですか。

カシムのおくさん  それじゃ、これはなんですか。

         ますのそこについていた金貨をアリババに見せる。

アリババの家族は、顔を見合わせ、こまった顔をする。

カシム  さあ、正直に言うんだ。

      

アルジャーナ  じつは、森のおくに、とうぞくのかくれががあって、

アリババ    岩のおくに 金貨やほうせきが いっぱいあったんです。

アリババのおくさん  それで、うちの人が はこんで来たんです。

カシム      そうか、それで、岩の中にはどうやって入るんだ。

アルジャーナ  それはぁ。

カシムのおくさん  言わないと、あんたたちがぬすっとのなかまだと

          お役人にうったえてしまいますよ。

       アリババは、こまった顔で、

アリババ  あけるときは、「ひらけーごま!」 しめるときは、「とじよーごま」と言うんです。

カシム  そうか、分かった。

      そう言って、二人はふりかえりもせず、出ていってしまう。

      場面は暗くなり、下手に語り手が出てくる。照明は語り手を照らす

ナレーターA  カシムとそのおくさんは 町一番のよくばりです。

         やっぱり どっさり 金かがほしくなり、

息子と一緒にやってきた。

ナレーターB  あのどろぼうの 岩の前。

  やっぱり カシムは、やってきた。

      カシムと息子が上手から出てくる。

カシム      ここだ。ここだ。

カシムの息子    父さん、早く岩をあけてくださいよ。

カシム     そうそう、えーと…。「ひらけー、ごまーっ!!」

カシムの息子  ひゃあ、あいた あいた

カシム    中に入って、たんまり もちだそう。

       2人は、あわてて、岩の中に入る。そして、岩がしまる。

       すると、遠くから、馬の足音が聞こえてくる。

馬の足音の効果音  岩の中で、マイクの声で、

カシム     いっぱい 金貨をつめたぞ。

カシムの息子  お父さん、岩をあけてくださいよ。

カシム     よしっ、  ひらけー、かぼちゃ!

           3秒ぐらい待ってから

        あれっ? まちがった。ひらけー、ピーマン

カシム   ううむ。思い出せない。こまった。   だんだんあせってくる

         ひらけー、パセリ―、・・ひらけー・ とうぞくたち、上手から出てくる。

かしら  きょうもたんまり たからをぬすんできたぞ。

どろぼう1  そうですね。おいわいのしゅくえんをあげましょう。

どろぼう2  それから、そろそろお宝をわしらにもわけてください。

どろぼう3  そうです、わしらずっと給料なしですぜ。

かしら   ばっかもーん、おまえらが口を出すことじゃない。

       おれさまがきめることだ!

どろぼう4  おや、岩の中から 声がしますよ。

かしら    うん?    (みんな手を耳にあて 聞こうとする)

      中から、マイクの声で、

カシム   わーあ、どうしよう。岩をあけるじゅもんが分からない。

カシムの息子    おとうさん、どうしよう

どろぼう5  中に、だれかいるみたいですよ。

どろぼう6  そんなばかな。

どろぼう7  ほんとうに、聞こえますよ。

カシム・カシムの息子  わー、たすけてよ。

かしら    みんな、さがれ、     どろぼうたち、下がる。

  「ひらけーごま!」

      岩が開く。ふたりをみつけて、とうぞくは舞台の手前にひきずりだす。

     三人、とうぞくを見て、びっくりして、こしをぬかす。

どろぼう8  おれたちのたからをぬすもうとしたな。

どろぼう9  それっ、つかまえろ。

カシム   ひゃあ、おっ、おたすけを!

