カナダ撮影旅行 
 カナダの訪問は、国土が広大なので、一般には東部と西部に分けて観光する。
今回は、紅葉シーズンに合わせて、撮影ポイントをメープル街道を中心にして、
東はナイアガラ瀑布から始めてモントリオールへ入り、さらに西のカナディアン・ロッキーへは、
カルガリーへ飛行機で移動して撮影すると言う、欲張りな撮影旅行が出来た。

 ナイアガラの滝は、水量も豊富で滝壺の近くでは、カメラも飛沫を浴びた。
 紅葉は、やや早いかな?と思われた公園もあったが、
ローレンシャン高源はグッドタイミングであった。
カディアンロッキーの山と湖が造り出す風景は、まるで絵ハガキの世界であった。
モントリオールとカルガリー間は、4時間の航路だから、カナダの広さが想像される。
 ナイアガラ滝の夜景

アメリカ滝とカナダ滝があるという事を知っていましたか?
 手前が、直線型のアメリカ滝、奥に見えるのが馬蹄型のカナダ滝。
時々照明の色彩を変化させる演出がある。 
 何だか異様な光景であるが、
霧の乙女号への乗船風景である。
滝の飛沫を防ぐために、ブルーのカッパを被る。
 霧の乙女号がカナダ滝に近づくにつれて、
凄まじい飛沫を頭から浴びることになる。
 スカイロン・タワーの展望台のレストランで、
昼食をとりながらカナダ滝の全景を眺める。
 カナダ滝のすぐ脇に造られた観光ポイントでは、
エメラルド色した大量の水の塊が
落下して行く様を眺めることが出来る。
 ナイアガラ・オン・ザ・レイクの街は、
オンタリオ湖畔にある馬車が良く似合うビクトリア様式の街並みである。
思わず時計が逆戻りした錯覚に陥る
 ワイナリー裏手のブドウ畑。
バラの咲き具合で、その年の品質が分かると言う。
アイスワインの試飲をした。甘い。
 メープル(カエデ)の紅葉が延々と続く、
美しいグラデーションを見せる
メープル街道をひた走る。
 アルゴンキン州立公園は、紅葉にはやや早い感じがした。
ケベック州から始まる紅葉が、一週間かけてナイアガラまで移動する。
広大な公園であるので、紅葉が進んでいる場所を選んで
移動しながら撮影できた。
 メープル街道の紅葉のハイライト、ローレンシャン高源に着いた。
湖を囲んで麓に広がる瀟洒な建物に囲まれた高級リゾート地。
早速ケーブルで、標高1.000メートルに登る。
 ケーブルの頂上から展望台に登り、360度の紅葉風景に大満足。
見渡す限り一面に、地平線まで紅葉の絨毯を敷き詰めたような
素晴らしい風景に思わず息を飲む。すげぇ・・。
 日本の山岳紅葉もいろいろ見たが、ここは景色が広大であることと、
サトウカエデの燃えるような赤色が特徴のようだ。
湖の青の色彩が点在していることも、風景にアクセントを付けている。
 メープルの木から、右図のようなバケツでシロップを採取する。
40gの液から1gのシロップが取れる。
濾過機で精製され、純度で4段階の商品になるが、
最高級品は輸出されていないと言う。
 カナダ第二の都市、モントリオールの近代的な街に入って、
まずはノートルダム大聖堂を訪問した。
数々のステンドグラスも見事であったが、
荘厳なブロンズ製の彫刻は人の一生が刻まれていると聞いて、
さらに見とれた。
 祭壇の美しさに息を飲む。
神秘的な青い光を背景に輝く金色の祭壇を前にして、
世界最大級のパイプオルガンの音色を聞きたかった。
 今日は4時半に起きて、モントリオール空港から、
カナディアン・ロッキーの玄関口であるカルガリー空港へ、
そして専用車でロッキー観光の中心地、バンフの街に入った。
さらに、ロッキーの険しい山々や湖を見せる
アイスフィールド・パークウェイを走る。
 マリリン・モンローの「帰らざる河」の
ロケ地になった、ボウ滝の風景。
落差はないが水量がある。
この風景には、
上高地を梓川の流れを一瞬思い出した。
 ロッキー屈指の美しさをたたえる、
レイク・ルーズの美。
エメラルド・グリーンの神秘な湖面は、
気圧の変化で美しさが変わる。
いつまでも佇む。
湖面に投影するロッキーの山並み
 ロッキー山脈の美しさを凝縮したような、
まるで絵ハガキを見るようなペイト・レイクを囲む美風景。
世の中にはこういう景色があるんだと、何枚も風景に撮らされた。
しばらく見とれていると、太陽の光が神秘的な陰影を風景に当てた。
トランジットで結ばれているバンフの
街並みの夜景。
 サルファー・マウンテンの頂上
から望む、カスケード・マウンテンと、
その山裾に広がるバンフの街
ジャスパー国立公園に入ってから、
アイス・フィールドセンターで専用車に乗り換え、
アサバスカ氷河に向かう。 
さらに、大型の雪上車(スノー・コーチ)で、
標高2.200mのアサバスカ氷河の
中央地点に降り立つ。
ちなみに、気温は摂氏で10度を指していた。
溶けるぞ。
青色の氷河の上に、
スノー・コーチのタイヤ跡が見える。
この氷河の厚さは、厚い所では360mにも
達すると言うから驚きだ。
コロンビア大氷原は、
北半球最大の巨大な氷原。
ここに降り積もった雪がゆっくり流れ
出したものがアサバスカ氷河だ。
トランス・カナダ・ハイウェイ沿い
にあるバーミリオン・レイクから、
マウント・ランドル(2.949m)
を望む 
 
今回のカナダ撮影旅行を振り返ってみると、自然の神秘とその偉大さ、広大さ、
さらに付け加えるならば、それらが美であることであった。

 人工で造られた美しいモノは、世界には多くにあるが、自然のそれに
圧倒されるのは、その創成された年月の長さではないかと思う。
そして、これからどんどん風化、俗化していく運命にある事を、見る者に訴えかける。

 写真を趣味にしている者としては、「一期一会」と言う言葉を、
今一度かみしめることになった旅行であった。

 いつもながら、美風景の画像を多く掲載できなかったことが残念です。

 お楽しみ頂けましたか?
 

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