7 映画鑑賞  2004年〜2016年
 2011/03/25      <とり>

2009年〜2010年 2007年〜2008年 2004年〜2006年 ホームへ戻る

2013年〜2016年

題  名 見た日・製作国・監督・俳優 感      想
ダンケルク

2017年製作
17/09/26

アメリカ

クリストファー・ノーラン監督

フィオン・ホワイトヘッド トム・グリン=カーニー
有名な、連合軍の負けての撤退作戦の映画です。

勿論、下っ端の兵隊の映画です。

一般人を久組めて、兵隊を1人でも、助けようとしているには、判るが、ストリーの組立が、良くない。

期待したほどでなかった。
自転車泥棒

1948年製作
17/09/21

イタリア

ビィトリオ・デ・シーカ監督

ランベルト・マッジォラーニ エンツォ・スタヨーラ
あまりにも、有名な映画です。初めて見ました。

たんたんと、事実を連ねての進行、良いもんです。
関ヶ原

2017年製作
17/09/13

日本

原田眞人監督

岡田准一 役所広司
例の関ヶ原の話です。

あまり、よいとは思いませんでした。戦闘シーンは、迫力がありましたが、最近はデジタル録画で、画面が暗く、良くありません。
あん

2015年製作
17/08/24

日本

河瀬直美監督

樹木希林 永瀬正敏
人間の生き方を考える、ハンセン病患者を扱った映画でした。良い映画でした。

刑務所暮しをした、どら焼き屋の雇われ店長、仙太郎。

ある日、店で働くことを懇願する老女、徳江が現れ、彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。

しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。

おとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の女子中学生ワカナとともに、徳江の足跡をたどる。
ハクソー・リッジ

2016年製作
17/07/19

アメリカ

メル・ギブソン監督

アンドリュー・ガーフィルド
 第2次世界大戦の沖縄戦で、戦場に取り残されたが、日本兵2人を含め75人の命を救った米軍衛生兵デズモンド・ドスの実話を映画化した戦争ドラマ。本人は、寿命を全うした、と言う。

 人を殺してはならないという宗教的信念を持つデズモンドは、軍隊でもその意志を貫こうとして上官や同僚たちから疎まれ、ついには軍法会議にかけられることに。

 妻や父に助けられ、武器を持たずに戦場へ行くことを許可された彼は、激戦地・沖縄の断崖絶壁(ハクソー・リッジ)での戦闘に衛生兵として参加。

 敵兵たちの捨て身の攻撃に味方は一時撤退を余儀なくされるが、負傷した仲間たちが取り残されるのを見たデズモンドは、たったひとりで戦場に留まり、敵味方の分け隔てなく治療を施していく。
ヒトラーへの285枚の葉書

2016年製作 
 17/07/12

ドイツ、フランス、イギリス合作 

英語版の映画

バンサン・ペレーズ監督

エマ・トンプソン ブレンダン・グリーソン ダニエル・ブリュール
ナチスの兵隊になった子が戦死して、ごく普通の何処にでもいる労働者夫婦が、ペンとカードだけで、ヒトラー政権に挑み、捕まって裁判に掛けられ、断頭台で首を切られるまでの物語です。

2人だけで、用心深くカードを、淡淡と、街角においてゆく。しかし、何時か、ぼろが出る。警察は、ぼろを出すのを、じっと待つ。

そして、終にぼろが。285枚の内、270枚が、市民から警察に届け出された。

出てくる人物は、親衛隊の将校、秘密警察、裁判官、一般市民。ただ、忠実に法律を守ったという、沢山の人達との物語です。

ただし、主人公と、ほんの一部の人が、ちゃんと意識して、人間として正しいことをしたが、

残りの皆さんは、意識もせず、結果として人間として悪いことをした人間達です。

裁判官など、今の佐川などにそっくりです(本当は、悪い事と、知っていたはずですが。戦後、多分、法律を忠実に執行した、と、アイヒマンと同じように、弁明したんだろう)

悪いと気付いていても、忠実に法律を守った役人も、いた。最後に、自ら死んだ。人も殺した。

残りは、だだ忠実に法律を守った人達です。そして、戦後、何も喋らなくなった人達です。

三国合作で、こんな映画が出来る西洋は、やはり先進国。日本は三等国丸出しの恥ずかしい国だ。
 
花戦さ

2017年製作 
17/06/23

日本

篠原哲雄監督

野村萬斎  市川猿之助 佐藤浩市
戦国時代に実在した、出世欲もなく、世渡りの下手な、しかし花の上手い、池坊専好という京都の花僧が、天下人である豊臣秀吉に専好が単身立ち向かう姿を描いた面白い時代劇。

織田信長が本能寺で倒れ、天下人が豊臣秀吉へと引き継がれた16世紀後半。

戦乱の時代は終わりを告げようとしていたが、秀吉は、圧倒的な権力を笠に、民を締め付け、意に沿わない者を、次々と死に追いやった。

そんな中、町衆の先頭に立った花僧の池坊専好は、花の美しさを武器に秀吉に戦いを挑んでいった。

秀吉そっくりな、日本国の権力者、疑問点は、いつでも説明すると言ったばかりのクセに、説明はしない、喚問にも呼ばない、国会も開かんと、言いたい放題、やりたい放題。

専好を殺さなかった秀吉より、出来が悪いし、取り巻きもお粗末。
人生フルーツ

2016年製作 
17/04/13

日本

阿武野勝彦プロデューサー

伏原健之監督
ニュータウンの一角にある平屋で暮らす建築家夫婦を追ったドキュメンタリー。

自身が設計を任された名古屋近郊のベッドタウン、高蔵寺ニュータウンに夫婦で50年間暮らす90歳の夫・修一さんと、敷地内の雑木林で育てた野菜や果物で得意の料理を手がける87歳の妻・英子さんの津端夫婦。

