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Project−E (ソーラープレーンへの新たな試み)
'10. 5. 1 PROJECT_Eの概要、現時点での研究状況のとりまとめ ・・・Uコンもこれからは再生可能エネルギーだ!
'10. 5. 7 ソーラーモジュールの選定 ・・・太陽電池って種類がこんなにあるんだ!
'10. 5.11 モーターの選定 ・・・パワーソースの選定。モーターって結構、電流が必要。
'10. 5.13 飛行機の形状、材質について ・・・あくなき軽量化への取組み
'10. 7. 2 パワーの蓄積ほか ・・・二次バッテリーが要ることに気づいた。
'11. 4. 2 モチベーション↑ ・・・最悪なのは、失敗することではなく、挑戦しないこと
'11. 5.14 パワー蓄積用バッテリー作成 ・・・充電回路は断念。ニッカドで対応。
'11. 8.11 胴体(機首周り)の製作 ・・・いよいよ飛行機作りだ。
'12. 7. 8 胴体カバー・尾翼の製作 ・・・新素材EPPを使う。普通のUコン機ではまず使わない素材だろうなぁ。
'12. 7.28 ソーラーモジュール到着 ・・・アメリカから届いたソーラーモジュール。代理店の対応に大満足。
'12. 8.16 ESCコントローラー ・・・ホームズさんから専用コントローラー到着。
'12. 9.23 主翼製作開始 ・・・主翼も独特の工作方法で。
'12.10. 8 ソーラーモジュール取付 ・・・いよいよ大詰め。ソーラーモジュールを取付け、電圧、電流のチェック。
'12.10.15 ソーラーUコン完成! ・・・早く飛ばしたい!ひとまずテスト飛行をしないと。
'13. 7. 7 ソーラーUコン2号機テストフライト ・・・簡単には飛ばない! しかし確実に前進。
'13. 8.13 初飛行に成功!
'15. 7.20 再挑戦!

<'10.5.1>


PROJECT_Eとは?
 ’10年1月10日、会長宅でのOMFC新年会。いつものことながら酔った勢いで、年間の活動方針?が決まっていく中、どうしても私のやりたかった記録への挑戦。
 確か「Uコン技術マニュアル」に手元から燃料を供給してUコンの滞空時間に関する記事があったような。本が手元にないため、確認ができなかったが、同じことをやって記録更新しても面白くない・・・この時代だからこそ、環境に優しいクリーンなエネルギーで挑戦したい・・・電気仕掛けで太陽電池を使い、太陽のある限り飛び続けるUコン機を作って、真夏に飛ばしたい。こんな夢物語を暴露。この手のバカな話に乗ってくるのは、岡崎のメンバーくらいしかいない!
 coの「E」、lectricの「E」から、PROJECT_Eと命名しました。後からとってつければ、PROJECT_CCarrier)で着艦競技を行い、PROJECT_Dallas)でRレイブ氏と交流を深め・・・(って、まだ実現していないよぉ)、ちょうどE(いい)んです。

滞空記録
 さっそく罠にかかった?Lu@阿部さんから滞空記録に関する記事がメールで送られてきました。
 要約すると、1957年9月にアメリカ・オレゴン州でパイロット13人、メカニック4人が丸3日かけて、記録としては14時間20分。振動で機体が壊れての記録です。その後、2号機で13時間56分、3号機では3日3晩!しかも用意した燃料が無くなり、ポートランドから空輸した!? 使った燃料は30 7/8ガロン!? やはりアメリカは恐ろしい国といかヤンキーのパワーに脱帽です。
 ギネスには載っていないとのことですが、記録というのは思いつきや安易な考えでは樹立できないんですよね。

