ボールドウィンの製作日記 3 (上が新しく、下が古くなっています。)
2006年 8月 下旬 第7回国際鉄道模型コンベンション大阪大会
2006年 7月 上旬 再組み立て
上まわりをばらばらにして、あちこちに部品とねじを置いていたが、早めに組み立てないと部品とねじの場所を忘れてしまうため早々に組み立てた。
でもやはり組み立て手順を間違えてオイルの配管を忘れてボイラーを載せてしまった。 ボイラーを降ろすのは面倒なのでなんとか差し込んですませた。 と、 次は従輪押さえをセットせずにキャブ床を固定してしまった。 こればっかりは床板を外してセットした。
約2時間で復旧した。 ついでに部分改良もしたので今度の運転会で検証しよう。
2006年 6月 下旬 滑り子点検
滑り子の摩耗が気になってボイラーを降ろして分解点検しました。
これが約60km走ったボールドウィンの滑り子です。 大きさの目安は、穴径が4.1mmで奥のナットはM6ナットです。M6の平径は10mmですので滑り子の全長はほぼ10mmとわかります。
滑り子の上の面をよく見ると手前側に細かいスジがたくさん見えます。 これはレーザーカットによるスジです。 始めからほとんどカットしたままセットしましたので奥側がすこし摩耗したようです。 再セットするときに加減リンク溝の奥までいれると少し引っかかる感じがしたので、摩耗といってもほんのわずかのようです。 予備と交換するつもりでしたがこれなら影響はなさそうなのでこのままセットしてしまいました。
2006年 6月 中旬 石炭対策検証および軸受けの検証
18日の明石公園の運転会は雨だろうと思っていたが、昼頃からあがりそうな予報だったので、前日から用意して予定どおり出発した。
このような日はお客さんが少ないので気楽に検証がやれる良い日である。 少々の雨はがまんすることにしている。
いつものように軽油に浸した木片に火をつけて5本程度木っ端を火室に放り込んだ。 灯油を浸した木片の方が良く燃えるが、我が家には石油ストーブが無く、灯油を買っていない。 防災上持っていた方が良いのだがなかなか買えない。 軽油は廃車になった車から回収したもので、まだかなりあるのでこれを使っています。 さすがに引火点が灯油より高いためか燃え方がやさしい。 この上にこれまた燃えにくい常磐炭をくべるのだからどうなることやら。 7個程度石炭の固まりを放り込んでしばらく様子を見た。
機関車にひととおり注油を済ませても、煙はまだしょぼい。 火室の蓋を開けてみると暗い。 でも多少あかりも見えるので、石炭をさらに放り込み、通風を強に変えて様子を見た。 できるだけ無手勝流にしたい私はあまり何もしません。
ようやく0.15Mpaになったところでブロワー(自己通風)に切り替えた。 これでやっと炎らしい火が起こってきた。 ここから0.5Mpaまでもインドネシア炭の1.5倍くらいの時間がかかった。
お客さんがいないので気楽にレイアウトをぐるぐるとまわった。 少しずつ火床が高くなってくるのがわかる。 焚き口まできたところで火掻き棒で火格子に近い所をかき回すといい具合に落ちていく。 これはいい!!。
さらにチェックのため、どんどんくべてみた。 火床が高くなって石炭が入らないくらいになってしばらく走ってみると、良く燃えているように見えるのに圧力がじわじわ下がっていくのがわかった。 これなんだ。 そこでまた火床の下の方を落として火床面を下げ、 石炭を放り込んで様子を見た。 インドネシア炭よりは回復が遅いが何とか圧力回復運転ができる。
圧力回復をいそぐときは、石炭袋の底の粉状になってしまった石炭をスコップ一杯(ライブのスコップ)燃えている石炭の上に放り込むといいのがわかった。 まあ人力粉炭バーナーみたいなもんです。 入れたとたんにバッと燃えるのがよくわかる。
この石炭の唯一良い点は煙が少なく煙管掃除の頻度が少なくて済むことだ。 おそらく1日走っても最後の一回だけでいいと思われる。
次回はこの石炭で負荷運転をしてみよう。
ちなみに今日走った線路は3R線で、くねくねと曲がる線路に機関車がキクッ、キクッ、と方向を変えるのがおもしろかった。 まるでどこかの遊園地で乗ったジェットコースターのようだった。
軸受けの検証結果は、線路が良かったこともあり何の問題もなくOKだった。 もっと悪い線路が見つかったらまたチェックしよう。
2006年 6月 中旬 石炭対策
私が使っていた石炭はOS(小川製機)が販売していたインドネシア炭だった。 この石炭は初心者用とのことで、着火性が良くスチームアップが楽で、走行中圧力が下がった時にも2、3個放りこめばすぐに圧力が回復するくらい良く燃えた。 また、煙もそこそこ出て雰囲気もよかった。 燃え残りも無く5mm隙間の火格子から灰は全部落ちていき、 走行後には煙管掃除もやれるのでこれまた雰囲気が出ていた。
ところが最近この石炭が入手できなくなったらしく、代替え石炭も値上がりしてしまった。
そこでかつて使っていた安価な低質炭をどうにかして使えないかと考えた。