敗戦から高度成長期を経て、現在に至るまでの津端夫婦の生活から、日本人があきらめてしまった、本当の豊かさを見つめなおす。

ナレーションは樹木希林。俳優さんではないご本人達、夫婦の生活を、淡淡と描く。

50席ほどの小さい映画館ですが、満席でした。 
ヤクザと憲法

 2017年 
17/04/07

日本

阿武野勝彦プロデューサー

土方宏史監督(土の右に点のある字が本物です)
ヤクザに基本的人権はないらしい。それでよいか?地元、東海テレビ制作の映画。

大阪のヤクザ一家の100日の取材した有りの儘の映像。

テレビ業界には、自主規制の決まりがあり、ヤクザは出演させてはいけない、と決まっているらしい。

それで、100日取材した記録を映画に。

1謝礼は無し 2事前に記録は見せない 3モザイクはしない の三条件を承知して、ヤクザの親分がOKしてくれた。子分は、親分の意のままで、協力してくれた。

その他、ヤクザの弁護士になり、有罪になり失職した弁護士、警察などの取締も映像に。

警察がカメラのレンズを覆う場面も。記録の押収は出来なかったらしい。

ヤクザの子供は、幼稚園に行けない、らしい。銀行口座を持てないために。

映画は、解説無し。ヤクザの一家の姿と声、それに、時々、監督が出てくる映画でした。(ただし、声が不鮮明で聞き取りにくかった)

予算も少なかったらしいが、日常業務を外して貰った。その分、同僚に迷惑を掛けたが、淡淡と一生懸命に仕事をしたようです。

良い映画でした。

「共謀罪」と表現すると宣言した朝日新聞もあり、まだまだ、大丈夫かな。。
母 小林多喜二の母の物語

 2017年製作 
 17/03/21

日本

山田火砂子監督

寺島しのぶ 塩谷瞬
小林多喜二の母・セキの映画。

貧しい家の娘に生まれたセキは、15歳で小林家に嫁ぎ、三男三女を生み育てた。字は読めなかった。

銀行に就職し、その軸足を労働運動と執筆活動へと移していった多喜二は、治安維持法下で特高警察の拷問により、一日で殺されてしまう。

母・セキは遺体を抱きしめて「それ、もう一度立たねか、みんなのためもう一度立たねか!」と叫んだ。

どっかの兄殺しと一緒、心臓麻痺だそうだ。手を下した奴らは、戦後、偉くなっている。

どこの病院も遺体の解剖を断ったと言う。慮ったのでなく、警察が手を回したという。

今の権力者に聞いても、心臓麻痺と答えるでしょう。

29歳の若さだった。

映画は、そんな多喜二とイエス・キリストの死を重ね合わせ、先立ってしまった息子を信じ続ける母親の姿として描かれている。 これは、制作者の考えかしら?
The NET 網に囚われた男

 2016年製作 
17/02/27

韓国

キム・ギドク監督 

リュ・スンボム
北朝鮮の寒村で、妻子と共に貧しくも平穏な日々を送る漁師ナム・チョル。その朝も、娘の前で、将軍様の写真の前で、妻と何して、唯一の財産である小さなモーターボートで漁に出る。

魚網がエンジンに絡まりボートが故障。チョルは唯一の財産の船は手放せず、韓国側に流されてしまう。
朝鮮側と韓国側の警備兵が出てくるが、双方とも、何処にでもいる素直に言うことを聞く青年達だった。

韓国の警察に拘束された彼は、身に覚えのないスパイ容疑で、執拗で残忍な尋問を受けることに。

一方、チョルの監視役に就いた青年警護官オ・ジヌは、無骨なチョルに親しみを覚える。ごく平凡な人間として折れることのないチョルの信念を知り、家族の元に帰りたいというチョルの切実な思いを知り、次第にその潔白を信じるようになる。

チョルをスパイに仕立てるためには過剰な暴力行為も辞さない取り調べ官役は、”北朝鮮”に憎悪と悪意をたぎらし、度を越した偏向と、狂犬じみた暴力性の男だ。

彼とは対照的に、冷静沈着で合理的な室長は、チョルに亡命を勧めるが、彼の一貫した帰る意志に、チョルの強い思いを知る。

そんな時、やはりスパイ容疑で捕えられた男が、チョルにソウルにいる娘への伝言を託して、自ら舌を噛み切り息絶える。

やがて、チョルを泳がせようという方針から、物質文明を極め人々が自由に闊歩する、ソウルの繁華街に放置される。

街を彷徨う彼は、家族を養い弟を大学に入れるために身を売る若い女性と出会い、経済的繁栄の陰に隠された資本主義の位部分を知る。

何とか探し出したかの男の娘に伝言を告げ、ジヌが待つ場所に戻るチョル。しかし、その娘は、韓国側も知るスパイだった。

ところが、街中のチョルの姿を映した映像が北に流れ、南北関係の悪化を懸念した韓国当局は、チョルを北朝鮮に送還する。

資本主義の誘惑を退け、晴れて祖国に帰って来たチョルは大歓迎。だが、彼を待ち受けていたのはいっそう苛酷な運命だった。

たっぷりと尋問を受けたが、隠し持っていた、ドルが見つかる。しかし、ドルは黙っていてやる言われ釈放される。

チョルは、家族のために漁に出ようとするが、すでに漁は禁じられていた。

しかし、警備兵を押しのけ船を沖に。

上司の指示で、指示通りに警備兵は発砲し終わる。指示通りに発砲する兵隊に、近所の若者が重なる。子や孫が心配になる世になってしまった。

北南双方とも、素直な描写で、素直に見ることが出来た。このような映画が出来る内は、平和な時代かな、と思う。
未来を花束にして

 2015年製作
 
17/02/13

イギリス

サラ・ガブロン監督

キャリー・マリガン
 1910年代のイギリスで参政権を求めた女性たちの映画です。

 1912年、イギリス・ロンドン。
洗濯工場で働く24歳のモードは、同僚の夫と幼い息子の3人で暮らしていた。

 ある日、女性参政権運動活動家である友人に代わって公聴会で証言し、「今とは異なる生き方があるのでは?」という疑問を持つようになる。それがきっかけとなり、モードはWSPU(女性社会政治同盟)のリーダーであるエメリン・パンクハーストの演説を聞き、デモにも参加するようになる。

