FRブレーキキャリパー掃除&フルード交換
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かなり前から、フロントブレーキの調子が悪かった。 ブレーキの効き初めまでの握り代、いわゆる遊びが全く無く、レバーが遠い位置からすぐにブレーキがかかる状態だったので、ツーリング時の頻繁なブレーキ操作で右手の握力(指の力)を使い、よく疲れていた。 ブレーキレバーについているダイヤルを調整してレバーを近づけてもまだまだ遠かったし、もうすぐ車検なので、このままでは『遊び不足』ではねられかねない。 フルードも交換後2年くらい経ってしまっているので、交換・掃除もかねて見てみようと思った。 実は購入後初めてのキャリパー掃除。走行距離3万キロ弱の間、掃除は一度もしていなかったのだ。 |
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まずはブレーキパッドを取り外す。パッドピン・ベータピンなど細かい部品をなくさないように気をつける。 そしてキャリパーをとめているボルト2本をソケットレンチなどで緩めキャリパーを取り外す。ブレーキホースは付いたままでよい。 パッドが無いので、ピストンが抜け落ちないように慎重にブレーキレバーを握り、ピストンを押し出す。1cmくらい出してやめたほうが無難。 案の定、4個全て均一に出てこない。パッドが無い状態では1個しか出なかった。 出たピストンを何かの工具で抑えながら他のピストンを出す。 汚れが黒い線となって付いている。 |
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古いハブラシに台所用中性洗剤をつけてピストンを掃除する。だんだん金色のきれいな状態になっていくのがきもちいい。 キャリパーの外側・内側も掃除する。 やあ、きれいになった。 掃除が済んだらピストンにブレーキフルードを少しつけてキャリパーに押し込む。また出す。押し込む、出す…を繰り返す。そうするとスムーズにピストンが出るようになる。 4個とも同じスピードでまんべんなく出るようになったら完璧だ。 実は調子に乗って『もうちょっと出そう』と思ってブレーキレバーを握ったら、ポロッとピストンが1個抜けてしまった。フルードがダラダラ出てきてしまい、ブレーキはスカスカになってしまった。もう、余計な仕事が増えてしまったぁ〜!!でも塗装部にかからなかったのは不幸中の幸いだった。。 |
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パッドはなぜかまだまだたっぷりある。バイクを買ってから30000km弱、無交換なのに全く減らないのは何故だ?? |
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ピストンを押し戻してキャリパーをもとに戻す。 ボルト穴に対して、上よりにキャリパーを取り付けること。タイヤの回転をとめるときにキャリパーは前方向(上方向)に力がかかるので、初めから上よりに固定しておけばそれ以上キャリパーがずれようとしてもずれないからだ。 パッド・ピンなどをもとに戻して完了。 掃除をしたせいか、ブレーキレバーに遊びが復活した。10〜15mmくらいできたので車検も大丈夫だろう。 |
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次はフルードの交換。マスターシリンダーの交換の時にやったようにブリーダバルブにメガネレンチ・透明ホースを取り付ける。 今回はいいアイデアがあったのだ。 写真のようにオイル差しを使うのだが、これでリザーバタンクからフルードを吸い出すのだ。 透明ホースの先にオイル差しを差し込む前に、オイル差しをできるだけつぶして空気を抜いておく。 そうすると、ブリーダバルブを緩めたときに、オイル差しがふくらもうとしてホース内に負圧が発生し、自動的にフルードを吸い出してくれる。 どんどんエアも出てきて面白い。フルードもどんどん出てくるので、タンクの残りのフルードの量には気をつけること。なくなってしまったら再度エア抜きをしなければならなくなる。 ある程度エアが出てきたらキャリパー内はフルードが満たされている状態になっているので、あとは何回か手でブレーキレバーをキコキコ握ってエアが出なくなるまで作業すればOK。ブリーダバルブを締めて完了。かなりカンタンだった。 ネットで、シャンプーのポンプなどを使ってフルードを抜くというのもあるが、このオイル差しもいいと思うけどね。 |