どろぼう10  だめだ。ゆるすわけには いかん。

かしら   こいつを中に入れてしばりつけておけ。

      とうぞくたち、三人をつれて、岩の中に入る。岩がしまる。

      舞台は暗くなり、上手にナレーターが出てくる。

ナレーターA  よくばりなカシムと子どもたちは、

   とうとう、とうぞくにつかまってしまいました。

       カシムのおくさんは 帰って来ないふたりをしんぱいして。

   アリババのところへ泣きついたのです。

ナレーターB  アリババは、次の日に、マルジャーナと長男をつれて、

森のおくのとうぞくのかくれがに来ました。

      ふたたび、岩の前、三人が下手からやってくる。

アリババ   どうやら、とうぞくたちは、でかけているようだね。

マルジャーナ  でも、だれか見張りがいるかも。

どろぼうの馬がいないか、さがしてみましょう。

アリババの子ども1  ぼくは、こっちの方を見てみます。

      三人は、あたりを見回してもどってくる。

マルジャーナ  どうやら、だれもいないようですよ。

アリババ  それでは、岩をあけてみよう。「ひらけーごま」

      岩があき、三人は岩の中に入り、よろよろしたふたりをつれてくる。

アリババ   お兄さん、だいしょうぶでしたか。

アリババの息子  みんな、ぶじでよかった。

カシム    わ〜っ、アリババ、ありがとう。わるかった。ゆるしておくれ。

アリババ   そんなことより、ぶじでよかった。

マルジャーナ  子どもさんも、ぶじでよかったね。

カシムの息子  ほんとうにありがとう。しくしく。

マルジャーナ  さあ、とうぞくたちが帰ってくるといけないから、早く帰りましょう。

アリババ  そうそう、岩をしめなくては、「とじよーごまーっ!」    閉まる音

      5人は、上手にさがる。 同時に ナレーター上手に出てくる

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[第三場面]

ナレーター上手

ナレーターA   帰って来たとうぞくたちは

          ふたりがいないのに、おどろきました。

        ほかにも この ひみつの かくれがを 知っているものがおる。

         かしらは、どろぼうの一人を町に行かせて、カシムを見つけだし、

          なんとアリババのことを はくじょうさせてしまいました。

        さあ、たいへん。                     手に下がる。

      

かしら  けいかくをみんなで確認するぞ。いいか、よく聞け。

11   かしらと あっしら、かんぶでそうだんしたんだ。

12   おれたちゃ おたずねものだ。 

13   まちの入り口は役人がいて入れない。

14   そこでだ、まず、二十この大きな つぼをよういしろ。

15   つぼの一つに あぶらを入れろ。

16   あとの十九こには、おまえたちが入るんだ。

17   いいか、顔をだすんじゃ、ねえぞ。

19   そういうことだ、分かったか。

1    しくじったら、しょうちしないぞ。

2    分かりました、ぜったい顔を出しません・

3    おかしらがアリババの家の客になれば ごちそうがでて芸人がよばれてくるだろう。

4    夜になったら、つぼからでてくる。

5    芸人を殺して、おれらが芸人のふりをして家に入るんだ。

6    宴会が終わるころにあいずをする。

7    そしたら、いっせいに、アリババにとびかかれ!

かしら  そして家中のものを皆殺しにしろ!いいな。

どろぼう全員  おう!

      どろぼうたち、下手にさがる。暗転  ナレーター出てくる。

ナレーターB  こうして、つぼの中に、

  手下たちをかくしたかしらは、

油うり大商人に、みなりをかえて、

アリババの家にむかいました。

      場面は、アリババの家、かしらが出てくる。

      アリババの家のまわりにつぼがならべてある。(そのうしろに盗賊がかくれている)

あぶらうり(じつは、とうぞくのかしら)  アリババさん。

わしは、あんたのお父さんと親しかった 油商人のカリームといういうものだが・・・

アリババ  よくいらっしゃいました。

     旅人はいつでもお客様。まして父の友達とあれば、家族同然。

     うちにぜひ泊まっていってください。

     (家族のほうを見て) おうい、大事なおきゃくさまが、

おとまりになるから、おむかえしなさい。

アリババのおくさん  どうぞ、お入りください。

マルジャーナ  さっそく、食事のよういをしますので。

(この前後、不審な客の顔を、じーっとみている)

かしら  どうも、ごていねいに。

      家族に連れられ下手へ

 

ナレーター   夜になり、宴会がにぎやかに始まりました。(ゆっくり、声を低めにして言う)

つぼからどろぼうの手や腕・足などが出はじめる。手や足でも演技。

うーんと伸びをするようだったり、せかせかしたり、

          グーパーをしたり、個性が現れるように!