 しかし、女性の政治活動を不満に思う男性も多く、夫からは家を追い出され、息子と会うことも禁じられ、さらに工場長からもクビを宣告されてしまう 。

 運動は、過激にならざるを得なく、郵便ポストの爆発、別荘の爆発など、行い、女王の居る競馬場で、死ぬことまで行う。

 30歳以上の婦人に参政権が認められたのは第4回選挙法改正の1918年。男性と同じ21歳以上となったのが第5回選挙法改正の1928年でした。
スノーデン

 2016年製作 
17/02/01

アメリカ・ドイツ・フランス合作

オリバー・ストーン監督

ジョセフ・ゴードンーレビット 
 イギリスのガーディアン誌が報じたスクープにより、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムの存在が発覚する。

 ガーディアン誌にその情報を提供したのは、アメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった。国を愛する平凡な若者だったスノーデンが、なぜ輝かしいキャリアと幸せな人生を捨ててまで、世界最強の情報機関に反旗を翻すまでに至ったのか。

 テロリストのみならず全世界の個人情報が監視されている事実に危機感を募らせていく過程を、パートナーとしてスノーデンを支え続けたリンゼイ・ミルズとの関係も交えながら描き出す。

 何処の国も、台所の中まで丸見えになっており、核弾頭の照準は、みんな決まっていて、ボタン一つで、世界を亡ぼすことが出来るようになっている。

 アメリカだけではない。ロシア、中国、フランス、イギリスも同じ。
沈黙

 2016年製作 
17/01/27

アメリカ

マーティン・スコセッシ監督

アンドリュー・ガーフィールド 窪塚洋介 イッセー尾形 
 なぜ神は苦悩する人間の前に姿を現さず、沈黙を貫くのか、と言う遠藤周作の「沈黙」を、マーティン・スコセッシが映画化。

 やる気十分な若い宣教師、踏み絵を踏んでばかり居るキリシタンの日本人キチジロー、取り締まる役人らの物語です。

 キリシタンの弾圧が行われていた江戸初期の日本に渡ってきたポルトガル人宣教師の目を通し、人間にとって、何が大切なものか、人間の弱さとは何かを、人間の現実の行動を通じて、神との付き合いを描いた。

 17世紀、キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、日本を目指す若き宣教師のロドリゴとガルペ。

 2人は旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、やがて長崎へとたどり着き、厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合っていく。

宣教師は、結局、落ちてしまい、日本名まで得て、死ぬ。棄教はしたが、最後まで、キリストを信じていた、と言う表現でした。

キチジロー(窪塚洋介)は、何回も、落ちて落ちて、なお、宣教師に付いていく。何処にでもいる、ずるがしこくて、だらしない、日本の若者。それを生かしておく社会があった。私、そっくり。

役人等は、これも人のよい、何処にでもいる日本のおじさん等。筑後守(イッセー尾形)、通辞(浅野忠信)は元キリシタン、仕事のやり手揃い。役人そのもの、今の日本人そのものずばり。

今後、共謀罪と授権法が出来れば、政治屋と役人のやりたい放題に出来る世になると思うと、恐ろしくなる。私は、じきに死ぬが、自制の効いた人達が増えることを望む。

 押し付けがましい所はなく、たんたんと描いている所がよかったと思う。きっと、何か、受賞するぞ。

 篠田監督の「沈黙」も見たい。描き方が異なると思う。
素晴らしき哉、人生

 1946年製作 
16/12/15

アメリカ

フランク・キャプラ監督

ジェームズ・スチュワート ドナ・リード
 自分の夢を追いながらも父親の急死に伴い家業の建築ローン貸付組合を継いで田舎の小さな町で過ごさざるを得なくなっていた男は、町一番の富豪である、意地の悪い銀行家の圧力に負けず、真面目に働いていた。
 家庭にも恵まれて、事業も好転しつつあったが、そんな彼に不運な出来事が。
 そして、クリスマスの晩に自殺を図ろうとした彼に、翼をまだ持っていない二級天使が翼を得るために彼を助ける使命を受け、現れた。

 天使は「生まれて来なければよかった」と言う彼のため、特別に彼が生まれて来なかった場合の世の中を見せる。そして彼がいかに素晴らしい人生を送ってきたかを理解させようとする。

 戦争直後の映画ですが、楽しい映画でした。戦争に勝った国とは言え、素直な元気さで出来ているのが素晴らしい。

ジェームズ・スチュワートも若く、ドナ・リードもきれい。
アルジェの戦い 

 1966年製作
16/11/16

イタリア・アルジェリア

ジッロ・ポンテコルボ監督 イタリアの人

 
 1954年から62年にかけてフランスの支配下にあったアルジェリアの独立戦争を描き、66年のベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。

 ジャーナリスト出身のジッロ・ポンテコルボ監督が、戦争の実体をドキュメンタリータッチでリアルに再現。アルジェリア市民8万人が撮影に協力し、主要キャストには実戦経験者を含む一般人も多数参加。戦車、武器類はアルジェリア軍より調達された。アルジェリアの首都アルジェのカスバでオールロケを敢行し、5年の歳月をかけて製作。

