FRブレーキマスターシリンダー・ホース交換

 ミーハーかといわれようが、以前からメッシュのブレーキホースに憧れていた。青と赤のアルマイトのボルトが、カスタムっぽく見えてうらやましかった。
 とある12月、レーシングワールド名古屋南店の年末セールがあったので、半ば勢いでメッシュブレーキホースとマスターシリンダーを買ってしまった。

 ほぼ半年ほったらかしにしてあったが、夏を目前にして乗る機会も増えるだろうと、ようやく取り付けることにした。

 ・マスターシリンダーASSY : NISSHINマスターシリンダー(14mm) 定価13000円のところ 9800円
 ・ブレーキホース : EARL'SブレーキホースSRX400用 定価8500円のところ 5100円
 ・ブレーキフルード : DELPHI LOCKHEED ブレーキ&クラッチフルード DOT4 672円
 まずは既についている純正マスターシリンダーとブレーキホースを取り外す。そのためには中のフルードを抜く必要がある。

 ブレーキフルードは塗装を侵すのでマスター周辺や交換時にフルードが垂れそうなところには厳重に覆ったほうが良い。
 キャリパー側にもウエスで覆ったほうが良いが、この時はなーんにもしてなかった…これが間違いだった…


 キャリパーのブリーダバルブ(写真の左上)のゴムキャップを取って8mmのメガネレンチをはめる。そして、ホース(透明のほうが良い)を挿す。
 ホースの反対側はペットボトルに差し込む。

 これで準備完了。
 まず、オイル差しなどを使って、マスターシリンダーの中のフルードのほとんどを吸い出す。残ったフルードはウエスなどを使ってふき取る。

 あとはホースとキャリパーに残ったフルードを抜けばいい。
 上のコマで取り付けたメガネレンチを回してブリーダバルブをゆるめておく。
 ブレーキレバーを何度も何度も握って、ホース内やキャリパー内に残ったフルードを、ホースを通してペットボトルの中に押し出す。

 ※あまり強く握るとフルードが飛び出す恐れがあるので、ゆっくり握る。
 フルードがほとんど出てこなくなったらフルード抜きは終了。ブリーダバルブを締めておく。メガネレンチ・透明ホースはそのまま付けておく。

 ブレーキスイッチのコネクターをマスターシリンダー付近の端子のところではずし、取り付けボルトを緩めてマスターシリンダーをハンドルから取り外す。
 取れたマスターシリンダーとブレーキホース。

 まだホース内にフルードが残っている可能性もあるのでこぼさないように注意する。

 パーツクリーナーなどで掃除をして保管する。
 半年ぶりに日の目を見たブレーキ部品達。
 マスターシリンダーをハンドルに取り付け、ミラーを付ける。

 ここで注意!
 SRXの純正右ミラーは逆ねじなので、新しいマスターシリンダーに開いているめねじの穴には取り付けられない。
 (対策)
   1.左用のミラーを入手し取り付ける(左のミラーは普通のおねじ)
   2.左右とも社外品ミラーに変える(社外品ならどちらも普通のおねじ)
   3.右ミラーの取り付け部に逆ねじアダプターをかまして、右ミラーをそのまま付ける

 ちなみに、僕はオークションで左ミラーの新品を1200円で落札し、入手した。
 ブレーキスイッチのコネクターをつなぐ(矢印部)。
 メッシュホースをマスターシリンダーとキャリパーにつなぐ。

 僕はこのようにホースを通した。ハンドルを切ったときに引っ張られないように気をつける。

 バンジョーボルトはあまり強く締めると割れてしまいそうなので、慎重に且つしっかりと締める。できれば適性トルクで締め付けられるといいのだが。
 また、ホースラインに無理がかからないようにバンジョーボルトの向きを考えること。
 どこでつけたかわからなかったかが、フェンダーに一点、フルードが落ちていた。
 あわててふき取ったが既に遅し。融けたように塗装がはげてしまった(泣)
 マスターシリンダーのふたを開け、ダイヤフラムも取る。

 UPPERラインまで新しいフルードを注ぐ。
 ここからが大変。空っぽのキャリパーとホースに新しいフルードを送り込むため、ひたすらブレーキレバーを握っては離し握っては離し、を繰り返す。
 僕は30分以上やっていたと思う。


 根気よくやっていると、そのうちブレーキレバーが硬くなる。
 走っていて、ブレーキを使って止まるくらいの硬さになったら、握ったままブリーダバルブを緩めると『ちゅー』っとホースの中に新しいフルードが出てくる。最初はまだ残っていた古いフルードが出るかもしれないがすぐにきれいな色に変わる。

 1秒ほどですぐに再びブリーダバルブを締める(このときもブレーキは握ったまま)。

 また数回ブレーキレバーを握って、硬くなったらブリーダバルブを緩めてすぐ締める。

 フルードが出てくるときに細かい空気の粒も一緒にたくさん出てくる。この空気の粒々がなくなるまで、ブレーキを握る→緩める→締める、を繰り返す。(これをエア抜きという)
 ホースの中にエアが出てこなくなったらエア抜き終了。

 ブリーダバルブをしっかり締めて、透明ホース・メガネレンチを取り外す。

 タンクにブレーキフルードを規定量まで入れてダイヤフラム・キャップを締めてマスターシリンダーとブレーキホースの交換は終了だ。
 このときは終わったのが夜の7時半。あたりは真っ暗だったので試走は後日にした。

 新しいブレーキレバーには、純正にはなかったレバー位置調整ダイヤルがついており、手の大きさに合わせてブレーキレバーの位置を調整できるので、手の小さい人は純正よりずっと近づけられ操作しやすくなる。

 またメッシュホースのおかげだと思うが、ぐっとブレーキをかけたときの握る力が効果的にキャリパーに伝わっているような気がする。なにより見た目が良いではないか!