すると、つぼのなかから盗賊たちが 出てきはじめました。

(マルジャーナ下手のカーテンの陰からでてじっとみている)・・観客からわかるように

 

盗賊たちはしばし、無言で

這ったり、背を低くしてするすると動いて舞台の手前までくる

どろぼう1から10一番前にすわる、11から20中腰または立つ

体育館後ろの壁を見て

どろぼうたち全員(「げげげのきたろう」のふしで)     

   ♪ ど、ど、どろぼうだ。(体を左右にふりながら、指を鳴らす)

     こわいぞ こわいぞ ちかよるな

     どろぼうの おとおりだい

     やまでも かわでも ひょっと ひとまたぎ

     ど、ど、どろぼうだ それそれ ゆけゆけ

     ヤッホーホーのホー

    (全員座って♪ハミングとゆび鳴らしでもう一回くりかえす。

その間に次のマルジャーナのセリフがはいる)

マルジャーナ(独白・マイク使用?)  どうも、あやしいと思ったら、やっぱりさっきの油商人は

とうぞくのかしらだわ。それにしてもこの人数どうしようかしら。

(次のセリフから、グループごとにたつ)

1  あーあ、お頭はいいよな。

   おれらが、せまいつぼにはいっているあいだに(その格好をしながら)宴会だもんな

2  お頭はー

3        うまいもの食って〜

4        酒を飲んで〜

5        ガミガミどなって

12345        俺らをこきつかう

 

6  お頭はー

7        財宝を奪う〜

8        金貨たんまり〜

9        娘をさらう〜

///9        俺らをこきつかう

 

10   お頭はー  

11        給料くれない〜

16        ボーナスもくれない〜

17        くれるのは拳骨ばかり〜

10/11/16/17         俺らをこきつかう

 

12  お頭はー 

13        おたずねものだ〜

14        人を殺す〜

15                                                        俺達もやられるかも〜

18/19/20         おそろしい!

12/13/14/15   オーッ!くわばら、くわばら

といいながら、かけまわる。音響(     )

1が突然止まる

1      おれは ほんとはこんな仕事をしたいんじゃない(怒りをこめて!)

どろぼう全員  俺たちだって!

2         (舞台の一番前に出ながら)こんな不景気でなければ、

3         じゅうたん屋をリストラされなければ

4         ランプ屋が倒産しなければ

どろぼう全員   (天に向かって、叫ぶ) こんな泥棒になんかならなかったのに

          でもお頭はこわくて逆らえない

ウーン!  (手をあごにやりながらみなそれぞれ

悩んでうろうろ歩き回る)、音響(     )

   マルジャーナ舞台中央にかけてきて一番前でたつ。どろぼうはマルジャーナを見る

マルジャーナ    あなたたち、外にはもうお役人を100人よんであります。

          すぐにみんな捕まえにくるわよ。

どろぼう全員   エーッ!  ( ワーッ!  もうだめだ!などそれぞれにさけぶ)

マルジャーナ  でも、あんたたちの今の言葉を聞いて、考えがかわったわ。

どろぼう全員   エッ?

マルジャーナ  まっとうな人間になる気がある人は、盗賊のかしらを捕まえるのに協力しなさい

        そうしたら、お役人に協力したということで縛り首にならないのよ。

        しかも、アリババさまが、ちゃんとお給料をだして ランプや や じゅうたんや で

        働かしてくださるわ。そしたら、結婚して、家を持って、

おいしいもの食べて くらせるのよ。

        どうっ!協力する?