 ベネチア映画祭でグランプリにあたる金獅子賞を受賞した際、現地入りしていたフランス代表団が「反仏映画」として反発し、会場を退席したという。 


 レジスタンスの仲間は、テロに掛かる前に、その内部の浄化から手を付けていく、描写があった。
おどろいた。

 また、権力側のアルジェリア人を弾圧する中佐は、ノルマンディー作戦や反ナチのレジスタンス、インドシナ戦争へ参加した軍人。
 拷問を初め、徹底的にアルジェリア人を弾圧し、殺した。それに協力する、役人、兵士等が居る。

 「戦争も革命も同じだ。テロが有効なのは最初だけ。勝利を決めるのは民衆の行動だ」と語る男あり。

 一方、国連では、アルジェリアの独立賛成の過半数を得られずに終わる。今と変わらない国連が。
今も、その国連は途切れることなく続いている。幸せなことと思いたい。

 50年前の映画とは思われない。9・11や、今のフランスのテロを見ているようだ。実質、今と何ら変わらないテロそのもの。

 しかし、アルジェリアの植民地支配のフランスからの独立そのものだった。大国の植民地支配からの解放、そのものだった。ナチスへのレジスタンス、旧主国へのレジスタンス、そのものだった。

 暴力に、よい暴力、悪い暴力は無いと思うが、そろそろ、暴力の代わりの話し合いの世界へ変えていく時代に、変わってもよい頃と思う。

 一神教の宗教ではない我が日本国は、その適任の国であったのに、日本国は、その機会を生かすべきだったのに、70年の歴史を捨てて、普通の戦争する国になってしまった。

 本当に残念である。
ある戦争  16/10/29

デンマーク

トビアス・リンホルム監督

ピルウ・アスベック 
 アフガニスタンで平和暴力に、維持活動にあたるデンマーク軍の兵士たちを描く。

 母国デンマークに妻子を残し、150人の兵士を率いてアフガニスタンに派遣されたペダーソン、ある日、任務中に部下が地雷を踏んで命を落としてしまう。さらにその数日後、地方の村を訪れた彼らは、敵の急襲を受けて航空支援を要請するが、その支援攻撃によって複数の民間人が犠牲となる。

 敵が居ることを確認しなかった、ペダーソンは責任を問われ、軍法会議にかけられ、有罪直前までに。また、自分の子供に、子供殺したのか、と問われる。

 最後、敵を確認した部下の証言を得て、無罪となる。

 後味の悪い映画でした。

 絶体絶命の部下を救うための支援攻撃で民間人を殺してしまったが、これが、自衛隊であれば、軍法会議もなく、その国の法律で裁かれる。完全な殺人となる。
シン・ゴジラ  16/09/27

日本

庵野秀明監督

長谷川博己
竹野内豊
石原さとみ 
  フルCGで作られた特撮の映画。うまい出来映えの映画でした。国の危機対応のすじでしたが、3/11福島原発対応より、情報管理が出来過ぎていて、こんなに上手くはいかない思う。

 菅首相のドタバタを思い出した。情報が、全然入らなかったらしい。それに比べたら、情報は極めてスムースに入っている映画で、、そこが不満だった。入るはずがないのに。

 自衛隊も、実にスムースに動いていた。戦争の経験もないのに。3・11の自衛隊の動きより、10倍以上スムースに動いていた。

 ゴジラを黙らせるまでに、沢山の国民が死んでいると思うが、その描写はなし、最新の兵器を使って、やりたいようにゴジラをいじめていた。憲法違反の戦争法の自衛隊が積極的の参加したらしい。戦前のニュース映画のように。

 専守防衛は、国民の死者が増えるので、外国に出て行きたいのかな、と思う。

 日本は、島国で良かったな、と思う。

 俳優が次から次に出てきて、さっぱり役が判らなかった。また、テンポが速く頭が付いていけない。

 評判ほど、良い映画とは思わなかった。途中、眠くなった。
 
帰ってきたヒトラー  16/07/07

ドイツ

デビッド・ベンド監督

オリバー・マスッチ
 服装も顔もヒトラーにそっくりの男がリストラされたテレビマンによって見出され、テレビに出演させられるハメになった。男は戸惑いながらも、カメラの前で堂々と過激な演説を繰り出し、視聴者はその演説に度肝を抜かれる。
 かつてのヒトラーを模した完成度の高い芸として人々に認知された男は、モノマネ芸人として人気を博していくが、男の正体は1945年から21世紀にタイムスリップしたヒトラー本人だった。

 何を言いたいのか、良く理解出来なかった。話の進みが早すぎて、ついて行けない。
海よりもまだ深く 16/05/27

日本

是枝裕和監督

阿部寛 真木よう子
 団地を舞台に、売れない小説家の主人公と、団地に一人住まいのその母親、別れた元妻とその息子。こんなはずじゃなかったと今を生きる家族を映したストーリーでした。

 気楽に見られる映画でした。一神教の慌ただしい映画と違った、のんびりがありました。
家族はつらいよ 16/03/31

日本

山田洋次監督

橋爪功 吉行和子 
 山田監督の「東京家族」で一家を演じた8人のキャストが再結集して現代に生きる新たな一家に扮し、熟年夫婦の離婚騒動をめぐって織り成される人間模様を描く。

 結婚50年を目前に控えた平田夫妻。夫はもうすぐ誕生日を迎える妻にプレゼントを贈ろうと欲しいものを尋ねるが、その答えはなんと「離婚届」だった。

 突如として持ち上がった離婚話に、彼らの子どもたちは大慌て。すぐに家族会議が開かれることになるが、それぞれが抱えてきた不満が噴出してしまう。

 離婚届に夫は判子を押すが、妻が破り捨てておしまい。気軽に面白く見てきました。

サウルの息子 16/03/03

ハンガリー

ネメシュ・ラースロー監督

ルーリグ・ゲーザ モルナール・レべンテ
 ハンガリー系ユダヤ人のサウルは、アウシュビッツで、ナチスから特殊部隊“ゾンダーコマンド”に選抜され、次々と到着する同胞たちを殺し、死体を処理し、持ち物から貴重品を抜き取り処分する仕事に就いて、食事して、笑うことなく生きていた。

