 |
< 集大成 >
セミスケールスタント機の集大成として、本名機に着手しました。
九九艦爆11型ですが、今までのノウハウをすべて注ぎ込む覚悟です。
いつも尾翼から作るのが私の定番ですが、先日、先人(師匠)宅を訪れ、教えていただいたノウハウを忘れる前にと、今回は主脚から。
カーボン脚のようにショックを吸収できないのでダンパーが必要。 有名なレイブ脚を採用しようとしましたが、悩んだ挙句、実機に近い形状としました。
ライやがデカくて脚が短いのでダンパー部分の大半は翼内に埋め込み、これも実機と同様の構造。
ちなみにタイヤは80mmΦで1個32.4g。ダンパーは1本12.3g。フォークも0.5mmステンレスなのでかなりの重量に。 スタント機として軽量化したい部分ではあっても、九九艦爆にとって、ここは譲れないところ。 (2023.12.16) |
 |
< 尾翼から >
やっぱり定番どおり尾翼から作ってます。
機種が短いのでテールヘビーにならないよう、とにかく軽く作ることが必要ですが、実機同様に羽布張りのところは羽布(絹)張りにするつもりです。軽量化にもなるので、このこだわりは正解かも。
ちなみに数年前に作ったFS52搭載の九九艦爆のスタビはフィルム貼りの状態で46g、エレベーターは31g。今回の60機は被膜前ですがスタビ33g、エレベーター17g。かなり軽くできそうです。
これから例年どおり?除夜の鐘を聞きながら飛行機作り(笑)。 (2023.12.31) |
 |
< メインギア・スパッツ >
九九艦爆のポイントでもあるメインギア、スパッツを作り始めました。
模型とはいえダンパー機能が必要。あれこれ構造を考えましたが、タイヤが大きく脚自体が短いので実機とほぼ同じ構造になりました。
主翼の中にこのダンパー部分が入り込んだ形になるため、スパッツをほぼ完成した状態で主翼制作時に組み入れていきます。
問題はこのメインギアが相当重くなることですが、これこそ九九艦爆たる一番の見せ場でもあるので仕方ないかな。 (2024.1.21) |
 |
< スパッツと尾翼 >
スパッツはひとまず完成、軽くサーフェイサーを吹きました。
他の部品等を作ったりしていたので、ここまで2か月近くかかりました。
尾翼も完成、サーフェイサーを吹きました。実機が羽布張りの部分は絹張りとし、絹目が潰れない程度にセルロースを塗りました。
尾翼部分の胴体は丸く細いため、エレベータホーンが飛び出るため付けられません。胴体後半からロッドを出すこととしましたが、尾翼のホーンもナイロン製では不安なので、1.5mmのアルミアングル材から自作しました。
次に主翼を作成します。 (2024.2.17) |
 |
< 主翼のリブ >
2日間かけて主翼のリブを切り出しました。
楕円翼なのでテーパー翼のように中央リブから翼端リブを重ねて削ることはできず、いつものようにWingPro(パソコン)でリブ形を印字し、バルサに貼って1枚ずつ切り出し。
主脚の付くリブのべニア補強、低翼で上反角があるためリードアウトワイヤーの位置など普通のリブの数倍は手間が掛かりました。リードアウトワイヤーが真っすぐになるようにベルクランクは中央リブの上側に翼端では下側にガイドが付きます。
今までなら1日あれば作れたのに2日掛かるのは年老いたせいなんだろうか?(2024.2.20) |
 |
< スパッツ完成 >
主翼のリブ組みをする前に主脚の固定。中央リブから数えて4番目のリブにベニヤとバルサの組合せで厳重に?固定しました。
この状態で1つ109g! カーボン脚と軽量タイヤ、カーボンスパッツの組合せでどのくらいか分からないけど、軽さが命のスタント機でかなりのビハインド。 タイヤとショックストラットで45gなのでこんなもんかな? これが九九艦爆なので仕方ない。
次はいよいよ中央の上反角のない部分のリブ組み。 過剰強度とならないよう軽量化に気を付けないと。 (2024.2.22) |
 |
< 主翼のリブ組 >
主翼のリブ組み完成。これから左右の上反角付きの翼の合体。
前縁は合体後、3mmバルサをラミネートして重ねるので、まだ1枚だけ。
PCで作成した翼形なので翼端もかなり薄くなってます。
低翼機なのでベルクランクはできるだけ主翼の上に、上反角があるので翼端ではリブの一番下からリードアウトワイヤーが出るようにしました。 (2024.2.28)
|
 |
< 主翼合体 >
左右の上反角部分の翼を合体しました。
20年前に作った九九艦爆一一型の胴体を乗せてみました。
何となく全体の形がイメージできるのでテンション↑。
改めて楕円翼って美しい。
(2024.3.2) |
 |
< メインギアのガタ >
集中力のある時に・・・と思っていたストラットのガタ修正。
使用した市販されているストラット(ダンパー)は、アルミパイプの溝に3mmイモネジがスライドする仕組みですが、溝の幅が3.2mm。この0.2mmのガタによりタイヤが左右に5°以上ぶれることに。
さらにイモネジのネジ部分がヤスリのようにいずれ溝を削っていくと思うとさらに心配。