私がつかっていた低質炭は常磐炭で、燃えはするのだが、着火性が悪い。 そして火室の中にかたまりの燃えがらが残り、 しかもそれはあたかも燃えているように見える燃えがらで、 これが火室の中に山盛りになってしまい石炭を投入できなくなってしまうのだ。
まず方策としては火力発電所のように細かく砕いた粉炭を燃やせないかと考えた。 しかしこれは燃焼方法と空気の供給方法と灰の処理で行き詰まっている。
次の方策は火格子の隙間を大きくし、燃えがらを火掻き棒で砕いて落とす方法を考えた。 また今まではイチジクぐらいの石炭を放りこんでいたが、ゴルフボールかお多福豆くらいの大きさにあらかじめ割ってみた。 ある程度燃えたら自然に灰箱に落とすためだ。 これを次の運転会で試してみよう。
2006年 6月 中旬 タンク車を作った。
ボールドウィンは結構よく走るが、その分 水もよく食う。 完成直後は7.5gのタンクだったが、すぐに無くなるためもう一つタンクを追加して15gにした。 しかしそれでも給水がわずらわしく、 増槽を考えていた。
木曾森林鉄道には軽油か重油を運んだであろうタンク車があったはずなのでこれに似せて作ることにした。 木曾森関係のホームページを見ていたら、断面が円形のもの、楕円に近いもの、四角に近いものなど、いろんなタイプがあることがわかった。
このうち四角に近いものを作ってみた。 黒一色で素っ気ないがお許しあれ。 水の容量は約10リットルで、これで25リットルとなった。 これでも足りなきゃ増槽追加だ。
台車は試作の汎用台車で、乗用台車のボギーにも使うつもりで作った。 そしてこれは運材台車にもするつもりだ。
ところができあがってみると軸箱が異様に大きくバランスが悪い。 ベアリングを安価なボールベアリングにしたためだ。 この方法だとこれ以上小さくはできない。 う〜ん。 ニードルローラーベアリングにするのかなあ。 でもニードルはこじりに弱いのでもたないかもしれない。
まあ、それよりも新機軸の軸箱の性能評価を先にやろう。
2005年 11月 上旬 王滝村公民館祭り
このタイトルのお祭りが11月5〜6日に開催されることを知り、 地元の方に模型をみていただければと思い、ご無理を言って参加させていただきました。
私の都合で参加は6日だけで、 当日の天気予報は「午後は雨でところにより雷を伴う。」でした。 このため雨が降っても良いようにとのご配慮で屋根のある場所を用意してくださいました。
見にきてくださいました地元の方のお話によれば、ここはかつて実物の車両の基地だった施設とのことでした。 なるほど床のコンクリートのたたきには枕木のあとが残っていました。 軌道跡に軌道を敷いてボールドウィンミニを走らせました。
100mほど東に実物のボールドウィンがねぐらにしていた車庫も残っていました。
後ろのディーゼル機関車はりんてつ倶楽部の方がリストア・保存されているもので、お祭りにあわせて乗車会をされていました。 延長100m程を往復されていましたが、このレールでさえご自分達が中心となって敷かれたそうです。
私も乗せていただきましたが、 こうした活動を同好者の皆さんが協力しておこなっている姿には頭が下がります。
2005 10月 下旬 福知山ミニSLフェスタ
今年で6回目になるこのフェスタにボールドウィンで参加しました。 小さい部品が多いので連続して走行するうちにどこかが壊れることを覚悟していましたが、 2日間ほぼ問題なく走りきりました。 約20kmでした。
ほぼというのは一つだけ不具合が発生して修理しました。 それはブロワーノズルのつまりでした。 圧力が下がった時に、通常なら石炭を入れてブロワーをがばっと開ければ程なく圧力は回復するのに、 回復が遅いので変だと感じました。 ノズルをはずして穴を見ると切り子が頭を出していました。 取り除いてセットすると通常通りになりました。 穴は3つ開けていて、最も強い穴がダウンしていましたが、 残り2個とブラストで走行していました。
2005 10月 中旬 明石公園レイアウト走行2
月例運転会で約9km走りました。 軸動ポンプの吐き出し側のユニオンナットが少しゆるんで吹き出し、水の入りが悪くなりました。 ハンドポンプがしっかり利くのでなんとか最後まで走れました。
いままで比較的大きな機関車を運転していましたので、 何となく非力に感じます。 大人3人子供3人でさえ重く感じます。
下記は当日の様子です。
http://kodamarw.opal.ne.jp/kodamarw/douga_40.html
2005 10月 上旬 レイアウト走行2
花壇と広々とした空間があるとても気持ちの良いレイアウトで運転させていただきました。
このビデオでは汽笛の音を聞いてみてください。
2005 9月 中旬 レイアウト走行
明石公園のレイアウトで石炭による走行を行いました。 約30周ほどでしょうか。 約3km走行しました。
走り装置、給水能力(軸動給水ポンプ1個)、石炭の燃え方、ブロワーの効き、ブラストの効き等、 各所の能力は想定した内容を満足したものでした。
ただ、初期故障は発生しました。