 ゾンダーコマンドは、6ヶ月毎に選抜され殺されていく。これも、進行する中に、たんたんと描かれている。

 ある日、ガス室でまだ生きていた自分の息子らしき少年を発見した。しかし、直後に、少年は医師の手で口を押さえられ殺されてしまった(映像は、カット無しで、そのままこのシーンは描かれていた.。ただし、ぼんやりと焦点の合わない映像で)。

 その少年の弔いをユダヤ教の教えの通り埋葬しようと、サウルは、2日間頑張る。

 映像は、その姿を、言葉少なく、たんたんと追い掛ける。ユダヤ人を裸にしてガス室に送る、撃ち殺す、など殺害の場面はぼやかして、音だけは響かせて。

また、同じ時期、ゾンダーコマンド等の叛乱の計画の進行も重なり、最後は、予想通りの結果となる。



 殺されるユダヤ人も、ゾンダーコマンドも、ドイツ兵も、普通の何処にもいる普通の人達として描いている。ただ、正面切って殺される映像はないが、銃声は絶えることなく響いている。

 感情を露わにしないで、たんたんと自分の仕事をする人を描いている。

 かって、一緒に仕事をした仲間、隣組のおじさん等を思い出した。私には、人を殺す仕事がなかったことを思った。

雨の朝パリに死す 16/02/18

アメリカ 1955年

リチャード・ブルックス監督

エリザベス・テイラー、ヴァン・ジョンソン
第一次世界大戦後、ロストジェネレーション、酒や享楽におぼれる世代、自堕落な世代と言う世代があった。

それを、第二次世界大戦後に置き換えて映画化したという。

自堕落な主人公達と淑やかな女を描く。

淑やかな女:女主人公の姉が良かったが、もう少し丁寧に表現されていればなお良い。

昨日のテンポの速い映画より、判ったが、ちょっと、合わなかった。

ディーパンの闘い  16/02/17

フランス

ジャック・オディアール監督

アントニーターサン・ジェスターサン、カレアスワリ・スリニバサン、カラウタヤニ・ヴィナシタンビ
人種・宗教・移民問題に揺れる欧州の今を背景にした人間ドラマ。

内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するために、元兵士ディーパン、女、少女の3人が偽装家族となり、パリ郊外の集合団地にたどり着いた。

ささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力に見舞われる3人。

そんな彼らが暴力や戦いを、完全に捨てて、愛、そして新しい家族の絆を掴もうとするために闘う姿を描いている。

最後は、左側通行の国で、元兵士と女の間に子が出来て4人で暮らす場面だった。

テンポが速く、筋を負うのがやっとだったが、徹底的に闘いを避ける元兵士の態度がいい。

我が国の今の権力者が見たら、この主人公を意気地無し、強い国には不要、と、言うんだろう。

母と暮らせば  15/12/29

日本

山田洋次監督

吉永小百合 二宮和也 黒木華
長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二が幽霊として現れる。

2人は浩二の恋人・町子の幸せを気にかけながら、たくさんの話をする。

母親に、町子の代わりにお前が生きていれば、と言わせたのいい。

母親が幽霊と話しながら死んでいくのは、ちょっと気になった。幽霊との関わり形が気に入った。この監督は、能についても良く強いているようだ。

復員局の役人、大学教授がいい。

2015年々末、いい映画を2本見た。

杉原千畝  15/12/25

日本

チェリン・グラック監督

唐沢寿明 小雪
ナチスに迫害されたユダヤ難民にビザを発給して救いの手を差し伸べ外交官・杉原千畝の半生の物語。

堪能な語学と豊富な知識を駆使し諜報外交官として世界各国で諜報活動に携わった杉原千畝は、1939年、リトアニアの日本領事館に赴任。自ら構築した一大諜報網をもって混乱する世界情勢を分析し、日本に情報を送り続けたが、国は耳を貸さなかった。

その一方で、ナチスに迫害されたユダヤ人もよく見ており、女房の賛同を得て、日本政府の命令に背いて日本通過のビザを発給し、6000人の命を救った。

杉原の、知られざる信念や信条を描き出す。出世街道に乗ったキャリアでは無かったと思われる。

OKを出した女房がいい。

 群衆  15/12/17

アメリカ 1941年製作

フランク・キャプラ監督

ゲイリー・クーパー バーバラ・スタンウィック ウォルター・ブレナン
 ヒトラーの言うとおり、群衆は愚鈍。その群衆と、いつも狡猾な政治屋、組織との物語。

1941年、先の戦争にアメリカが参戦した年製作の映画。

今の組織、政治屋、役人と、少しも変わらない、そっくり。多分、群衆も。

アルトハイデルベルクの家庭教師(だったかな?)のような、ウォルター・ブレナンの役がよかった。
 ハーツ・アンド・マインズ  15/05/23

アメリカ

ピーター・デイヴィス監督
 政治屋の大義の嘘の羅列、帰還兵士の嘆き、戦死へ医師の家族の嘆き、焼かれ犯され殺される現地の住民、傀儡軍兵士の雄叫び。

報道規制のない戦争はベトナム戦争が最後となった。そのベトナム戦争の残された記録。

南ベトナム高官のベトナム人の頭を打つ映像。歴代アメリカ大統領の嘘に満ちた演説。焼き討ちした農村集落で殺すオトコを選ぶアメリカ兵達。

その後も絶えない戦争には、このような醜い戦争の映像は登場しなくなった。実態は何も変わらないのに。

1千万以上の国民を殺した中国、2千万以上の国民を殺したソ連からは、このような映像は流れてこない。それに比べれば、アメリカは、良い国かも。

70年の戦争しない実績を欲し下もなく捨て、その主導国の後ろについて、戦争を始めようとする国がある。

威張りくさって自分の思うとおり決めようとする権力者がいる。もっとも、権力者は、その国民が選んだ。不幸な国だ。

 圧殺の海  15/05/21

日本

藤本幸久 景山あさ子監督

2014年、集団的自衛権の閣議決定の日、辺野古の新基地建設が着工された。

沖縄県民は、何度、NOの声をあげたことだろう。しかし、その声を日米政府がかえりみることはなかった。


警察・機動隊、海上保安庁を前面に立てて、反対する人たちを力ずくで抑え込みながら、工事をすすめる。巡視船やゴムボート、特殊警備艇、警戒船など、最大80隻にもなる船が、辺野古の海を埋め尽くす。

