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<なぜか・・・いつも尾翼から>
通算13機めとなる九九艦爆の製作を開始しました。
15クラスなので、とにかく軽く、強度は必要最低限となるよう、使う材料も今までの経験でギリギリの設計とします。
まずはいつもどおり、なぜか尾翼から?作りました。 尾翼は組み立て式にするか単板にするか迷うところですが、単板も4mmではなく3mmの良質バルサを使ってカーボンで補強。
ところで写真の図面は九九艦爆11型と22型の尾翼の違い。水平安定板の形やエレベーターの形がまったく違います。
22型ではエンジンが金星44型から54型に変わり、パワーが増大したことから、より水平安定を考慮した結果でしょうか。和泉さんの記述にはこのあたりが割愛されていて、よく分かりません。図面は野原さんの作図なので間違いないとは思うのですが、実機の写真を片っ端から見て判定。昇降舵はヒンジの一番外からゆるやかにカーブを描くようにしました。
それにしても美しい尾翼! 機能美という言葉をまた思い出しました。('18.6.18) |
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<リブ(主翼)の切り出し>
主翼はギリギリの軽量化のためフォーム翼ではなく、リブ組みとしました。
リブは1.5mmバルサを使いたいところですが、リブキャップやプランク材の接着を考えて2mmにしました。
いつものようにパソコン(WingPRO)でデータを打ち込み、プリントアウトしバルサに貼って切り出し作業。翼型はNACA0018の最大翼厚以降を少し直線に近づけた自作のものです。
スパーは中央部分は3×3ヒノキ、上反角部分からは3×3バルサ材にし、接合部分まではカーボン板で補強しようと考えています。
今日はここまで。('18.6.18)
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<主翼の組み立て>
今日の午後は少し時間があったので、主翼リブの肉抜きと組立てをしました。
いつもは上反角のない主翼中央部分と上反角のついた主翼を別々で作り、接合していましたが、今回は途中から上反角のついたスパー(3×3バルサ棒をカーボン補強)を先に準備して一気に組み立てました。主翼が真っ直ぐにできるか不安もありましたが、冶具とは程遠い?上反角のかいものをして何とか正確にできました。
実機の上反角は6°30′、Uコン機ではベルクランクからのリードアウトワイヤーを水平にしたいので、翼の厚みから計算し、4°50′としました。角度が弱く、少し迫力に欠けますが、少しでも上反角があれば、雰囲気は出るし、スタント機としてもこの程度なら良さそうです。
この後、前縁プランクのための補助スパーを入れ、1.5mmバルサでプランクをする予定。('18.6.24)
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<金星・・・ではなくモーター、マウントの製作>
主翼プランク用の良質バルサが入手できたので、プランクを進めつつ、胴体の製作を始めました。
まずは問題の機首回り。軽量化も考えつつ、実機の機首の短さからおそらくテールヘビーになるだろうと・・・このあたりは経験でイメージを膨らませながら現物合わせで製作。
機首はF2Bスタントをこなせる容量のリポ電池(1800mAh)を載せるため、スケールサイズより10mm長くしました。さらにカウリングは友人から譲り受けた、たぶんアメリカ製の鉄?の絞り出しのもの。重量配分は本当に勘だけ(笑)。
アンプはダミーでフェニックス60を載せていますが、35Aのものを入手予定。
そして胴枠もいつもどおり図面なしの現物合わせで作ります。('18.7.14) |
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<胴体の製作>
今日は海の日、会社が休みなので一気に胴体を製作。
丸胴は今までに何度も作りましたが、面倒かつ正確に作るのが難しく、今回は簡単な冶具を使うことにしました。
過去には定板の上に上下分割で作って合体したこともありますが、九九艦爆は完全な丸同ではないため、スラストライン(基準線)に2mmのバルサスパーを通し、これを冶具の板の上に乗せました。いつものことながら図面もない状態で、組みながら補助スパー(3×3バルサ)を現物合わせで接着。かなり強度も出てきました。この上に1.5mm超ソフトバルサで外皮を貼る予定です。('18.7.16)
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<ここでいったん全体イメージ>
今日は早朝から部屋にこもり、胴体を1.5mmバルサでプランクしました。(と、いうか熱中症が怖くて外に出られない?)
