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J7W1 十八試局地戦闘機「震電」の製作・・・ブログから転載
< J7W1震電 製作開始!>
 未完の大器「震電」をついに製作することにした。高度8,700mで最高速度405kt。B29迎撃のためにジェット化も視野に入れ、小型軽量化の可能なエンテ(先尾翼)型で・・・・。なんて能書きはそこそこに、EPならではのゲテモノに着手できるのは本当に嬉しい。思えばENYA15のフロントハウジングを90度ひねり、逆回転エンジン・・・木村さんのこの発想には脱帽するが、私の作ったKMCo震電はENYA15+逆ピッチペラ、ノーズのオモリは図面の200gの倍近くのオモリを積み、それでも宙返りや逆宙返りもできていた。
 今回は木村さんの功績に感謝しながら、この図面をベースにEPならではの軽量化と若干のスケールアップをはかり、フルスクラッチで作ることにした。
 まず改めて図面を見るエンテ型ではあるものの、実機とはかけ離れたイメージもある。まず主翼の矩形翼はスケール派としては我慢できず、やはり後退翼+上半角。ノーズギアとメインギアも実機に近づけ、併せてノーズにリポバッテリーの格納できるスペースを設ける。ノーズの胴体のラインとキャノピーの位置も実機に近づける。これだけのコンセプトでかなりの実機感が出るはず。
 もともと図面はほとんどない状態で現物合わせと頭の中のイメージだけで作っている私ですが、今回ばかりは木村模型の図面に赤でポイントとなる修正イメージだけを書き込んだ。
 600g程度に仕上がれば、2種スタントくらいはできるだとうか。プロペラ交流に主翼のない機体の飛びっぷりは「閃電」で嫌というほど味わったが、EPアイテムを手にした以上、この飛行機はぜひとも作ってみたかったもの。久々に製作意欲はバリバリ! (2009.5.2)
まずは主翼から
 今日は半日で、リブの切り出し、組立まで。リブの切り出しは「WingPro」なるパソコンのソフトで各リブをプリントアウトし、バルサに貼ってサクサク切るだけ。本当に楽になりました。
 振り返ってみると、後退翼を作ったことはなく、マス目のカッターマットの上で直角の冶具を使いながら、(適当に)組立たが、いつもの基準になる後縁をアルミのアングル材で固定するとかに慣れてしまうと、何となく気持ち悪い?どこが基準、何を基準にすればいい?
 リブはもちろん、軽量化のための肉抜き。でも抜いたバルサを計りに乗せるとわずか2gでガックリ。
 ベルクランクは胴体にセットされるので、主翼は頑丈すぎる必要はなく、スパーもすべてバルサ。このスパー間の補強と前縁・後縁プランクで十分な強度とねじれにも強くなるはず。明日はプランクをしつつ、胴体に着手しよう!(2009.5.2)
晴飛雨作
 今年のゴールデンウィークはカレンダーどおりの休みで、毎日飛ばしまくり!と思いきや、後半の休みは連日、雨、雨・・・。
 「晴耕雨読」という言葉がありますが、雨の日は飛行機を作るに限りますね。「晴飛雨作」でしょうか。
 震電の製作も順調に進み、ノーズギアのピアノ線がなくなったので一息。全体イメージもなんとなくつかめてきました。当初からパワーソースはEPを考えているので、リポバッテリーの配置場所、アンプの位置、モーターマウントのつけ方など、(図面はないので?)頭の中で考えながらの作業。 (2009.5.6)
難関突破!
 今日は頭を悩ませながらメカ積み?をしました。前回の「閃電」同様、ノーズギアの格納場所にリポバッテリーを配置、次にアンプを胴体内に。モーターもセットした状態で、主尾翼を仮止めすると、重心位置はほぼ予定どおりの位置(KMCoのキットの位置)。うーむ満足、満足。ノーズに無駄なウェイトを積む必要もなく、これぞEPならでは・・・。現在、これだけのものすべてを装備した状態で450g。胴体の上下面プランクとフィルム貼り、パイロットや脚カバー等を含めても600g近くで収まりそう。
 このほか、カーボンのベルクランク台、主翼の翼端を製作し、本日、ここまで。飛行機作りに没頭した夢のようなゴールデンウィークも今日で終わり。 (2009.5.6)
< ハイブリッド?
 今日は朝から雨。ってことは飛行機作れってことかなぁ・・・と自分自身に渇を入れ、主翼のリブキャップと全体整形、そしてフィルム貼り。ついでだから尾翼も整形し、コの字ホーンとヒンジも細工し、フィルム貼り。
 フィルムは下面がオラカバのライトグレー、上面はOKのVフフィルムのダークグリーン。オラカバは使い慣れていることと、収縮温度が高く、接着温度・接着力ともいい感じ。それに対し、OKのVフィルムはオラカバよりプラスティック的な感覚で、収縮温度は若干低い割に温度を上げないと接着しにくい感じ。
 ハイブリッドが流行とはいえ、フィルムはメーカー違いのものを上下で張るのは、かなり気を使うことを体験した。
 あとは胴体の上下面プランクをすれば・・・と思いつつ、明日は仕事・・・。
(2009.5.16)
< 震電、その後 >
 飛行機作りの意欲があるときに限って、連日連夜仕事となるが、今日は久し振りの休み。写真ではあまり進んでいないように見えるが、胴体の上面、下面のプランクとラインが気に入らなかった機首を切断し、改めて作り直すなど、かなりの進捗。胴体上面プランクはいつもの、というかKMCoならではの3mmバルサの甲板張りで、ずいぶん軽く仕上がっている。それから震電ならではの双ラダーも作った。
 実機では試作機が離陸時に仰角をとったときにプロペラを接地させて失敗し、この対策として機上作業練習機「白菊」の尾輪を垂直尾翼に着けた。
 今回のEP震電でも、9インチのペラを使用したときに仰角をとっても接地しないように実機同様、12mmの尾輪を予め着けておいた。これで離陸はOK?
(2009.5.24)
< EPならではの証
 今日は胴体上下面のフィルム貼りなど、ほぼ一日アイロンを片手に四苦八苦。
 メインギアの脚カバーも付けたところで、EPアイテムをセットしてみた。実機のノーズギア収納箇所にリポを配置し、アンプ、モーターへと延長コードで繋ぐ。木村模型のキットでは、いくら軽いエンジンを使っても200g程度はノーズにウェイトが必要だが、今回のEPではまったくウェイトなしで、ほぼ想定の重心位置になった。
 この状態で581g。あと重量増加要素としては、パイロットとキャノピー、ベルクランクとリンケージ関係のみ。これも当初予定の600g台は確実、いよいよ2種スタントのできる震電が完成間近!(2009.5.31)
< らしく見せるため >
 セミスケール機を作るたびに、その飛行機ならでは・・・にこだわる。完全なスケール機ではないから、せめて雰囲気を出すためにはいい加減でよい所とこだわる所が必ずある。
 今日は完成に近付きつつある「震電」を眺めながら、胴体の「のっぺり」さが気になった。実機には過給器用の空気取り入れ口とオイルクーラーも含めて、胴体後部はかなり複雑なラインを形成している。
 そこで一番大きく目立つ過給器用の空気取り入れ口だけは再現した。当然、モーター冷却のために実用も兼ねている。後はコックピットとパイロット・・・ここからはプラモデル感覚!(2009.5.31)
< キャノピー >
 今日はコックピット周り、キャノピーを作成。キャノピーは自作することが多く、よく倶楽部の皆さんから「大変でしょう?」と聞かれる。私の作り方は極めてシンプル(言い換えれば、いい加減)で、バルサで型を作り、ペーパーがけ(400番まで)後、エンビ板を温めて押し付けるだけ。今回の震電用のキャノピーは型作りに15分、エンビの押し付け5分の20分で完成。
 せっかくなので、経験からのコツのようなものを。
@飛行機に使えない、使わないバルサ(重いバルサ、木目の悪いバルサ)は、普段からキャノピー型用にとっておく。
A大量生産するのでなければ、バルサで十分。木目もほとんど出ないので400番までのペーパー掛けで十分。
Bエンビは0.5mmを基本に。1mmを使うと綺麗に丈夫なものができるが、深い型だと相当な力がいる。0.5mmより薄いと伸びた部分がペラペラになる。(アクリルは使わない。温めたら縮んで慌てた経験があります。PETは温めるときに弱火?でゆっくり温めないと白濁したことがあります。私はもっぱら「エンビ板」)
C軍手でエンビ板の両端を持ち、ガスコンロの上でエンビ板が十分柔らかくなるまで温める。水滴型でなければ一人で十分だが、キャノピーの大きさにより、嫁さんの手、娘の手、猫の手を順に借りる。
D型には相当な力を掛け、引っ張るので足(台)は丈夫な方が良い。私は鉄のステーで台を作り、型は交換できるようにしてあります。(2009.6.7)
< 祝!完成
 ひとまず完成!途中、仕事の山もあったことだし、フィルム貼りの15クラスといえども1か月強で完成すれば、まあまあのペース。まだ少し、手を入れたいところもあるものの、すぐにでも飛ばせる状態。
 ちなみに全備重量は、635g。当初予定をほんのわずかにオーバーしたものの、EPのメリットを活かした重量配分で、余分なウェイトは一切なし。この重量なら十分なスタント性能が期待できる・・・はず・・・と思いたい。KMCoベースではあるけど、ウリはやはり上半角付きの後退翼と脚を含めた全体バランス。セミスケールスタント機はいかに「らしく」見せるかがポイント。あーぁ、早く飛ばしたい!来月の「ゲテモノ大会」までには、密かに調整飛行を済ませておいて、華々しくデビューしよう!
 ところで、この程度の飛行機では「ゲテモノ」と認めてくれない「倶楽部の風潮」を読んで、もう1機、すぐに製作開始。詳細は・・・ ヒ ・ ミ ・ ツ。 (2009.6.13)