このガタを何とかしたいと、あれこれ考えていましたが、先輩(師匠)にヒントをいただき対応しました。(2024.4.27) |
 |
< メインギアの支柱 >
何と半年も放置していました。このままだと来年の日本選手権に間に合わなくなる(^_^;)
久しぶりにスパッツのストラット(ダンパー)部分の加工、軸にガタがあるため多少の余裕を持たせながら主翼側に支柱を付けました。
当初、バルサか薄いべニアで作ろうとしましたが、0.5mmのべニアでも支柱のアールには曲げられず、いろいろ考えた挙句、カーボン板を曲げて作りました。
この後は主翼を整形しながら動翼(フラップ、エルロン)を作ります。
(2024.11.7) |
 |
< フラップの製作 >
フラップ製作は丸4日かかりました(^_^;)
そもそも九九艦爆のフラップが金属皮膜なのか、羽布張りなのか松葉稔さんの精密図面でも判明できず。プラモデルでも平面に仕上げているものと、羽布張り仕上げしてあるものと両方ある。
う〜ん? いろいろ調べていると、空母から発艦する動画を探したら、明らかに羽布張りのように波打っていたのを発見!
実機が羽布張りの動翼はすべて絹張りにしたいので、フラップもバルサ単板にせず、3mmバルサの上にリブを並べました。
問題は途中から上反角があるのでフラップを切り離し、この字のピアノ線とラッキーボックスを採用しました。
これから絹張り。 まだ先は長い・・・日本選手権に間に合うか?(2024.11.17) |
 |
< フラップ・エルロン完成 >
愛知航空機研究科の渡辺哲国氏から、当時の九九艦爆の取扱説明書を入手し、フラップを含め補助翼すべてが羽布貼りであることを確信。
これで気を良くして、補助翼すべての絹貼りをしました。
絹目が止まらない程度にドープ(セルロース)を塗りましたが、ここまで補助翼製作だけで丸6日間。
まだ先は長い(^_^;)
(2024.12.1) |
 |
< 機首・モーターマウント >
ようやく本名機の製作を再開しました。
主翼の紙貼り準備に併せて、胴体の機種・モーターマウントを作成。機首が短いためテールヘビーにならないよう重量物をなるべく機首側にまとめました。
ちなみにモーターはBADAS2826-690kv。ガッチリしたマウントは重量がありますが、このくらいでないと重心は合わないはず・・・という経験則。
いつも通りの細かな図面なしでのスクラッチビルドですが、何とかしっかりした作りになりました。さあ、これから胴体を今月中には仕上げる予定。
(2025.4.6) |
 |
< 胴体着手 >
胴体に着手しました。この胴枠を作るのに丸三日間。
丸胴は基準線が不明確になるのでモーター(推進軸)、主尾翼のスラストを正確にするため、3×10ヒノキ材を縦貫させます。胴枠は3mmバルサ両面に0.4mmベニヤ。肉抜きはかなりでき、上部で軽い胴枠ができます。
組み立ては治具を使って胴枠中心ににアルミパイプを通すなどいろいろな方法がありますが、この方法は長年、丸胴機を作り続けてきたノウハウで簡単にそこそこの胴体ができます・・・と思います。
最近、流行り?のモノコック胴にも挑戦したいところですが、量産する訳でもなく型を作るなどかなりの手間かなぁ。ワンオフならこの方法が一番良いですよね。(2025.4.16) |
 |
< 胴体組立 >
体調悪化で寝込みながらも胴体を組んでみました。
備忘録として、今回は珍しく100均の工作用紙(ボール紙)を使い、胴体曲線が連続するように胴枠の型紙を作りました。図面もなく、フルスクラッチで現物合わせが私の作り方ですが、大型機でもあるので今回ばかりは少し慎重に手を加えて製作しました。
棚板の上に基準となる3×10ヒノキにDIYセンターで入手した端材で高さを調整し、捻じれないように接着していきます。
主翼接合部には相当な力がかかるので、胴枠と主翼をグラステープで補強します。プルテスト時にズルっといかないように丈夫さが必要なところには気を使います。(2025.4.18) |
 |
< 胴体骨組完成 >
一旦、胴体骨組が完成したものの、胴体後半の曲線に納得できず、悩んだ挙句、後半部分を作り直しました。
実機の縮小サイズより機首を15mm長くし、その分テールモーメントを10mm長くしてバランス的に実機感を損なわないようにとしたことが原因。全体のフォルムがイメージ通りになっていないため、2週間近く放置。
意を決して作り直したところ、納得のいくラインになりました。
どこまで妥協するか、拘り続けるか、心のせめぎ合い。(2025.4..3) |
 |
< 胴体・主翼の合体 >
工作の手順上、胴体のプランクをする前に主翼と合体することにしました。
主翼は胴体の胴枠にしっかり取付け、グラステープで接合部分を補強。これなら強いテンションがかかっても、プルテストにも大丈夫そう。
胴体と主翼を合体すると、いよいよ全体のイメージが浮かび上がるので、フラップや尾翼などを仮にセットして、しばし眺めてみる。 う〜ん、恰好いい!
