実際に工事で使った図面をお見せします。
中古マンションの水廻りを中心としたリフォ-ム工事です。
現況平面図 (リフォ-ム前)
計画(実施)平面図 (リフォ-ム後)
マンションの間取りを写し取った図面です。
この図面を基に問題点を検討した結果・・・
1.キッチンから洗面脱衣室、UB(ユニットバス)へ行く
のにいちいちドアを開けていったん玄関ホ-ルを経由
して、更にアコ-ディオンカ-テンを開けて行かねば
ならず、家事のための作業動線を考えると動きがデコ
ボコしていてとても使いにくい。
2.洗面所を経由しないと、トイレに入れない。(例えば、
ご家族の誰かがお風呂に入ってる時、他の人トイレ
使いづらいですよね。)
3.浴室(UB)が狭い上にドアが内開きでちいさな子供さん
(この時は赤ちゃんが生まれるのでなお更でしたが・・・)
と一緒に入りにくい。
4.洗面所の換気扇の音がやたらうるさい。
5.玄関収納(下足入れ)が小さすぎる。
以上の問題点が浮かびました。
左記の問題を解決するためのリフォ-ム計画案の最終決定図面です。この図面に基づき工事を行いました。
1.キッチンから直接洗面脱衣室、浴室へ行けるようにして家事の作業動線を単純化し台所仕事、浴室の掃除,洗濯など動きが楽になりました。
2.浴室を広げ洗い場スペ-スを確保し出入口も折り戸とし、壁に手すりバ-とL型手すりを取り付けました。
特に乳幼児をお風呂に入れるのに楽で安全になりました。
3.玄関ホ-ルのドアの位置を移動させてキッチンの閉塞感を少しですが解消しました。
4.トイレ出入口をホ-ル側に変更してトイレを独立させました。これでどんなときも安心です。ごゆっくり・・・
5.洗面脱衣室の洗面化粧台、洗濯機のレイアウトを変える
ことで機能的に、かつ広く使えるようになりました。
また、換気扇を24時間換気機能を持つものとして常にマンション全体の空気が入れ替わるようにしました。(外部の窓が南にしかないため風通しが非常に悪かった。)音も静かです。
6.玄関収納を大きく高さも天井まであるものに取替え履物の収納力を大幅にアップさせました。
左と下の図面は展開図です。
展開図、「てんかいず」と言います。
部屋の内部から見て、東西南北の各壁面の仕上げの状態を示したものです。
部屋の形状、仕上げ材はもとより建具の位置、棚の位置や高さ、その他いろんなパ-ツの取り付け位置や高さの検討、施工指示に使われます。
図面は平面的に見るだけではなく、高さの検討も必要です。物は三次元で構成されてることお忘れなく。
あたり前のような事ですが、意外と気付かずに計画を進めて結果的に使いにくいリフォ-ムをしてしまう人が・・・
下の図面はマンションの部屋全体の計画(実施)平面図です
今回の水廻りのリフォ-ム工事はキッチン流し台及び吊戸棚、トイレ洋風便器はまだ十分に使用可能なため、
無駄な費用は掛けずに継続使用としています。
水廻りの工事のほか次の工事も行いました。
1.玄関ホ-ル、キッチン、リビング・ダイニングの壁、天井のクロス貼り換え
2.ホ-ル、キッチンの床材の貼り換え
3室内のほとんどがコンクリ-トに直に.仕上げ材が施してあるため硬くて冷たい感が否めませんでした。
そこで、柔らかさというか、目や心を休める面が欲しいと考えましてリビング・ダイニングのピアノ置き場前面の壁とサンル-ムの壁を杉の無垢羽目板貼りとしました。
そしてせっかくのピアノですので心置きなく弾いて頂けるように下階への騒音防止として床に防振ベ-スを敷きこみました。
4.サンル-ムに雨天用の物干し金物を取り付けました。
また、窓際の既設スチ-ル製手すりが腐食して危険なため撤去し木製でガッチリした手すりを取り付けました。
設計図はよりよい家造りへの第一歩
アナタの想いを伝える大切な
伝達手段です
いかがですか、リフォ-ム工事とはいえ図面の果たす役割感じて頂けたでしょうか?
最後まで読んでいただき有り難うございました。