小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2004/01/18

バイクライフこぼれ話1

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その1:バイクの保管場所

 これは最近の話で失敗談ではないです。期待していた人、ごめんなさい。
私は3年前から「ガレージ」にバイクを保管しています。(それまではアパートの駐輪場でした) 皆さんが想像するような「ガレージ」ではないかもしれません。広さは約3畳弱、メーカーによると「イナバ物置」というそうですが、誰が何と言おうと夢の「マイ・ガレージ」です。(ちなみに妻は「物置」と呼んでいます)
 バイクを入れたらいっぱいいっぱいの広さ。バイクを整備する時の作業によってはときどきアクロバティックな体勢をとる必要があり、まれに手や足をつってしまって「う!」と思わずひとりごとを言っています。え? ですから失敗談ではないって!

 ところでこの「マイ・ガレージ」の代償は大きかった。
・家の中に私の趣味のものを置いてはいけないことになっています。
 「ガンダム」「ボトムズ」の昔のプラモデルなどはすべてガレージへ。
・家の中に私専用の部屋はありません。まあ私はグータラ不良サラリーマンなので
 別に書斎のような部屋など初めから不要ですが。
・何といっても一戸建て購入費+ガレージ設置費用! ン十年ローンのうち、まだ
 3年分返したのみ... グータラサラリーマンの私は、ガレージと引き換えに
 リストラに怯えつつ馬車馬のごとく働かねばならない宿命に...(泣)

 今ガレージを夢見てる諸兄、
 もし設置するならガレージは大きいほうがいいようです...

その2:サービスエリアを探せ!

 あれは20代前半の夏だったと思います。当時バイク乗りといえば夏は北海道。何が何でも聖地 “北海道” を訪れないとバイク乗りにあらず、といわんばかりにバイク雑誌は北海道特集であふれていました。「オレは1日500kmは走っていたぜ」とか「1,000kmだってラクショー」とか、先輩や友人は数々の北海道武勇伝を披露する時代でした。

 「おサル回路標準装備」の私もすぐに感化され、とにかく会社の盆休みに合わせてフェリーや宿泊の予約をとり、おサルながら万全の体制を敷いたのでした。
さて盆休み前日、浮かれていた私はろくに仕事に手もつかないまま夕刻の定時終了ダッシュで独身寮に戻ると すぐさま身支度を整え、友人と共に名古屋港へ向かいました。天候が悪かったのですが、なあにフェリーに乗ってしまえば苫小牧まで2泊3日、快適な船旅が約束されているはずでした。
 フェリー乗り場に着くと長期連休だというのに人や車が少なかったのですが、「空いててラッキー」と乗船手続き窓口へ。ところがそこで目にしたのは“台風のため本日は欠航します”という貼り紙!「なにいぃ! フェリーに乗れない=北海道へ行けない=おいしいものが食べれない=あんなことや、こんなこともできない...」
 一瞬凹んだ私たちでしたが、ここですかさず「おサル回路」にスイッチが入りました。「なぁーんだ!フェリーがだめなら北海道まで自走すればいいじゃん!」 (?おバカだった) 早速東名高速に乗り、まずは東へ向かいます。途中雨が強くなってきましたが、何のこれしき。へこたれるような「おサル」ではありません。頭の中は「おいしいもの」「あんなこと」「こんなこと」でいっぱいなのです。

 浜松を過ぎた頃でしょうか、がぜん風雨が強くなってきて、私は台風の恐ろしさを実感することに。「バケツをひっくり返したような」とはまさにこのこと。ものすごい雨量のため前方視界が悪化していくのです。100m先は見えていたはずが、徐々に前がぼやけて見えなくなり、とうとう前車のテールランプしか見えなくなりました。
 そしてそのテールランプすら霞んできたとき、さすがの「おサル」も死の恐怖を漠然と感じ始めたのです。「こ、これはサービスエリアに入って一息いれるしかない!」
 しかしこれが甘い! こんな視界でサービスエリアを探すなんて至難のワザ。 左上方にぼんやり見える光を頼りに進路を変えると ただの行き先表示板だったり、IC出口だったり。何だか誘蛾灯に誘われる夏虫のごとく 光を求めてふらふらさまようのでした。(当人は必死なんですけど)
もはやこれまで
 いくつサービスエリアを逃したのでしょうか。
ようやく1つのサービスエリアにたどりついたときの姿が右の写真です。「あしたのジョー」ではありませんが、精魂尽き果てて もはやこれまで...

  教訓:バイク乗り諸兄、
     台風を甘く見てはいけません。


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