これからプッシュロッドを繋ぎ、コックピットの床板などを組み込んでから胴体プランクをする予定です。胴体プランクは当初2mmバルサの予定でしたが、強度的に3mm甲板張りとして2mm近くまで削り込んで整形します。(2025.5.6) |
 |
< 胴体プランク終了 >
訳あって飛行機製作部屋を引っ越すことになりドタバタ(-_-;)
新しい環境でようやく半月ぶりに飛行機作り再開。
胴体のプランクがほぼ終わりました。 モノコックで作る技術があれば、あっという間にできるんでしょうが現物合せの甲板張り。 つじつまの合わなくなることもありますが強引にプランク。
キャノピーは10年前の前作のもの、今回はもう少し忠実に再作成の予定です。
全体のイメージが掴めるところまで来ると、眺めている時間が多くなります(笑)。(2025.5.26) |
 |
< 垂直尾翼 >
ちゃんと九九艦爆(本命機)をほぼ毎日コツコツと作ってます。
胴体のマイクログラス貼りの準備をしつつ、垂直尾翼を組みました。
機首の短い飛行機で尾部は特に軽量化が必要なため垂直尾翼は1.5mmプランク、ラダー部分は実機どおり羽布張りのところは本物と同じ骨組み、絹張りの予定です。(2025.6.13) |
 |
< キャノピーの作成 >
コツコツとほぼ1か月かけてキャノピーが完成しました。
1か月ほど前にTONY@塚本さん宅へ型を持ち込み、いつものように0.5mm塩ビ版をコンロで温め3人がかりで引っ張り3セットを作りました。
スケール感アップのため、柘植師匠に教わった窓枠を別パーツで作る方法としたものの、複座のキャノピーは大きく、窓枠もたくさん。
集中力が続かないので1日に4、5個の枠を切り取るのが精いっぱい。 師匠のように手先が器用じゃないし(笑)。
窓枠は明灰白色で塗装し、枠の内側は機内色にしました。
手順的にはキャノピーは完成させた状態で、マスキングしてプルファーを塗るとのことなので、
ウレタンを吹き付けるところまで完成。
それにしても時間がかかる。(2025.6.23) |
 |
< ダイブブレーキ >
胴体の下塗りの乾燥待ち時間を利用してダイブブレーキを作成しました。
主翼下面にこんなものを付ければ、空力的には悪い結果しか生まないことは承知。「だいぶブレーキ」ですね。それでもこれがないと、急降下爆撃機じゃないので必須アイテムです。
こだわりはこのダイブブレーキの3本の支柱。3本がそれぞれ違う形なんですね。当時のいろいろな写真を見てもやっぱり形状が違うようです。
生産性を考えれば統一すべきでしょうが、きっと何か理由があるはずです。
また抵抗板も外翼側は支柱でカットされています。これは風洞実験か試験飛行時にカットされ正式採用されたのでしょう・・・たぶん。(2025.6.25) |
 |
< 計器盤 >
メインの計器盤が完成しました。 老眼との闘い!
計器盤作成もJPS師匠から聞いた作り方としましたが、師匠とは手先の器用さに差があり、苦労の連続(-_-;)
@アルミ板に計器の穴を開け、艶消し黒塗装
A計器の穴にヤスリをかけ、計器縁取りの銀色を出す
Bバルサに計器を貼り付け
Cアルミパネルの次に塩ビ板を接着し、計器の付いたバルサ板を接着
この方法なら、小さいながらも計器のガラスの表現が可能。
これも飛行機作りの手すきにコツコツと2週間かかりました。
飛行に関係ないところに時間をかけすぎ(笑)ですが、拘りは持ち続けたい!