挑戦課題
 記録はともかく、まず太陽電池(ソーラーパワー)で飛ぶこと。要するに例えばパイロット側から電量を供給するのなら、体力的な問題は別として永遠に飛ばせる訳で、これでは面白くない。まず自力飛行できることを条件にしました。
 まずはソーラーパネルの研究、省エネ飛行機の研究、電気の知識など、取組むための課題が多く、整理しました。
 @ソーラーパネルの種類やパワーに関すること。
 A飛行機の形、材質等に関すること。
 B真夏と言えども一日中、太陽パワーがあるわけではなく、陽がかげっても蓄電したパワーで飛ぶような仕組みに関すること。
 この3つが大きな課題です。

@太陽電池(ソーラーパネル)の種類やパワーに関すること
 太陽電池について調べていくと、
 シリコン系(単結晶シリコン型)・・・変換効率は高いが高純度シリコンの利用量が多く、生産に必要なエネルギーやコストが高くなる。
 シリコン系(多結晶シリコン型)・・・コストと性能のバランスの良さから、現在の主流。
 シリコン系(アモルファスシリコン型)・・・電卓など室内用途にも使われている。低照度下での効率が高いことや、蛍光灯の短波長光に感度がある。薄型。
 その他、化合物系、有機系などがあり、結局のところ何が良いのか?
 ひとまず太陽電池なるものをヤフオクで入手したが、基盤がFRP板のものでは厚さ、重量から使いものにならないことが判明。
 最近になり、ようやく超薄型のフィルムを基盤としたソーラーパネルが開発されてきており、PROJECT_Eで使えそうなパネルは次のとおり。
 必要な電力が確保でき、かつ軽く翼形になじむフレキシブルなアモルファスシリコン型のパネルを検討していきます。

潟eックジャム「フレキシブル太陽電池素子板 7664A / KN3116230」
プラスチックフィルムを基板材料として、薄い・軽い・曲げられる太陽電池素子板。
●起電力(参考値):3.0V-104mA
●大きさ:73×112×0.4mm
標準価格:7,140円
CP製 「フレキシブル ソーラーパネル FLEX 7W (アモルファス)」
曲げられるフレキシブルソーラーパネル
●最大出力 6.75W(15V、450mA)、13.5W(15V、900mA)のスイス製ソーラーチャージャー

●350 x 695 x 1.2mm
●重量480g
●47,250円
富士ファインケミカル株式会社 「Rollable Solar Charger」
Power Film 社 (ITFT社)が真のRoll-To-Roll 方式で製造したソーラーパネル。 完全に丸められる。
パネルは アモルファスシリコン(シリコンの使用量 1/100)がベース。
●R15-600  10W  0.6A@15.4V 
● 29.2cm×97.2cm
●460g
23,500円
ヒトエキスプレス梶@「超軽量太陽電池モジュール 」
ソーラーカー・ソーラーボート用超軽量モジュール。競技用として開発した超軽量薄型太陽電池モジュール。
●FT236-E
●22.4 pm(w) 1.26 ipm(a) 17.8 vpm(v)1.43 isc(a)21.8 voc(v)12適用電圧(v)
●422×430×1.5
●57,900円
サンヨー 「AT-7664 アモルファスSi太陽電池 / フィルム形状」
●73.5×112.0×0.4mm
●4g
●3.0V-104.0mA
●335mW(3.6V-93.0mA)

