不誠実で官僚的な安城市教委

 安城市教委については、これまでも「約束を守らない」「電話をすると言ったのに、かけてこない」「訪問した方に、用件も聞かず『お帰りください』としか言わなかった」「何度でも同じ事を聞く」「容易に、取り次がない」「主事、係長、課長補佐、課長、教育長と階層が厳としてあり、まるで江戸時代のようだ」と、その風通しの悪さや、対応の悪さが問題になってきましたが、今回は、それを「追体験」することとなりました。そして、それは現場の校長からそうなっており、安城市の教育のガンともいえるものになっています。


三河の各地域で、人事は「希望と納得」が原則と各市教委が言明

県教育委員会人事異動方針

 校長の意見の申し出に当たっては、本人に対して意向確認を行うなどにより、  希望事項が反映されるように配慮願います

 (平成5年教職員人事異動方針について 愛知県教育委員会教育長)

豊橋市教育委員会

  「基本的には、希望をとって、希望に基づいて進めてきている。異動希望がなく ても転勤を求める場合には、事前に校長を通じて本人にお話をしてもらっている。それでうまくいかなければ他の人に当たっている。『異動希望がある人は替える。出す場合は、合意を得る。』ということだ。人事にクレームがつくことがあるが、それは、校長がよく事情を把握してなくてやっているからだ。突然の内示というようなことがあってはいけない。内示の日までわからないということはありえない。それは、校長が知っていても話していないということだと思う。校長に問題がある。
  (2000.2.25三河教労との交渉の席で
豊橋市教育委員会言明)


岡崎市教育委員会

「不意の異動は100%ない。教職員の希望が尊重されるように各校長に話をしている。」(三河教労の申し入れに対して岡崎市教委の話)


豊田市教育委員会

豊田市教育委員会「希望の尊重・事前の打診の実施」豊田市教育長)を明言しています。実際に昨年度の三河教労の申し入れに対して豊田市教委の課長が「本人の異に添わない人事の場合必ず校長を通して本人に打診する。」「これは、市教委としての公式見解だ。」とまで言っているのです。そして、今年度も実行されています。


豊田市の人事異動の原則

 1,希望なしに不意打ち人事はしない。
 2,本人の希望がなくても異動対象となった時は、できる限り早く事前に打診をする。
 3,納得が得られない場合は、転任を強行しない。

そして、

 1,校長には、職員の希望をよく聞くように言っている。
 2,具体的な問題が生じたら、その都度話し合う。

という市教委の姿勢に基づいて人事異動が行われています。


今では「教職員の希望を尊重すること」は
    常識となっているのです。 

しかし、安城市教委は「希望と納得の人事」に全く無理解

 しかし、安城ではどうでしょうか。
内示の日に校長からいきなり転勤を告げられる「不意打ち人事」が横行しています。転勤希望がなかった場合においても「問答無用」、不服申し立てをする場もなく、泣き寝入りをするか、退職しか道はありません。特に勤務形態や勤務内容の大きく異なる小中学校をまたぐ異動に合っては、「不意打ち人事」によってうけるショックは相当なものです。1年間の自分の教育実践を振り返り「来年度はこんなことをやってみよう。」など、自分なりに次年度の抱負を持つこの時期に、教師のそんな思いを踏みにじるような一方的な人事を許すことはできません。

 「一人一人の子どもの思いや願いに寄り添った教育を」と言っていますが、安城市教育委員会は、人事について「打診をしていたら混乱する」と発言しています。教員の思いや願いは無視し、コマのように動かしているようでは、「子どもによりそった教育」も言葉だけということではないでしょうか。

実際に豊田市の小学校から中学校に、異動の打診が1月にあった先生は、「異動希望を出していなかったので、初め校長から打診があったときは、驚いた。数日、色々考えて気持を整理し、受けることにした。通勤時間がかかり過ぎない学校へと、要望した。今の学級の子ども達との別れ意識し、残された時間をさらに大切にしたいと思うようになった。」と、語っています。
 打診は混乱を招くと言うのは、
安城市教委の思い上がりであり、異動について納得のいくような「説明責任」を放棄しているにすぎません。安城市教委は、安城市の教員を信頼せず、上意下達式に物事を進める体質を露呈しています。また、それは学閥が昔のままの勝手気ままな人事を行うための方便となっています。
 安城市民、子どもらから顔をそむけ、自分たち学閥の出世を思い通りにするために、多くの教職員を泣かせているのです。


今回の人事異動は、校長の失態ともいえる対応から始まりました。
他の郡市では常識となってきた「希望と納得」が、安城市では考慮されないために、異常なことが起きています。


○校長は異動希望を聞かない!
 今回の人事で、3月19日に突然「内示」で異動を告げられたI先生は、「異動希望調査表」を教頭に出しました。

 「異動希望調査表」は、当然校長が集めるものです。しかし、この学校では校長ではなく、教頭が集めていました。「調査表」を出すときに校長と話すこともありませんでした。この校長は、「勤務時間中に人事の話はするな。」というほどの校長です。(なぜ、勤務時間内ではいけないのか。そんな話は聞いたことがありませんが。)

