竹とんぼの作り方
 私の学区は、山々に囲まれ自然が多く残っています。竹林も多く,季節には筍がたくさん食べられます。しかし、最近は中国の筍が輸入され、学区にあった筍の加工工場は閉鎖されました。また、筍を採るために植えられた孟宗竹の手入れがままならず、山が竹に「侵食」される傾向もあります。
 でも、竹はいろいろなことに利用されます。近年は「竹炭」を作ったり,竹細工も積極的に取り上げられるようになりました。
 私の竹細工ももう何十年になります。写真の竹とんぼは、私が小学生の頃作ったものを思い出して、10数年前に作ったものです。この竹とんぼは、よくあるものではなくて、「羽根」の部分と「棒」の部分が分離して、羽根だけ飛んでいくものです。両方とも竹で作ります。
 図は、私が作成したものです。一部、本から引用していますが(竹の種類とナイフの絵)、竹とんぼの作り方は、私が書きました。
 竹を割り削っていると、竹の香りがしてきます。竹を削っていると、気持ちが集中し、落ち着いてきます。竹は割りやすく「直線的に」気持ち良く削れます。また、とても「硬く」、ナイフを無理に動かすと、刃が簡単にこぼれてしまいます。竹の繊維に沿って削れば、思うように削れます。そして、時を経れば、飴色に変色し「味わい」も出てきます。しかし、何と言っても、身近にあり簡単に工作できるものです。
 みなさんも、一度竹とんぼを作ってみてください。
竹とんぼの完成図
竹とんぼの作り方(1)「羽根」の部分
竹とんぼの作り方(2)「棒」の部分

いもでっぽう

「いもでっぽう」の説明

 左の写真が「いもでっぽう」です。これは、太い竹を使っていますが、もっと細い竹で作ることもあります。また、棒の先に、いもや大根など野菜の角切りしたものをつけて、ゴムのかかった後ろを引き、離せばイモの部分だけ飛んでいきます。この棒も、1本でも良いのです。
 竹の本体と、棒を支える長方形の穴のあいた板、そして、棒の3つの部品を作り、ゴムをかけます。
 棒を丸く削ったり、穴を開けたり、なかなか作業が大変ですが、一度挑戦してみてください。

紙玉でっぽう

紙玉でっぽう  と 作製図→  

 紙玉でっぽうは、雌竹や笹で簡単にできます。
 写真の上2本は雌竹で作りました。心棒は、竹を丸く削ったり、竹の細い部分を使ってできます。節の少し下から、次の節の少し下までを使い、「え」の部分と「さや」の部分ができます。この太い2本は紙をつめて飛ばすことができます。
 下の細い3本は、「杉の実」と私たちは呼んでいますが、ちょうど1〜2月頃、杉の木が雄花と雌花を付けます。その雄花の「小さくかたまった部分」を「実」と呼んでいるのです。その「実」は、この筒にちょうどあう大きさで、つぶすように筒の中につめます。その時、杉の香りがするのです。

「いいなあ。ぼくも作ろうっと。」分からない時は、連絡してね。

「杉の実」

 私たちが「杉の実」と呼んでいるのは、この季節に杉の葉の先にびっしりとつく、胞子なのです。この「実」は、細いつつにぴったりとはまり、おまけに多少つぶれた時に、良い香りがします。にじみ出た杉の油のべたつきも良いにおいがします。