私の実践(2001年度)
社会の勉強で
       キング牧師のこと
                                 6年 M子
 差別ほど心が傷つくものはないと思います。わたしが、もし黒人でそこにいたら(公民権が獲得される前のアメリカ)自殺しようと考えてもおかしくないでしょう。
 内容は言えないけれど、私も差別っぽいことをされた(今もかな?)から、いやだなって思ったことはいくらでもあるから、気持ちは分かります。黒でも白でもいいじゃないかって怒ってやりたいです。でも、昔の私の思いはちがいました。「黒い肌じゃなくって良かった。黒ってなんかいや」というのが、昔の考えでした。白のがきれいっていうイメージが強かったんです。
 今思うと、何てこと思っていたんだろうと、自分が情けなく感じます。自分が3年生だった時の6年生が「黒人と白人、どっちがいけない方だと思う。」と聞いてきたので、私は「そりゃあ、黒人でしょう。」と答えました。
 ただ、色の違いと人種の違いなのに、何でそんなことを思っていたんだろと不思議に思います。
 今でも差別という言葉は聞かなくなったわけでもないので、そういう考えは無くしてほしいと心から願っています。だれ1人いやな思いをする世の中は、消えて無くなってほしいです。
 キングさん、ノーベル賞をとったんだ。知りませんでした。私、実はキングさんの名前聞いたことあったんです。でも、どういう人物か知らなかったので、とても感激しました。その生き方に。今は、もう亡くなってしまって会えないけれど、感謝の言葉を言いたいです。そして、またガンジーさんのことも知りたくなりました。
 いいことをして亡くなった人の命は永遠です。人々に忘れ去られるわけでもなく、一生残るので、そう思っています。私も、死んじゃうのはいやだけれど、そういう人になりたいです。でも、今のところそんなことはないから、自分の夢をあきらめずにつかみます。でも、キングさんみたいに夢をあきらめ、人の願いにつくすような人ではありません。今は。だから、さんな(ママ)人になりたいです。
 勉強しても何にもなれないと思ったけれど、人に役に立つんですね。私も、中学生になったら一生けん命勉強します。今は夢をすてても、人のためにがんばりますとは言えないけれど、キングさんのように命がなくなってからでも名前が残るような人になりたいです。
 私は、人に嫌われるために生まれてきたんではない!みんなが幸せな世の中になるために生まれてきたんだという言葉を合言葉にがんばろうと思いました。
○ これは、社会の「人権・平和・憲法」の学習でキング牧師のことを勉強した後に、ある児童が書いた感想です。子どもの心は、学んだことを真剣に受け止める素晴らしい感受性を持っています。そして、世の中の不正を見ぬき、自身がその中で悔いの残る考えを持っていたことも見つめる素直さも。ここから、教師が逆に教えられることも多いのです。
                                  (S.K)