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   方言=地域の生きた言葉として

 私が、この地域に愛着を覚えたのは母の故郷というだけでなく、その人柄の素朴さに共感を覚えたからだ。
 そして、初めての赴任校で、素直な子どもらの雰囲気に教師となって本当に良かったと思った。この地域にはこの地域らしいなつかしい言葉がまだ残っていた。子どもらが「うちんがれねえ。」(「私の家ねえ」という意)とごく自然に話した時、私自身が20〜年前にタイムスリップするような感慨を覚えた。
 しかし、この言葉も「死語」になりつつある。
 ある年配の方と知り合いになった。その方は、「茶飯前って、知っているかい。」と言われた。これは、朝飯前という意味であった。「本に書かれた言葉」だけではなく、生きた言葉として「なつかしい言葉」を残していきたいと思うようになったのは、その頃からだ。
 この中には、共通語もあるだろう。しかし、この地域で、ここに生活した多くの方々の慣れ親しんだ言葉を生きたものとして残す作業をより多くの方々としていきたいと思うのである。
 言葉に関心を持つ多くの方々の連絡をお持ちしています。

三河の方言・主に岡崎東部と幸田方面
三河弁   訳(意味) 荻の里 岩津村史 私の体験
・・だげな   ・・だって(・・だそうだ)
ああぬく   上を向く・顔を上げる
あかん   だめだ
あじめし   五目めし
あらや   新家・分家
あんべがわるい   具合が悪い・病気だ
いかけ   ざる・竹製のざるのこと
いきる(同じ強さで)   蒸し暑い
行くまい   行こう
いごく   動く
いじぐり   くりくり(性格の強い印)
いじくる   いじる
いしな  
いじゃ・いじゃあ   行こう
いちこ   わらで作ったかご
一ぺん   一回
いなう   背負う
いなう 荷う・になう
いぶす   煙を立てる
いらん   いらない
いれもん   容器
いれる   (風呂に)湯を入れる
いわろう   言われる
うそこき   うそつき
うだ・うだんぼ 湿田
うちんがれ ・・・ねえ 私の家
うめる   (風呂)をぬるくする
うんこ・うんち   大便
うんだら柿   熟柿
ええころもん   いいかげん
えみ(み音を強く)   ひび
えめぞ・いみぞ  
えらい   疲れた
えれもん   入れ物
えんだ 割れた
おいでん   来て、おいで
おじゃみ   お手玉・竹製のものもあった
おしょれる   折れる
おすける   押す
おそがい   怖い
おちょくる   ふざける
おつむ  
おてんとさん   太陽
おとましい   もったいない
おぶくさん   (仏前に置く)ご飯
おまん   (信頼をこめて)あなた
おまんとこ   あなたのとこでは
おらが   私の家・私のところ
おらん   いない
おんし   お前
かいこ   交換する
かきみしる   ひっかく
かさまつ = 湿田に沈んで編み笠だけ残っていたという話
かす(す音を強く)   米を洗う
かたいでる   傾いている
がら   全く初めから
かわりばんこ   交代
きいない   黄色い
ぎっちょ   左利き
きもん   着物
ギヤマン   ガラス製の魚取り
きんにょう   昨日
ぐいらご・げえらご おたまじゃくし 幸田須美地区
くしゃける   つぶれる
くすがる・くすげる   刺さる・刺す
くたびれた・くたぶれた 疲れた
くべる   火をおこす
くやがる   来るぞ
ぐろ(ぐ音を強く)  
けっこい   かわいい
けった   自転車
けつまずく   つまずくの強調
けなるい   おもしろくない・うらやましい
けもくじゃら   毛深い
けやす   消す
けんけん   片足
けんだるい   とてもだるい
こく   (下らないことを)言う
こしゃう   作る
こすい   ずるい
ごたく   こごと
こないだ   この前
こまめ   細かく気がきく
こんきい   しんどい
さげる(同じ強さで)   (机などを)持ち上げる
さばくる   かき混ぜて探す
さびい・さみい   寒い
しいこ   小便
しとねる   育てる
しとる   しておる
じべた   地面
じまめ   豆、落花生
じゃじゃぶり   ざーざー雨がふっている
じゃないかしらん   じゃないだろうか
しゃぶる   なめる
じゅるい   ぬかるんでいる
しょこなう   背負う
しょっぱな   真っ先
しょんぼけ   小便桶(小便桶がなまった)
すぼめる   ひっこめる、袋などの口をしばる
するまい   ・・しようよ(肯定的勧誘)
すわっとく   すわっている
せいろ   くど
せこみち   細い道
ぜつない   苦しい
せらした   された
せる   する
せんに   前に
そうだらあ   そうでしょう
そおずら   そおだらあ
ぞぞげがたつ   鳥肌がたつ
それみりん   そうなった(言わないことではない)
たあけ   馬鹿
たあけらしい   = 馬鹿らしい
たいげ   やりたくない
だかん   だかねえ
たきもん   薪・まき・燃やすもの
だきんど   だけど
だまりん   黙りなさい
だらあ   でしょう
たるい   面白くない
ちいと   少し
ちゃっと   急いで
ちょうらかす   ふざけてあやす
ちょごむ   腰をおろす
ちょんぎる   切り離す
ちんぎり   片足とび
ちんちん (湯が)沸いて湯気が出ている様
つっかけ   草履
つぼ   たにし
でがある   遠い、時間がかかる
てんぐるま   肩車
でんちんこ・でんちこ   厚手の防寒具
とうし   始終
どきん   どけ(強く言う)
どげにも   どうしても
どべ   最後
とろい   馬鹿だ、愚かだ
なるい   ゆるやか、(味が)うすい。
なんご   やさしい
なんばとう   とうもろこし
にすい   鈍い
ねぶつ できもの
ねぶる   なめる
ののさん   仏さん
のろい   遅い
のんほい   あのね
ひずるい   まぶしい
ひだるい   気持ちが・とてもやるきがない
ひとこ   一緒
ひぼ   紐(ひも)
ひる   排泄する(大便)
ふてる   捨てる
ぶんこ むしろの荒いもの
へえれ   入れ
べたべた   びしょびしょ(濡れた)
べっとう   最後
へぼい   弱い
べろ  
ほいだで   そうだから
ぼう   追う
放課   授業の間の休憩
ほうちょん   包丁
ほおかる   ほおる
ほおる   捨てる
ほじくる   ほじる
ほせ   細い棒
ほだがん   そうだね
ほだがん   そうだね
ほっか・ほうか   そうか
ぼっくう子ぞう   悪い子ども 東三河地方
ぽんつく   魚釣り
まる   排泄する(小便)
まんだ   まだ
みしろ   むしろ
目のくま   目の下にできた黒いもの
目をつむる   目をとじる
めんた・めんつう   めす・メス
もうはい   もう、早くに!
もだこと   あそびごと、むだなこと
もんだん   …だから
やえる 重なり合う、からむ
やぐい   だらしない、弱い
やってみりん   やってみなさい
やっとかめ   久しぶり
山が   山の方に
やめりん   やめよ、やめなさい
やろまい   ・・やろう、・・しよう
よだりい   淋しい・つまらない
よばれる   ご馳走になる
よぶ   (ご馳走に)招く
よろげ ふるいの小さいもの
らんごくない   整頓が悪い、くちゃくちゃだ
わかやへん   わからない
わしゃが   私の家
わしんとう   私の所
わや   めちゃめちゃ
わやく   いたずらがすぎる
 
2002.7.25記録



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