.2014年年末の沖縄県知事選挙終了までの記録でした。

役人は、辛い職業です。それでも、警棒で思い切り叩く姿は映っていませんでした。

海上保安庁のゴムボートは、大きなエンジンを2つ付け凄い機械。国家権力はこの位の装備は持つだろう。しかし、国民に向かって使うのは、些か違和感がある。その内、銃を国民に向けることが出てきそう。

 シャトーブリアンからの手紙  14/11/19

フランス、ドイツ

フォルカー・シュレンドルフ監督

レオ=ポール・サルマン
ナチス占領下のフランスで1人のドイツ人将校が暗殺される。

ヒトラーは報復として収容所のフランス人150人の銃殺を命令。

過度な報復に危険を感じたパリ司令部のドイツ軍人たちは、なんとかヒトラーの命令を回避しようとするが、即日50人、さらに1日ごとに50人と3回にわけての刑執行にするのが精いっぱいだった。

フランスの役人達は、政治犯が多数収容されているシャトーブリアン郡のシュワゼル収容所から、人選を始め、27人を選ぶ。

銃殺されるフランス人のリストには、映画館でドイツ占領に反対するビラをまいたために収容された、まだ17歳の少年ギィ・モケも含まれていた。

神父が報復リストをつくった副知事を「銃殺は暗殺を、暗殺はさらなる銃殺を生み、報復の連鎖にしかならないのだ」と激しく叱責。

ドイツ軍人に「あなたは何に従う? 命令の奴隷になるな」と痛罵する場面にも、シュレンドルフの屈曲に富む歴史認識の視点が強く押し出されている。

ギィは、ただ、恋人に宛てた手紙を書かせるだけ。

そして銃殺。ひとりひとりへの止めの拳銃の音が続く。

そして、4日間が終わる。そんな映画でした。

監督が、ドイツ人というのが良い。

従軍慰安婦は無かったと声高に言う今の日本国では非難されることを、やっている。

人選をしたフランスの役人等は、戦後出世したという。日本校では、総理大臣になった奴がいる。

ドイツ将校については語られなかったが、多分、ソ連に送られ戦死しているだろうと思った。
 蜩の記  14/11/06

日本

小泉堯史監督

役所広司
数年後、切腹が決まっている男の話でした。

その女房と娘が、どうどうと生きる様が良かった。
 ふしぎな岬の物語  14/11/02

日本

成島出監督

吉永小百合
何十年も、ひとりで生きてきた魅力ある虹の岬の喫茶店のおかみさんを見てきました。

吉永小百合がいいおばさんなんです。
 さよならアドルフ 14/02/23

オーストラリア・ドイツ・イギリス合作

ケイト・ショートランド監督

サスキア・ローゼンタール
ナチス幹部の娘の戦争直後の意識の変化を描いた映画です。父母が拘留され家を追い出された後、祖母の家までの旅行記。

途中で知る、ホロコーストと父親の関わり、ナチス関係者に対する一般の人々の冷たい扱いを経験し、意識が次第に変わっていく。最後に変わった娘を演じて終わる。

民衆はしたたかで、時に積極的に支配層へ加担し、弱者を迫害する。いつの時代も、いちばん恐ろしいのは悪魔のような独裁者以上に、「普通の人々」こそが最も恐るべき存在なのかもしれない 。

 小さいおうち  13/02/19

日本

山田洋次

黒木華 松たか子 片岡孝太郎
 元女中のタキが、自身の回想録を元に、かつて奉公していた「赤い三角屋根の小さいおうち」に住んでいた平井家のことを顧みながら、ある「密やかな恋愛」について回顧する物語。昭和初期から次第に戦況が悪化していく中での東京の中流家庭の庶民の生活が描かれる。

女中タキは、その恋愛を、ひとりで処理し世間体を保ち、自身は、結婚もせずそれを誰にも言わず、平成まで生きた。

 清洲会議  13/12/08

日本

三谷幸喜監督

役所広司 大泉洋
 面白く見てきました。
 ハンナ・アーレント 13/12/09

ドイツ他

マルガレーテ・フォン・トロッタ監督

バルバラ・スコバ
数百万のユダヤ人を殺した、ナチスのアイヒマンの裁判を見て、
アイヒマンは凶悪な怪物ではなく、命令に従った、ごく普通の人間であり、反ユダヤ思想の持ち主ではない。