A飛行機の形・材質に関すること
 まずは参考資料から
「ヘリオス」・・・Wikipediaから
1999年試験飛行。無人ソーラー飛行機。人工衛星の機能を一部代行できるような無人航空機を作ることを目的にNASAは米エアロバイロメント社(カリフォルニア州モンロビア)とともに、この『ヘリオス・プロトタイプ』を開発。
1999年10月13日、NASA がカリフォルニア州エドワード空軍基地 Edwards Air Force Base で無人のソーラー飛行機「ドライデン・ヘリオス Dryden Helios」の試験飛行を公開した。それは大気衛星 Atmospheric satellites ともいわれるもので、翼長が 75m、エンジンが 14個という、「空飛ぶ怪物」 とでもいうような太陽エネルギーで飛翔する無人機だった。メシを喰う搭乗員もいないし、飛翔用のための燃料も要らないから、いつまでも飛び続け、いわば大気内の人工衛星になる。3万メートルまで上昇し、安定した空気抵抗の少ない成層圏をゆらりゆらりと飛行するが、操縦は無線でリモート・コントロールする。
 ドライデン飛行研究センター Dryden Flight Research Center で研究開発がなされているもので、なにしろ費用が安い上に完全に無公害の飛行物体だから、高高度からの地球の観測や無線通信の中継、気象観測や火山の爆発、地震が発生した際の情報収集などに利用される。
「パスファインダー・プラス」・・・マイコミジャーナルから
通信総合研究所は、成層圏を飛行する無人ソーラープレーンを使った、デジタルハイビジョン放送の中継実験に成功したと発表した。この実験は、同研究所と米AeroVironment、SkyTower、NASAとの連携により、ハワイのカウアイ島で実施されたもので、将来の「成層圏プラットフォーム」の実現へ向けての第1歩となる。
高度20km以上の成層圏に飛行体を滞空させて、無線通信などの用途に利用する「成層圏プラットフォーム」は、将来の通信インフラとして有望視されている。成層圏で中継するメリットとしては、中継局が少なくてすむ、消費電力が非常に小さい、といった点があげられ、例えば放送サービスでは、6機程度で日本全国をほぼカバーできるほか、上空から送信するため山などの障害物の影響が小さく、地上の中継局に比べて極めて小さい出力で済むという。
同研究所では、成層圏プラットフォームとして飛行船の開発を進めているが、今回の実験では、既に運用の実績があるAeroVironmentのソーラープレーン「パスファインダープラス」を用いた。パスファインダープラスは長さ36.3m、幅3.4mの翼を持つ無人の飛行機で、翼の上面に取り付けられた太陽電池を動力として飛行する、極めてクリーンでエコロジーな装置。
「ソーラー・インパルス」・・・バンキングオングリーン
スイス・フランス語圏出身の心理学者ベルトラント・ピカール氏は、1999年3月、世界で初めて熱気球で20日間世界1周を果たし、世界にその名を知らしめた人物。
2003年に、ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス」での世界一周計画を発表。
2007年、模型が製作された。2009年春に最終モデルを製作するための試作品で36時間の飛行をする。最終的な飛行は2011年で、5つの各大陸に降り立つ予定。
機体の翼長は61メートルで、ここに約200平方メートルのソーラーパネルを載せる。非常に軽い金属を使うため、全重量は1.5トンと見込まれている。
「Zephyr」
イギリスで開発された、ソーラーパネルで発電する無人の飛行機が07年6月末、54時間、高度50000フィート(15240m)以上の高度を飛びつづけ、世界記録を更新した。プレスリリースによると、この飛行機、ソーラーパネルは「paper thin=紙のように薄い」超薄型、電池はリチウムイオン電池を使用、機体はカーボンファイバーでつくられ、その機体の幅は16m、重量はたったの30kgを切るというから驚きだ。大人3人いれば、手で持ち上げて離陸が可能だという。
 この飛行機を開発したのはイギリスのハイテク軍事企業QinetiQ社。開発が完了した暁には、高度15000m以上を数か月の間飛び続ける性能を持つに至るそうだ。開発にかかった費用は公にしていないが、イギリスの防衛省からの資金援助を得て開発したものだという。また、2008年より、軍事的に活用し始める、との見通しだ。つまり、レーダーに写らない、低コストの偵察/情報収集用の飛行機として開発されている可能性が高いわけだ。

 これらから分かったのは、普通の?Uコン機では飛ばないってこと。グラーダーに近い形か無尾翼、しかも翼面全体にソーラーパネルが必要。これを小さな模型飛行機で実現しようとすると、レイノルズ係数のこともあり、相当困難ではないか。
 と、いうことで、ほぼ飛行機(形状)に関するイメージは沸いてきた。CADが使えないので、手書きの絵で(笑)。


