木の話

ケヤキ

写真1 ケヤキ立木

写真1 ケヤキ立木

写真2 ケヤキ板

写真2 ケヤキ板

街路樹や神社にあるとても身近な広葉樹のひとつです。美しい樹形をしています。四季を通じて変化にとみ、紅葉の美しい木としてよく知られています。高さ20mを超えるような大木になります。古木では高さ30m、幹の周囲10mを超えるものもあります【写真1】。

伐採後に丸太のまま何年も野ざらしにします。材が乾燥していくとともに、価値の低い辺材(しらた)は風化していきます。そして製材したあと、乾燥するまでに大きく反ったり捩じったりします。それが落ち着くまでまた何年もかかります。実際に使用できるまでかなり長い年月がかかるものです。

国産材として第一級の良材、高級材です。硬くて強度が高く腐朽に強いので耐久性に優れています。柱・梁など、寺社建築ではヒノキとともに古くから重用されてきました。民家では大黒柱【写真3】などに使われました。また、美しい木目を持っています。中でも玉杢・泡杢など杢のあるものはより価値の高いものとされています。造作材としては床(とこ)板や框、小縁板等【写真4】に使われます。幅広材は座卓やテーブルの天板になります。ヒノキ同様、丁寧に仕上げると美しい光沢が出ます。

写真3 ケヤキ大黒柱

写真3 ケヤキ大黒柱

写真2 ケヤキ玄関

写真4 ケヤキ玄関

たいへん高価なケヤキですが、少々の欠点(虫食い穴や割れなど)を「味」と捉えれば【写真2】、リーズナブルなお値段で手に入るかもしれません。