ただ、自分で考える人ではなかった。

ユダヤ人指導層にも、ナチスに協力した者があるとも。

などと、主張してみんなから散々叩かれた、アメリカに亡命したユダヤ人哲学者の映画。このような映画が、一部の映画館しか上映できないことも寂しいことだ。



ごく普通の役人は、ほとんどがこのタイプ。どこにでも居る隣のおばさん、おじさんである。だから怖いのです。だから悪い法律は始末に負えないのです。

法律、命令に基づいて善悪にかかわらずに真面目に条文通り、命令通り行動する、素直な人達である。だから、怖いのです。

ベトナムで村民を虐殺したアメリカ兵、兵隊時代を何も語らない兵隊帰りの近所のおじさん、みんな普通の近所のおじさんお兄さんです。

法律違反を承知して、自分の良心に従って、ユダヤ人を逃がした外交官が我が国にも居たが、そう言う例は極めて少ない。敗戦のどさくさで、処罰はされなかったようですが。

ますます自分で考える人を育てなくてはと思う。自分で考えることが出来れば道徳教育など不要。

若者を使い捨てにする我が国は、内部告発は普通になっているのに、自分で考えて、意識して、不等な内部文章を公表した自衛官が処罰されるそうだ。

我が国も、こういう役人がぞろぞろ居るが、もっと沢山生まれる国に向かうようだ。恐ろしい国になりそうだ。

これから子供達に、愛国心を育てるそうです。

などと考えさせられた、良い映画でした。

 少年H  13/09/05

日本

降旗康男監督

水谷豊 伊藤蘭
妹尾河童の自伝的小説の映画。私は敗戦時1年生。この主人公は中学生。

昭和初期の神戸。名前のイニシャルから「H(エッチ)」と呼ばれる少年・肇は、好奇心と正義感が強く、厳しい軍事統制下で誰もが口をつぐむ中でも、おかしなことには疑問を呈していく。

近所のうどん屋の兄ちゃんが特高に捕まる。

召集令状の来たオトコ姉ちゃんが、入隊せず脱走し、首つりする。

父がスパイの疑いを受け、特高の拷問を受ける。

いろんな軍事教練教官との出会い。 等、経験していく。

Hはリベラルな父と博愛精神に溢れる母に見守られ成長し、やがて戦争が終わり15歳になると独り立ちを始める。

どこにでも居る小市民の戦争体験でした。

東京家族 13/03/02

日本

山田洋次監督

橋爪功 吉行和子
小津監督の「東京物語」に捧ぐ、山田洋次監督の「東京家族」を見てきた。現在の我らの生活そのものを見てきた。

瀬戸内海の小さな島に暮らす老夫婦は、子どもたちに会うために東京へやってくる。

品川駅に迎えにくるはずの次男・昌次は間違って東京駅に行ってしまい、タクシーを拾って、一足先に郊外で開業医を営む長男・幸一の家にたどり着く。

長女滋子もそろい、そろって食卓を囲む。

止まったままのカメラの映像の、「東京物語」の舞台を現代に移し、老夫婦と子どもたちの姿を通じて、家族の絆と喪失、夫婦や親子、老いや死についての問いかけを描く。

原節子が演じた役柄を託された、出来の悪い次男とその彼女がすっかり現代風に演じていた。

3.11、再軍備の動き、新しい原資のない経済の行き止まりなど、本当は暗いはずだが、思ったより明るい描きようだった。

妻を亡くした頑固親爺が、もう、東京には行く気はない、ときっぱり言っていたのが気に入った。

しかし、その東京を作ってきたのは、我々だった。

2012年

題  名 見た日・製作国・監督・俳優 感      想
1125自決の日 三島由紀夫と若者たち 12/06/27

日本

若松孝二監督

井浦新 満島真之介 寺島しのぶ

1970年11月25日、自衛隊の市ヶ谷駐屯地で三島由紀夫は、楯の会学生長、森田必勝(25歳)と衝撃的な自決を遂げた。

三島由紀夫は、60年代後半の新左翼運動の高まりを見て危機的を覚え、民族派の学生を中心に楯の会を結成(68年)する。その中に三島の思想に傾倒する森田必勝がいた。

このふたりを中心に、若松孝二が自決までの三島と若者たちの魂の軌跡を描く。

三島等の考え方は、賛同出来なかった。

三島を演じたのは、今の大河ドラマで崇徳天皇を演じている井浦新だったので、戸惑った。

ルート・アイリッシュ 12/06/03

イギリス フランス 他

ケン・ローチ監督

マーク・ウォーマック

「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチが、実在する危険地帯を題材にイラク戦争を描いた社会派ドラマ。

米軍によるイラク侵攻後、バグダッド空港と市内の米軍管理地域グリーンゾーンを結ぶ12キロの道路「ルート・アイリッシュ」は、米軍の要人を狙ったテロの第一目標として世界一危険な道路。

高額報酬を背景にした戦争“業務”の民間委託とその傭兵を通して戦争の実態を描く。

イギリス人の傭兵ファーガスの親友のフランキーが、ルート・アイリッシュで死亡。その死因について当局の発表に納得がいかず、ファーガスは真相究明に乗り出す。

戦争ビジネスで暴利を貪る企業の罪深さを痛烈に糾弾。

主人公ファーガスはいわゆる正義のヒーローからはほど遠く、戦争後遺症を患う情緒不安定な男で、イラクで行われていることを同じようにやりながら究明していく。

別離 12/05/12

イラン 2011年

アスガー・ファルハディ監督

レイラ・ハタミ ペイマン・モアディ

 イランの社会情勢を背景に、一組の夫婦とそこに関わる別の家族、それぞれの抱える秘密や嘘が絡み合い、それぞれの生活をめちゃくちゃにしていく様をミステリータッチで描く(言葉を読まなければならないし、付いて行くのに苦労した。)。

 中堅以上の市民である結婚14年の夫婦。間もなく11歳になる娘、夫の父の4人で、テヘランのアパートで暮らしている。

 娘の将来を案じた妻は国外移住を計画し、1年半かけて許可を得たものの、夫の父がアルツハイマー病を患ったことが誤算となる。

 介護の必要な父を残して国を出ることはできないと主張する夫と対立し、話し合いは裁判所に持ち込まれるが、離婚は認めても娘の国外移住は認めない夫が譲らなかったため、協議は物別れに。そして別居。

