小さい二輪車ライフ、小さい旅

最終更新日: 2009/10/18

しまなみ海道ふたたび 2009/10月

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2日目 尾道→ 大三島


渡船


レトロな休憩所

朝8:00、渡船に乗り、目の前の向島に到着。しまなみサイクリングの始まりです。
比較的交通量の多い市街を抜けると、海に出ました。これだ、これなんだ。

海岸沿いの道を快調に走ります。瀬戸内を肌で感じる瞬間。車では風を感じることができない。オートバイではこの穏やかな風や波や、虫の音が聞こえず、ゆったりしたリズムがわかりにくいのです。


しばらく走ると因島大橋です。独特の構造をしています。


因島大橋へ


ロードバイク集団に激しく煽られました

前回と異なり、サイクリング向けの案内標識と違う、内陸へのルートを進みます。
割合大きな規模の村落を抜ける頃に村上水軍城入り口へ到着。あと500mという表示に従い、激坂を上ります。せっかくの朝の体力を使い果たす頃、駐車場へ到着しました。
居合わせた観光客に「うわ、元気いい!」と声をかけられ、「もう元気ないです」と返すのがやっとでした。ここでは水軍城には入らず、お寺を散策しました。


バカは高いところが好き


水軍城です

駐車場を清掃していた中年女性と少々おしゃべりを。
「ここ、いいところですねえ、住みたくなります」と言うと、「1〜2週間で飽きちゃうわよ」とのこと。そうなんだろうか、そうなのかもしれない。

プチ峠を上り、トンネルを過ぎると生口橋はもうすぐです。大型商店も多い通りを抜け、橋にさしかかりました。
以前は少々キツく感じた上りですが、今回はそれほどでもありません。前回、フロントギアはインナーに入れていましたが、今回はセンターのまま上ってしまいます。


生口島へ


ひたすらのどかです

次は生口島。
途中、海沿いの道で相当に高齢な老夫婦を見かけました。瀬戸内の穏やかな風に吹かれつつ、都会では考えられないほど遅いペースで、でも一歩一歩をしっかりと踏みしめながら歩を進めていました。
競争力とか、切磋琢磨とか、リーダーシップとか、勝ち抜く人生もあるだろう。ひたすら走って走って走る人生もあるだろう。でも、この穏やかな気候の中で、ゆっくりと、足下を確かめながら降りていく人生だって、立派な人生じゃないか、そう思った瞬間でした。


耕三寺


耕三寺博物館の丘の上から

以前はそそくさと通り過ぎてしまったところへ寄り道するのも今回の目的のひとつ。
耕三寺を見学です。どうも見た目の、わかりやすい装飾が多くて、何となく落ち着かなかったのは観光客が多かったせいだけではないような気がします。
私的には千仏洞地獄峡の地下洞窟が意外に良かったです。


たこ天丼


しおまち商店街

お昼はたこ天丼。食べれるところでしっかり食べておかないと。
しおまち商店街をキョロキョロしながらゆっくり走ります。

連休だからか わりとサイクリストを多く見かけました。95%がロードバイクで、5%がレンタサイクルのママチャリの類。
一群だけ登山用かと見まごう大きなザックを背負い、苦しそうに走っていたほかは、私と違ってほとんど荷物らしい荷物は持っていません。ロードは例外無くカラフルなウエアを着ていて、そして私よりもはるかに早いペース。向島で颯爽と追い越していった青年も、因島大橋上で私を煽ってきたロードの一団も、しおまち商店街を落ち着かない様子で行ったり来たりしていたグループも。
どことなく忙しそうにしまなみ海道を走る、125cのバイク集団とダブって見えました。彼らは このしまなみの空気とシンクロできているのだろうか? それともトレーニングが目的なのだろうか?
いえ、他人のことはどうでもいいです。

港から海沿いに走ります。途中、孫を連れた初老の男性に声をかけられました。
「ここはいいところですねえ〜」と私が言うと、「いいところだけど、人間がのんびりしてしまいダメになる」と言われました。
真意はわかりませんでしたが、そうなのだろうか? ダメになるとして、それは悪いことなのだろうか? これはこれで考えさせらました。


サンセットビーチ近く


多々羅大橋

多々羅大橋を渡ります。今回はお昼を食べた後だし、体力に余裕があります。


道の駅で柑橘ソフトを


多々羅大橋を眺める

ここから大三島の北方を反時計回りに走ってみることにしました。雰囲気が変わり、観光色が無くなった道路を北へ、盛港を過ぎると車の通行もぱったりと途絶えました。


盛港


北側はまた違った風情があります

海沿いを離れて峠を上りだすところで、唐突に自転車道が始まりました。車の通行を気にしなくていいのは助かりますが、路面は荒れてひび割れ、落ち葉や枯れ枝が散乱していて、やや走りにくい。砂が浮いていたりもします。 それまで比較的快調に走ってきたのに、ここでバテました。意地を張ってもしかたない。フロントをセンターからインナーに落とし、ゆるゆる上る。バテているのに休まず上りきってしまいました。
海沿いに出たところでときおり、静岡の浜名湖東側の雰囲気を思わせるような、あまり風情のない道も走り、宮浦港で一息つきました。

ここから大山祗神社へはすぐでした。


宮浦港


大山祗神社

神社は他のあまたの神社とは異なる雰囲気で、おバカな私でも神々しさを感じる、特別な空間でした。

今日はこの近くの宿。何度来てもいいところです。
夕食を満喫しました。特に鯛めしは倒れてしまいそうなほどウマかった!


アサヒガニ!


鯛めし!!