 
< テストフライト
 
 実機は1号機の滑走試験中、僅かな操縦ミスによりプロペラ端が地面に接触して先端が曲がってしまい、その後、プロペラを試作2号機用の物と交換、機首上げ時にプロペラが接触しないよう側翼の下に機上作業練習機白菊の車輪が付けられた。終戦直前の8月3日に試験飛行にて初飛行に成功。続く6日、8日と試験飛行(トータル45分?)を行った後に終戦を迎えた。・・・なんて史実を思い出しながら、久々のハラハラ・ドキドキの初飛行。ごく普通のスタント機の初飛行なら何ともないが、この手のゲテモノはあらゆる事態に反応できるよう心の準備がいる。
 今日の初飛行も荒れた地面でバウンドし、機速もない状態で宙に浮いた。頭を下げようにもどのくらい舵が効くのかも分からない状態でそっとダウンを打ち、加速と同時に徐々に水平飛行に。
 1分間にテスト飛行を2フライトし、宙返りやウイングオーバー、背面飛行もチャレンジしたが、とてもキビキビしたスタント性能ではなさそう。それでも初フライトを外から見ていた〇〇さんは「なるちゃん、軽快に飛んどるし、四角宙返りもできそうじゃん」とのコメント。傍から見れば性能が良さそうなんだろうか?まあ、軽さがウリのEP震電、今後の調整次第でスタントもできるかも・・・。 (2009.6.28)
 
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