06.1.8 冬の木曽路 '06初温泉ツーリング

 寒い。寒すぎる。

 朝5時に起きて、今年初のツーリングはまずこの言葉で始まった。

 雪の多かったこの冬。去年末は愛知圏内でも各地で大雪になり、新聞によると名古屋では58年ぶりの大雪になったそうだ。 
 当然ここより北の岐阜でもハンパじゃないくらいの雪だっただろう。しかし、ライダーたるもの、冬に敢えてその岐阜に行くことに意味がある。(あるのか?)
 そして記念すべき今年の第一回目の、しかも温泉ツーリングともなれば気合が入るのは当然だ。
 このくらいの寒さなど屁でもないさ。温か〜い温泉が僕を待っている!

 ということで、朝6時に出発。当然真っ暗…
 そして、エンジンかかりません…何度もセル回してたら、かかった瞬間、マフラーから『ボンッ!』と火の手があがりました。びっくらこいたぁ。。。
 R247を北上し、今年も初詣に行った熱田神宮の前を通り、国道はR19になる。
 そのまま春日井インターを過ぎ、内津峠を越える前にコンビニに立ち寄った。

 かじかむ指先をさすりながらエンジンを切る。
 (う〜、さみぃ〜。と、とりあえずコーヒーでも飲もう。)

 ヘルメット かぶったままさ 防寒だもの (字余り)
 一句読んだところで、コンビニに入店。ジェットヘルなのでそのまま入れるのでありがたい。フルフェイスのメットだと立ち入り不可なところがあるんだよね。

 駐車場で缶コーヒーを飲みながら、
 『このまま帰ろうかな…。この寒さで北へ行こうなんて無謀かもしれん。』
 などと、危うく挫折しそうになったが、コーヒーを飲み、体が温まったおかげで、再度無謀ツーリングを続けることにした。
 道が空いているので、飛ばす車にせっつかれる。飛ばしたくないのに飛ばさざるをえない。

 路面凍結の恐れの上、極寒の中、風を切って余計に震え上がりながら内津峠のトンネルを抜け多治見市内に入ると、朝日のお出迎え。


 太陽のなんとありがたいことか。
 先ほどの休憩から1時間。また休憩。手足の指先の凍えで、とてもそれ以上は走れん。

 岐阜市内ではメジャー?な『タイムリー』に入りコーヒータイム。
 じわじわする指先をさすったり揉んだり。


 余談だがタイムリーは結構好き。岐阜はやっぱりタイムリー。ファミマやローソンじゃイメージ違うね。
 過去、岐阜方面に来て何度か寒い思いをしたとき、(あ、コンビにだ!)とありがたく思ったらそれが『タイムリー』だったというようなことがあったので。まさにタイムリ〜。
 缶コーヒー後、断腸の思いで再出発し、土岐市・瑞浪市を過ぎて恵那市に入った。

 道路わきに雪は皆無。完全除雪のおかげなのか、それほど降らなかったのか、遠くを見渡しても雪がない。これなら安全に行けそうだ。来てよかったなー。
 ひょっとしたら御嶽山が見えるところまで行けるかもしれない。

 先ほどの挫折感などどこへやら。いい天気にも恵まれツーリング気分も高まるのだった。

 しかし、それをくじきそうになる『気温−5℃』の表示。うちの冷蔵庫の庫内温度でさえも+3℃なのに・・・
 この辺の人は冷蔵庫いらずだね。
 R19も、馬籠宿付近に差し掛かると、日向になったり山の影に入ったりする。
 ここまで北上してくると道路わきに除雪された雪が溜まっているが、走行部分は完全ドライだ。
 3度目の休憩のため、妻籠宿手前の道の駅『賤母(しずも)』に入ってみた。普段ならバイクもたくさんいるはずなんだが…


 『こ、凍ってるぞ。。』
 カチンコチンの駐車スペース。車が止まっていたであろうところは凍っていないが、その他の部分は凍ってる。こけないように氷を乗り越え駐車枠に入れた。

 トイレに行く人達にちらりちらりと目線を送られ、それがなんだか好奇のまなざしに感じられるのだが、気のせいか?
 『こんな日にバイクで来てるよ。バッカじゃない?』なんて会話が聞こえてきそう。
 いづらくなってトイレにも行かず、早々に出た。
 今日の目的地である『フォレスパ木曽』の手前にあった電光掲示板。
 『−8℃』の表示を見つけて写真を撮ろうとカメラを出すと 『−7℃』になっちゃた。

 それでも本日の最低気温。はー、寒い。


 ところで、何度か止まっては温まりまた走り出し、を繰り返してて気付いたけど、走り始めは顔などめっちゃ寒いけど、15分ほど走り続けるとマヒして冷たさも感じなくなるもんだね。
冬でもジェットヘルでイケルね。
 賤母駅から約15km弱走ると『フォレスパ木曽』へ行くための『野尻』という交差点がある。
 その交差点を曲がって市道に入った途端、道路は雪。