過去に3mmの甲板張りや2mmのプランクは経験しているが、1.5mmでうまくプランクできるかどうか不安だったが、何とか形にはなった。
各パーツごとに作ってはいるものの、ここまでできると、つい全体イメージを早く見てみたくなり、主翼・尾翼を置いてみました。
フラップの整形はできていないし、キャノピーも過去に作ったものをダミーで置いてみました・・・まあ何となく雰囲気は出ているような気がします。
スタント性能を重視して、尾翼を少し欲張って大きくしたので、バランス的には多少不満が残るけど、重量的には15クラスとして十分軽量に仕上がっています。('18.7.21)
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<新手法でキャノピー>
なかなか捗りません!
それでも手を抜くわけにもいかないので、少し気合の入った状態・タイミングで、キャノピーを完成させました。
まずは型を作り、0.5mmの塩ビ板で型押し。これを数枚作っておいて、風防の枠を丁寧に切り取り、重ねることにしました。
これはJPS@柘植師匠から教わった方法で、いつかは自分でも試みてみたいと思っていた方法です。クリアのキャノピーにペイントだけでは実機感が出ず、キットのように凸モールドになっていればまだしも、キャノピーも自作する私にとっては、素晴らしい方法です。
窓枠にマスキングテープを貼って、コツコツとデザインカッターでくり抜くのですが、精神集中しているときに、一つずつしかできません。
1週間かかり、ようやくすべての窓枠を切り抜くことができました。('18.8.5) |
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<なんとなく九九艦爆>
なかなか捗らず、このままでは11月までに完成しない!
パイロットの加工、キャノピーの製作など各パーツごとに並行して進めているものの、いざ合体するときにリンケージ関係に苦労して、ほぼ一日費やした。
あまり進んでいない気もするが、確実に全体のイメージが出来上がってきてはいる。
この後、リンケージが済んだことで、胴体の下面プランクをしながら、コックピットの作りこみをしていく。見た目には大きな進展はなくても、コックピットなどは重量に気を付け、できる限り拘って作りたい。('18.8.13) |
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<(ほぼ)木地完成!>
ほぼ1か月ぶりに昨日、今日と2日間、なかなか捗らない九九艦爆の製作。
見た目はそんなに変化がないけど、全可動翼のヒンジの取り付け、翼端の製作、垂直尾翼を取り付け、いよいよ全体イメージができあがり、ほぼ木地完成状態になりました。
これから下地塗装。地道な作業が続きますが、塗ってはサンディングの繰り返し。塗装が乾く間には、コックピット内部、ダイブブレーキ、オイルクーラー、照準器など細かなパーツを作っていきます。
製作意欲があると時間がない、時間があると製作意欲が湧いてこないという悪循環は、加速度を増しています。
何とか目標である11月初旬には完成するように、もうしばらくは製作部屋にこもることになりそうです。('18.9.16) |
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<金星ダミーエンジン>
体調不良で製作も進まず、それでもコツコツと今回は金星44型ダミーエンジンを製作。
カウリングが大きく、正面から見ると中がスカスカなので、ダミーエンジンは必須アイテム。しかしながら、モーターのコレットの関係でダミーエンジンの厚さは15mmまで、どこまで表現できるか・・・ということで、かなり久しぶりのバキューム方法でつくることにしました。
エンジンのフィンに見えるよう、べニアに0.55mmの針金を巻き付けた型を作成し、うまくいけばより雰囲気が出るだろうと思いつつ、0.3mmの塩ビ板とともにTONY@塚本家を襲撃。
バキュームには相当な吸い込む力が必要で、掃除機の種類も変え、いよいよワクワクの実行。 ところが0.3mmの塩ビ板が厚すぎ、うまくいかない(
ノД`)シクシク…
その時、目の前に塚本家へのお土産としてコンビニで買ってきたお菓子のバウムクーヘンが一つ・・・ふとみると、このバウムクーヘンのお皿が0.2mm程度の塩ビ板、しかもジャストサイズ。
と、いうことで、ものは試しに使ってみると、これがちょうど良い厚さと判明し、すぐさま近隣のコンビニ巡りの大人買い?