 これは、教職員の希望をしっかり聞く、という県の指導にも違反していますし、教頭に集めさせたということも校長の失態といえるものです。


○訪問者を廊下に1時間も待たせる校長!
 この学校を訪問した私たちに対して、「会わない」と廊下に1時間も待たせたことなど、大変失礼な校長でした。(この時、お茶を出してくれたこの学校の職員の方や、「そこでは寒いでしょう」と職員室に案内してくれた方々に比べると、全く社会的常識もわきまえない恥ずかしい校長でした。

三河の各市教委は「希望と納得の人事」に向かっている
安城市では希望と納得を無視!    それは校長の横柄な態度に明白!
 また、市教委の対応は、それに輪をかけてひどいものでした。

○係長は「預かっておく」の一点張り!
 私たちが市教委を訪問すると、杉山という係長が応対にでました。この係長は、「うけたまわっておきます。」「あずからせておきます」と慇懃無礼な言葉を使いましたが、要するに「聞いただけ」で、何も行動に出ようとしません。
組合 「責任あるものを出してください。」
係長 「お聞きしておきます。」
組合 「今までの経験からも、信頼できない。」
係長 「伝えておきます。」
組合 「いつ返事がいただけるのか。」
係長 「返事をするかどうか、検討します。」
組合 「それでは返事をもらえない場合もあるのか。」
係長 「検討します。」
組合 「返事はいただけるのでしょうね。」
係長 「それも含めて、検討させていただきます。」
組合 「何を言っているんだ。それでは時間がない。あなたではらちが開かない。責任ある方を出して。」
係長 「承っておきます。」

 どうですか。緊急の問題で訪れた者に対してこんな対応をする驚くべき市教委の体質。かれらは、みな愛教大学閥なのです。そして、係長は課長補佐に、課長補佐は課長に、課長は教育長に「仕え」(つかえ)、その心象を悪くしないことを唯一の基準として考え行動するのです。
 ここに、学閥が巣くうことの弊害が如実に表れています。(1日目)
 



課長補佐に会うのに2日!課長に電話するのに3日!

 翌日、市教委を訪れると、またまたこの係長が応対に出ました。昨日の1時間余が全く無駄であったので、「課長か課長補佐を出しなさい。」というと、係長は昨日と同じような対応に出ようとするので、廊下での立ち話となりました。

組合 「課長補佐はいるんでしょう。」
係長 「私が伺います。」
組合 「あなたでは責任がないので、責任ある方を出しなさい。」
係長 「どうぞ、こちらへ。」
組合 「あなたではなく、課長補佐でもよい。課長補佐はいるんでしょう。」
係長 「私がお伺いします。」

 立ち話から15分くらい後、ようやく課長補佐を呼びに行きました。この課長補佐は、はじめ「質問にはお答えできない。」とつっぱねました。(ここに、「お伺いする」と言いながら、何も対応しようとしない市教委の体質が読みとれます。
組合 「それはおかしい。昨日は、係長がお伺いすると言った。」
組合 「聞かない、言わないとはいってないよ。」

 しばらくして、課長補佐は『人事の話をし始めました。
 そして、明らかになったのは「校長の一任」で人事をやっていること。力のある校長の中には「ものをいう」校長もあるが、課長補佐が「一任されます。」と答えた時の言葉が耳に残りました。
 そして、組合は「今回の人事において、校長が何も聞かないで具申をしたこと、これは異動方針に違反していること」を指摘し、「校長に確かめ、本人に電話する」ことを確認しました。



「課長は病院」と逃げる!


 しかし、その後責任ある対応がなく、こちらから電話をすると、「ああ、なんのことですか。」というようなとぼけた応対が。
 それで、翌日課長に直接会うことにしました。「8:30には登庁します。」というので、行ってみたら、
課長補佐「今日は、休んでいます。」
組合 「昨日は、来るといったではないか。」
課長補佐「今朝、突然電話がありまして。」
組合 「どこに行ったのか。」
課長補佐「病院です。」
組合 「どこの病院か。」
課長補佐「それは…。」
組合 「連絡はつけられるのか。」
課長補佐「…」
組合 「連絡をしてください。」
課長補佐「…」
組合 「時間休を取ったんですか。」
課長補佐「…」

 これは、きっと「逃げたんだ。」と、私たちは思いました。それにしても逃げるなんて。
 
 (これが2日目)人事異動の貴重な1日1日が無駄に流れていきました。



教育長室に鍵が!

 そして、訪れた3日目。課長はいません。この重要な時に、ほとんど市教委にいない課長。いったい何なのだろうと私たちは思いました。そして、またまたしゃしゃり出てくる係長、課長補佐は、私たちが市教委の部屋に入ってもパソコンを見ているだけ。

係長 「私がお話をお聞きします。」

 この言葉に、本当に私たちはあきれました。そして、課長補佐は部屋を取るだもなく、立ち話が20分ほど続きました。
 またまたらちが開きません。それで、「こうなったら直接、教育長に会おう」と、教育長室に向かいましたが、なんと教育長室にはカギがかかっていたのです!


春です。
それは、別れと出会いの季節です。
教職員にとっては、人事異動の時期です。
その「人事異動」が学閥の思うままに行われる三河の地。
このページは、安城市教委の異常な対応を載せています。
学閥に寄りすがり、己の出世ばかりを考える人々。
そんな連中が、子どもらの前に立ち、美辞麗句を並べ立てても、
実態は透けて見えています。
学閥のページに戻ります。(絵をクリックしてください。)

「役職の椅子」のために、いろいろなことがおこりますね。
トップページへもどります。