安芸灘とびしま〜しまなみ海道+α 2012年10月
3日目> 4日目
4日目 因島→ 尾道(しまなみ海道)→ 自宅
朝、民宿を出発。
今日は一段と寒い。北風が吹きつけ、体感気温は10℃を下回っています。
北風が冷たい
因島大橋
因島大橋を通り、向島に降りると、のどかな雰囲気となり、穏やかな海を見ながら快調に走れました。
ほどなく渡船乗り場に着き、感傷に浸ることもなくそのまま渡船に乗って尾道へ。これで瀬戸内海の島々とはお別れです。
尾道では猫がお出迎え
喫茶店から見る尾道の風景
商店街の尾道浪漫珈琲でひと休みした後、帆布の店など覗いていたら時間が無くなってきました。
和菓子店でおみやげをいくつか購入し、近くの古めの食堂で早めの昼食を。ちゃんと食べておかないと、これから輪行し、分解した自転車と3泊4日の荷物を運ぶ体力が必要ですから。
けっして広くもなく、おしゃれでもないけど少々レトロな食堂、「太陽がいっぱい」のサントラやサイモン&ガーファンクルなんぞのBGMがかかっておりました。
昭和な雰囲気に満ちた店内、しばしノスタルジーに浸ってみるのも悪くない、そう思うと、昔々学生だった頃の記憶がたぐり寄せられるのでした。
不器用で、屈折していながら自意識過剰。周囲とうまくやっていけるわけがありません。東京都の中学でも、神奈川県の高校でも大学でも、学校になじめず、変人として浮いた存在でした。
いい思い出などほとんど何もありません。今思えばコミュニケーション不全で、引きこもりになってもおかしくなかったのですが、そうならなかったのは、家が貧しかったことや、家に居場所が無かったことが大きく影響していた気がします。
私の居場所は高校の時から転々としていたバイト先だったのかもしれません。中でも肉体労働系のバイト先の人たちは温かかった。
失礼ながら、どちらかといえば中小や零細企業の低所得者層に属し、社会的弱者に近い立場の人たち。あまり先のことを考えず、流行に無縁だし、駆け引きとかも無い代わりに裏表が無く、本音で話し、優しかった。
1度だけ、数人で観音崎へバイクツーリングに言ったことがあります。わいわいと出かけたのではなくて、気のきいたことも言わずに無骨な雰囲気だったけど、互いの出方をうかがうようなこともなく、会話しなくてもつながっていないようで何となくつながっているような、不思議な感覚でした。あのときも寒かったなあ...
すみません、少々長くなってしまいました。もう現実に戻らねばなりません。
シーフードフライ定食で力をつけて
新尾道駅から輪行
店を出て商店街を後に、新尾道駅まで走り、輪行作業、新幹線に乗りました。
岡山駅までのこだま、ゆっくり寝ている乗車時間は無いのに、意識が飛んでおりました。寒かったせいか、けっこう疲れたんですね。この日の走行距離:約25km。
夢のような4日間、過ぎてみればあっという間でした。何度か行った場所とはいえ、今回も充実していたと思います。
またいつか訪れるときが、いえ、帰るときが来るでしょう。この、心の故郷へ。
(おしまい)