国民を戦争に総動員する
有事法制に反対します
<アメリカの引き起こす戦争に日本が参戦>
小泉首相は、「備えあれば憂いなし」として、この有事法制があたかも、日本の非常事態への備えであるように言っています。しかし政府自身が認めるように、今世界で日本に戦争をしかける国はありません。一方で、アメリカは、アフガンへの武力攻撃をしたり、北朝鮮を「ならず者国家」と決め付け、敵視したりしています。有事法制は、こうしたアメリカの引き起こす戦争に日本が参戦するために、国を挙げて「戦争ができる国」にしようとするものです。
<国民に戦争への動員を強制>
法案では、すべての国民に戦争協力の義務があることが明記されています。特に、保有している土地、家屋を差し出すこと、自衛隊の使う物資を保管し、提出すること、医療、輸送、建築、土木などの従事者が、協力すべきことは、欠かすことのできない義務とされています。また、戦争に際して国民の自由と権利に制限が加えられることを宣言しながら、その具体的な中身はあいまいになっています。戦争の拡大によってどうにでもなるようになっているのです。そして、重大なことは、自衛隊による保管命令や立ち入り検査を拒んだ場合、罰則を与えると明記していることです。
<学校も戦争協力の道具に>
こうしたことから、学校の施設・設備がアメリカ軍や自衛隊の宿舎となったり、強制移動をさせられた住民の避難場所とされたりして、教職員がそれに協力させられる事態などが予想されます。
<憲法9条、教育基本法が生かされた日本を>
私たち三河教労は、日の丸・君が代の国旗・国家の強制、新ガイドライン法の制定、「作る会」の反動的な教科書の検定合格等教育の反動化、日本の再軍備化に強く反対してきました。そして、この「戦争国家」をつくるための有事法制に反対するとともに、「教え子を再び戦場に送るな」の伝統を守り、憲法9条、教育基本法が生かされ、子どもたちの笑顔が輝く学校と社会を作るためにいっそう運動を強める決意です。