〔資料〕
西尾における学閥人事
教育に情熱を捧げるよりも「出世」が大事
1996.4.21(日)三河教職員労働組合作成
1、西尾における97年度人事について
97(平成9)年度人事について、名倉教育長は「C女性教員の登用や学閥にとらわれ
ない人事を推進した。」と述べています。(「愛三時報」1997年3月30日付)しかし、相も変
らず「学閥独占」の人事をおこなっています。昨年と今年の資料を載せてみました。
役 職 |
校長 |
教頭 |
教務 |
校務 |
第二校務 |
備 考 |
人 数 役職数 |
20 20 |
17 20 |
20 20 |
13 20 |
5 15 |
・愛教大出身者数 ・役職の数 |
% |
100 |
85 |
100 |
65 |
33 |
・愛教大出身者の占める比率 |
賛助会員 |
0 |
3 |
0 |
4 |
4 |
※愛教大ではないが、竜城会員 |
実質% |
100 |
100 |
100 |
85 |
60 |
・賛助会員を加えた比率 |
※「愛知教育大学同窓会(愛教同)・竜城会」作成の「会員名簿」に
A 愛知県第二師範学校、愛知県岡崎師範学校(創立より 昭和18年3月卒まで)
B 愛知第二師範学校 (昭和18年9月卒より 昭和26年3月卒まで)
C 愛知学芸大学 (昭和26年3月修より 昭和41年3月卒まで)
D 愛知教育大学 (昭和42年3月卒より 平成7年3月卒まで)
E 養護教員養成課程、研究科、臨教、初訓、賛助会員
とあります。11人の「賛助会員」は、「E 賛助会員」の項目にあり、それは、
「愛知教育大学以外の大学出身者で、同窓会の趣旨に賛同する者」を「賛助会員」
としている規約によれば「竜城会員」であることになります。
※なお、愛教大出身者の役職者に関する比率は、
O 全役職数に占める比率は、 75 で、約79%である。
95
O「賛助会員」まで加えると、 86 で、91%となる。(不明 9人)
95
2、西尾における96年度人事について 〔資料再録〕
役 職 |
校長 |
教頭 |
教務 |
校務 |
第二校務 |
備 考 |
人 数 役職数 |
20 20 |
17 20 |
19 20 |
13 20 |
5 15 |
・愛教大出身者 ・役職の数 |
% |
100 |
85 |
95 |
65 |
33 |
・愛教大出身者の占める比率 |
賛助会員 |
0 |
2 |
1 |
4 |
4 |
※愛教大以外の出身で竜城会員 |
実質% |
100 |
95 |
100 |
85 |
60 |
・賛助会員を加えた比率 |
O 全役職数に占める比率は、 74 で、約78%である。
95
「賛助会員」まで加えると、 85 で、89%となる。(不明10人)
95
ちなみに、その他の「分野」の比率をあげると、
O「市教委」 7 (100%) O「県教委派遣」 5 (100%)
7 5
O「広域交流」 5 (83%) O「へき地派遣」「文化振興課」はいずれも
6 愛教大出身者である。
数字によるかぎり、「学閥にとらわれない」と、名倉教育長は述べたと聞きますが、事
実は「圧倒的な愛教大比率が少し強まった。」というように、逆の事態となっています。
O 今回の人事も学閥優先の人事そのもの。
「公教育」を特定の同窓会が私物化する状況に反省はなし。
・「校務」「第二校務」における「愛教大出身者の比率が低い」ということで「学閥
体制が崩れている」と見ることはできません。「愛教大以外」は「校務・第二校務
」止まりが多く、愛教大出身者以上に「忠勤」を励まざるを得ず、「女性幹部」と
ともに「よごれ役」をやらされることも。また、昨年を比べると、「愛教大」「賛
助会員」「不明」の比率は微動だにしておらず、暗黙の「定数ワク」が感じられま
す。
・「教務」以上の役職は、愛教大出身者で補填されていくため、校長・教頭・教務に
全くの学閥外が入ることは昨年や今年の資料からは想像できません。
そして、学閥への「忠勤を励む」教員のトントン拍子の「出世」に比べて、学閥の意向に
沿わない教師への冷遇がみられます。それは、また、教育の第一線でねばり強く子どもた
ちと取り組む教師が担任を持ち、奮闘しているのに比べ、「早く出世する教員たち」は、
現場から早く退き、管理者としての道を歩く構図でもあります。