 イメージを具現化するにあたって、飛行機を AEP化するのに必要なモーターとLiPoバッテリーのスペック、適切なプロペラサイズ、電力データなどをシミュレーション計算し、表示するep-CALCを参考にしました。ep-CALCはCellMaterを作っているep-plane.comが提供しています。

●全幅:900mm、全長:600mm
●材質:主・尾翼、胴体カバー・・・スチレンペーパー  胴体・・・カーボンパイプ
●パワーソース:
GW/IPSなどブラシモーター+ギアダウンにより、スローフライ用ペラを使用(選定中)
●リポ:2セル・・・
●ソーラーパネル:サンヨーアモルファスAT7664 × 20

 翼面いっぱいのパネルから、モーターを回すのに必要な電力を供給し、余剰電力はリポに蓄積する。陽がかげるなど、必要な電力が得られないときは、リポからアンプへ供給。これが出来れば一番良いのだが、電気の知識のない私には無理!コンデンサーというかバッファ的なものだけでは困難でしょうね。
 まずは充電機能なしで、いかに省エネフライトができるかくらいまでは、今年(2010年)の夏に挑戦したい。

Bパワー(電力の蓄積)
 まずは浅草ギ研のLiPoバッテリ充電ボード 「AGB-LIPOCHG」を研究する必要あり。

<'10.5.7>

現時点で最適なソーラーパネルを発見!
 富士ファインケミカル株式会社 のページ内をよく見ると、上記ロール状の既製品だけでなく、NASA 火星探査衛星 や ロッキードマーチン社 飛行船(30日無着陸)に使用されているソーラーモジュールがあることに気付きました。
 さらにラジオコントロール(R/C) 用途ということで、2つの製品がありました。厚さも0.2mm!これをベースに考えると、使用するモーターや機体サイズにある程度の目処がたちそうです。
 少し落ち着いて、いよいよ着手というときには、並列時のダイオードの使用などを会社に問い合わせてみます。
富士ファインケミカル株式会社(RC 7.2-75)
●7.2V×100mA
●270mm×90mm 0.2mm
●¥2,565/枚 最小単位は3枚
富士ファインケミカル株式会社(RC 7.2-75 PSA)
●7.2V×100mA
●270mm×90mm 0.2mm
●¥2,821/枚 最小単位は3枚

<'10.5.11>

パワーソースの選定
 ソーラーモジュールからパワーソースの選定と機体サイズの目処)
 富士ファインケミカルのRC 7.2-75の使用を仮定として、7.2V×100mA、270mm×90mm×0.2mm、これを例えば10枚並列に繋いだと仮定すると、7.2V×1.0Aとなる。
 サイズ的には270mm×900mm(アスペクトレシオ3.3)=24.3du。 組合せ方を変えれば、1350mm×180mm(アスペクトレシオ7.5)となり、この方が良さそう。

 パワーソースは省電力のためギアダウンは不可欠。重量的にも余裕がないため、現時点では「GWSのIPSまたはLPSのギアダウンユニット」を使用予定。
 モーターは高トルク型のXC50タイプを使用。 プロペラはスローフライ用8×4.3インチまたは9×4.7インチ。 この組合せでデータ的には1.33Aで102gのスラスト(推力)が得られる。
 102gの推力でどのくらいの飛行機が飛ぶのだろうか?

<'10.5.13>

飛行機の再設計
●全幅:1350mm、全長:600mm
●材質:主・尾翼、胴体カバー・・・スチレンペーパー  胴体・・・カーボンパイプ
●パワーソース:
GW/IPS、ギア比は4.1
●リポ:2セル・・・
●ソーラーパネル:富士ファインケミカルのRC 7.2-75 × 10

スチレンペーパーのノウハウは、MODEL WARBIRDS を参考。

電動飛行機の設計がシミュレーション出来るソフトを開発したホームページを発見!
現在、管理人にメールで問い合わせ中。

 飛ぶか飛ばないか分からない飛行機のソーラーパネルだけでも25,000円を超える。航空力学を学ぶ前に家庭経済学を学ぶべきか?

