Canon FTQL

Pokyuコメント
 このカメラは30数年前結婚程無い時期に初めて買った一眼レフです。 それまで父親のマミヤ6と富士ペットEE以外にはコンパクトカメラしか使った事が無かった身にはその重厚なメカ感に圧倒された記憶が有ります。
 QLというのは「クイック・ローディング」という贅沢なフィルム装填補助機構の事で、パトローネからフィルムを引出し、セットしたらあとは裏蓋を閉めるだけで裏蓋に付いたQL機構がフィルムを適切に押さえ込んで装填の失敗が無いというものです。 誰でも何度かはフィルムが回っておらず傑作を撮り逃したという苦い経験が有ると思いますが、QL機構でそんな失敗はゼロです。 しかしその後QL機構が全てのCanonカメラに搭載された訳でもないので、想像するに多分コストが掛かり過ぎたんでしょうね。 如何にも高そうでメカ好きが喜びそうな機構でした。
 しかし更に時代が流れ全自動プラスチックコンパクト全盛時代になって、裏蓋を閉めるだけでジーッと勝手にフィルムを巻き上げる例の機構に化けたのかもしれません。
 形式  35ミリ版フォーカルプレン一眼レフ
 マウント  FLマウント 
 シャッター  機械式布膜横走り B・1〜1/1000秒
 電源  M・D型
 体格  144×93×43ミリ
 重量  740グラム
 製造期間 / 製造台数  1966年〜1971年
 発売時価格 / 大卒初任給  6万6800円 / 2万4102円(1965年)