小豆島と吉備路 2015年5月
1日目 >2日目
瀬戸内海で淡路島に次いで大きな小豆島。しまなみの島々には何度も足を運んでいるのに小豆島には行ったことがありませんでした。オリーブに、二十四の瞳で知られるリゾート地程度の予備知識しか持ちあわせておらず、このGWに行ってみよう、そう考えて計画したのが3月の年度末で慌ただしいとき。ゆっくりと計画を練るなんてとてもできず、とにかく小豆島の2泊と岡山の1泊だけを決め、走行プランは直前に考えればいいやと後回しにしていたら、4月も何かと忙しく、前日になっても走行プランがはっきりしないままでした。
まぁ、こんなときもありますね。あまり神経質になってもいけませんし。
1日目 自宅→ 岡山→ 小豆島
この日は小豆島へ行くだけ。少々ゆっくり目に家を出て最寄り駅で輪行します。妻も輪行に慣れてきたのか、独力で全作業をこなせるようになってきました。
作業していると、近くに有名私立小学校らしき制服姿の女児たちが来て、何やらおしゃべりを始めました。小学校低学年でしょうけれど、長髪をきれいにセットして化粧までしているかのような姿は、驚くほど大人びていました。おばちゃんのようにも思える、その堂々とした姿と比べて、同世代の男子はあまりにも幼く映る。というか、男はいくつになっても幼稚なんだと思います。そうでない立派な男性も多いのでしょうが、中には無意識に自分を繕っている男たちも少なくない。男は弱いからです。弱い故に自らの幼さを受け入れられない。私もそんな、弱い男の一人です。
名古屋から新幹線のぞみを利用
岡山駅で自転車を組み立て
名古屋で新幹線に乗り換え、岡山まで1時間半少々。東京へ行くのとほとんど変わらない時間。近いです。
岡山駅まで自転車を組み立て、市街を走り始めました。お目当ての食事処がなかなか見つからない。ぐるぐる回って、通行人に尋ねても皆知らないと言います。だめですねえ、ちゃんと下調べしておかないと。己の準備不足を悔いてもしかたありません。諦めて目に入ったラーメン屋でお昼にしました。
ラーメン屋
ラーメンおいしい!
ここのラーメン屋が当たり! 私が注文した小柱と豚骨のトマトラーメン、それぞれの材料がケンカしそうなイメージでしたが、食べ進めるとうまく調和していることがわかり、さっぱりと1.5玉を完食いたしました。化学調味料に頼らず、丁寧に作りこんでいることがわかります。妻の注文した鴨と葱のラーメンもすごく旨い。これだけで岡山の印象が良くなりました。単純な私です...
再び自転車にまたがり、市街を抜けて旭川沿いを南下していきます。幹線道路を避けて堤防沿いの細い道を選択したのに交通量が多い。しかも暑くなってきて体力が奪われます。1時間弱走行後、フェり一乗り場に到着できましたが、小豆島行きのフェリーがちょうど出航したところでした。
フェリーへ自転車を積載
フェリー客室内
空いている待合所で1時間ほどクールダウンし、15:00発のフェリーへ乗り込みました。この手のフェリーにしては比較的新しい船体に明るく清潔感の高い客室。GW期間中とはいえ、空いているのは平日だからでしょう。
70分の船旅を経て小豆島土庄港へ到着しました。まだ時間があったので土庄の街を散策してみました。ギネス認定だという世界一狭い土淵海峡に、迷路の町。オリーブも無ければ、リゾート地の雰囲気もここにはありません。ともかく明日、小豆島を探索してみましょう。
土淵海峡
迷路の町
フェリーターミナルにほど近い庶民的な旅館では、空いていたからか、ご好意で自転車を屋内へ入れていただけました。
庶民的な旅館
素朴な夕食
豪華すぎない夕食がおいしい。特に揚げたての天ぷらや、鍋物のカニ爪が抜群。もちろん完食しました。
宿の売店で尋ねると、オリーブオイルのほとんどが外国産をブレンドしてあるとのこと。純小豆島産の商品はびっくりするほど高額でした。どうしてブレンドしてあるのか質問すると、島ではオリーブの収穫量なんて、需要を満たすには遠く及ばないそうです。島全体にオリーブの木々があって、豊潤な結実を想像していた私の自分勝手なイメージは、ここから崩れていくのでした。
売店にはすげ笠や白衣などのお遍路グッズまで取り扱っていました。小豆島にも島遍路八十八か所があるそうです。リゾート地のイメージも薄れていくようでした。