どろぼう全員 はい、協力します。(やらせてください、わしも、おいらも、おーっ )

などそれぞれ自分の言葉で了解の返事をする。

 

暗転・宴会場面・下手奥に客とアリババ一家座る

      アリババは、あぶら売り(かしら)と楽しそうに話したり、茶をのんだりしている。

お手伝いC  カリームさま どうぞお茶を

D      アリババさまも どうぞ

E      こちらの肉料理はアリババ家のじまんの料理ですよ

F      さあ、芸人たちもまいりました。

G      はじめは 皿回しです。

皿回し芸人に化けたどろぼう1〜5登場

5、  サマルカンドからやってきた皿回し芸人です。(最初と最後は礼をする)

      さらまわし・・とばす・うつす・棒の反転  

 

H     お客様、次は、芸2をお楽しみください

             芸2・・・最初と最後は礼をする

アリババのおくさん  おきゃくさま、ただいまから、おどりこのまいをおみせします。

ゆっくりごらんください。

ダンサーC  おきゃくさま、いらっしゃいませ。

D      あまり、おもてなしはできませんが、

E      こんなにきたないところですが、

F      あまりひろいところではありませんが、

G      ごちそうをめしあがりながら、

H      ゆっくりと、わたしたちのおどりを

I      ごらんくださいまし。

マルジャーナ  ペルシャのいわいのおどりをおどります。

      マルジャーナとダンサーは、「布の舞」「剣の舞」をおどりはじめる。

     前半のおどりの最後に踊り子が手招きして誘う。

アリババ家のひとと客も踊り子の後ろで踊る。うでを組んでおどる

                    

         奥さん・息子  アリババ・かしら 

 

     踊り子が剣を取りに行く間に前に出て、前の2人はあぐら、うしろは立つ

 

          

 


           アリババ・かしら    アリババと客のふたりであぐらをくんですわり

ひざをたたきながらリズムにひたる。

奥さんと息子はたったまま両手を打ってリズム。

踊り子がくると すぐにバックしていって両手を打ってリズム

 

 


      

      曲の最後に踊り子とマルジャーナは、ヤーッと剣先をおかしらにむける。

      そのまま、剣を向けてまま動かさない。

マルジャーナ   だんなさま、これは盗賊のかしらです。だんなさまの命をねらってきたんです。

アリババ  なんだってー!!大商人というのはうそだったのか。

かしら   おぬしら はかったな。

      しかし、こんなもんで、おれ様を捕まえようなんていうのは あまい!!

(かたなをふりまわして、踊り子の剣をなぎたおし、たって剣をふりかざしながら、) 

おーい!子分どもでてこい!

どろぼう全員  ヘーッ(いっせいにかけてばらばらと出でくる)

かしら     アリババたちをやっつけろ!

どろぼう全員 ワーッ!!!!(かしらに剣先を向けて、とまる)

どろぼう   おれたちゃ、足を洗ってまっとうになるんでさ。

おれたちゃ、  まっとうな仕事をすることにしたんだ。

どろぼう     アリババ様にやとわれたんだ。

かしら   なんだって!(みんなで、盗賊の剣を奪う)

アリババ   やったぞ!盗賊のかしらを捕まえた。すべてマルジャーナのおかげだよ。

       マルジャーナ、おまえがきめたように、

どろぼうたちにはまともな仕事を世話しよう。

全員    やったぞ!  とうぞくのおかしらをつかまえたぞぉ。

      とうぞくのかしらは、みなに下手につれられていく。

 

       ナレーターが話している間に、下記のように並ぶ

ナレーターA  こうして、アリババは、マルジャーナの機転で、危機を脱しました。

        その後、どろぼうたちを使って、商売を繁盛させて、

アリババは 町一番のお金持ちになりました。

ナレーターB  かしらは、どうなったかって? 

      その後、かしらも皆に説得されて

アリババのもとで働いて立派な仕事をするようになりました。

     ・・・めでたし、めでたし。

 

音楽   カーテンコール

前の一列が礼、真ん中で左右に分かれて手を中央に向けて去る

すぐに、2列目がステージ前に出て挨拶

           アリババ・かしら・マルジャーナ         6列目

          息子・ 奥さん・カシム・奥さん・息子      5列目

ダンサーABCDEFGHI          4列目

どろぼう12345           3列目

どろぼう678,910111617        2列目

どろぼう12131415171819       1列目

                     

 

緞帳おろす?

前列中心の人の号令で礼左右に分かれる

2列目   “

6列目は緞帳が降りきるまで礼をしたまま動かない