さざなみ海道&とびしま海道 2022年5月
1日目 >2日目
移動制限のないGWは3年ぶり、春に遠出するのは4年ぶりになります。
2022年の冬は例年にないほど寒さが厳しく、春分を過ぎても寒かったのにその後気温が急上昇するチグハグぶりで体調がすぐれず、さらにウクライナ侵攻や物価高でテンションは下がったまま。この旅を計画できたのは2週間前、新幹線指定席の予約が満席に近く、ギリギリのタイミングでした。
1日目 自宅→ 新尾道→ 三原
GWの予報は当初雨続きでした。サイクリングは難しいかと諦めかけていましたが、数日前から予報が好転し、1日目だけ雨の予報に。
前日夜から上空に寒気が流入、予報通り不安定な天気になり、朝パラパラと降った時間もありました。早めに自宅を出発、前日の暖かさと違い、少々肌寒い16℃。雨に降られずに新幹線三河安城駅に到着しました。輪行作業を終え、駅構内のチェーン店でコーヒーとパンを。
三河安城駅構内でコーヒーとパン
名古屋駅でのぞみ号へ乗り換え
本格的に雨が降り出しました。名古屋駅でこだま号からのぞみ号へと乗り換えます。指定席車両の乗車率100%なことに加え、乗客それぞれ荷物が多く、近年見られなかった密な状態であります。予約した座席が車両最後列で背後に大型荷物のスペースがあるのですが、すでに他の乗客のキャリングケースなどでいっぱい。予約どうこうよりも早い者勝ち状態のようです。私も妻も輪行袋はデッキへ。むしろデッキが空いててラッキー、くらいの状況でした。
お昼は天むすと稲荷弁当¥730
福山駅からのこだま号はハローキティ新幹線
新神戸を過ぎ、岡山が近づくと雨雲を抜けたようです。このまま持ちこたえてくれるといいな。指定席とはいえ、混雑する車内での移動に疲れてきました。
福山駅で乗り換えたこだま号はハローキティ新幹線。乗車率70%ほどでゆったりした気分になれたのも束の間、乗車時間7分で目的地の新尾道駅に着きました。
ときどき薄日が差す天候で、雨の心配はなさそうです。よかった。私たちの他にも輪行してきた方々が3〜4人。駅の外に表示されていたスペースで、自転車を組み立てました。
新尾道駅からスタート
尾道は賑やかでした
新尾道駅から尾道市街へと走り出しました。下り基調なのでラクラク。尾道駅が近づいてくると通行車両が多く、駅も商店街も予想外の賑わい。それも比較的若い世代の方々が多いように見えます。この日たまたま音楽イベントが開催されていて、各所でジャズやクラシックが演奏されておりました。偶然に聴くことができた管楽器や弦楽器の生音。ライブはいいですね。スピーカーやイヤホンではなく全身に感じる響き。ずっと忘れていた感覚が蘇り、心が揺さぶられるようでした。
尾道浪漫珈琲で休憩
コーヒーが味わい深い
懐かしの尾道浪漫珈琲を再訪するも順番待ちの列。30分ほど待って入れました。サイフォンで淹れたコーヒーは、やや苦みの多い、歴史を感じる老舗の味。それにしても満席の店内は賑やかでスタッフの方々も忙しそう。人気のワッフルを次々と焼き上げていく姿は、久しぶりの活気に満ちていたようでした。
駐車場は軒並み満車で入口には車列。ラーメン店はどこも長蛇の列。商店街は人がいっぱい。海岸通りに出て西へ向かうと、風が冷たく向かい風。尾道を出て国道を進んでいると、体が冷えていきます。大陸からの寒気が入ってきたのでしょうか。
三原駅近くの「おはぎのこだま」
おやつにえび団子¥120(税込)
三原に到着、駅前通りの「おはぎのこだま」でえび団子をいただきます。すべて手作りであろう本物の味がすばらしい。すっかりお気に入りになりました。
駅前の三原国際ホテルに投宿、クーポン適用で素泊まり¥4,700/人。自転車はカーエレベーターで5Fの駐車場へ運びました。この日は走行距離30km。
翌日の天気予報は晴れ。しかし日中は西〜北西の風が強く風速7mの予報。これはマズイ。なるべく朝夕に距離を稼ぐようにしなければ。
夕食はすぐ近くのレトロ系食堂へ。古いツイードのジャケットを着たおじいさんが一人テーブル席に陣取り、瓶のチューハイをやりながら隅のテレビを眺めていました。
渋いレトロ系食堂
昭和のラーメン定食¥850(税込)
タコで知られる三原、それでなくても瀬戸内に来たのになんでラーメン?と思われるでしょうがいいのです。とにかくこのラーメンが信じられないほど旨い。私はラーメン通ではないのでよくわかりませんが、丁寧に仕込んだであろうスープは柔らかめの細麺と絶妙なハーモニーです。化学調味料などの変な味は一切ありません。妻が注文したギョーザも柔らかく優しい上品な味。件のおじいさんはカツ丼をお持ち帰り、傾けるとツユがこぼれるけんね、と店のおばちゃんに言われていました。こういう食堂こそ永く続いてほしいです。
尾道に比べるとGWなのにガラガラで寂しい印象の三原ですけど、いいところです。おいしい個人店を訪れることができただけでも、今日一日いい日だったと思います。