逆転機ロッド先端のナットがゆるんで脱落。 さらに逆転アームと軸を固定しているテーパーピンが脱落。 さらに軸動給水ポンプのシリンダー部本体がゆるんで脱落。 その結果エキセンロッドとラムがぶら下がり、走行不能になった。
いずれも組み立て上の不備によるものでした。
下記のHPで走行の様子を紹介してくださいました。
http://kodamarw.opal.ne.jp/kodamarw/douga_37.html
http://kodamarw.opal.ne.jp/kodamarw/douga_38.html
帰宅後故障箇所を修理し、ねじやピンの増し締めや増し打ちをしました。 その後エアーで空運転していたところ、ニュートラルでエアー漏れのような音に気が付きました。
よく調べると左右のエンジンをつないでいる給気管ニップルの継ぎ手から漏れていました。 これを修理するにはボイラーと煙室台をはずさなければなりません。
半日がかりの手術で復旧しました。
2005 9月 上旬 バルブギア再調整
スチーブンソンのバルブギアでも、ニュートラルでバルブが少し開くはずで、 フルギアから締め切りを早めていってニュートラルになっても動輪は動き続けると考えていました。 ですがこの機関車はニュートラルでは回転が止まります。 おかしいなとずっと考え続けていて、またもや間違いに気づきました。
2本のエキセンロッドを加減リンクに接続する位置が上下反対でした。 専門用語で恐縮ですが、もともとオープンロッドで設計していましたが、これをクロスロッドで接続していたのです。
スチーブンソンのバルブギアを勉強したのが通常タイプで、作ったのがアメリカ式だったためで、前回の先進角の方向もこれで間違えました。
エキセンの取り付けを掛け替えるわけですが、ボイラーを降ろさずになんとか下からやりました。
再度チェストの位置調整をしてエアーテストをしてみたら、やはりニュートラルでも回転をつづけました。 前進からニュートラルにすると前進方向に回り続け、 バックからニュートラルにするとバックで回り続けます。
これでようやくスチーブンソンのバルブギアに疑問がなくなりました。
完成写真 2005 8月下旬
森林鉄道の機関車ということで、背景に木を配置して完成写真をとってみました。
運転するときは後ろ板を取り外します。
側面の番号標の位置がいまいちです。さっそく貼り替えました。
これは実物です。
拡大写真です。
銘板もつきました。
2005 8月下旬 ガスバーナーによる試運転
強力ガスバーナーを作る予定でしたが、自宅前での試運転は連続運転ができないのでコッペルのバーナーで試運転をしました。
← 動画です。
試運転の結果、各部とも異常なく、9月の明石公園での定例運転会に持っていける目途がつきました。
ただ、汽笛の音がコッペルに比べ少し濁った「ピョー」でした。 汽笛は作るたびに音色が違って難しい。 ですが、鳴らすまでが楽しみでもあります。
2005 8月下旬 第二軸動輪旋削 エアーテスト 運搬台 キャブリベット打ち
今日は動輪を削りました。 車軸の切り出しもやりました。
えっ と思われる方もいるでしょうね。 とっくに終わっているはずじゃなかったっけ・・・。 あれっ もしかして・・・。
そうです。 作り直しなんです。 エアーテストでカットオフを絞っても回転があがらないのが不思議で、ずっと考えていて気が付きました。
ボールドウィンはエキセンの動きをフレームの外に出すとき、テコによって動く方向が逆になっているのですが、 私はこれは前進とバックが逆になるだけだと考えていました。 ところが、ラップの先進角を付ける方向も逆になるのですが、ここまで気がつきませんでした。
動輪やエキセンはピンを打っているのでこれは完全に一軸を作り直す必要があります。 (>_<)
それにしてもポートの開き始めのタイミングがずれていても、こともなく回るとは、やはり蒸気機関は偉大ですね。
第二軸を作り直してエアーテストをしてみたら回転が実にスムーズになりました。 またカットオフを絞ると回転がさらに軽くなり、さらに絞ると回らなくなりました。 これでOKとしました。
今日はさらに機関車運搬台も作りました。 小型化を追求するとケースではなく台になりました。 ボールドウィンはコッペルよりも長さも幅も大きく、 コッペルのようなケースを作ると、とてもサニーのトランクには入りません。 あれこれ検討してとうとう台になってしまいました。 長さと幅は機関車より狭くなりました。
試しにサニーに載せてみたら、コッペルと同じように安全弁をはずしてやっと載りました。 これで運搬の目途がつきました。
キャブのリベット打ちは、実は打っているのではなく差し込んでいます。 本当に打つとリベットの頭が円錐型になり格好悪くなります。 かぞえてはいませんがかなりの本数でした。 ざっと500本程度でしょうか。
キャブが出来て組み立てるとほぼ完成です。
試運転はいつものようにガスで試験するので、バーナーを作る必要があります。 コッペルのバーナーは火力が弱く連続運転が出来ませんでした。 ボールドウィンは灰箱の底にバーナーを乗せられ、高さがとれますのでもう少し火力の強いバーナーを作れそうです。