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<打倒!リボルバー100万石 >
KMA大会でのこと。 毎年、風船割り大会で必ず金メダルとなるN林氏のリボルバー100万石。 「卑怯と言われようと、先のとがった飛行機が有利」などと発言があった。 うーむ、もはやN林氏をトップの座から降ろすには、これしかない!・・・と、単純な発想で夜間戦闘機「月光」を作ることにしました。 しかも「月光23型 FD−2レーダー付き」。写真のとおり、FD−2レーダーは風船を割るのに最適というか、風船を割るためにアンテナが付いているようなもの? さらにツインエンジン。距離が多少ずれてもアンテナの左右のどちらかのプロペラが見事に風船を割るはず。 もう一つおまけに、よく割れた風船がエンジンに巻き付きエンストすることがあるが、最悪、片肺でも飛ぶことはできる。 まさに風船割り競技に参加するための傑作機だ! などと考えながら、ネットで月光の資料本を買いあさる日々。 そう言えば、「月光」には思い出もある。 私が大学のため、大阪のアパートにいた時に下の階のお好み焼き屋で顔馴染みになった佐藤さん。 酔っ払うとビール瓶を股の間に挟み、両手でグリグリ・・・。 初めは気味が悪く、声を掛けるどころか見て見ぬ振りをしていたが、店の奥さんとの会話を聞いてビックリ。 佐藤さんは第二次大戦中の戦闘機乗りだったのだ。 股間に挟んだビール瓶は、要するに操縦桿だった。 このことを知ってから、お好み焼き屋で佐藤さんの話をよく聞くようになった。 佐藤さんは「二式陸偵に斜銃を付けて迎撃に出ていた」と話していた。 「月光」というのは俗称で、もともと二式陸上偵察機にB−29などの迎撃用に斜銃を付けたもので、「二式陸偵」と口にするあたりが、やはり本物だなあと感心してたっけ。 佐藤さん曰く、「命がけで戦闘に出るという雰囲気ではなく、迎撃の命令が出て、急いで上空に上がっても間に合わず遭遇できることが少なかった」と言っていた。 飛び立っても今日もダメか、の毎日。 それでもB−29と思われる排気熱(光)の筋を見つけ、下に潜り込んで何度も斜銃を発射したこともあるらいしい。 発射時の衝撃に耐えながら、しばらく上空を眺めていると、命中するとパッと明るい光が見えるらしい。 「当たったか」と帰投するが、命中した飛行機がどうなったかすら分からなかったと言う。 佐藤さんの話で、夜間戦闘なんて実際はそんなものだったんだろうなとつくづく感じた。
さあ、月光で風船を撃破するゾ! 待ってろN林!(2008.1.26) |
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<月光製作開始!3時間経過>
ただ作るのでは面白くないので、今回は工作机にストップウォッチを置き、工程毎に時間を計ることにしました。 よく言えば作業の効率化、実は手抜きの限界に挑戦・・・だったりして。 まずは2mmバルサからリブ切り出し・・・30分。パソコンの「Wing
Pro」なるソフトで20枚のリブ型を印刷し、スティック糊でバルサ貼り付け、サクサクっとカット。
にリブ整形・・・45分。切り出したリブを長い3mmビスで止め、全体をサンディングし、スパーの溝堀など。 主翼組立+後縁プランク・・・1時間15分。後縁にアルミのアングル材を治具として固定。思ったより時間がかかりました。 ベルククランク台+リンケージ・・・30分。ここだけはさすがに?エポキシ系接着剤を使いました。もちろんその他はすべて瞬間接着剤。
写真の状態までにちょうど3時間。キットじゃなくてフルスクラッチだと、やっぱり時間が掛かりますね。(2008.2.3) |
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<月光製作から9時間12分 >
月光(げっこう)なだけに結構(けっこう)頑張って作ってますが、フルスクラッチは思うほどはかどらないんですよね・・・オヤジギャグ言ってる間にどんどん作ればいいんですけど。 さて、主翼はプランクを済ませて写真の状態までに5時間42分。リブキャップの45分が誤算だったかも。見た目に進んでいなくても、こういうところに時間が掛かるんですね。 エンジンナセル部分は10mmバルサにマウント材を埋め込み片側のベニア補強まで1時間30分。言っておきますが、いかに「瞬間の帝王」と呼ばれようと、この部分だけはエポキシ(DEVCON)を使ってますから。 胴体は迷ったあげくに組立式のプロフィールに。実記図面を拡大した「なるせ式設計図」を2mmバルサに貼り付けカット。あとは10×10バルサと10×3mmバルサを何となく力のかかりそうなところに骨組みを。正式な図面がないだけに、この状態を写真におさめておかないと、後々、困るかも。カットから写真の状態まで、ちょうど2時間。 トータル9時間12分かぁ。あとは布団の中で、フィルムの張り方と組み付けをイメージトレーニングして。
