小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2023/05/28

旧中山道 木曽から美濃へ 2023年5月

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2023年春、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きつつある中、大きな気温変動や寒暖差の影響で、妻が少々体調を崩してしまい、遠出の予定をキャンセル。
その後、少し復調した妻から、単独で出かけてきてもよいと言われ、比較的近場の旧中山道を走ってまいりました。日ごろ鍛えていないアラカン虚弱体質サイクリストにとっては距離は短くとも消耗した旅でした。

1日目 自宅→ 南木曽→ 馬籠→ 恵那

朝早めに自宅を出て最寄り駅で輪行作業。切符を購入、階段を上っていくと思いのほか輪行袋を重く感じ、早くも消耗する感触... ふだん鍛えていないせいですね。先行きが不安になってきます。
ゴールデンウィーク中の平日、通勤客は少なくとも通学客は多く、電車内は混雑しました。大きな輪行袋が邪魔になってしまい、申し訳ない。
途中から空いてきて座席に座り体力を温存します。高蔵寺駅から快速に乗車すると、多治見からはガラガラでした。


中津川駅で松本行き普通電車に乗り換え


駅そばにありつけず...

中津川駅で駅そばをいただいてエネルギー補給をしようと、2010年に利用した駅そばの窓口へ。ところが営業時間が10:00からだと断られてしまいました。10:00は乗り換え電車が出発する時刻。残念! しかたありませんが、何も補給できないまま、電車に乗り込みました。
行楽客が多く、混雑しないか心配でしたが無事座れました。沿線の山々が深くなっていき、車窓には山々と渓谷。TV画面やPCディスプレイで風景を眺めることはできても、こうして大自然の懐に抱かれる体験が、私には必要です。自分の未来は自分で創れなどと言われることもありますが、己の力で未来を変えることなどできはしない。日々暮らすだけで精一杯であり、それでいい。大きな自然の流れに対し、己の小ささを改めて認識するのでした。


南木曽駅からスタート


妻籠宿で腹ごしらえを

10:30過ぎ、自転車を組み立てて南木曽駅をスタート。国道19号を妻籠へ向かいます。都市部と違って行き交う車両が自転車に慣れていません。ギリギリをかすめて追い抜く車両も少なくなく、分岐まで長く感じました。
分岐を国道256号線に入ると上りが始まります。体力不足の不安と焦りを落ち着けつつ、妻籠宿に着くと、早速エネルギー補給です。
そばではなく、力が出そうなコメの食事、今回は事前に調べておいたとろろ飯を狙っていたのですが、入ったお店で「ごはんものができない」と言われてしまいました。そういうときもあります。ここで癇癪を起こしてもしかたない、食べれるときに食べれるものを食べておきましょう。代わりにオーダーした山かけうどんを、汁も飲み干して塩分も補給しました。
正午前に妻籠宿を出発、国道256号線から県道7号線へ、いよいよ馬籠峠越えが始まります。体力のない私がどの程度登れるのか不安でしたが、勾配がさほどキツくなく、助かります。体感的に6〜7%が主体でしょうか、でも体力を温存しながら、インナー×ローギアでゆるゆる上っていくと、意外にあっけなく峠に着きました。


妻籠宿から馬籠峠へと向かう


馬籠峠に到着

峠の茶屋は観光客で満席、時間がかかりそう。腹が減っていましたが、このまま馬籠宿へ下ります。下りは爽快どころか、急勾配でキツイと感じる区間もあり、逆方向から峠を上るとキツイのかもしれません。


馬籠宿でエネルギー補給を


ちょっと足りない...

