島原〜有田〜唐津 2013年4月
3日目 有田→ 唐津
そもそも旅に出る前から思わしくない天気予報でしたが、夜半過ぎに降り始めた雨は時折強く、一時集中豪雨を思わせる激しさとなりました。
雨なら仕方ない、有田駅から輪行すればいいや、そう思って目覚めた朝、奇跡的に雨が止んでおりました。もっとも日中はずっと曇りで日差しは期待できず、有田では夕方再び傘マークだったので、早めに移動することに。
昨夜の夕食に続き、朝食もすばらしくおいしく、それに大ボリューム。エネルギー源を存分に補給し、シロガネーゼのマダムにもご挨拶の後、曇天の中を唐津へ向けて出発しました。
朝から過満腹に
天気がよろしくない
騒々しい陶器市とは逆に、有田から県道344を西へと進むと、すぐに閑散とした自然豊かな風景が拡がっておりました。静寂の中をゆったりと進んでいく、この時が何者にも代え難いほど幸福に感じます。ただし天候のせいか、体感気温は10℃そこそこで寒い。あまりのんびりせずに県道281号に合流した後、国道202号に入りました。途端に交通量が増え、自歩道の走行を余義なくされます。パラパラと、雨も降り始めてまいりました。まぁいいさ、この佐賀北部の自然を全身で受けとめよう、と、雨具を着ることもなく、伊万里まで走ってマックで休憩。
雨がこの後どうなるか心配で、もし自転車を分解して電車で移動するのならここで決断してJR筑肥線に乗らないと、この先最寄り駅がありません。少々悩みましたが、せっかくですもの、雨でも走ろう。妻も走ると言っておりますし。できれば伊万里の街並みを散策したかったのですが、この天候ではしかたない。先へ向かうことに。
有田西部の景色
伊万里の先で休憩
ちょっとだけ期待しましたが、やっぱり甘かったようで雨が止むことはなく、再び小雨の中を走り出しました。国道202号は交通量が多く、途中で急に自歩道が途切れるなど走りにくい。途中のコンビニで雨宿りしつつ、道の駅伊万里に到着。
伊万里牛カレー
志気トンネル
昼食に伊万里牛カレーを食べていると、雨が少々本格的になってきて、しばし足止め。雨は一向に止む気配を見せず、しかたなく走り出しました。国道202号は相変わらず交通量が多く、嫌気がさして途中から県道50号を進むことにしました。
牧歌的な県道
でも何だか様子がおかしくなってきた
交通量はぐっと少なくなり、牧歌的な風景に喜んだ私たち。ウグイスの声は楽しいし、雨の中、蛙が鳴いていますし、何より山の緑が多彩で美しい。
ところが初めこそゆるかった上り勾配、途中から雰囲気が怪しくなり、牧歌的な風景もいつしか林間な景色に。重河内に入ったころには、とうとう10%を超える激坂になってしまいました。
妻はとうにグロッキー。ゼリードリンクの効果も空しく押して上るのみで既にブチギレ状態。雨で蒸れた服やヘルメットが苦しい。私も余裕は無く、3泊4日の荷物を抱えたままフロントトリプルのセンターで上っていたら絶対に続きません。早々にインナーへと落とし、28×27Tで、自転車を押すばかりの妻を置いて先へ。ウチは励ますとか、荷物を持ってあげるとか、そうしたことは一切ありません。体が動くのだったら、自分の世話は自分で。冷たいようですけど、代わりに急かしたりもしないし、諫めたりもしません。そうしないと続きませんから。
ブチギレです...
激坂が終わった
苦しい峠をどうにかクリア、少し先のコンビニで大休止。標高差たかだか200mでしたが、雨と荷物と昨日までの疲労。厳しかっただけに、かえっていい思い出になりました。ただ国道を進んでいっただけだと、印象が薄いままだったかもしれません。
下りも激坂
唐津駅に到着
さて、唐津まであと少し。皮肉なことにようやく雨が止んだようです。激しい上りの後は激しい下り。ブレーキレバーを握る手指が痛くなってくるほどの急勾配。重い荷物を載せているし、疲れているし、アクシデントが怖いので、慎重にゆっくりと下ります。
下りは早い。すぐに唐津市街に入り、唐津駅に到着しました。疲れていましたが、駅前の案内図を参考に、少しだけ観光を。唐津天満宮に旧い街並みを散策。
唐津天満宮
風情ある町田川沿い
唐津、いいところです。旧唐津銀行本店や唐津神社を巡り、今日の宿へ向かいました。本日の走行距離:約45km。すぐにシャワーを浴びて1日の汗を流すのでした。
旧唐津銀行本店
唐津神社
夕刻は、以前オフ会をはじめ、バイクライフでさんざんお世話になった頼れるアニキ、いえ、伝説のアニキことyasoozzrさんと待ち合わせ。この日は平日で仕事だったというのに、わざわざ都合をつけていただいてすみません。でも久しぶりにお会いできてすごく嬉しいス!
ちなみに本日走ったコース、県道50号は一番行ってはいけないキツイコースだそうです。いえいえ、走り終えてしまえば全然オッケー。唐津市南部の地形をある程度身を持って体感できたことだし、ある意味一番おいしいコースだったと言えましょう。
アニキのお宅に寄って、奥様や元気な子供たちにご挨拶、アニキのZZR250も健在です。その後夕食会場へ。イカ、タコ、クジラ、カンパチ、食べきれないほどの海の幸がすばらしい!
はっ! そうだ、いつかまたアニキ一家が我が家にお越しになったらどうしよう? こんなおいしい料理を出してくれるお店なんて近所に無いよ...
まぁ、いいか、その時はその時さ。
今日はありがとうございます、アニキ。本当に楽しかった。久しぶりに旨い酒もたくさん飲みました。