谷内六郎(画)『週刊新潮』の表紙
last updated at 2006.2.28

『上總の町は 貨車の列 火の見の高さに 海がある』

どの絵にも必ず「表紙の言葉」が添えられています。

 乳色の夜明け、どろどろどろりん海鳴は低音、鶏はソプラノ、雨戸の節穴がレンズになって丸八の土蔵がさかさにうつる幻燈。
 兄ちゃん浜いぐべ、早よう起きねえと、地曳におぐれるよ、上總の海に陽が昇ると、町には海藻の匂いがほろがって、タバコ屋の婆さまが、不景気でおいねえこったなあと言いました。
房州御宿にて

 もうじき88歳になる母が『週刊新潮』を創刊号から10年ほど前まで定期購読していました。
 そのうち昭和31年2月19日付けの創刊号から昭和56年12月24・31日号まで故谷内六郎氏が描き続けた表紙だけを切り離して全て保存してありましたので、順次スキャンして掲載します。
 絵の下の年号からお入り下さい。
 お断り:ファイルサイズの合計が膨大になりますので、各画像は二分の一に縮小してあります

昭和31年分  昭和32年分  昭和33年分  昭和34年分  昭和35年分

昭和36年分   昭和37年分  昭和38年分  昭和39年分  昭和40年分

昭和41年分  昭和42年分  昭和43年分  昭和44年分  昭和45年分

昭和46年分  昭和47年分  昭和48年分  昭和49年分  昭和50年分

昭和51年分  昭和52年分  昭和53年分  昭和54年分  昭和55年分

没後も表紙を飾り続けた最後の年 昭和56年分

谷内六郎の作品や資料5100点(内、表紙の原画1319点)が1998年の命日に当たる
1月23日に遺族から横須賀市に寄贈され、これらの作品が2006年に開館予定の
谷内六郎記念館で保存、展示される予定です。

最近、横須賀市にお住まいの kamosuzu さんから戴いた情報では、
『2004年に開館が伝えられた谷内六郎美術館はいろいろな事情から、
名前も横須賀市美術館となり,会館は早くても2007年の予定です。』とのことです。
kamosuzu さんのサイトにも「谷内六郎館」のページが有りますので、是非ご覧下さい。

ご逝去の半年前の写真(「週刊新潮」昭和55年6月19日号より)

新聞の死亡記事(昭和56年1月23日五十九歳にてご逝去)

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編集後記

  平成13年2月20日にスキャニングを初めて以来4年掛かりで作成したこのコーナーも、平成17年2月22日やっと完成しました。
  初めの裡は1日に16枚スキャンするのがやっとで、二週間分を一枚にし表題を入れ、サムネイルを作り、ソースに日付を書き込むなど大変時間が掛かりました。そんな調子では一生掛かっても完成出来ないと思っていましたが、昨今はその作業にも慣れ、最後に作成した昭和55年度分は三時間程で出来ました。
  「あまり更新が速いと楽しみに待つ時間が短くなるので、ゆっくり作って下さい」というご意見もありましたが、52年から55年を勢いに乗って一週間で仕上げてしまいました。
  このコーナーをご愛顧・ご支援して下さいました全国各地の谷内六郎ファンの皆様に厚く御礼申し上げます。
  追記 全1347号の内昭和49年3月28日号だけが「画竜点睛を欠く」と言うか欠落しています、どなたかお持ちでしたら→こちらへ←ご連絡下さい。
2005.2.22 17:55

欠落補填

  東京都目黒区にお住まいの島田様より「私も六郎さんのファンでS42より最後の表紙絵まで集めました。S49-3-28の表紙のみでしたら持っています。カラーコピーでよろしければ郵送いたします。」とのメールを頂き、早速本物を送って戴きましたので欠落部を補填致しました。島田様には心より感謝しております、誠にありがとうございました。

2006.2.28 18:20