戻る     上が新しく、下の方が古くなっています。

 

2024年6月6日〜6月12日  (続)前走り装置の整備

ようやくロッドの錆取りに取り掛かった。

まずは、不要になったフライパンにいれて煮込んだ。 食べるわけではなくて、べっとりとした油の蒸発残量分を柔らかくしてふき取るためです。

  

次に丸棒にサンドペーパーを巻き付けてロッド類をあてて磨いて錆をとりました。

平岡さんの図書で紹介されていた方法は、安価でとてもきれいに磨くことができます。

  

 

なんとか両側のロッド類の錆が取れ、あわせて塗装をおこなった。

やはりきれいになると気持ちがいいな。

念のためエアーテストをおこない、正常に動くことを確認しました。

いよいよ次は本体の整備をおこなうことになってしまった。 かなり気が重い。

 

 

2024年4月14日〜4月21日  前走り装置の整備

テンダーの次は前走り装置だ。

テンダーは倉庫に返し、代わりに前走り装置を自宅車庫に運搬した。

これはテンダーより少し重い程度でなんてことはない。しかも枠に入っているので取り扱いも楽だ。

陽があたるところで見ると錆が目立つ。 ロッドの錆は取らないといけないな。 車輪のさびは走ればとれるだろう。 他は塗装すればなんとかなるだろう。

   

リフトテーブル上の枠に入った状態から整備台のレールに転がして移そうとすると、なんと車輪が回らない。

ピストンの固着を疑うことになる。 かなりめんどくさいことになったと落ち込んだ。

 

車輪側とピストン側を切り分けるためユニオンリンクを外そうとすると、ピンを抜くときにやけに粘る。

クロスヘッドピンも粘りながら抜けてきた。 ねとっとした油が各ヒンジのピンにまとわりついている。 

福知山のミニSLフェスタの参加賞でスチームオイルをいただいたので、調子に乗ってこれをあちこちのピンに注していたことを思い出した。

どうもこれがまずかったようだ。 頻繁に動かすならこのオイルを注してもいいかもしれないが、長期保存すると粘ってしまうようだ。

粘ったオイルを溶かすため、接点という接点にCRCを吹きつけてしばらく待ってから少しずつ力を加えると車輪が回りだした。

ピストンロッドのパッキンとバルブスピンドルのパッキン部分もCRCを吹きつけて、しばらく待ってクロスヘッドをじわーと押すとピストンがじわーと動き出した。

この時の安堵感といったら半端ない。 あとは組めばエアーテストは問題ないだろうから、作業としてはロッド磨きとフレーム類の塗装だけだ。 

 

 

 

 

2024年4月1日〜13日  整備開始 まずはテンダー

今年はBBを走らせてみようと思う。  年々体力は落ちていく一方だし、目も細かいものが見えにくくなった。

これが最後の運転になるかもしれないと、いつも思っていたが、今回はより切実に感じる。

定年後にライブスチームを始められたという人に接すると、本当に尊敬する気持ちになる。

  

以前アスターのビッグボーイをつくで高原模型鉄道で拝見したことがある。

迫力があり、細かい箇所までしっかり作り込まれており、これを見たあとに私のビッグボーイをみるとかなり貧相にみえるだろうな。

加えて次の光景を見る機会に恵まれた。 かなり刺激的なシーンである。

アスターBB重連動画 

 

これらに刺激を受けてもう一度走らせてみようと思った。

 

動かそうと思ったはいいものの、今まで10数年動かしていないので、動かせるかどうかわからない。

最低限チェックしなければならないのは、ボイラーの水圧テスト、足回りのエアーテスト、軸動ポンプその他ポンプの動作確認だ。

ボールドウィンなら1日ですべてチェックできる。 だがこいつはそうはいかない。 とても重いため取り回しがすこぶる大変で面倒なのだ。

水圧テストそのものはポンプを動かすだけなので簡単だ。 しかしその状態に持っていくための段取りがとても多くて気が重い。

さらに現地組み立ての段取りを思い出さなければならない。 組み立てたあと部品が残っていると、またばらすことになるのでいやになる。

 

ともあれテンダーに装備している軸動ポンプの動作確認、及び錆がきているため再塗装からやろう。

倉庫に置いているテンダーを車に載せるため、リフトテーブルに移すのは車輪がついているので転がせばいいのだが、

テーブルからはみ出すので不安定で注意が必要だ。 機関車みたいにアングルで枠を作ることも考えたが、

車のスペースが足りなくなるし重くなるのでやめていた。 車がバネットのバンになったので枠を作ってもいいかもしれない。

  

 

何とか自宅の車庫に持ってきて、水タンクに水を入れてハンドポンプを動かした。

数回動かすとチェックバルブの固着が外れ水が出始めてこれはOK。.

次にテンダーを前後に動かして軸動ポンプをチェックしたら案の定、圧力ホースの先端から水は出ない。

軸動ポンプのチェックバルブの固着だ。 具体的にはボールが座に水垢で強力にくっついているのだ。

ボールドウィンなどは機関車に軸動ポンプをつけていて、サクションは銅パイプなので、ここにハンドポンプをつないで水を押し込めば何とか固着は外れる。

しかしこいつのサクション側の配管はホースのため、ここに水を押し込んでも途中の接続が外れるだけで固着は解除しない。

結局、軸動ポンプの下のネジを外し、中に細い針金を突っ込んで上側のボールを押し上げて固着を解除した。 もちろん一旦入れた水タンクの水は抜くのだが、

ドレインは水漏れの原因になるため装備せず、ひしゃくのようなものでひたすら掻い出すので手間がいる。

固着解除を3つの軸動ポンプでやるのだが、下から作業するためにレールをブリッジ状にする必要があり、 これまた面倒だった。

作業後、再度水を入れてテンダーを数回前後に動かすとようやく水が出るようになり、ほっとした。

 

次は塗装である。 側面など錆がひどく、再塗装が必要だが、側面に書いてある「UNION PACIFIC」 の文字が邪魔である。

真っ黒に塗った後、同じシールを上から貼るか。貼っておいて塗ってはがすか、一旦真っ黒に塗って文字の上だけシンナーで塗料を溶かし取るか。

いろいろな方法が考えられるが、どれも手間がかかるので、結局文字範囲全体をマスキングして塗装し、塗った後マスキングを取った。

このため文字の中は錆びたままとなっている。

 

ここまでできたので、つくで高原模型鉄道で友人に引っ張ってもらい、脱線等レールとの相性を確認した。

7軸のテンダーなので、何軸かが脱線していても気づかないし支障もないが、気持ちいいものではない。

7.5Rのレイアウトでも走れるように車輪は大きく横動するのだが、これがスプリングに干渉して擦れるような音がするものの、

テスト走行の結果、テンダーは支障なく走れそうだ。

  

 

塗装すると多少は見られるようになった。

たくさんのリベットが見えますが、若い時はこれがやれたんだなあと我ながら感心します。

今なら到底やれない。 若さと勢いはすごいもんだ。 今は、「面倒だ。」 が先に出てしまう。

 

 

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