 しかもその雪のせいなのかしらないが、フォレスパ木曽へは迂回路を通らないと行けないらしい。
 知らない道、路面凍結。看板の前の雪だまりが不安を誘う。
 はるばる来たのに引き返すわけには行かない。一部しかアスファルトの見えない道を果敢に(無謀に)進む。

 案内板に従っていったつもりが、狭い生活道路へと入り込んでしまって、凍結した下り道にでた。足をついてゆっくり下るが、下りきったところでふと気がついた。『帰りは上れるのか?』
 そんな不安を抱きながらウロウロと進むと、なんと行き止まり。

 おいおい・・・今度は案内板を見落としたのか?

 不安定な足元を気にしながら切り返し。凍ってて踏ん張れないので、こけたら一人じゃ起こせない。モタモタと動く。
 Uターンして、先ほど通った凍結した道を上る。
 お、バイクでも結構上るじゃん。まっすぐ走ればなんとかなるもんだ。


 戻ると案の定、看板を見落としていた。看板の通りいくと一車線分のわだちだけは凍っていない道路だった。
 そろそろと走っていると対向車が来た。
  『げ。どこへ逃げろって言うねん』
 なぜか関西弁になりながら、脇の雪に突っ込んで車をやり過ごす。もうカンベンしてくれ…

 それでも視界が開けて日が当たってくると、再び元気が出てきた。温泉はすぐそこだ。
 9時半。やっと着いた。『フォレスパ木曽』の敷地内にある立ち寄り湯『恋路の湯』です。別名『美人の湯』といわれ、きれいな肌になれるそうです。

 さあ、風呂だ、と思いながら建物の前をバイクで通過すると、『10:00開店』の看板が見えてしまった。

 ガビーン!時間を確認しておばよかった…

 実は冷えたせいかおなかの調子が悪い。一刻も早くトイレに行かねばならない状態であと30分も待つのか!? 最悪ぅー!

 …で、待ちました。待つしかないでしょ。もう一度あの凍結路面を通って道の駅まで戻るのも危ない。いや、途中で出そうになるのが危ないのだ。最悪はここで時間前に入れてもらうほうが安全。。。
 建物に入り、耐えながらも笑顔で入浴料800円を支払い、まずはトイレに直行。
 で、入浴。もちろんマナーとして入浴前に体はきれいに洗いましたよ。

 内風呂は大きな湯船が真ん中にひとつ。ジャグジーなんかもある。そして露天風呂からは遠くに中央アルプスの木曽駒ケ岳などの山々が見渡せる。
 冬の露天風呂のいいところは、湯がちょっとぬるめなのでゆっくり入っていられるところだ。
 のんびりと雪山を眺めながら入る温泉はやはりいい。またこんな雪だからか、来る人も少なく、静かでゆったりできるのもいい。

 裸で入る風呂の隣には水着で入る温水プールもある。今回は海パンを持ってきたのでそっちにも入ってみたが、プールで泳ぐなんてことはしない。疲れてしまう。
 雰囲気だけ味わった。
 800円の元を取るため再度露天風呂で温まり、昼食には観光地の定番であるカツカレーを食べ、大広間で昼寝。
 展望のよい40畳ほどの広間に他の客も含めて3組だけ。快適に眠れました。

 12時半ごろ『フォレスパ木曽』を後にする。まだまだ日が高い。

 道路の雪は気温の上昇で融け始めていた。びしょびしょになるのを避けようと、乾いていると思った道路の中央に寄っていったらそこは氷。
 白っぽく見えたのでてっきり乾いたアスファルトだと思った。危ないところだった。

 R19に出るまで、2kmほどこんな道が続く。
 R19へでたあと、さらに北へ進んで御岳へ近づこうと思ったけど、日が暮れる前には家へ帰りたいので今回はやめた。


 昼を過ぎると少し風と雲が出てきて、寒々した感じがしてきた。
 街道沿いの黒い山の山腹に見える白い雪が冬の旅情感を誘う。
 まったくバイクとすれ違わず、R19を恵那市まで戻ってきた。
 天気が回復してきたので、抜け道の県道も雪は大丈夫だろう。

 『ライダーたるもの、行きと帰りは違う道を行くべし』

 帰り道という概念をなくすための持論を貫き、恵那市から県道66号に入った。
 周りの田んぼには雪がたくさんあったが道路はドライ。この辺まで来るとすれ違うライダーもチラホラいた。


 午後5時帰宅。一度もこけずにちょっと無謀なツーリングは終わった。
 はじめよければすべて良し。'06ツーリングシーズンは幸先よいスタートとなった。

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