<'10.7.2>

パワーの蓄積ほか(100万〜200万円?)
 ぼちぼち本格的に取組もうと、頭の中で課題を整理。
@ モーターとギアの選択=パワーの確認
  GWSのIPSシステムを入手し、ギア比は3種類を準備しました。クランプメーターは持っていますがメーターでは正確に読み取れないので、デジタルのワットメーターを購入予定。
  3種類のプロペラともっとも効率の良いギア比を確認し、パワーと必要電力を検証していきます。
A パワーの蓄積
  ソーラーパネルから必要な電力が得られない場合は、飛行機に搭載した小型のリポから電力供給し、必要以上の電力が得られた場合はリポに蓄電する・・・というのが、当初の予定。
  浅草ギ研の「LiPoバッテリー充電ボード」が使用できそうと思い、浅草ギ研さんにメールで照会・相談したところ、
  「ソーラーパネルに合わせて専用設計する必要があると思われます。基本的に普通の充電器は、バッテリには充電しますがそれ以上の電力を必要としますので、電力量が少ないソーラーパネルに充電器を使うと、充電器自体で電流を食ってしまうので本末転倒になると思われます。このため、ソーラーパネルの特性(製品によって違うので専用設計)に併せて極力少ないロスでLiPoなど
を充電するシステムを専用設計する必要があります。
  弊社で特注することは可能ですが、開発におそらく工数2人月以上はかかると思われます。(人件費だけで大体100〜200万円。)
  ということで趣味の世界でしたらコスト的に合わないと思われます。」との回答。
  自分に電気の専門知識があれば、自分で回路を作るのに・・・今さら無理!

  途方に暮れつつ、パソコンであれこれ調べていくうちに、「スーパーキャパシタ」にたどり着きました。もともと、当初設計でバッファ的なコンデンサのようなもので、電気を供給することも考えていましたから、原点に帰ったようなものです。
  さあ、今度は「キャパシタ」の研究!
キャパシタ:
 電気二重層コンデンサ(でんきにじゅうそうコンデンサ、Electric double-layer capacitor、EDLC)は、電気二重層という物理現象を利用することで蓄電効率が著しく高められたコンデンサ(キャパシタ)である。20世紀末から電気二重層キャパシタの開発が始まり、いくつかの分野で使用が始まっている。今後性能がさらに向上すれば一部のバッテリーを代替する可能性がある。
 電気二重層キャパシタは陽極と陰極の2つの電極を持つが、この2つが二重層という名前の元となった訳ではなく、両極それぞれの表面付近で起きる物理現象である「電気二重層」が元となっている。電気二重層キャパシタはウルトラ・キャパシタ(Ultracapacitor)やスーパー・キャパシタ(Supercapacitor)とも呼ばれる。
写真は
NECのスーパーキャパシタ

<'11.4.2>

モチベーション↑
 NHKの番組で「飛べ 太陽の翼〜ソーラー飛行機 大空を舞う〜」を見ました。このページ内で紹介している「ソーラーインパルス」の話でしたが、プロジェクト代表のベルトラン・ピカールさんの言葉に久々の感動です。
 「誰もやっていないことには当然リスクもある。しかし最悪なのは、失敗することではなく、挑戦しないこと」
 今年こそは、UコンのプロジェクトEを実現させる意欲も↑。夏に向けて、モーターやギアダウンユニット、スローフライ用のペラ、テストのためのワットメーターなど、着々と準備中です。
 また、このプロジェクトに賛同いただいた九州のT谷さんから、専用のECS「タイマー」も開発していただけるとのメールもありました。皆さんの協力も得ながら、このバカげたプロジェクトを成功させたいです。