馬籠宿は人出が多い。各店舗も大忙しでしょう、コロナ前に戻りつつあるようです。「五平餅売り切れ」「そば終了」と表示されたお店が目立つ中、すぐに座れそうなお店で五平餅セット¥500(税込)をいただきました。おいしい、でも、五平餅のサイズが小さくてちょっと足りない... しかたありませんが混雑しているのでこのまま退散します。
それにしても観光客が多すぎて、落ち着きません。静かな宿場町にとっての非日常というべきか、ゴールデンウィーク例年の日常というべきか。ふだんはそう感じないはずですけれど、この日ばかりは一種のエンターテイメント空間のような印象も受けてしまいました。

下入口を出て中津川方面へ、ひたすら下ります。神坂を右折、国道19号を南進するも、交通量の多さに、国道を逸れて旧中山道の案内板を見つけ、旧道を走ることに。
しかしこの選択が裏目に出て、いきなりすごい激坂区間に突入、体感勾配15%以上でしょうか、とてもペダルを漕ぎ続けることができず、一部押しました。その後も10%以上の激坂が続き、お宮(?)の前で足を着くと、そこに居合わせた、学校帰りらしい小学校高学年と思しき女子2人が「自転車で上ってきたの? すごーい」、小学生男子は「おじさん、がんばってるう〜」と声をかけてきます。子供たちが何ら緊張しておらず、すっかりリラックスしている姿が印象的でした。都会のように急かされていない。きっと大人たちも急かされていないのでしょう。
しかし上りがキツいだけでなく、下りもキツい。あまりの急勾配で下ハンでブレーキレバーを握りしめつつ、ゆっくり下ります。油断するとカーブで路外に飛び出してしまいそうな恐怖を感じることも。馬籠峠ではまだ余裕があったのに、この区間ですっかり消耗した感があります。
案内表示通り、これが本当に旧中山道だとしたら、近代以前、おそらく荷車の通行は不可能で、荷物の運搬手段は人や馬だけ、大雨や雪、道が凍結する時期はそれも困難かと想像します。近代以降もトラックやマイカーが普及するまで、苦労が多かったかと思いました。
この後、国道19号に合流、逸れた後に道がわからなくなり、道なりに進むと国道19号にまた戻るという展開。結局国道19号から県道71号線を中津川方面へ進み、中津川市街に着きました。下調べしておいた、ミートソーススパゲティが知られている喫茶店に向かいましたが(臨時?)休業。うまくいかないです。


旧中山道が激坂ばかりで消耗しました


中津川の喫茶店が休業

中津川から県道410号線を西進するつもりがいつのまにか逸れてしまい、420号線のほうを走っていたみたいです。道沿いに目立つ施設は何もない。ポツリポツリと美容院、歯医者、接骨院、... 観光要素は何もありませんけれど、私は好きです。地域の方々が、地域に根差して生活していることを実感し、勇気をいただくというか、同志のような感覚になります。それにしても向かい風の強風が続き、何か食べないともたない... 朝は食パン1枚、あとは山かけうどんと小ぶりの五平餅だけなので。美乃坂本駅近くのカフェは休業、しばらく走ると喫茶店があり、飛び込みました。


何か食べないともたない


焼きそばをいただきました

メニューが極端に少なく、焼きそば、カレー、牛丼の3種のようです。「焼きそばしかできないよ」とママさん。焼きそばで十分でございます。疲れた体に効きました。地元の常連客に愛されているお店ですね。「連休中は休まずやる」とママさん。他の常連客としばし会話した後、恵那は大井宿へ向けて出発しました。
地図上は比較的単調に見えた道は、アップダウンの連続で疲労が抜けない体には堪えます。焼きそばを食べておいてよかった。


大井宿に到着


ビジネスホテルに投宿

夕刻、大井宿に着き、恵那市街のビジネスホテルに着きました。1泊朝食付き¥6,500税込。シングルでも部屋が広いし、Wi-Fiもあり、悪くない印象です。


夕食は地元の食事処へ


よくばり(?)な夕食

事前に調べておいたお店はやめ、近くの食事処へ。人気店らしく、午後6時にはほぼすべてのテーブルが埋まる勢い。地元の方々がほとんどかと。
Aランチと称された品はエビフライにオムレツ、ハンバーグが載っていてボリュームたっぷり、¥880税込! ソースもドレッシングもおいしい。体が熱っぽくて猛烈にビールを飲みたかったのですが、自転車に乗ってきたこともあって断念しました。明日こそは...
帰路、鳩ぐらいの大きさの、見たことがない野鳥が、聞いたことがない鳴き声をすぐ近くで。不思議ですけど美濃の中山道にようこそ、とでも言われている感覚でした。この日の走行距離約40km。短いのにバテて体が熱く、なかなか寝付けず...