小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2023/12/10

丹後半島2023秋 2023年10月

  1日目 >2日目

2023年の夏は、過去の最高記録をいくつも更新するほど暑く、彼岸を過ぎても暑さが続く異常気象。9月末も日中は猛暑、夜も熱帯夜に迫っていた。ところが10月に入ると秋の空気が入り込み、日中は晴れない日は20℃に届かず、最低気温は10℃を下回る日も珍しくない気候に。突如15℃前後も降下した気温に体がついていかず、着込むことに戸惑いながら汗腺が開いたまま。自律神経は混乱し疲弊しておりまして。仕事も計画外の方向に進み、うまくいかないことばかり。なかなか旅気分になれませんでしたが、無理にでも行かないと心身に良くない気がして、2泊3日の計画を立てたのでした。

1日目 自宅→ 網野

事前に天気予報を確認し、雨を避けて日取りを決めたにもかかわらず、強い寒気の影響で前々日には怪しくなり、前日はさらに天気予報が悪化。まったく気分が乗らないまま、当日の朝を迎えました。

朝7:30に出発。寒くもなく暑くもない気候で、穏やか。丹後もこうだといいのに、そう思いながら新幹線三河安城駅に到着。久しぶりの輪行作業は約20分で終了。妻は猛暑と秋の寒暖差に体調を崩し気味で、今回は自転車に乗らず、電車で移動。現地では別行動です。


三河安城駅から新幹線に乗車


京都駅で乗り換え、車内でお弁当を

京都駅で山陰本線に乗り換えます。しかし新幹線のホームから、やや離れている山陰本線のホームまで、輪行袋と2泊3日の荷物を抱えて歩くのが辛い。おまけに秋の京都駅は大混雑、コロナ5類移行で増加した外国人観光客も大きなザックやキャリーケースを持ち、広いはずの通路が通りにくくなっています。
山陰本線のホームに着く頃には早くも疲れてしまった感がありました。気を取り直して、京都駅で調達したお弁当を特急の車内で食べます。体調のせいか、さほどおいしくは感じませんが、食べておかねば。

福知山駅で京都丹後鉄道へ乗り換え。しかし予約した指定席は、何と先頭車両の先頭座席。先頭に乗客の出入り口は無く、先頭車両の後部乗車口から、輪行袋を抱えつつ狭い通路を先頭座席まで移動することになり、想定外の体力を使いました。

網野駅で降車。それまでは温かい車内でぬくぬくと過ごしていたせいもあって、意外と快適に走れるかも、などと淡い期待を抱いておりましたが、駅舎から外へ出るとその期待を打ち砕くような冷たい北風が吹きつける厳しさでした...


網野駅で自転車を組み立て


スーパーに寄ります

慌てて服を着込み、自転車を組み立て、まず地元のスーパーへ。翌朝に食べるおにぎりを購入しました。網野市街はほとんどが住宅地の様相。比較的舗装道路が縦横に入り組んでいて、目印に乏しく、迷子になりそうです。古い住宅が目立ち、外板は杉を焼いたような、黒の板を横に組んであります。西日本の特徴ですね。


宿に到着 部屋が広くて快適!


素泊まり¥9,000税込

少々迷いつつ、予約した旅館に到着。丹後地方の海岸沿いは高額な宿ばかりな中、比較的リーズナブルに予約できたのがここだけでした。
素泊まりなので夕食は外へ。30分近く歩いた先の、安価な食堂は休み。?土曜なのに... 事前に調べた限りでは土日も営業という情報でしたがしかたありません。続いてさらに10分近く歩いたところの小さな洋食店... 見つかりません。開いていた美容院のおねえさんに尋ねると、廃業されたそうです。ショック。
気温は下がる一方、北風が吹く真っ暗な中を探し回る気力が無く、スマホで検索するも、近くでは見つかりません。トボトボ歩き、ここでいっかと、開いていた居酒屋の前に来たものの、どうも気が乗りません。怒り出した妻をなだめつつ、それならと10分ほど戻った場所で見かけた焼肉屋に入ろうとしたとき、お店のおねえさんに「予約客で満席です」と断られ、心が折れました。
最後の望みは宿からそう遠くない寿司店。来た道をかなり迂回する方向に20分以上歩き、暗闇の中、道に迷いつつ、寿司店を発見! あとは入れるかどうか... ここがダメなら宿に戻って夕食難民になってしまったことを泣きつくばかり。


5軒目の寿司店に入れました!


にぎりが旨い! 8貫¥1,430税込

無事入れました! よかった!! 店内が温かくてありがたい。そして、店主お勧めのにぎりが抜群に旨い! カンパチはうまみ濃厚、スズキは肉厚、アジも最高! 妻が「今まで食べた中で一番おいしい」と申しております。気さくな店主がジャズ好きで、私もジャズが好きだと応えると、コレクションの中からオスカーピーターソンのピアノジャズのCDをかけてくれました。優しい音色が心に沁みます。しかも帰りがけに店主が採取したという椎の実をおみやげにくださいました。ありがとうございました。寒さの中、荒みかけていた私たちはいたく感動したのでした。
宿に戻り、風呂に入って冷えた体を温めていると急に激しい風雨! 夕食時間に被らなくて幸いでした。翌日の天気予報、朝だけ雨の予報が、昼前まで雨に悪化してしまいましたが、くよくよしてもしかたない、今日は今日、明日は明日です。