島原〜有田〜唐津 2013年4月
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3日目 唐津→ 自宅
この日は曇り基調で、冷たい北風が吹くあいにくの天気。
晴れれば虹の松原を見に行こうかとも思っていましたが、疲労も溜まっていることだし、集中力も切れているし、今回はやめておくことにしました。これだけ濃い3日間でしたもの、あまり欲張ることもありません。大げさかもしれませんけど、疲れが出ているのに無理すると、事故や転倒に遭う確率が高くなることは経験上、わかっています。何より自分の第六感というか無意識が、今日はやめとけと言っているようでした。また次に来たときに寄ればいいのです。
今日も朝食を大量補給
さあて帰ろう
宿を出発し、商店街を抜けて唐津駅に着きました。これで九州サイクリングもおしまいです。万感の思いで輪行作業中、急に空が黒くなってきたと思ったら突然の大雨。虹の松原へ行っていたら雨具を着る間もなくずぶ濡れになっていたことでしょう。
唐津駅で輪行作業
新幹線へと乗り換えました
博多で新幹線に乗り換え、名古屋へ。車内で座っているだけですから自転車よりよっぽどラクなはずなのに、なぜだかとても疲れました。移動のスピードがあまりにも速すぎるのかもしれません。夢のような旅を終え、嫌々現実に引き戻されるせいかもしれません。
最寄り駅で降車。自転車を組み立て、走り始めると、北風が強く、疲れて緊張の抜けた体に喝が入るようでした。焦らずに落ちついて走り、無事帰宅しました。
今回の旅はたいして下調べや情報集めをせず、ぽんと行ってしまいました。持っていった地図なんてベテランサイクリストにバカにされること間違いなしの、縮尺20万分の1の大雑把なロードマップ。道の広さや勾配なんてさっぱりわかりません。
だけどこれでいいんです。ある程度行きあたりばったりで。
調べた情報を確認する旅でも、おすすめスポットをつまみ食いする旅でもなく、現地で案内板等を見ながら、小雨も、苦しい上り坂も、車の多い幹線道路も、すべて受け入れる旅。だからこそ思いがけない出会いがあるのかもしれません。もっとも、そこそこの体力だけは必要ですぞ。
今回すっかり心が解放され、私たちは少年少女のような、生活感の無い表情になってしまっていました。あまりにも日常から離れてしまったため、元の日常に戻るのに苦労することでしょう。
(おしまい)