<'11.5.14>

パワー蓄積用バッテリー作成
 パワー蓄積用のバッテリーの代わりに「スーパーキャパシタ」を使う予定でしたが、まだ勉強不十分。当面パワーユニットのチョイスのためテストが必要なので、ニッケル水素の6セルパックを作りました。テストでしか使えないかもしれませんが、安さが売り物で、これで7.2V800mAの電源が確保できました。
 本番での蓄電は、回路を自作しない限り、リポは過充電、過放電の危険性があるので使えません。過充電にも強いニッカドかニッケル水素を使うのが無難でしょうね。
 単4サイズのニッケル水素は1本80円でした。
 100均にもあるようですが、送料を含めても変わりません。

 セルパックの作り方は、以前ネットで見覚えのある方法で作りました。ハンダ付けは多少苦労しました。

<'11.8.11>

胴体(機首周り)の製作
 Project-E(ソーラーUコン)を再始動しました。今日は胴体の機首周りの製作と電動パーツの確認など。今後の取り回しを考えてすべてJSTコネクタに変更しました。
 次のステップでは予定しているソーラーパネルで得られる電圧・電流で、いかに効率良くペラを回せるか、6種類のギアダウンの組合せと3種類のペラをワットメーターとRPMメーターで確認・実験します。
 構想から2年でここまで?ちまちまやってると太陽光効率の良い「夏」が終わってしまいそうです。急げ、急げ!

 胴体の骨組は2mmベニアを基本とし、カーボンで補強しています。モーターマウントとバッファ用バッテリーはタイヤ支持の胴枠に直接マウントしています。
 右上はワットメーター、右下はRPMメーターです。これらをバッテリーとアンプの間などに接続し、アナログタイマーのつまみでソーラーパネルで得られるパワーと同等とします。
 理屈ではうまくいくはずなんですが、チャレンジしていみないことには・・・。

<'12.7.8 >

胴体カバー・水平尾翼の製作
 久々にProject-E(ソーラーUコン)を再始動。
 いよいよスチレンペーパーで機体を作っていきます。スチレンペーパー用の接着剤は「スコッチのプラスチック用」を使いました。バルサ+瞬間接着剤に慣れた私には、接着面を5分〜10分乾かす作業時間がもどかしい思いです。発砲スチロール用の瞬間接着材が必要だったか?
 ソーラーパネルは富士ファインケミカルさんを通じ、例のNASA 火星探査衛星にも使われてるモジュールを10枚発注しました。
 2mmのスチレンペーパーで胴体(機首周り)のカバーを作りました。空気抵抗も考えつつモーターやアンプの冷却も考えた構造にしました。
 今のところ適当に貼ってあるスポンサーシールも、実は強度を持たせたい箇所に補強のために貼ってあるものです。
 水平尾翼はバルサのスパーや中央リブの上下に、1mmのスチレンペーパーを貼って整形しました。尾部は極力軽くつくりたいのですが、いつものUコン機並の強度を求めそうになり、「これで十分」と言い聞かせながら作業を進めました。

<'12.7.28 >

ソーラーモジュール到着
 ソーラーモジュールが到着しました。フィルムタイプのソーラーモジュールで、適度なサイズを発見したのが3年前。輸入代理店である富士ファインケミカルさんに連絡、メールでやり取りして、アメリカから取り寄せてもらいました。
 モジュールの品番は「RC7.2−75」で、ラジコン用のものとのこと。これを10枚並列に接続、主翼いっぱいの大きさで7.2V 1000mAを確保します。
 富士ファインケミカルさんからは、取説のPDFファイル(もちろん英語だよ)やモジュールのハンダ付けのノウハウと練習用?にということで、小さなパネルも2枚いただきました。丁寧、親切な対応に大変感動しました。
 さて、モジュールは届いたものの、実際には電流の逆流を防ぐためのショットキーバリアダイオードも必要なので、さっそく手配しました。
 飛行機の製作は遅れていますが、着々と準備は進んでいます。
 今年の夏は暑い・・・でも太陽光の強いうちに何とか完成させて、テストしてみたいです。

