だんだん街道と中村街道 2024年11月
1日目 >2日目
2024年の夏は猛暑だった前年を上回る記録的な高温が続きました。私自身の体調がギリギリだったほか、周囲でも体調を崩す人たちが続出。そればかりか農産物の不作と令和の米騒動で食料品の価格が高騰、円安やエネルギー価格上昇の影響であらゆる品目が物価高となり、精神的にもダメージを受けました。
10月後半にようやく涼しさを体感できる日が増え、少しは復調してきたものの、時節外れの台風や大雨。脳と心と身体がバラバラな感触に陥ってしまい、いったん仕事や日常生活から離れるべく無理に休みを取って、本州とはずいぶん違う空気感の四国南西部に出かけたのでした。
1日目 自宅→ 岡山→宇和島
旅の間の天気予報は奇跡的に全日晴れ! なんてラッキーなことでしょう。
出発日の朝、自転車のタイヤに空気を補充しようとまず前輪、続いて後輪に取りかかると、前回の補充から2〜3週間程度経過にしては異様に空気圧が低い... ともかく空気を入れていくと、6(bar)を超えたあたりで「プシーッ!」という嫌な音... 一気に2(bar)まで空気圧が下がりました。音がするか所をよく見るとタイヤのサイドが部分的に避け、その奥のチューブまで裂け目があって空気が漏れておりました! なんてアンラッキーな...
ともかくチューブを交換します。出発時刻が迫っています。寒さのせいか焦っているのか、指先にあまり力が入らないわりにタイヤビードが固くてなかなか外れません。やっとの思いでビードを外し、パンクしたチューブを取り外して代わりにストックしてあった、中古品チューブを取り付けます。妻の自転車についていた 3年以上使用した廃品に近いチューブ。なあに今回の旅だけもってくれればいいのです。
無駄に体力を使ってしまいましたが出発時刻前に作業完了、空気も無事6.5(bar)まで入りました。よく考えると出発前にパンクがわかってよかった。ラッキーですね!?
自宅から新幹線三河安城駅まで自走し、続いて輪行作業。20分で作業終了。今回は妻も自転車で同行します。ここ数年は妻のほうが輪行作業が早いです。
三河安城駅から新幹線に乗車
特急しおかぜはアンパンマン列車
岡山駅で在来線特急へ乗り換え。ここで昼食の弁当を購入します。が、以前に比べて弁当コーナーがずいぶん少なくなり、しかも種類も激減しています。今回購入した「味折小町」が唯一¥1,000、ほかは軒並み¥1,200〜1,500。駅弁も原材料高騰の影響が大きいのでしょう、売価が驚くほど上がりました。これでは客が離れていくのも無理ありません。販売数が減少、そのためさらに売価を上げ、ますます先細っているように想像します。
お弁当タイム、フツーにおいしい
宇和島駅で自転車を組み立て
松山で特急 宇和海へ乗り換え。ディーゼル車です。遠くへ来たなあと感じます。
宇和島駅で降りて自転車を組み立て。でも妻も私も体調がおかしい。乗り継ぎ時間がごく短い中、指定席とはいえ約6時間半も列車に乗り続け、さらに新幹線も在来線もサービスのつもりか強冷房。冷たい風を浴び続けて体が固まり、血行が悪くなったようです。とても走り出す気になれず、駅前のカフェでひと息入れました。
駅前のカフェ
コーヒーにお菓子つき
駅前にありながら、小さな個人店らしきカフェ。熱いホットコーヒーをゆっくりいただきながら体を伸ばすと、徐々に固まった体がほぐれて温まりました。老主人も程よい距離で私たちをほっといてくれました。ありがとうございます。
きさいやロード(商店街)はガラガラ
遙か頭上に宇和島城
駅そばのきさいやロード、3連休最終日というのにガラガラ。ちょっと心配です。宇和島城登城口はすでに閉まっていまして、外から眺めるだけになりました。
6年ぶりに再訪した民宿
相変わらず夕食がすばらしい!
この日の宿は 6年ぶりに再訪した民宿。入口に自転車を置いて急な階段を上り、3階の客室へ。6畳ひと間の和室に布団を敷いて寝るスタイル。カッコつける必要はありません。1泊2食付¥8,250税込/人。これで十分です。
豪華というより、どちらかといえば庶民レベル、すべて地のもので好印象の夕食がすばらしい! カンパチの刺身は抜群! 他所では食べれないでしょう。アジの煮付けも鮮度が良いせいか、青魚の臭みを感じず上品。愛媛ポークは昔ながらのしっかりとした食感で食べごたえがあります。思わずごはん3杯(笑)、そして味噌汁が自家製の麦味噌! 西日本を実感します。
宿のおねえさんは優しく話し好き。ここ宇和島も高齢化と過疎化に悩んでいるだけでなく、獣害も深刻だとか。私たちには何もできませんが、こうしてまた訪れることで何かの力になれればと思います。