オーストラリア旅行記　1988/2〜3月

はじめに

（この文章は1988年当時のもの ほぼそのままです）

　海外旅行ブームです。 ＯＬ、ヤングファミリーが連休ともなれば こぞって海外へ出かけるようになり、そして大学生の卒業旅行は海外へ、というのが半ば定番化しつつあります。 異文化を体験し、様々な文化を学ぶのは大変良いことであり、私も機会があれば何回でも行きたいと思っています。

　でも現実に私たち日本人が求めているのは超有名な観光地や至れり尽くせりのサービス、超豪華なホテル、それに高価な土産物になっていないでしょうか？ 確かにそういう旅もあります。 結構なことです。
　しかしそれならそれで もっとスマートに、カッコよくやってみたいものです。 暑いからといってＴシャツにゴムのスカートのオバサン集団が、声高らかにおしゃべりしつつ、紙袋をたくさん抱え、ツアーバスから ぞろぞろと ヒルトンホテルに入っていく光景を目にして、私は何か悲しかった。
　特に私たち日本人は一人ぼっちになると妙におどおどして人目を気にするのに、集団になるとやたら高飛車になる傾向があります。 時には金を出してやっているんだぞ、と言わんばかりの態度。 中でもアジアの人たちに対しては本当に横柄だったりします。

　日本人は、実際、言われたとおり金を出す いいカモであり、今回行ったオーストラリアでは日本人お断りのホテルも続出していると聞きました。 金を払っているからといって大声で騒いだり、酔っ払って醜態をさらしていいわけがありません。
　ツアー添乗員、世話係を始め、いろいろな人たちのおかげで安全な旅ができるのであって、そこから一歩踏み出せば そこには過酷な現実が存在しています。

　もちろん私はこんな偉そうなことを言える立場ではありませんが、旅行中であっても、もうちょっと外国の人たち、いや他人に対する思いやりを持ってもいいのではないかと思います。 そういう気持ちが少しでもあれば、みんなお互いに分かり合える素晴らしい旅が可能になるのだから．．．　（はたぼう記）

ＲＯＵＴＥ