その前に大事な「FD−2」アンテナをどう作るか考えておかないと。(2008.2.10) |
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<月光製作から11時間24分 >
へへっ!今日も仕事終わってから、精力的に作り、かなり進んだ!胴体の整形は47分。ナセルの整形に41分。ここまで作ると何となく組み上げて眺めてみたくなる(・・・のは私だけ?)。 キャノピーと垂直尾翼がまだないけど、月光全体のフォルムはイメージどおり・・・っていうか、側面形は実機と全く同じだからね。 この写真撮影後、面倒な翼端の組立に49分。トータルここまでで11時間24分。
待ってろ!N林! なんちゃって、ツイン機が一度に風船を2個割る光景が目に浮かぶ・・・。(2008.2.11) |
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<月光製作から15時間14分 >
なかなか思うようには進みません。今日は翼端整形リードアウトの処理などで49分、主翼のフィルム張りが65分。ランディングギア周り、エンジン取り付けビスの加工、ンジンナセルの整形で116分。 足元がしっかりすると、プロフィール機でもスケール感が増すというもの。細いピアノ線だけでは実機がそがれるので、少し手を加えて5mmアルミパイプを加工して雰囲気を出しました。こだわりを捨てて効率良く作るつもりが、やっぱり手を抜けないところもあり、見た目にはあまり進んでないような・・・。
外はみぞれ。明日の飛行会が中止になれば、飛行機製作はかなり進むはず。でもやっぱり飛ばしたい。(2008.2.16) |
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<月光製作から17時間37分 >
今日は工夫の必要な箇所などの頭を使う作業はしたくない気分。それでは、と、それぞれのパーツを整形して全金属張り・・・じゃなくてシルバーのフィルムを貼りました。 まず4mmバルサの水平尾翼にカーボン材の補強。整形後、フィルム貼りまでで47分。 ナセルのフィルム貼りは52分。 そして胴体のフィルム貼りは44分。 何だか時間との闘いに少々疲れ気味というか、息切れしそう。でも確実に完成に向かって超早いペースで出来上がっていくのは、カ・イ・カ・ン!
本日は飛行会終了後、ホームページを更新し、あまり時間もなかったため、2時間23分、軍歌のBGMで頑張りました。(2008.2.17) |
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<FD−2アンテナ>
ほぼ1か月ぶりの飛行機作り。「飛行機作りたい病」に侵されると、決まって仕事がピークを迎える。仕事が暇になると「飛行機.作りたくない症候群」になる。 何はともあれ、気合の入っているときは、気合のいる所を作るのがモットー。今日は新作「月光」の心臓部!?とも言える「FD−2アンテナ」を製作、ほぼ1時間。 風船割り専用機として、機種のレーダーアンテナは必須アイテム。当初、真鋳パイプとピアノ線で作ろうとしたが、危険だ!と非難されないようプラ棒で作ることにした。
丸い棒に垂直に穴を開けるのは至難の業。そこでまず3mmの角棒に0.8mmの穴を開け、それからドリルにチャックして丸く削ることにした。その後、丁寧に1mmのプラ棒を差し込み完成。写真のマス目が1cmだから相当細かな作業。老眼が始まっている私には限界の作業かも・・・。(2008.3.20) |
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<月光製作から23時間54分 >
