施術について
当院の施術のメニューを示します。
深谷灸法
深谷灸法とは、昭和の名灸師といわれた故・深谷伊三郎先生が40年有余年の臨床の中で、『黄帝明堂灸経灸』や『名家灸選』などを研究して構築した秘伝の灸として有名な灸法です。その特徴として透熱灸・遠隔取穴・少穴多壮・特効穴を活用するとともに、灸熱を緩和するために灸熱緩和器として竹筒を使用するのが特徴です(灸の八分目あたりが燃えたくらいで竹筒で施灸部を覆う)。また、深谷灸法の象徴と言うべきものに「灸法の基本10項」があります。
灸法の基本10項目を以下に示します。
- 経穴は効くものではなく、効かすものである。
- 成書の経穴部位は方角を示すのみ。
- 経穴は移動する。
- 名穴を駆使して効果を挙げよ。
- 少穴で効果を挙げるべきである。
- 反応の無い穴は効き目が少ない。(効き目の出ないものは出すようにする。)
- そこが悪いからと、そこへすえても効果は無い。
- 名穴であっても、ただそれだけに効くのではない。
- 灸炷の大小壮数は患者の体質に合わせよ。(熱くないところは熱くなるまですえる。)
- 経穴は手際よく取穴せよ。
当院で行う透熱灸のメインの灸法です。
筋膜への温熱療法(テルミー療法)
イトオテルミー療法は、愛知県一宮市出身の医師伊藤金逸博士(1883〜1969)が約20年に及ぶ長期の研究によって、1929年に完成された東西医学の接点に理論的根拠をもつ自然治癒促進療法です。イトオテルミーの「イトオ」は発明者である伊藤金逸博士の姓であり、「テルミー」はギリシャ語を語源とする"Thermie"「温熱利用の物理療法」を意味しています。
冷温器を用いて身体の筋膜にぬくもりと刺激の温熱刺激を与え、その刺激がもたらす神経系、循環系、内分泌系等への影響による疼痛緩和、鎮静作用、免疫増加による自然治癒力の促進等を目的とする温熱刺激療法です。
・ 効果、効能
疲労回復、血行をよくする、筋肉のこりをほぐす、筋肉の疲れをとる、神経痛、筋肉痛の痛みの緩解、胃腸の働きを活発にする。
・ 特徴
テルミーのぬくもりは、優しくおだやかです。
子供からお年寄りまで、簡単にかけることができ、自分自身でもかけられます。
副作用がなく、医薬品との併用も差し支えありません。
なお、当院では遠赤外線応用型指圧式温灸器やMT温灸器などもとりそろえ、温熱と手技で身体の筋膜にぬくもりと刺激をあたえ、リラックス状態をつくり、精神的な疲労も回復することができます。

置鍼療法
置鍼には、皮内鍼、円皮鍼があり、共に鎮痛効果を目的に使用されます。慢性の病症に対しても持続的効果が期待でき、鍼灸治療の最後に皮膚に絆創膏などで貼付し、1日から数日留置します。
円皮針は主に、肩コリや、腰痛、膝痛など、身体の痛み・コリの治療などに使われます。
国内メーカー、㈱セイリンの「パイオネックスPYONEX」という商標名の円皮針があります(鍼長0~0.3、0.6、0.9、1.2、1.5mm、太さ0.20mm)。円皮針の中でも、これが最も衛生的で、初めての人でも簡単で使いやすく、当院でも使用しています。テープを外すとき、鍼が体内に残らない安全設計が、この製品の素晴らしいところです。
鍼温熱療法
置鍼した鍼に温熱刺激を与える治療法です。
鍼の置鍼刺激と艾の燃焼から得られる輻射熱、および伝導熱刺激を身体に同時に与えることが出来ます。現在知られる「灸頭鍼」は赤羽幸兵衛からであり、鍼と灸の両方の効果を期待したのはここからです。また、中国では「温鍼」と呼ばれ、日本のように丸々と艾を固めるのではなく、鍼に艾を長細く巻き付けるような感じで行っています。
本法は一般的に、冷え性や肩こり、慢性神経痛や慢性腰痛症などの慢性疾患などで、特に虚証に対して用いられることが多いようです。当院では、微煙、微臭の炭化艾、艾の落下を防止できる軽量キャップを用いて、
安全衛生にも努めております。
低周波通電療法
身体に導子を直接貼付する治療(鍼の苦手な方に・・・)
疼痛を緩和する目的で行います。
生体に直接付ける電極を導子と呼び、1~5Hzの電気を流します。即効性はありませんが徐々に痛みが軽減される持続効果があります。
当院では、鍼治療の苦手な方に疼痛を緩和する目的で行っています。
身体に鍼を刺入し電極をつける治療
筋緊張に対する治療
肩凝りや慢性腰痛などの筋肉の疲れなどによる疾患に対して筋緊張の緩和を目的に行ないます。
障害された筋の筋腹に鍼を刺入し、1~3Hzの電気を流します。電流量は刺入部がトントントンと感じ、筋収縮が得られるところまで流します。この時にチクチクしたり、ズキンズキンする痛みがあれば、後からだるくなったりしますので、お申し出下さい。
鍼をして置いておくだけでも血行がよくなり、筋肉の凝りがほぐれるのですが、筋肉のそばには血管があり、鍼に電気を流し筋収縮を起こすことで、筋のポンプ作用により、さらに血行がよくなります。
上下肢痛などの神経症状の治療
坐骨神経痛や腕神経痛などの神経根症状がある場合に、神経近位部に鍼を刺入し治療します。
障害された神経根の近位部と、痛みやシビレを訴える部位に鍼を刺入し、1~3Hzの電気を流します。電流量は神経支配領域の筋が収縮するまで流します。
疼痛部位が限局しているときの治療
アキレス腱など筋・腱付着部の痛みやインピンジメントによる局所の痛みなど、範囲の狭い部位の痛みに対して消炎鎮痛を目的に行なう。
疼痛部と筋腹に刺入し、30~50Hzの電気を流します。電流量は筋や腱が持続的に収縮するまで流します。
急性炎症部の治療
ぎっくり腰や捻挫の受傷直後などで熱感・腫脹がある部位に対し、消炎鎮痛を目的に行ないます。
熱感・腫脹のある部位を挟むように刺入し、100Hzで電気を流します。電流量は軽くジーンと感じる程度まで流します。
運動力学療法
操体法を考案した橋本敬三先生が昭和40年に発表した方法。鍼灸の即効性に運動力学応用の独特の手技療法を加味しているもので、一発療法、鍼灸による即効療法、操体療法とも言われています。各種の病は身体の基礎構造の歪みにより起こっているとして、他動・自動運動により整復(痛みやつっぱりを感じるとき、痛い方向・つっぱる方向から、痛くない方向・つっぱりを感じない方向にゆっくり動かし、最後にすっと力を抜くと歪みが解消されるという方法)させ、一鍼と灸をまじえて即効させる療法です。頭痛、眼・耳・歯・咽頭痛、肩こり、上肢痛、めまい、腹痛、内臓下垂、痔、腰痛、膝痛、手首・足首痛など33の疾病に対処した療法で、当院では痛みのある部位の局所治療に用いております。