<'12.8.16 >

ESCコントローラー
 ホームズ@T矢さんから「ESCコントローラー」が送られてきました。私からは「時間が無制限となるアナログタイマー」を依頼したのですが、まったくのオリジナルで専用のものを作っていただきました。
 「飛行時間を管理しないので、タイマーとは呼べませんよね」とのこと・・・なるほど、ということで、今後は「タイマー」ではなく「ESCコントローラー」で統一。
 ホームズさんによると、消費電流と軽さの両立を目指した?とのことで、余分な機能は一切省略。このこだわりがいいですね・・・ならば飛行機も少しでも軽く作らないと。
 アナログタイマー+ボリューム 消費電流 2.15mA
 JDタイマーV2           消費電流 1.43mA
 ソーラ用パワーコントローラ   消費電流 0.06mA
 セッティングボードに接続してみると「OMFC PROJECT-E Power Controler」の文字が。
ソーラーモジュールの実験その1
 富士ファインケミカルさんからいただいたテスト用のソーラーモジュール(3V20mA)で、フィルムへのハンダ付けをテストしました。表面のフィルムをコテで溶かし、その下にあるシルバーの部分にシリコンコードを半田付けします。
 さっそくテスターで調べてみると、夕方の陽射しの中、電圧3.96V、電流は10mAほどでした。
 いよいよ本番のソーラーモジュールの準備に入ります。


※ SP3−37 3V×22mA

<'12.9.23 >

主翼製作開始
 ソーラープレーンの構想から3年経っても未だ完成せず。まあ、ソーラーパネルやら電気のことなど未知の世界に飛び込んだから、じっくりやればいいとは思っていましたが、ずいぶん久し振りです。 この時期は毎年、仕事の都合で土日も休めなくなったりするので半ばあきらめてはいますが、今日は休みで朝から主翼に着手。
 ソーラーパネル(270×90)10枚分の大きさに合わせ、スパンは1350mm、翼弦は210mm。大型機の主翼みたいです。翼型はクラークYで十分でしょうが、ある本に厚翼=翼の大きな曲面にパネルを貼り付けると、太陽照射角度の違いからパネルごとの出力バランスが狂うなどと書いてありました。程度の問題でしょうが、このリスクを避けるため、平板に近いくらいのかなりの薄翼(9.5%くらい)にしました。
 完成後は表からソーラーパネルを貼り、裏からハンダ付け作業です。フィルムでは熔けてしまうため全面プランクにするつもりなので、軽量化に努めました。(24.9.23)
大型台風に直撃されました。でも被害と言えば、朝1時間しか飛行機が飛ばせなかったことくらい。こんな日は部屋にこもって飛行機を作るに限ります。
 制作意欲が湧いてくる?良質バルサが入手できたので、主翼のプランクとスパーの補強をしました。ひとまず仕上がった主翼にソーラーモデュールを置いてみるとこんな感じ。
 主翼に関しては、この後、表面のフィルム貼りをして予備配線をしたソーラーモデュールの貼り付け、裏面からハンダ付け、そして裏面のフィルム貼り・・・と、まだまだたくさんの行程が残っています。
 このままだと初飛行は来年の夏。4年越しのプロジェクトになりそうです。
(24.9.30)

<'12.10.8 >

ソーラーモジュール取付
 腰痛悪化で午前中に鍼・マッサージに行きました。多少は楽になったような気がするものの、今日は外へは出かけず大人しく飛行機作り。
 Project−EのソーラーUコンの主翼を作りました。と、言っても大半の時間がハンダとの格闘。失敗は許されないソーラーモデュールの配線で心身ともにクタクタになりましたが、1枚ごとにテスターで計測しところ、秋の陽射しでも180mA以上が出ていました。10枚並行に繋げば、予定どおりのパワーが出るはず・・・ショトバリアのコンデンサーがどのくらい出力低下になるのかは不安ですが。
 今日はパネルを主翼に貼り付けるところまでは進みました。裏面の配線をしようとしましたが、ちょうど良い18Gくらいのコードがなく、止む無くリタイア。これ以上、根詰めてやるなということでしょうか。
 ネットでコードを注文し、配線後に裏面のフィルム貼りをして、胴体に取り付ければほぼ完成。出来上がる頃には陽射しは弱いし、風は強い季節になりそうです。もしかしたら来年の春まで持ち越し?

