小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2009/12/06

飯田秋季ツアーに参加 2009/11月

  1日目    >2日目へ

ありがたいことに春に続き、作家先生:白鳥和也様からお誘いを受けました。
長野県天竜峡〜飯田を自転車で巡るコースです。
ええ、お断りする理由なんてありませんよ!

1日目


いきなりカツ丼で始まるサイクリング。
いいですねえ!
天竜峡駅前の食堂:時路屋での昼食からスタートです。“絶品” と言われるような類の激しい自己主張こそ全然ありませんが、変に調味料を入れてコテコテ、とは正反対のカツの油もあっさり系、でもほんのりソース風味で飽きない味。何といっても大将の優しい真心が伝わってくるようなほっとする味でした。
また今度、これだけを食べに来てしまうかもしれません。

この日の朝は大雨で、午前中も降り続き、中止かと心配していたら、昼過ぎに天候が回復し晴れ間ものぞくようになりました。
昼食後、近くの温泉交流館に移動しいよいよツアー開始です。参加人数は10名弱。


ブリーフィング


羽入田地蔵尊

ほのぼのサイクリング、といってもそこは天竜峡。
あまり平地が無く、少々下った後に姑射橋を渡れば いきなり上りでした。
羽入田で一息つくも、新地からは本格的な厳しい上り。たまらず汗が噴き出します。


竜江保育園横


さらに上って



上って上って


上ります!

たった数km進むだけでも時間がかかります。
キツイのはここまでか…、上りが緩やかになったり、わずかに下りになって油断すると、すかさず またキツイ上りが現れるという、アップダウンの波状攻撃!
トンネルを抜け、風張を過ぎたところで さすがにもう終わりだろうと思ったら、上久堅で最後の仕上げが待っていました。
8月、大平峠に行ってから、しまなみ海道、淡路島と、それなりに長距離を走っていたせいか、個人的にはたいしてバテませんでした。それどころか、景色を楽しみながら、ロードバイクの方々と多少会話も交わしながら、車がほとんど通らない空いた山道を、少し余力を持たせたペースで上るのが、己の肉体とも じっくり対話できているようでもあり、とっても充実した時間でありました。

本当に景色がすばらしい。力強さの消えた秋の光を受けて立つ、山々の木々の緑と紅葉と、麓の田畑と川と人家とが、見事に調和し、くっきりと拡がるのです。

→本日の最高地点。
 標高800mを超えています。

ここから下り基調に。
かなり日が傾き、それでなくても標高があるので寒い。体感気温は間違いなく10℃を割っていました。




←横根田んぼ

この後 千代の集落をぐるりと見物、尾林下〜羽入田へと下っていきます。






もう夕暮れです。

急速に弱くなっいく光の中を、寒さに震えながら下っていく間、私は不思議な感覚に包まれていました。

温かいのです。
おかしな表現ですみません。肉体は寒さでこわばっているのに、心が温かいといえばいいのでしょうか。
交通量のほとんど無い山道、周囲には建物もほとんどありません。もし車で走ったら、何もない道、としか感じなかったかもしれません。

しかし・・・
何だか とてもほっとするのです。渋滞の多い幹線道路とか、郊外の無機質なバイパスとは正反対の雰囲気なのです。人心地つく道、という表現が合っているのかもしれません。日が暮れて、冷気が覆っているはずのその道を、いつまでも そのまま走っていたいという不思議な感覚でした。


温泉交流館に戻った後はもちろん温泉へ。
いいお湯でした。走った後の温泉は他に代え難いものがあります。
温まった後は自転車を車に積み込み、飯田市街に取った宿へ向かい、宴会となったのでした。走った後の宴は楽しい。明日のことを考えてなんて、そんな...
食べて飲んで、2次会も楽しませていただきました。

                           (2日目へつづく)