2000年7月25日(火)
三河校長会
会長 佐々木 忠允様
三河教職員労働組合 委員長 土 井 政 美
要 求 書
日頃よりの三河地区の教育へのご尽力に敬意を表します。
この地区における教育の発展のため、また教職員の労働条件改善のため、組合員の総意で下記のとおり要求をまとめましたので、よく検討され誠意ある回答をくださるようお願いいたします。
記
<教育の充実、発展のために>
1 2002年新教育課程実施にあたっては、憲法、教育基本法の精神に則り、国民の教 育権、子どもの学習権が損われないようにすること。
・「総合的な学習の時間」では、児童、生徒、教師の創造性を生かすと共に、学力の保障を図ること。
・学校選択の自由(学区の自由化)、学校評議会の設置など十分留意すること。
2 体罰を学校教育から一掃すること。
3 登校拒否、不登校の児童・生徒の気持ちを理解するよう対応すること。
4 学級崩壊、子どもの荒れについては、職場での話し合いを重視し、一方的な警察の導 入をしないこと。また、保護者へ十分納得できる説明と協力を求めること。
5 県教委通知に基づき、各種行事の精選をはかること。
6 部活動について、以下の点で改善をはかること。
・部活動の時間制限を厳密に行い、異常な部活体制を改善すること。
・第2、第4土曜日及び第3日曜日「家庭の日」は部活動をやめるよう徹底すること。
・部活動については、子どもも教師も希望制とすること。
7 小学校における業者「学力テスト」を全廃すること。
8 体力テストは、文部省の抽出校のみとすること。
9 複合選抜制度廃止も検討し、高校入試制度を抜本的に改革するよう働きかけること。
10 小学校単位に必要に応じ、特殊学級を新設するよう県に働きかけること。
11 30人学級を実現するよう、国に働きかけること。
12 日の丸、君が代を強制しないこと。
<教師の教育権を保障するために>
13 学校訪問は、教育の条件整備のために行うよう改善すること。
14 研究発表については、県教委の通知に基づき、研究発表を自粛し、紙上発表にするなど縮小を図ること。また、自主研究の立候補を考えたり、研究指定を受けようとするときは、全職員の話し合いにより、合意を得てからにすること。
15 各市町村教委の募集する教育論文を廃止するよう働きかけること。
16 教職員の研修の自由と機会均等を保障すること。
・県外研修は希望者の意志を尊重して決定すること。
・研究発表会への動員をやめること。
・自宅研修は、研修実施簿の記入のみで承認すること。
17 学校予算、県費旅費を公開すること。
18 週案、指導累積簿の提出を強制しないこと。
19 「愛知教育文化振興会」を特別扱いしないこと。
・学校組織から、上記組織の担当者をなくすこと。また、上記組織の業務を勤務時間 内に行わないようにすること。
・上記組織刊行物の採用を、他の副教材と同じように4月に検討、決定すること。
20 教員の人権を侵害する校長を指導すること。
<職員の労働条件の改善のために>
21 県教委規則に基づき、勤務開始時刻を8時30分とすること。
22 勤務終期の休憩時間に食い込む諸会議をなくすこと。また時間外勤務については、勤務の割り振りを実施すること。
23 歯止め4項目以外の時間外勤務を直接間接的に命じないこと。
24 休息、休憩を実質的に保障すること。
25 泊をともなう行事については、実労働に見合う勤務の割り振りを実施すること。
当面、尾張地区なみの1泊について半日の割り振りを行うこと。
26 本務以外の仕事をなくすこと。特にコンピューター導入にともなう過重負担を解消すること。
27 8月15日〜17日を、学校休業日とすること。
28 年休取得にあたって、理由を聞いたり、承認を求めたりすることをやめること。
29 公務中の事故、疾病については、すみやかに公務災害の手続きを行うこと。
30 学級対応分教師については、持ち時間数に不公平がないようにすること。特に、「校務主任」、教務主任、教頭の授業持ち時間数を増やすこと。また、「校務」、「校務補佐」(第二校務)、指導員などの「職」を廃止すること。
31 臨時教員の身分の安定と待遇の改善を図るよう働きかけること。
32 年度初め、学期末などの多忙期は、勤務時間内に仕事が終わるよう工夫・改善を図ること。
33 労働安全衛生法に基づき、健康で安全な職場を作ること。
・休憩室、更衣室、職員用トイレ、シャワー室、喫煙場所など点検し、職員の使いやすいものにすること。
・各職場に、労働安全衛生委員会を作ること。
34 「職員の心得」など独特の「教育観」職員に強制しないこと。
35 人事異動においては、本人の希望と納得を原則とし、不意打ち人事をなくすよう努力すること。特に、幡豆郡におけるような不当な人事のやり方を改善すること。
36 学閥中心の情実人事をなくし、公正で正しい人事を行うこと。
37 三河教労の人事要求については、交渉のテーブルにつくこと。
38 産休代替え教員、体育代替え教員など迅速に確保すること。
39 産後休暇、育児休暇、療養休暇明けの教師を異動させないこと。
40 三河教労を不当に差別したり、敵視することがないようにすること。
以 上