本家普請の家

キッチンと洗面脱衣室、浴室(ユニットバス)です。

住宅内部で一番汚れやすく傷みやすい部分です。台所は水が飛び散ったり、油汚れが激しいため、流し台

キャビネットや流し前の壁はホ-ロ-仕上げ(汚れを簡単にふき取れます。)のものを採用しています。その他

壁仕上げは洗面所をふくめたいへん湿気による痛みを受けやすいため、樹脂系パネルを使っています。それ

から、浴室の出入り口は極力引き戸を採用してます。万が一浴室内部で誰か倒れた場合、ドアや折り戸では、

救出が困難な場合があります。

座敷8帖間と次の8帖間です。土地柄かもしれませんが、立派なお仏壇のあるお宅が多く、今回も御多分に漏れずという事で・・・

設計屋としましては床の間などをカッコ良くと思うのですが、ご先祖様第一は避けて通れません。お仏間に向かって右は神棚、

左が床の間ですが、見ようによっては、有っても無くても良いような小スペ-スで目立ちません。そこで、床の間に大きめの平書院

(床の間左の窓)を設け存在をアピ-ルしてみました。

玄関です。 床は石貼り、天井は本格的格天井です。

ホ-ル及び廊下の床は花梨の無垢材、腰壁はピ-ラ

無垢羽目板貼り。壁はジュラク塗仕上げです。

広縁です。本家の場合、お年忌や祝い事など多くの人の出入

がある場合、玄関直通の広縁は廊下となりたいへん便利で

不可欠です。

この地方では典型的と言っていい本家造りです。見た目は伝統的な造りですが、構造上の強度はなかなかのものです。

日本建築の場合、広縁や二間続きの和室など大きな空間を造り、かつ南側の大きな開口部(窓)が集中するために、

強度上の配慮は欠くことができません。