 夫は子連れの女を雇う。

 男性の体に触れることは罪ではないかと心配する敬虔なイスラム教信者の女は夫の父が失禁する場面を目にして激しく動揺。

 また別の日には、彼女が目を離した隙に、父がふらふら出て行ってしまうことも。

 そんなある日、妻と娘が帰宅すると、女はいず、ベッドに手を縛りつけられた父が倒れ、気絶しているところを発見。夫はほどなくして戻ってくるが、女の事情も聞かず、手荒く追い出す。

 その晩、女は流産した。

 夫は“殺人罪”で告訴され、女の妊娠を知っていて突き飛ばしたのか?、だとしたら、それは流産するほど強かったのか?。

 一方、父に行った行為に関して彼女を告訴。裁判は次第に多くの人々を巻き込み、それぞれの思いが交錯、複雑に絡み合ってゆく。

 嘘があり、いろいろ事実が出てくる。女が出て行った父親を探しに出た時、交通事故に遭ったことも判明。

 運命に翻弄されてゆく2組の家族。

 彼らが辿り着いた結末は、やはり離婚でした。

戦火の馬 12/03/24

アメリカ 2012年

スティーブン・スピルバーグ監督

ジェレミー・アーバイン エミリー・ワトソン デビッド・シューリス ピーター・ミュラン

 第一次大戦前夜のイギリスの貧しい農家にひきとられた一頭の美しい馬は、ジョーイと名付けられ、この家の少年アルバートとかけがえのない絆で結ばれる。

 だが、開戦によってジョーイはアルバートから引き離され、英国軍の軍馬として戦場の最前線に送られてしまう。

 死と隣り合わせの過酷な日々の始まりは、ジョーイの驚くべき旅の始まりであり、彼がやがてめぐりあう戦時下の人間たちの、切なくも美しいドラマが始まる。

 イギリスの騎兵隊将校に死なれ、ドイツ軍に。

 ドイツ軍の脱走した兄弟が銃殺され、フランスの農民に。

 また、徴用されてドイツ軍に。

 最前線に引き出され生き残るが、鉄条網に絡まれ身動きが出来なくなる。

 連合国側の兵士が.白旗を掲げ対立している塹壕の間に出て行く。ドイツ側の兵士が助けに来る。助かって、賭に勝った連合国の兵士が引き取る。数分後また人間同士の殺し間が始まる。

 ジョーイは破傷風になり、見捨てられそうになるが、兵士となり毒ガスにやられた、元の飼い主アルバートに出会い、生き長らえる。

 戦争が終わり、馬は競売に掛けられ、かって拾われたフランスの農民に、高額で引き取られるが、ジョーイとアルバートの仲良きことに寄って、アルバートの所有物となる。

 人間の愚かさを、馬が生き長らえて見てきて、平和な農村での暮らしに戻っていく。

 アルバートの両親がいい。人を殺す国家の戦争と、人を殺すのが仕事の兵隊、軍隊を淡々と描く。

     
     

 
2011年
題  名 見た日・製作国・監督・俳優 感      想
一枚のハガキ 11/09/09

日本 2011年

新藤兼人監督

大竹しのぶ 豊川悦司

 くじ引きで生き残った中年兵と、したたかに現状を受け入れて生きる女の物語です。

 桶を担いでの水汲み、麦踏みの画面あり。映画「裸の島」の乙羽信子を思い出す。この監督は、乙羽信子がよっぽど好きだったんだなと思う。

 くどいほど、女の台詞が多い。

 乙羽信子、大竹しのぶ、二人とも、いい女でした。

 淡々と日常を描く、今回は多少のおかしみを込めて。

 津川雅彦が、兄貴そっくりでした。

 私も、このように自分の世界が描けたらいいなあ、と思う。

 明日は、若冲忌に行きます。この人の絵も、また、お気に入り。

太平洋の奇跡

11/03/23日本 2011年

平山秀幸監督

竹野内豊 井上真央 唐沢寿明
 1994年、太平洋戦争末期のサイパン島。圧倒的な戦力を誇るアメリカ軍に対し、日本軍守備隊は最後の突撃を敢行し、玉砕。

 しかし、ここから、突撃で生き残った大場栄大尉による抵抗が開始された。残存兵力を組織し、多くの民間人と共に、512日もの間、粘り強さと類まれな統率力で敵に立ち向かい、戦った。

 親を失った赤ん坊を救い、また、教師でもあった彼の人望を慕い、兵士や民間人たちが次々と集ってくる。軍から離れ戦うやくざ者の一等兵堀内と共同戦線を張り、サイパン島中部にそびえる最高峰タッポーチョ山に潜み、アメリカ軍への抵抗を続けていく。

 アメリカ軍は、その神出鬼没の部隊を統率する仕官を畏敬の念を込めて“フォックス”と呼ぶようになっていく。フォックスの存在に業を煮やした上層部が遂に大掃討作戦を敢行する。

 彼の不屈の戦いぶりに、アメリカ軍側にも畏敬の念を抱かせ、大場も民間人を投降させる。時間が経つにつれ、大場も、捕虜の民間人との行き来が始まる。

 遂に、敗戦を迎えるが、降伏はしない。が、上官の命令で、無条件降伏。

 1年半以上の戦いを終わる。47人の兵隊と200人以上の民間人の命を残した。

 大場は、敵に居場所を知らせる印を赤ん坊の側に残すなど、大場の人間性が重要であるが、彼が生き残ったのは、アメリカ側の好条件、民間人の保護、など重なっての結果だった、と思う。最後まで大場に反対した将校、仲間に殺される日本人、も描かれている。

 大場の、ただ、出来ることをやっただけで、特別なことをやったわけではない、沢山の命を救ったが、それ以上の人間を殺した、という言葉と、助かった赤ん坊を育てるという看護婦を励ますことで終わる。

死んだやくざ者の堀内一等兵を演じるのが、唐沢寿明だったと、後で知った。

 

 

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