アンテナばかりは作っていられません。フラップ・エレベーターを付け、ヒンジ加工、固定フラップもつけ写真の状態に。ここまででトータル23時間54分。・・・ってことは、飯も食わずに頑張れば、丸一日で、この状態までは作れるってこと!? 主尾翼、エンジンナセルの接着はエポキシ(デブコン)です。念のために言っておかないと、皆さん、私の飛行機はすべて瞬間接着剤を使ってると思われていますから・・・。 細かな作業に入る前に次はキャノピーを作ろうかな。全体イメージも沸いてくるし。
少し気合を入れないと5月のKMA大会に間に合わなくなりそうですね。「待ってろ、N林」が負け犬の遠吠えにならないためにも・・・。
(2008.3.27) |
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<月光製作から27時間27分 >
だんだん大会が近づき、不安な毎日。このペースで間に合うんだろうか? 諦める訳にはいかず、まずキャノピーの木型を作り、0.5mmエンビ板で押し当て作成。いつもはキャノピーの木型をキッチンに持ち込み、我が家の猫(サチコ)の手は借りられないから、嫁さんと娘の手を借りて、6つの手で作成する(千手観音状態?)が、今回は前後2分割にして、一人で作成。 続いてFD−2アンテナの取り付け。キャノピーはマスキング済みなので、この状態で明日から、暗緑色塗装に入れる。
塗装しながら、タンクの製作、エンジンの改造・・・まだまだ先は長い。 (2008.4.12) |
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<月光製作から30時間48分 >
仕事から帰宅する度に暗緑色を重ね塗りし、今日はウェザリング(汚し)とデカール貼り、クリアのプルファー塗装まで完了。乾燥時間がかかるものの、吹きつけには大した時間も掛からず、ここまで31時間弱。夜間戦闘機の濃い暗緑色で塗ったつもりだが、写真で見ると明るく見えのが気掛かり。部屋の中と太陽光の下では色合いも違うだろうし。 ウェザリングは、シルバーのフィルムに緑の塗装をしたので、パネルラインに合わせる形で、引っ掻いて地肌を出してみた。あまりやりすぎるとオモチャっぽくなるし、実機の汚れを目の当たりにしたわけでもないし。この程度でヨシとしよう。 いよいよ目標のKMA大会も近づいたきたので、風船割りへの申し込みをしないと!「待ってろ!N林」などとほざきつつ、飛行機が間に合わなかったら、どうしようかと心配だった。
エンジンはLA10の双発。エンジンもフロントニードルに換装済み。金属加工がもっとも不得手なので、あとは問題の燃料タンクくらいかな。(2008.4.20) |
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<祝!完成!製作開始から36時間41分 >
ついに完成しました。途中、KMA大会に間に合うか不安になりつつも「N林」さんのほくそえむ顔を思い浮かべ、忙しい仕事の合間、帝國海軍の根性で。 苦手な金属加工(燃料タンクの加工)に手間取りながらも、プルファーを塗り、リンケージを仕上げ、先ほど「栄二一型発動機」(LA10エンジン)をつけました。 ロールアウトは5月4日に舞木運動広場で。風船を立て続けに割ってるイメージばかり。
「待ってろ!N林」・・・これでKMA大会が楽しみになりました。(2008.5.1) |
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<振動式 回転計?>
なんとかKMA大会に間に合ったと、言いつつ、新品のエンジンをブレークインすると・・・。なんと!エンジンの振動に合わせて、FD−2アンテナがブレブレ。昔、OSから振動式の回転計が出てましたね。あれと同じ原理で、エンジンをスローにすると見事、共振して、付け根からポキッ。そこで3mmアルミ棒と0.8mmピアノ線で作成しなおしました。(2008.5.4) |
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<KMA大会 >
いよいよ大会本番を迎え、私の順番はあっという間にやってきましたが、ペラの選定もワイヤーの長さもしっかり事前調整してあるので落ち着いてトライ。ヒノキ棒にを引っ掛けるリスクを考え過ぎ、風船の上を何度も通過しましたが、比較的早い周回でトラブルもなく、すべての風船を撃破!
結果として、僅差ではありましたが念願の優勝。男の本懐を遂げた思いです。(2008.5.10) |