希望と納得の人事は三河でも当然のこと、
問答無用の人事はもはや許されない!!
2003,4,1(火)三河教職員労働組合
O三河の各地域で、
人事は「希望と納得」が原則
と各市教委が言明
三河では教職員の人権に配慮し、やる気を出す教育現場を作り出すために「希望と納得の人事」が広まりつつ
あります。数年前に、県教育委員会はその人事異動方針で、
「校長の意見の申し出に当たっては、本人に対して意向確認を行うなどにより、その
希望事項が反映されるように配慮願います。」
(平成5年教職員人事異動方針について 愛知県教育委員会教育長)
との文書を出しています。
また、豊橋市教育委員会は、人事について次のように述べています。
「基本的には、希望をとって、希望に基づいて進めてきている。異動希望がなくても 転勤を求める場合には、事前に校長を通じて本人にお話をしてもらっている。それでうまくいかなければ他の人に当たっている。『異動希望がある人は替える。出す場合は、合意を得る。』ということだ。人事にクレームがつくことがあるが、それは、校長がよく事情を把握してなくてやっているからだ。突然の内示というようなことがあってはいけない。内示の日までわからないということはありえない。それは、校長が知っていても話していないということだと思う。校長に問題がある。」
(2000.2.25三河教労との交渉の席で豊橋市教育委員会言明)
また、岡崎市教育委員会は、
「不意の異動は100%ない。教職員の希望が尊重されるように各校長に話をしている。」
(三河教労の申し入れに対して岡崎市教委の話)
と、述べています。
また、豊田市教育委員会は「希望の尊重・事前の打診の実施」(豊田市教育長)を明言しています。
今や、「教職員の希望を尊重すること」は常識となっているのです。
O東加茂郡では希望と納得に全く無理解
−旧態依然の異常な人事
今年の内示は3月20日(木)にありました。そして、「突然の異動」という連絡があり、私たちはすぐに実状を
調べました。そして、それから数日間、各教育委員会・教育事務所への申し入れを行ったのです。
24日(月)Aさん校長とともに村教委へ。下山村教育委員会へ。
25日(火)Aさん、校長と足助支所へ(K主査、T主事)
足助支所へ申し入れ(T主事)
県人事委員会へ「措置要求書」提出、県教育委員会へ申し入れ
26日(水)豊田・加茂事務所へ、足助支所・足助町教委へ「申入書」提出
下山村教委へ「申入書」提出
27日(木)足助町教委へ(教育長と話し合う)
28日(金)足助支所へ、K事務協議会会長「白紙撤回はしない」と回答
今回のAさんに対する人事は、事前の希望を聞く姿勢が全く無いこと、その後の異動の説明で行われた「異動の理由」がことごとく崩れてきているというように、異常なものです。それは、教師を駒のように動かす冷たい人事、希望も納得も全く考慮されていない旧態依然とした人事でした。
O今回の人事は、
誤認と人事権の誤った運用にある
今回の人事の問題点を「申入書」から引用したいと思います。(以下、抜粋)
3、今回の人事は、愛知県教職員人事異動実施要項の「同一校勤務3年未満の者は、特別の事情のない限り異動の対象としない」にも違反する人事です。また、今回の人事は「校長も知らない」ものであったことが明らかになっています。「平成5年教職員定期人事異動方針について」には、「校長の意見の申し出にあたっては、本人に対して意向確認を行うなどにより、その希望事項が反映されるように配慮願います。」(愛知県教育委員会教育長)とあることにも違反する不当な人事です。
5、教育事務所足助支所のK主査は、「あんたは、足助に勤めたことがないから」という理由を根拠にしましたが、これは間違っています。私は以前4年間足助の大見小学校に勤めたことがあります。このように人事において間違った認識があります。手続きに誤認がある人事には従うことはできません。
6、また、「羽布小の子どもらが養護教諭が一緒でないと淋しいから」と、私が和合小を出される異動の理由として挙げられましたが、今まで管理職の方々は「養護教諭は補助的な仕事でしかない。」などとその役割を軽視するような言われ方を度々してきました。このような時にだけ、養護教諭の仕事や子どもを「理由」にするのは、教育や子どもをだしに使う最も卑怯な手です。和合小学校には担任、校長なども一緒に行くのですし、このような場合にだけ「子どもや教育」を理由にしないでいただきたい。
7、今年度の人事は、異動の希望がないにもかかわらず養護教諭の異動が大変多いと聞きました。閉校や合併だけでは説明できないものです。安易さと異常を感じます。そして、今回の異常な人事の一環として、私の異動もあると思います。
また、下山村の教育長は「異動の内申はしていない」と言い、足助の教育長は「異動の内申があった」と言いました。校長は知らされておらず、一体この人事は誰がどのように行ったのか、運用が大変曖昧で、いい加減な認識のもとに行われた人事です。
O 「希望と納得の人事の実現」を目ざして
取り組みはこれから
今回の人事において、「内示は変えられない」とだけ言い、希望を全く聞こうとしない態度は教育行政を預かる者としての姿勢を疑わざるを得ません。一人の教職員の希望を真剣に聞く姿勢をもつべきなのです。
Aさんは言います。「2年で転勤といわれ、精神的苦痛を感じました。たった2年での転勤ということは、何か自分に落ち度があったのかと考えさせるものです。この2年間の私の取り組みに対する不当な評価、もしくは恣意を感じる人事であり、受け入れることはできません。」と。
今年度の人事は、異動の希望がないにもかかわらず養護教諭の異動が大変多いのが現実です。閉校や合併だけでは説明できないものです。安易さと異常を感じます。
今回のAさんに対する人事について、事務所の主事は、「打診をしていたら、混乱する」と、教員の心を無視する冷たく、古い感覚の言葉を吐きました。「希望と納得の重視」という当然のことを無視するという許しがたい態度といわざるを得ません。そして、このような人事が続いてきたことに反省の姿勢は全く感じられませんでした。このような「一方的な人事」から、従来言われている「情実人事」「私設人事」(西三河教育事務所次長が指摘)が生まれるのです。
そのような旧態依然の誤った態度に対して、一人の教師の勇気ある行動によって、東加茂郡においても「希望と納得の人事の実現」を目ざした取り組みが始まりました。
子どもを大切にすることは、その子どもらと日々接する教職員を大切にすることです。私たちは、そんな当然のことをこの東加茂において実現するために、最大限の力を発揮する覚悟です。
「読んでくださいましたか。『まだ、そんな人事やっているんですか。』という声
もお聞きしました。
このようなひどい人事を変え、教職員を大切にする人事の実現へ向けてがんば
りますので、よろしくお願いします。」
「では、この文書のはじめへ戻ります。」
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