備忘録:今回は0.5mmアルミ板、0.3mmプラ板、5mmバルサ
(2025.7.2) |
 |
< 下面カウリング >
リポバッテリー脱着用の下面カウリングが完成しました。
当初、現物合わせでバルサブロックでカウリングを作ったところ、リポの厚み分のスペースが確保できず(-_-;)4mmほどの厚みになるまで削り、グラスで固めました。
排気管はカーボンパイプで、潤滑油冷却装置とともにバッテリーの熱を放出するように穴を貫通させました。
カウルフラップはバルサにアルミシートが貼ってあるので、黒塗装した後に削ってウェザリング加工しました。
これでようやく全体の塗装に着手できます。(2025.7.31) |
 |
< 全体イメージ >
まだ細部は作りこむべき箇所がたくさんありますが、全体の大まかな塗装が終わりました。
尾灯は光らないけど電球も入れ、翼端灯は塩ビで作りましたがクリア塗装がうまくいかず、写真の状態に(-_-;)
カウリングの整備記録表は詳細な資料がなく、写真から判断できる表行数からイメージして作成。
これでコックピット内パーツに着できます(たぶん1か月はかかりそう(-_-;))
さらにパネルラインに1か月かかるとして、プルファーのウレタンは真冬になりそうです。
(2025.9.31) |
 |
< コックピットパーツ >
やはりほぼ1か月かかりましたがコックピット内パーツが完成しました。
パイロット:IMのミリタリー人形をベースにしましたが、日本人っぽくするために鼻を低くし、無精髭もはやして、それらしい雰囲気にしました。救命胴衣をしてないのが残念。
羅針儀:三式航空羅針儀と九六式空二号無線電話機。さらに引出式チャートテーブルも再現。
旋回機銃:九二式7.7mm旋回機銃と機銃架。10年前の前作よりリアルにできたかな。
照準器:九五式射爆照準器と機銃照準器。機銃照準器は初めて再現しました。
トータルで約100g(*_*)
1gでも軽くしたいスタント機で致命的な重量ですが、ここは拘らないといけない部分。他にも作りたいパーツがあるけど、このくらいにしておこう!
(2025.9.23) |
 |
< コックピット >
「沈黙の艦隊 北極海大海戦」を見てきました。復習のためテレビ放映されたシーズン1を観てすぐだったこともあり感動・緊張の連続でした!
と、いうことで刺激があると制作意欲も湧いてきます。
コックピット内パーツを組み込んでみました。飛行中の振動で外れたりしないようにすべての部材を爪楊枝などで確実に接着。
キャノピーを乗せてみると、パイロットや7.7mm旋回機銃が収まらず、高さを削ったり調整しながらここまでできました。
キャノピー接着後はいよいよパネルラインです。
(2025.9.29) |
 |
< パネルライン >
1か月かかると想定していたパネルラインがほぼ(9割)終了しました。
実機同様のリベットすべてを表現すると、かなりくどくなりそうなので、パネルラインに沿った部分だけにしました。数えてはないけど、数千個はダミーリベット打ち?したと思います。
残るは主翼上面の編隊灯と爆弾懸架・着艦フックをペイントすれば完了かな。11月にはウレタン仕上げ、12月にはリンケージ、アンプなどの取り付け予定。
新年の初飛行会には間に合いそうです。
(2025.10.19) |
 |
< ほぼ完成! >
艶消しクリアウレタンを吹き付け、ほぼ完成!
残るはリードアウトの処理、アンプ・タイマーなどのセッティングと組込み。
ここまで出来ると早く飛ばしたい。
終盤、集中力も途切れ、かなり雑な作りになったけど、当初の狙いどおり拘った部分、実機どおりの羽布張りの表現やダンパー付きの脚など工夫しつつイメージどおりには出来ました。
問題は重量、リポバッテリーとアンプ等を除いても1,800g。 全備重量は2,000gをはるかに超える(-_-;)
と、いうことで次期作はとことん軽さに拘った軍用機を作ってみようと思案中。
ボディはモノコック、わずかな上反角、引込脚にはしたいなぁ・・・飛行機はまたしても愛知航空機で開発した晴嵐の陸上型「南山」・・・Uコン人生はまだまだ続く・・・。(2025.10.29) |
 |
< ダミーエンジン >
アンプとESC(タイマー)のセッティングをすれば飛ぶ状態にはなりましたが、どうも気になるのは大きく口を開けたカウル内のエンジン部分。
機首を短くするためモーターマウントがギリギリのところにあり、ダミーエンジンのスペースがないと諦めていたが、納得いかず(-_-;)
金星発動機は7気筒2列の14気筒だが、モーター・リポ電池との干渉を避け、せめて表側の7気筒分は作りたいと製作開始。
結果、1気筒分を作るのに1時間かかり集中力が途切れたため、今日はここまで。あと5〜6時間で完成し、塗装すれば雰囲気は出るはず。
(2025.11.17) |
 |
< 初飛行>
初飛行は正月飛行会と決めていたけど、我慢できずに2025年12月13日に初飛行。
当日は無風の好条件。
重量や舵角など不安要素があったものの、すんなり飛んで癖もなし。
少し慣れれば競技会にも出られそうな性能のようです。
良かった!
(2025.12.13) |