<'12.10.15 >

ソーラーUコン完成!
 足掛け3年、ようやくProject−Eと銘打ったソーラーモデュールを使ったUコンもいよいよ大詰め。翼端オモリを兼ねた翼端スキッドとワイヤーガイドを取り付けた後、合体。
 ちなみに主翼を完成させた時点で、太陽電池のみでモーターを回してみたところ、部屋の中での太陽光でもかろうじて回りました。スタート時など電流がたくさん必要なときはバッファ用のニッカド電池からも供給されるので、ほぼ計算どおりの出力は出そうです。
 後は各所の点検と細かな作業のみ。たぶん太陽電池でUコンを飛ばすのは世界初の試みとなるはず。
 ワイヤーは空気抵抗も考慮し単線を使い、まずは12mくらいでスタートするつもりですが、果たして飛ぶのやら・・・試験飛行は次の天気の良い舞木グラウンドでの飛行会の日。

<'13.7.7>

ソーラーUコン2号機テストフライト
 月日の経つのは早いもの。このプロジェクトも3年半が経ちました。ホームグラウンドである舞木運動広場で、ピーカン照り、微風の好条件の中、2号機のテストフライトをしました。
 前作1号機はまったく飛ぶ状態ではなかったため、基本設計から完全にやり直し、徹底的な軽量化とパワーソースの見直しをしました。
 結果、1号機より100gの軽量化に成功、翼長1300mmの大きさでありながら、全備重量323gに抑えました。モーターもブラシモーター+ギアダウンから、ブラシレスモーターに換えました。

 テストフライトではモーターはしっかり回ったものの、タンデム車輪なので滑走時に翼端スキッドの抵抗もあり、飛び立つスピードになりませんでした。そして低電圧になったときにアンプの設定でカットオフ。アンプの設定も要変更です。

 1号機より、かなり現実的な「飛ぶ」イメージに近づいたことは確かです。モチベーション↑。

<'13.8.18>

初飛行
 テストフライトから3度トライし、ようやく飛びました。テストフライト以降はモーターを2度交換。
 今後は滞空時間?記録に向けて、さらなる調整が必要。
 クラブの飛行会の合間でテストフライト再挑戦。
 モーターを1サイズ大きなものに換えたので、余裕あるフライト。と、いいたいところだが、重心位置が後ろ過ぎたのか、かなり不安定でした。
 ESCがソーラーUコン専用のタイマー機能がないものなので、途中で着陸させるのも一苦労。
 この状態ではパイロットを代わる代わる・・・という芸当はできそうにありません。重量加算は避けたいところですが、機種を重くする工夫が必要。

 もう一度、テスターで電流も再チェックしつつ、今度こそ、すくなくとも1時間以上は飛ばしてみたい。

 
<'15.7.20>

再挑戦!
 6月1日、とんでもないニュースが飛び込んできた。このソーラーUコンに挑戦するきっかけとなった「ソーラーインパルス」が名古屋空港に着陸、南京からハワイへ飛行途中、天候の状況で緊急着陸とのこと。こんなビッグニュースを聞いて、放っておけない・・・が、仕事の関係や新築、引っ越し、いろいろ私生活もバタバタで断念。
 あとでUコン仲間の杉山さんが、この駐機に関わる仕事をしていたらしい。うらやましい!
 ずっと放置してあったProject_EのソーラーUコンも再挑戦する気持ちが湧いてきた。

 初飛行以来、微調整はしたものの、まだ安定性が悪く、気楽に飛ばせる状態にはほど遠い。機種を延長、重りも積んで前重心にして再チャレンジしよう!
 「ソーラーインパルス」が世界1周の偉業を達成するにとどちらが早いか?
 今年の夏は必ず、記録を作ろう。
 
 ご意見・連絡先: 99艦爆@なるせ  naruse_val99@yahoo.co.jp
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