7つのバウムクーヘンをゲットし、一つずつバキュームツールで真空引きすると、みごとな出来栄え。家に戻ってから、カラーリングしてみるとまずまずの出来。
ちなみのこの日の昼食と夕食はバウムクーヘンだけになったことは言うまでもない。('19.12.27) |
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<オイルクーラー>
エンジンカウル下面のオイルクーラーを製作。
リポ電池交換用のハッチとなる部分だが、もちろんオイルクーラーとしての機能は必要ないものの、リポ電池の放熱のために穴あけ加工済み。
併せて排気口も取り付けた。少しずつでも作らないと完成はまだほど遠い。
本体はこれからサーフェーサー塗りの作業に入るので、平行してコックピット内の作りこみをする予定。('19.1.10) |
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<射爆照準器、ダイブブレーキ>
飛行機本体の色付けをしながら、外装関係でこれだけは外せない「九五式射爆照準器」と「ダイブブレーキ」を製作。
いずれも艦爆ならではのものなので、およそ飛行性能には関係ない・・・というか空気抵抗以外なにものでもないものだが、これがないと艦爆とは言えない。
今回、新たに気付いた?点は、ダイブブレーキの支柱3つが違う形であること・・・と、ある本に書いてあったので、たくさんの写真を見て判定することとし、自分で納得いくまで調べてみた。
生産性から考えればあり得ないこと、しかし、数少ない主翼下面の写っている写真を見る限り、あきらかに支柱の形状が違う。きっと何か理由があるに違いないが、これ以上のことは分からない。ひとまず3つの支柱は写真から判断できる形とした。
外装関係はこれですべて揃ったので、いよいよコックピット内のパーツ作り。小型飛行機なので、どこまで再現するかは考えどころ。('19.1.15) |
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<コックピット・・・老眼との闘い?>
老眼との闘い!?・・・のような二日間にわたるコックピット内パーツの製作だった。
前から「航空羅針儀一型改」、「計器盤」、「九五式射爆照準器」、「第五隔壁」、「銃架支柱」、「九二式7.7mm旋回機銃」、「九六式無線電話機」。20クラスの機体なので、この程度のもので十分とした。
いずれもスケール機ではないので、雰囲気を出す材料として、部分的にデフォルメしてあったり、イメージ的に作り上げた。
とはいうものの、このサイズ。タバコ箱サイズから分かるように、各計器は3mm〜4mm程度。これを1枚ずつ台紙に貼った上で計器盤に並べる作業は老眼+手の震えで苦労した。かつてプラモデルに夢中だった若かりし頃は、フリーハンドでもしっかり書き込んだりできていたが、やっぱり歳を感じさせられる。
過去の60サイズの機体のときは、このほかにも消火器や機銃用弾倉も表現したが、もう限界。この程度で良しとしよう。
飛行機本体はベースとなる明灰白色の塗装は終わったので、機番や編流速定線などの処理に入る。('19.1.19) |
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<女学生全日本号>
いよいよ本体の塗装に着手した。どの戦隊、どの飛行機にしようか迷った末、空母加賀艦載機で開戦を迎えて歴戦の後、生還した山川新市氏の「女学生全日本号」にした。
氏の著書「空母艦爆隊」をもう一度読み返し、氏のインタビューの載っているスケールアビエーションVol.11をネットで入手。
報國-522については、朝日新聞の呼びかけで献納された「第五五全日本号」であるが、搭乗者本人である山川氏が「全日本女学生号」と言っている。残されている写真では後半に「・・・全日本号」と書かれているため、「女学生全日本号」としたもの。ハセガワのプラモや資料本でもこのように紹介されている。
当時、女学校からも献納されていたこともるので、夢のある?この加賀艦載機の塗装にすることにした。
これから、パネルライン引き・・・気の遠くなる作業に入ることに・・・。('19.1.25) |
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<完成!>
ようやく小型スタント機「九九艦爆」が完成! 祝!
納得のいかなかったことも多く、失敗も多数・・・次への課題としよう。
九九艦爆は大小おりまぜ、13機め。今までにUコン機を120機ほど作ってきたので、約一割は「九九艦爆」ということになる。もちろん、キットなどはないため、すべてスクラッチビルド。と、いうより図面も書かずに現物合わせで毎回、作っている。
振り返ると1号機から順次、新たな発見もあり、知識も細かなディテールも積み上げてきた。
次は集大成ともいえる大型スタント機「九九艦爆」に着手しようっと。('19.2.8) |
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